問題一覧
1
8.飲酒に起因する健康障害はどれか。
肝硬変cirrhosis
2
8.59歳の男性。両肩と胸部の皮膚に異常をきたしたため来院した。皮膚の写真を別に示す。 聴取する項目で優先度が高いのはどれか。
飲酒歴
3
8.肝硬変cirrhosisでみられる検査所見はどれか。2つ選べ。
血清アルブミン値低下, 血中アンモニア値上昇
4
8. Aさん(50歳,男性)は肝硬変cirrhosisと診断され,腹水貯留と黄疸がみられる。 Aさんに指導する食事内容で適切なのはどれか。(
塩分の少ない食事
5
8.アルコールを多飲する人によくみられ,意識障害,眼球運動障害および歩行障害を特徴とするのはどれか。
Wernicke〈ウェルニッケ〉脳症Wernicke's encephalopathy
6
8. 右季肋部の疝痛発作を特徴とする疾患はどれか。
胆石症cholelithiasis
7
8. Aさん(56歳,女性,主婦)は,胆石症cholelithiasisと診断され,腹腔鏡下胆囊摘出術予定で入院した。Aさんは身長152cm,体重70kgである。Aさんは,数年前に脂質異常症dyslipidemiaを指摘されたが,治療は受けていない。Aさんにその他の特記すべき既住歴はない。 看護師が手術オリエンテーションを行い,術後の入院期間は5日程度であると説明した。これに対してAさんは「1年前に妹が同じ手術を受けたが,食事はしばらく食べられず3週間以上管が抜けなかった。自分にも妹と同じ合併症が起こるかもしれない」と心配そうに話した。 Aさんが心配している,妹に起こった合併症はどれか。
胆汁瘻
8
8. (続き) Aさんは,全身麻酔下で気腹法による腹腔鏡下胆囊摘出術を受けた。 手術中にAさんに最も生じやすいのはどれか。
無気肺atelectasis
9
9.腹膜臓器自体を指すのはどれか。
ヘルニア内容
10
8.成人の鼠径ヘルニアinguinal herniaで正しいのはどれか。
内鼠径ヘルニアinternal inguinal herniaと外鼠径ヘルニアexternal inguinal herniaに分けられる。
11
8.外ヘルニアの手術で正しいのはどれか
嵌頓ヘルニアの場合は緊急手術を要する。
12
9.開腹手術が原因で生じるヘルニアはどれか。
腹壁瘢痕ヘルニア
13
8.大腿ヘルニアのヘルニア門はどれか。
大腿輪
14
9. 内鼠径ヘルニアのヘルニア門はどれか。
外鼠経輪
15
9. 外鼠経ヘルニアのヘルニア門でないのはどれか。
hesselbach三角
16
9.鼠径靭帯より下部に生じるヘルニアはどれか。
大腿ヘルニア
17
9.臍ヘルニアで正しいのはどれか。
乳児では大半が自然治癒する。
18
9.横隔膜ヘルニアで正しいのはどれか。
患側の肺低形成を示す。
19
9.急性腹膜炎で正しいのはどれか。
細菌毒素によるエンドトキシンショックをきたす場合がある。
20
9.急性腹膜炎の症状はどれか。
ブルンベルグ徴候
21
10.中心性肥満を生じるのはどれか。
クッシング症候群
22
10.下垂体ホルモンの分泌低下により生じるのはどれか。2つ選べ。
Sheehan〈シーハン〉症候群Sheehan syndrome, 低身長症short stature
23
10.甲状腺機能検査を受ける患者の検査食はどれか
ヨード制限食
24
10.甲状腺機能亢進症hyperthyroidismの症状はどれか。
動悸
25
10.甲状腺機能亢進症hyperthyroidismの患者への指導内容で適切なのはどれか。
抗甲状腺薬内服中の感染徴候の早期発見
26
10.ホルモン負荷試験について正しいのはどれか。
ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いる
27
10.Aさん(39歳,男性,会社員)は,最近口渇が強く,飲水量が増えた。毎日5L以上の水のような薄い排尿があり,夜間に何回も排尿に起きるようになったため病院を受診しホルモン分泌異常を指摘された。 原因と考えられるホルモンが分泌される部位はどれか。
下垂体抗体
28
10.低体温が起こるのはどれか。
甲状腺機能低下症hypothyroidism
29
10.甲状腺機能低下症の身体所見はどれか。
眼瞼浮腫
30
11.原発性上皮小体(副甲状腺)機能亢進症で正しいのはどれか。
尿中カルシウム排泄量は増加する。
31
11.副甲状腺ホルモンの分泌を低下させるのはどれか。
悪性腫瘍の骨転移
32
11.褐色細胞腫pheochromocytomaでみられるのはどれか。
高血糖
33
11.Cushing〈クッシング〉症候群cushing syndromeの成人女性患者にみられるのはどれか。
