中小企業の基準は、「製造業・建設業・運輸業」については、資本金が３億円以下、または従業員数が 300 人以下の企業が中小企業になります。

業種が「卸売業」の場合は、資本金が１億円以下、または従業員数が 100 人以下の企業が、中小企業となります。 業種が「小売業」の場合は、資本金が５千万円以下、または従業員数が 50 人以下の企業が中小企業となります。 業種が「サービス業」の場合は、資本金が５千万円以下、または従業員数が 100 人以下の企業が中小企業となります。

業種が「製造業・建設業・運輸業・その他の業種」の場合は、従業員数が 20 人以下の企業が、小規模企業となります。 卸売業、サービス業種、小売業では、従業員が５人以下の企業が小規模企業となります。

中小企業数は、全体の 99.7 %を占めています。

産業別の中小企業数では、小売業が最も多くなっています。

日本の全従業者数に占める、中小企業の従業者数の割合は、68.8 ％で、７割弱となっています。

産業別の中小企業の従業者数では、製造業が最も多くなっています。

中小企業の従業者が占める割合が最も高いのは、医療・福祉で、88.7 ％となっています。

開業率が最も高いのは、宿泊業、飲食サービス業で、廃業率が最も高いのも、宿泊業、飲食サービス業です。

売上高経常利益率が最も低いのは、「生活関連サービス業、娯楽業」です。

自己資本比率が最も低いのは、「宿泊業、飲食サービス業」です。

中小企業の売上高は、リーマン・ショック後や 2011 年の東日本大震災後に大きく落ち込み、2013 年頃から横ばいで推移した後、2016 年半ばより増加傾向となっていました。2019 年以降は減少傾向に転じた中で、感染症の影響により更に減少しました。2021 年第１四半期からは増加傾向で推移しています。

中小企業の今後の設備投資における優先度の推移を見ると、優先度は「維持更新」から「生産（販売）能力の拡大」や「製（商）品・サービスの質的向上」に移っている傾向があります。

中小企業の人財確保のための方策としては、「給与水準の引き上げ」や「長時間労働の是正」が多く挙げられています。

感染症流行後の顧客数増加の取組のうち効果のあったものとして、「営業活動・商談等のオンライン化」が最も多く挙げられています。

中小企業の労働生産性は、製造業、非製造業ともに、長らく横ばい傾向が続いています。

中小企業のイノベーションにおける研究開発段階での課題として、人材不足の課題が最も多く挙げられています。

競合他社が多い市場を選んだ理由として、「非効率な部分を標準化して効率化することで、競争優位に立つことが可能」、「競合他社にない製品・商品・サービスが提供でき、差別化を図ることが可能」といった回答割合が高くなっています。

成長意欲を高めることにつながった交流先として、「同業種の経営者仲間」、「異業種の経営者仲間」といった回答が上位となっています。

「内部で育生した右腕人材」は、営業に関する知識・スキルを持っている傾向があり、「外部から確保した右腕人材」については、経営企画、経理・財務、総務といった、管理系の知識・スキルを持っている傾向があります。

「海外展開をしている」割合が最も高いのは製造業で、最も低いのは不動産・物品賃貸業です。

６割弱（57.2 ％）の企業で後継者がいないと回答しています。

親族内承継は、他の類型と比べて最も高い割合となっていますが、近年は減少傾向にあります。 従業員承継は、2022 年では親族内承継と同水準になっています。 社外への引継ぎの割合は、2020 年以降増加傾向にあります。

中小企業が事業再構築を実施した理由として、「既存事業の将来性に対して危機感を抱いていたため」が最も多く挙げられています。

起業の準備段階で生じた課題として、「事業に必要な専門知識、経営に関する知識・ノウハウが不足していた」が最も多く挙げられています。

製造業では、原材料価格の変動が価格に反映されたとする回答割合が比較的高くなっていますが、労務費・エネルギー価格の変動については比較的、価格に反映されていない状況にあります。

従業員規模が 20 人以下の企業では、デジタル化に取り組んだきっかけとして、「支援機関等からの推奨」や「取引先からのデジタル化の対応要請」が多く挙げられています。

地域課題解決事業に取り組み始めたきっかけとして、「地域の持続可能性を高める上で必要であるため」と回答した事業者の割合が最も高くなっています。

経営者の年代別が「50 〜 59 歳」や「60 歳以上」では、取り組んでいる地域課題の分野として、「設備の維持管理・更新費の増加」と回答した事業者の割合が最も高くなっています。

地域課題解決事業単体での収支状況を見ると、「黒字」または「収支均衡」と回答した事業者は約６割となっています。

地域課題解決事業に取り組む事業者が抱える課題として、「利益の増加」、「人材の確保」、「売上げの増加」が多く挙げられています。

自治体や他の事業者と連携したことによるメリットとして、「企業としての信用度向上につながる」、「販売先が広がる」、「地域課題に関する情報提供が受けられる」といった項目が多く挙げられています。

