ICIDHは生活機能というプラス面にも注目している

ICFでの活動と参加の領域は単一のリストとして示されている

ICFでの参加とは障害部位の日常生活での利用状況を示す

ICFでの心身機能・身体構造は8章であわせて1つにまとめられている

平均寿命と健康寿命の差は男女とも広がっている

一次予防では疾病の早期発見・早期治療を目指す

健康診断や人間ドッグは二次予防に含まれる

脳卒中モデルは徐々に生活機能が低下するタイプである

廃用症候群モデルは急性に生活機能が低下するタイプである

理学療法士や作業療法士は、施行者の視点に立って生活環境整備を提案しなければならない

日本では、総人口は減っているが、65歳以上の高齢者人口は増え続けており、2018(平成30) 年の高齢者人口(65歳以上)は全体の28%を超えている

少子化が進むと、将来的に生産年齢人口(15~64歳)は減少する。しかし、生産年齢人口が 減っても、経済的な生産能力への影響はほとんどない

厚生労働省の調査によると、身体障害者、知的障害者、精神障害者のうち、65歳以上の高齢者の 占める割合が最も高いのは身体障害者である。また、身体障害児・者は、知的障害児・者に比べて、 在宅で生活している人の割合が高い

畳に座る、和式トイレでしゃがむ、和式浴槽をまたいで入るなど、和風の生活様式は、身体機能の維 持向上のうえで、高齢者に適している

日本の従来の住居は、一般的に冬向きになっており、夏の暑さに適しておらず、高温なために高齢者 は体調を崩しやすいので、不向きである

厚生労働省の「2017年人口動態統計」によると、住宅内で発生する「家庭内事故」のうち、65 歳以上の高齢者の死亡数が最も多いのは、つまずきやよろめきによる同一平面上の転倒である

住宅内を一人で移動できない高齢者を家族が介護するよりは、ベッドに常時寝ていてもらった方が、 介護労力が少なくなるために、「寝たきり高齢者」の多くは「寝かせきり高齢者」と言われる

住環境整備を行うことで、高齢者や障碍者の精神的自立と意欲の拡大がもたらされることが考えられ る。生活動作が自立することは、人間としての尊厳を保つことであり、同時に精神的な自立へと導く ことができる

高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)について、2011(平成23)年の改正 では、サービス付き高齢者向け住宅制度が廃止された

2014(平成26)年の介護保険制度改正において、全国一律の予防給付を県が取り組む地域支援 事業に移行して多様化した

居宅介護(介護保険)住宅改修費支給限度額は10万円で、そのうち9割が保険で支給され、自己負 担は 1 割である

介護保険制度の福祉用具貸与は 13 種類であり、一部の福祉用具については、軽度者の状態増からみ て使用が想定しにくいため、例外なしに保険給付の対象外としている

障害者総合支援法において、対象とする障害者の範囲は、身体・知的・精神障害者(発達障害者を含 む)である

生活環境整備を検討する際には、対象者の現在の身体機能を把握するだけではなく、予後についても 予測することが大切である

生活環境の整備は、対象者のためだけではなく、介護する人にとって、どのような介護負担軽減につ ながるかなど、家族にどのようなメリットがあるか十分に検討したうえで進める

生活環境の整備は、対象者が動作を行いやすくすることが前提であるため、対象者が満足できる生活 環境を整備することが最優先される

現地調査では、生活環境チェックシートを作成し、項目に沿って対象者や家族と話を進めていくこと が肝要である。チェックシートにない項目に関しては特に記録しておく必要はない

生活環境整備の工事が終了したら、対象者に実際に改修場所で動作をしてもらい、検討通りの成果が 得られているかを確認する

家屋内で車椅子を使用して生活する場合は、廊下の通行幅だけではなく部屋の出入り口の通行も可能 か確認する必要がある

生活環境整備後のフォローアップとは、工事が図面通りにできているのかを関係者立会いの下で確認 することである

ソーシャルワーカーは、日常生活を営むのに支障がある人の福祉に関する相談に応じ、助言・指導 その他の援助を行う国家資格である

生活環境整備では、チームアプローチが重要となるが、建築に関して十分な知識を持っている建築関 連職を中心に、改修や整備を行うのが効率的である

住宅の平面図は、1:25の縮尺で描かれていることが多い

間柱は、通し柱よりも耐震性や耐風性に優れる

この建築図面において、玄関出入り口は引き違い戸である

この建築図面について、玄関上がり框の段差は 30 mmである

右の建築図面について、脱衣室の出入り口は折り戸が設置されている

右の建築図面において、対象者寝室は和室であり、布団で寝ている

右の建築図面について、対象者寝室の出入り口には 50 mmの段差がある

右の建築図面について、対象者宅は、2 回以上の戸建て住宅である

日本の在来工法による木造住宅は、通常柱芯-芯 910 mm(3 尺)を基本寸法として廊下、階段などの 幅員が設計されているため、このモジュールで作られている廊下の有効幅員は最大 780 mmであり、 自立歩行で移動する場合は特に問題は生じない

JIS 規格では車椅子の全幅は 700 mm以下とされているが、実際に使用されている自走用車椅子の全幅 は 620~630 mm、介助用車椅子の全幅は 530~570 mm程度で、直進するときは車椅子の全幅に 200~250 mmを加えた程度の廊下幅を確保する

介護保険制度による住宅改修費の支給対象となる改修内容には、手すりの設置や引き戸などへの扉の 変更、床段差の解消があるが、床材の変更などは含まれない

引き戸部分の床面と敷居との段差を解消するために、床面に擦り付け板を取り付ける方法がある

敷地の高低差が大きくスロープでの昇降が困難な場合は、段差解消機などの福祉用具の使用を検討す るが、据置型段差解消機は、介護保険制度による福祉用具の貸与品目には該当しない