月経異常
34
11.二次性高血圧症secondary hypertensionの原因となるホルモンはどれか。
アルドステロン
35
11.甲状腺右葉切除術後1日目の患者への説明で適切なのはどれか。
むせないようにゆっくり食べてください
36
11.テタニーと関連するのはどれか。
低カルシウム血症
37
11.成人患者の甲状腺全摘出術後における合併症とその症状との組合せで正しいのはどれか。
低カルシウム血症hypocalcemia――――テタニー
38
11.甲状腺癌thyroid cancerのために甲状腺全摘術と頸部リンパ節郭清術とを受けた患者の術後管理で正しいのはどれか。(
ドレーンからの乳び漏の有無を観察する。
39
11.放射線被ばく後,新たな発症について長期の観察が必要な障害はどれか。
甲状腺癌thyroid cancer
40
12.メタボリックシンドロームの診断に必須の診断基準項目はどれか。
腹囲
41
12.メタボリックシンドロームと診断する際の必須条件はどれか。
内臓脂肪型肥満
42
12.腹部CTを以下に示す。矢印で示す部位について正しいのはどれか。
厚い場合は洋梨型の体型の肥満が特徴的である。
43
12.体重増加をきたしやすいのはどれか。
インスリノーマ
44
12.動脈硬化症arteriosclerosisの粥腫形成に関与するのはどれか。2つ選べ。
血管内皮細胞, 泡沫細胞
45
12.肥満症で適切なのはどれか。
内臓脂肪型は脂質異常症の発症の危険性が高い。
46
12.脂肪細胞から分泌される食欲調節作用のアディポサイトカインはどれか。
レプチン
47
12.レプチンの作用で正しいのはどれか。
エネルギー消費を上げる作用を持つ。
48
12.メタボリックシンドロームで正しいのはどれか。
内臓脂肪の蓄積により、レニン-アンギオテンシン系の亢進が見られる。
49
12. メタボリックシンドロームの診断の際の血清脂質の項目に用いられないのはどれか。
LDLコレステロール値
50
13.インスリンを過剰に投与したときに現れる症候で正しいのはどれか。
手足のふるえ
51
13.Aさん(61歳,男性,会社員)はデスクワーク中心の仕事をしている。今朝,職場へ出勤したが,自分の机の位置や同僚の名前が分からない等の見当識障害があり,同僚に付き添われ救急外来を受診した。頭痛,嘔吐,めまいはない。 現病歴:4年前に2型糖尿病type 2 diabetes mellitusと診断され,経口糖尿病薬が開始された。1年前から受診を自己判断で中断している。 身体所見:身長170cm,体重100kg。体温38.6℃,呼吸数22/分,脈拍112/分,整,血圧108/64mmHg。対光反射(+),瞳孔不同(-)。歩行可能。右第1趾に発赤,腫脹,異臭がある。 検査所見:白血球19,200/μL,血糖904mg/dL,Na131mEq/L,K3.4mEq/L,ヘモグロビンA1c〈HbA1c〉9.2%,アンモニア49μg/dL,CRP22mg/dL。動脈血液ガス分析pH7.32。血漿浸透圧394mOsm/L。尿ケトン体(±)。 Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。
高浸透圧高血糖状態〈HHS〉
52
13. (続き) Aさんはインスリン療法,糖尿病足病変に対する抗菌薬治療で全身状態は改善した。退院へ向けて,看護師はAさんに食事指導をすることにした。 Aさんに勧める1日の摂取カロリーで最も適切なのはどれか。
1800
53
13.Aさんの糖尿病足病変の悪化を防ぐ目的で看護師が行う指導で正しいのはどれか。2つ選べ。
暖房器具に足を近づけないでください, 靴下を履きましょう
54
13. 1型糖尿病type 1 diabetes mellitusと診断された人への説明で適切なのはどれか。
低血糖症状には振戦などの自律神経症状がある。
55
13.小児の1型糖尿病type 1 diabetes mellitusの説明で正しいのはどれか。
インスリン療法が必須である。
56
13.A君(8歳,男児,小学3年生)は,父親(40歳,会社員)と母親(38歳,主婦)との3人暮らし。多飲と夜尿を主訴に小児科を受診した。尿糖4+のため,1型糖尿病type 1 diabetes mellitusの疑いで病院に紹介され,精密検査を目的に入院した。A君は身長123cm,体重27.5kg(1か月前の体重は29.5kg)。入院時のバイタルサインは,体温36.9℃,脈拍100/分,血圧98/42mmHg。随時血糖300mg/dL,HbA1c9.3%,抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ〈GAD〉抗体陽性。尿糖4+,尿ケトン体3+。血液ガス分析pH7.02であった。 入院時に確認する症状はどれか。2つ選べ。