商店街に期待する役割として、「地域住民への身近な購買機械の提供」、「治安や防犯への寄与」、「地域の賑わいの創出」といった項目が多く挙げられています。

人口密度が低い地域において、事業者数全体に占める小規模事業者の割合は81.3%で、約８割となっています。

中小企業に期待する役割は、「新たな産業の創出」、「就業の機会の増大」、「市場における競争の促進」、「地域における経済の活性化」です。

中小企業基本法の基本方針として、次の４つの柱が示されています。 ・経営の革新および創業の促進、創造的な事業活動の促進 ・中小企業の経営基盤の強化（経営資源の確保の円滑化、取引の適正化） ・経済的社会的環境の変化への適応の円滑化（経営の安定、事業の転換の円滑化） ・中小企業に対する資金供給の円滑化および自己資本の充実

基本原則として、次の５つか示されています。 １　経済活力の源泉である中小企業が、その力を思う存分に発揮できるよう支援する。 ２　起業を増やす。 ３　創意工夫で、新しい市場を切り拓く中小企業の挑戦を促す。 ４　公正な市場環境を整える。 ５　セーフティーネットを整備し、中小企業の安心を確保する。

基本原則として、次の２つが示されています。 １　小規模企業の事業の持続的な発展を図る。 ２　小企業者の円滑かつ着実な事業の運営を適切に支援する。

小規模支援法には、主に次の３つが定められています。 １　伴走型の事業計画策定・実施支援のための体制整備 ２　商工会・商工会議所を中核とした連携の促進 ３　中小企業基盤整備機構の業務追加

政府系金融機関には、「日本政策金融公庫」と「商工組合中央金庫（商工中金）」があります。

信用保証制度とは、中小企業が金融機関から融資を受ける際に、信用保証協会が信用保証をすることによって、中小企業が融資を受けやすくする制度です。

保証限度額は、普通保証が２億円、無担保保証が 8,000万円、無担保無保証人保証が 2,000万円となっています。

セーフティネット保証制度は、取引先の倒産や、災害、取引金融機関の破綻などにより、経営の安定に支障をきたしている中小企業に対して、信用保証協会が一般保証とは別枠で保証を付与する制度です。

流動資産担保融資保証制度は、売掛債権や棚卸資産などの流動資産を担保にして、金融機関から融資を受ける際に、信用保証協会から保証を受けられる制度です。

中小企業の法人税率は、年間所得が 800万円を超える部分には法人税率 23.2%が適用され、年間所得が 800万円以下の部分には法人税率 15%が適用されます。

青色申告特別控除制度は、正規の簿記による帳簿によって、青色申告を行った事業者に対して、最大で 65万円の所得控除が適用される制度です。

中小企業投資促進税制は、個人事業者や中小法人などが機械・装置などの設備投資をする際に、7%の税額控除、もしくは、30%の特別償却を行える制度です。

欠損金の繰越制度は、税務上の赤字である欠損金の繰越を、最大10年間行うことができる制度です。この制度によって、過去の欠損金をそれ以降の所得と相殺できるため、課税所得を少なくすることができます。

接待飲食費の額の50%相当額の損金算入か、定額控除限度額（年間 800万円）までの損金算入かを選択することができます。

エンジェル税制は、ベンチャー企業に投資する個人投資家に課税上の優遇措置を与える制度です。要件を満たすベンチャー企業の株式に投資する場合、投資段階と売却段階で課税額を減らすことができます。

雇用調整助成金は、景気の変動等により事業の縮小を余儀なくされた企業が、休業、教育訓練、出向等を行うことにより、雇用を維持する際に費用の助成をする制度です。この制度は中小企業に限定されない制度です。

キャリアアップ助成金は、労働者のキャリアアップを目的とした助成金です。キャリアアップ助成金は、有期契約労働者など正規雇用労働者以外が対象となります。また、目的に関しても、キャリアアップ助成金は、非正規雇用から正規雇用への転換を主に目的としています。

中小企業退職金共済制度は、中小企業者が、共済の仕組みによって退職金制度を利用できる制度です。この制度は、勤労者退職金共済機構が運営しています。

「特定ものづくり基盤技術」とは、製造業の国際競争力強化や新たな事業の創出を促進するもので、精密加工や機械制御、情報処理等の技術を対象としています。技術ごとに「特定ものづくり基盤技術高度化指針」が策定されており、中小企業が目指すべき技術開発の方向性について定められています。

成長型中小企業等研究開発支援事業は、中小企業が大学・公設試験研究機関などと連携して行う、特定ものづくり基盤技術を活用した高度なサービスに関する研究開発などの取り組みを支援する事業です。