浴室出入り口に 100 mm程度の段差がある場合の最も簡単な解消方法は、グレーチングを用いて段差 の解消を行う方法である

杖や歩行器の使用者、パーキンソン病を持つ人の場合は、スロープによる段差解消の方法が適してい る

車椅子使用の対象者における玄関土間の間口は、対象者自身が車椅子への異常を行うためのスペース を確保すればよい

車椅子の対象者における玄関土間の間口は、可能であれば、2100 mm以上(壁芯一芯距離 2275 mm) 確保することが望ましい

玄関の上がり框では、上がり框際の壁面に縦手すりを取り付けることが非常に有効である

玄関周囲の壁面に手すりを取り付ける場合には、本人の動作を実際に確認した上で適切な手すりの 高さや位置を確認して取り付けるべきである

玄関周囲の壁面に手すりを取り付ける場合には、あくまでも対象者の現在の身体機能に応じて取り付 けることを優先するべきで、壁面の下地補強は最低限にとどめておくことが大切である

玄関の上がり框に式台を設置する際には、上がり框の高さを均等に 2~3 等分したたかさで奥行きは 400 mm以上とする

ハンドレールは階段や廊下に取り付けられ、身体の位置を移動させるときに手を滑らせながら 使用する

手すりの端部は衣服の袖が引っかからないようにエンドキャップを取り付ける

階段の有効幅員の算定は、壁から手すりの内法までの距離にかかわらず階段の横幅の距離とする

3 尺(910 mm)モジュールでつくられている引き戸の廊下の内法寸法は、最大で 780 mm、建具幅は枠 の内法で 700~720 mm程度までとなり、実際の有効幅員は 700 mm以下となる。この場合には建具を 取り外せば介助歩行や自走用標準化型車椅子の通行は十分可能である

引き戸は開き戸に比べ、開閉時の身体の前後移動が大きくなるので、一般に高齢者や障害者では使い にくい

住宅改修で手すりの取付けは介護保険制度の助成対象であるが、引き戸などへの扉の取替えなどは 助成対象外である

車椅子のフットサポートや駆動輪の車輪が壁面を傷つけるのを防ぐ建築の対策を車椅子あたりと いう

廊下を移動する自走用車椅子が、直角に曲がって廊下に面する部屋の出入りを行うには、基本的に 廊下有効幅員・開口有効幅員ともに最低 800 mmとすればよい

階段の照明スイッチは、三路スイッチが望ましい

近年はレンタル形式の階段昇降機が提案されている

通常、廊下に手すりを設置する場合、床面から 900 mm程度に設置される

排泄動作時に介助を必要とする場合は、便器の側方または前方に 500 mm以上の幅のスペースを 準備する

L 字型手すりは、縦手すりの部分を便器先端より 220~250 mm程度前方とし、横手すりの部分を便座 から 200~300 mm程度情報に設置する

トイレの出入り戸は引き戸が適しており、開き戸を使用する場合には内開きが適している

トイレの暖房にはパネルヒーターなどの対流暖房を活用した器具が適している

補高便座とは洋式便器の上に設置することで、座面を高くし、立ち座りを容易にする福祉用具である

浴室入り口の段差をすのこで解消する場合、排水しやすいように部分敷とし、浴室床面から浴槽縁 までの高さが 250 mm程度になるように設定すると立ちまたぎでの出入りが行いやすい

浴室入口を 3 枚引き戸にすると、シャワー用車椅子での通過が行いやすい。また引き戸 の開放により脱衣室を利用した介助スペースの拡充も可能となる

浴槽内での立ちしゃがみや姿勢保持のために L 字型手すりを浴槽側壁面に設置する。そ の際浴槽内で座った状態の時の股関節の位置に縦手すりがくるように設置する

浴槽縁の厚みはなるべく厚い方が支持物として活用でき、好ましい

車椅子使用での洗面台は車椅子や膝などが当たらないように下部スペースを設ける。昇 降式の洗面台だと共有する家族の使用時にも合わせて調整できる

浴槽用手すりは浴槽縁に挟んで使用するため工事が不要で、浴槽への立ちまたぎや座位 またぎ動作に使用される

台所の環境調整はこれまでの調理活動の遂行状況を考慮に入れる必要はない

移動能力が低くなると調理活動の遂行頻度は低下する

キッチンカウンターは対象者の身長などの身体構造に合わせる

台所スペースは調理器具、冷蔵庫、シンク、電子レンジ・収納を適切に配置する

車椅子で調理する場合、効率的な調理活動ができるよう吊戸棚収納を有効に活用する

車椅子で調理をする場合、シンクの深さは 100~120 mm以下に設定する

食堂の環境調整は食事を食べることに注目して行う

ダイニングテーブルは座る、立つ、周りを通行することを配慮し設置する

食堂と居間・台所はそれぞれ機能が異なるので別々に環境調整を行う

手の筋力が低下した場合にはボトルオープナーが有効である

居間と寝室を隣接させる場合、その出入り口は 1000 mm以上の広い開口とし、建具を引き戸にする ことが望ましい

車椅子移動が自立している場合、車椅子移動が全介助の場合より大きなスペースが必要になることが ある

寝室の照明は JIS にて 100 ルクスを推奨されている

コンセントは通常床から 200 mmの高さに設置されるが、しゃがむ姿勢が困難でる場合には、使用者の状況に合わせて 600 mm程度にする

天井走行式リフトは任意の場所に移動できるのが特徴である