意識レベル, 腹痛
57
13.(続き) 入院後,インスリンの持続点滴静脈内注射が開始された。入院後3日に血糖値が安定し,インスリンの持続点滴静脈内注射が中止された。ペン型注射器によるインスリン療法が開始され,看護師は母親とA君に自己血糖測定とインスリン自己注射について説明した。A君は「自分で注射するなんてできない」と言ってインスリン自己注射の練習が進まない。 A君への看護師の対応で最も適切なのはどれか。
インスリン自己注射をしている同年代の糖尿病患児と話す機会を作る。
58
13.9歳のAちゃんは,2か月前から口渇,多飲および多尿があった。学校の健康診断で尿糖が陽性であったため,受診した。受診時の検査で,Aちゃんは,血糖398mg/dl(食後3時間経過),HbA1C9.3%,動脈血pH7.40,尿糖4+,尿ケトン体+で,1型糖尿病type 1 diabetes mellitusの疑いで入院した。 Aちゃんのアセスメントで正しいのはどれか。2つ選べ。
浸透圧利尿, 高血圧
59
13. (続き) Aちゃんは1型糖尿病type 1 diabetes mellitusと診断され,インスリン注射4回法(朝・昼・夕に超速効型インスリン,就寝前に持続型インスリン)が開始された。 Aちゃんへのインスリン注射の指導で適切なのはどれか。
自己注射の習得を目指す。
60
13. (続き) Aちゃんはインスリン療法を始めてからも食後2時間の血糖値が300~400mg/dlで高いため,超速効型インスリンが増量された。また,退院後に学校で行う体育の授業を考え,80kcalの運動を15時に行うことになった。運動後,Aちゃんは悪心と手のふるえがあり,血糖値は54mg/dlであった。入院患者へ夕食が配膳(はいぜん)されるのは18時である。 Aちゃんへの看護師の対応で優先されるのはどれか。
グルコースを摂取させる。
61
13.ヘモグロビンA1c〈HbA1c〉について正しいのはどれか。2つ選べ。
ヘモグロビンにブドウ糖が結合した糖化蛋白質のことである, 赤血球の寿命によって測定値は変動する
62
13.糖尿病diabetes mellitusの診断指標となるのはどれか。
HbA1c
63
13.糖尿病diabetes mellitusの血糖コントロールの指標となる検査値はどれか。
グリコヘモグロビン
64
13.2型糖尿病の患者に食事療法について指導した。 2か月後の外来受診日に食事療法の長期的な評価指標として最も適しているのはどれか。
HbA1C
65
13.成人期で,加齢に伴い糖尿病diabetes mellitusを発症しやすくなる原因はどれか
インスリン感受性の低下
66
13.2型糖尿病type 2 diabetes mellitusの患者の胃全摘術後における管理で適切なのはどれか。2つ選べ。
創の発赤を認めたら創感染を疑う。, 血糖値が安定するまでは,2~6時間ごとに血糖を測定する。
67
13.Aさん(54歳,女性)は,10年前に2型糖尿病type2 diabetes mellitusと診断され,外来受診を続けていた。今回血糖コントロールが不良となり,精密検査とインスリン治療を検討するために入院した。身長154cm,体重45kg,HbA1c9.0%。早朝空腹時血糖値178mg/dl,食事摂取の指示エネルギー量は1,400kcal/日である。 入院後5日。超速効型インスリンの自己注射が開始された。開始7日,Aさんがインスリン注射を忘れて,昼食を食べ始めていたところを看護師が発見した。 看護師の対応で最も適切なのはどれか。
食事を中断してインスリン注射をする。
68
13.2型糖尿病type 2 diabetes mellitusの食事療法における1日のエネルギー摂取量の算出に必要なのはどれか。
標準体重
69
13.Aさん(65歳,女性)は,20年前に糖尿病diabetes mellitusと診断されて血糖降下薬の服用を開始した。15年前から微量アルブミン尿が出現し,腎機能は徐々に悪化してきていた。10年前からインスリン療法を開始している。Aさんは外来受診時に,全身倦怠感と下肢の浮腫が認められ,精査加療目的で入院した。入院時は,身長155cm,体重65kg(1か月で5kg増加),体温36.3℃,呼吸数28/分,脈拍82/分,血圧160/82mmHgであった。Aさんの血液検査データは,Hb8.5g/dl,HbA1c8.5%,アルブミン3.1g/dl,クレアチニン3.5mg/dl,K4.0mEq/lで,糸球体濾過量〈GFR〉は11ml/分/1.73m2であった。 Aさんの入院時のアセスメントで最も適切なのはどれか。