戦略的CIO育成支援事業は、専門家の派遣によって、中小企業のIT化やCIO人材の育成を支援する事業です。

J-Net21 は、中小企業基盤整備機構が実施している、中小企業向けのポータルサイトです。

INPIT 知財総合支援窓口は、都道府県ごとに設定されている、中小企業等の知的財産に関する悩みや課題について相談できる総合窓口です。

特許庁が、中小企業・小規模事業者の戦略的な外国出願を促進するため、都道府県等中小企業支援センターを通じ、外国出願に掛かる費用の一部を助成する事業です。

事業協同組合は、中小事業者(法人および個人)が４人以上集まり、共同で事業を行うための組合です。

企業組合は、個人または法人が４人以上集まり、共同で事業を行うための組合です。

協同組合は、中小企業者が、それぞれ営んでいた事業の全部または一部を統合して、共同事業を行うための組合です。

組合から株式会社への組織変更に関しては、事業協同組合、企業組合、協業組合で可能となっています。

高度化事業は、中小企業組合などが行う設備投資に対して、設備資金の貸付けやアドバイスなどで支援する制度です。

地域の特性を生かして高い付加価値を創出する「地域経済牽引事業計画」が承認された事業者に対して、課税の特例や融資などを行うものです。

農商工等連携促進法に基づく支援は、中小企業者と農林漁業者が連携して行う事業活動に関して、専門家による相談対応や融資などを行うものです。

流通業務総合効率化法に基づく支援は、中小企業組合や、中小企業から構成される任意グループが、流通業務の効率化を図るための融資等の支援を受けることができる制度です。

中小企業倒産防止共済制度は、中小企業の連鎖倒産防止と経営安定を目的として、中小企業基盤整備機構が運営する共済制度です。

貸付金額は、掛金総額の10倍に相当する額か、回収不能になった債権の額のうち、少ないほうの金額です。

事業継続計画（BCP）とは、企業が災害や火災などの緊急事態に遭遇した場合に備えて、事業を継続するための計画です。

中小企業が防災や減災に係る取組をまとめた計画です。事業継続力強化計画を国が認定する制度があり、認定を受けた中小企業は各種の支援を受けられます。

社会環境対応施設整備資金融資制度（BCP融資）は、「事業継続力強化計画」の認定を受けた中小企業や、中小企業BCP策定運用指針に則り事業継続計画（BCP）を策定している中小企業が、計画に基づく施設設備に必要な資金の融資を受けられる制度です。

取引の内容が製造委託の場合、下請取引に該当するのは、資本金３億円超の法人が資本金３億円以下の法人または個人に委託する場合と、資本金 1,000万円超から３億円以下の法人が、資本金 1,000万円以下の法人または個人に委託する場合です。

親事業者の義務には、書面の交付義務、発注書類の保管義務、下請代金の支払期日を定める義務、遅延利息の支払義務があります。

下請かけこみ寺は、中小企業の取引に関する悩みを相談できる制度です。また、取引に関する紛争の解決を支援します。

中小企業活性化協議会は、中小企業の再生や収益力改善を支援する機関です。中小企業活性化協議会は、都道府県ごとに設置されています。

企業再生貸付制度は、民事再生などの法的再生や自主再建に取り組む中小企業に、必要な資金を貸し付ける制度です。この制度は、日本政策金融公庫が実施しています。

事業再生保証制度は、法的再生手続きを利用して事業再生を図る企業に対する保証制度です。この制度は、信用保証協会が実施しています。

中小企業再生ファンドは、再生に取り組む中小企業に対して、投資という形で資金供給や経営支援をする制度です。

事業承継税制は、事業承継の後継者に対する税制の特例措置です。この制度では、事業承継の後継者の相続税、贈与税に関する特例が定められています。

新事業活動とは、①新商品の開発または生産、②新役務の開発または提供、③商品の新たな生産または販売の方式の投入、④役務の新たな提供の方式の導入、⑤技術に関する研究開発およびその成果の利用その他の新たな事業活動です。

「付加価値額または従業員１人当たりの付加価値額」と「給与支給総額」の伸び率です。

計画期間が３年の場合、「付加価値額」または「１人当たり付加価値額」の伸び率は 9%以上、「給与支給総額」の伸び率は 4.5%以上である必要があります。

販路開拓コーディネート事業は、商社やメーカーなどの出身で広い販路ネットワークを持つ専門家が、中小企業の新市場における販路開拓を支援します。

新創業融資制度は、創業や新事業を行う者に対して、日本政策金融公庫（国民生活事業）が無担保・無保証人での融資を、3,000万円（運転資金 1,500万円）を上限に行う制度です。

制度の対象になるのは、女性や、35歳未満の若者、55歳以上の高齢者で、新規開業して概ね７年以内の人です。

小規模事業者経営改善資金融資制度（マル経融資）は、小規模事業者が経営改善を行うための資金を 2,000万円まで、無担保、無保証人、低利子で融資する制度です。

融資の要件は、小規模事業者である商工業者であって、商工会・商工会議所の経営指導員による経営指導を６カ月以上受けることです。また、税金を完納しており、同一地区内で１年以上事業を行っている必要があります。

小規模事業者が経営計画を作成し、それに沿って行う販路開拓や生産性向上の取組等に関する費用を補助するものです。補助上限は通常枠で 50万円、補助率3分の2となっています。

小規模企業共済制度は、小規模企業の役員や個人事業主を対象とした退職金の共済制度です。毎月の掛金を支払うと、退職する際に退職金が支払われます。