肺水腫pulmonary edemaの危険性がある。
70
13.(続き) 医師はAさんに透析導入の可能性について説明した。Aさんは看護師に「自分では頑張ってきたつもりだったけどやっぱりだめね。他の患者さんからおなかを使う透析もあるって聞いたけど,どういうものかしら」と尋ねた。看護師はAさんのこれまでの努力を認め,透析について説明した。 Aさんへの腹膜透析に関する説明で適切なのはどれか。
腹腔に透析液を流し込む。
71
13. (続き) Aさんは,症状が改善したため,透析は導入しないで栄養指導を受けて退院する予定である。 Aさんの食事療法で適切なのはどれか。
塩分は6g/日未満とする。
72
13.Aさん(76歳,女性)は,長女(46歳,会社員)との2人暮らし。Aさんは5年前に2型糖尿病type 2 diabetes mellitusと診断された。1年前から血糖測定とインスリン自己注射を朝1回行っている。炊事は主にAさんが担当している。Aさんは,長女の帰宅に合わせて夕食を摂るため,夕食時間にばらつきがある。定期の外来受診時にAさんは「時々汗が出て手が震えることがあります」と外来看護師に相談した。Aさんのバイタルサインは,体温36.4℃,脈拍74/分,血圧128/80mmHg。身長154cm,体重68kgである。 このとき,外来看護師がAさんに行う指導で適切なのはどれか。
決まった食事時間を設定する。
73
13.Aさん(56歳,男性,会社員)は,デスクワークが多い仕事をしている。40歳時の会社の健康診断で2型糖尿病type 2 diabetes mellitusと診断され,紹介されたクリニックで血糖降下薬を処方されて内服を継続していた。50歳ころから視力の低下と持続性蛋白尿を指摘され,腎臓内科を受診し食事指導を受けた。しかし,仕事が忙しく食事指導の内容を守れていなかった。1年前から,足のしびれが出現するようになった。 Aさんの現在の状況のアセスメントで適切なのはどれか。
糖尿病性神経障害diabetic neuropathyが疑われる。
74
13. (続き) Aさんは,3か月前に末期腎不全end-stage renal failureの状態で腎代替療法(血液透析)が必要であると腎臓内科の医師から説明された。シャント造設のための入院を予定していたが,仕事が忙しく延期となっていた。1週前から感冒症状があり,体重増加,全身浮腫,全身倦怠感,呼吸苦が出現したため,緊急入院となった。透析用のカテーテルを挿入し,緊急血液透析を行った。 入院時の身体所見:体重73kg(1週間で4kg増加),血圧178/105mmHg。 入院時の検査所見:Hb9.5g/dL,血清尿素窒素72mg/dL,血清クレアチニン9.0mg/dL,血清カリウム6.8mEq/L,血清ナトリウム138.5mEq/L。 緊急入院時のAさんの胸部エックス線写真を別に示す。 Aさんが緊急血液透析となった病態で正しいのはどれか。
心不全heart failure
75
13.低値によって脂質異常症dyslipidemiaと診断される検査項目はどれか。
高比重リポ蛋白コレステロール〈HDL-C〉
76
13.脂質異常症dyslipidemiaの成人患者に対する食事指導の内容で正しいのはどれか。
高トリグリセリド血症hypertriglyceridemiaでは,アルコールを制限する。
77
13.高尿酸血症hyperuricemiaで正しいのはどれか。
尿酸はプリン体の代謝産物である。
78
13.痛風goutの患者の血液検査データで高値を示すのはどれか。
尿酸
79
13.高尿酸血症hyperuricemiaで正しいのはどれか。
痛風発作は飲酒で誘発される。
80
14.プリン体の代謝産物である尿酸で正しいのはどれか。
下肢末端は温度が下がるので結晶化しやすい。
81
14.水欠乏性脱水症の初期の症状・徴候で正しいのはどれか。
口渇
82
14.浮腫の原因となるのはどれか
リンパ還流の不全
83
14.浮腫が生じやすいのはどれか
低栄養
84
14.高カリウム血症hyperkalemiaの患者でみられるのはどれか。
心電図でのT波の増高
85
14.心電図でT波の上昇の原因となるのはどれか
高カリウム血症
86
14.Aさん(27歳,男性)は,地震によって倒壊した建物に下腿を挟まれていたが,2日後に救出された。既往歴に特記すべきことはない。 注意すべき状態はどれか。
高カリウム血症
87
14.下痢によって生じやすい電解質異常はどれか。
低カリウム血症
88
14.降圧利尿薬により血中濃度が低下するのはどれか。
ナトリウム
89
14.高齢者に起こりやすい電解質異常はどれか
低カリウム血症
90
14.慢性腎不全chronic renal failureによって起こるのはどれか。2つ選べ。
低カルシウム血症, 代謝性アシドーシス
91
14.A君(14歳,男子)は,夏休みのサッカー部の部活動で,朝10時から12時まで屋外で練習した。昼食時におにぎり2個とお茶を500mL摂取し,休憩後の13時から15時まで再び練習した。この日は晴天で,外気温は32℃であった。15分休憩し練習を再開したところ,A君は突然頭痛と悪心とを訴え,グラウンドの隅に座り込んだ。サッカー部担当のB教諭が,A君を日陰で横にして休ませ様子をみていたが,症状が改善せず,顔面蒼白,冷汗が出現した。A君は「気持ち悪い」と言った後に嘔吐した。 B教諭に付き添われて,A君は病院に到着した。来院時,A君のバイタルサインは,体温38.5℃,呼吸数26/分,脈拍128/分,血圧90/48mmHgであった。口唇粘膜は乾燥し,皮膚をつまむとゆっくり戻る状態であった。血液検査データは,赤血球580万/μL,白血球12,500/μL,Hb16.8g/dL,Na152mEq/L,K4.0mEq/L,Cl109mEq/L,クレアチニン0.9mg/dLであった。尿比重1.035。受診時の身長165cm,体重57kg(発症前60kg)。 A君の状態に対するアセスメントとして適切なのはどれか。
高ナトリウム血症である。
92
14.Aさん(22歳,女性,会社員)は,昼食後,自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み,食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て,母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は,父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため,精神科病棟に緊急入院となった。 入院翌日,母親が面会に来たが,Aさんに要求されるままお菓子を大量に持参した。Aさんは,面会室でお菓子をすべて食べた直後に,トイレにこもり,嘔吐していたところを看護師が発見した。Aさんは泣きながら「食べると止まらなくなる。太りたくない」と訴えた。主治医は,Aさんが右第2指を使って嘔吐していた痕跡を認めたこと,Aさんが「中学の時から過食と嘔吐を繰り返していた」と話したことから,神経性過食症bulimia nervosaと診断した。 入院時の身体所見:身長155cm,体重48kg。 入院時の検査所見:赤血球400万/μL,Hb12.5g/dL,白血球6,300/μL。Na135mEq/L,K2.7mEq/L,Cl98mEq/L,AST30U/L,ALT35U/L,γ-GTP32U/L。 Aさんの状態をアセスメントするために優先度が高い検査はどれか。
心電図
93
14.酸塩基平衡の異常と原因の組合せで正しいのはどれか。
代謝性アシドーシス――――慢性腎不全chronic renal failure
94
14.Aちゃん(生後1か月,男児)は,2日前から嘔吐があり,昨日は噴水様嘔吐が5回あったため外来を受診し入院した。Aちゃんは体重4,200g,体温36.8℃,呼吸数36/分,心拍数120/分である。眼球結膜に黄染を認めない。上腹部に腫瘤を触知する。Aちゃんの血液検査データは,赤血球540万/μl,Ht45%,白血球10,100/μl,血小板58.6万/μl,アルブミン4.4g/dl,Na140mEq/l,K3.5mEq/l,Cl92mEq/l,動脈血pH7.48であった。 Aちゃんは入院時にも胃液様の嘔吐がみられた。 Aちゃんの現在の状態で考えられるのはどれか。
代謝性アルカローシス
95
14.Aさん(34歳,女性)は,気管支喘息bronchial asthmaで定期的に通院をしている。朝から喘息発作があり呼吸困難が生じたため,救急外来を受診した。 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%,動脈血液ガス分析(room air)で動脈血酸素分圧〈PaO2〉90Torr,動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉55Torr,pH7.30,HCO3-25mEq/Lであった。 Aさんの状態で考えられるのはどれか。
呼吸性アシドーシス