問題一覧
1
ヒトにおける染色体は 46 本あるが、父親および母親由来の染色体がそれぞれ23 本ずつあり、かつ 1 本ずつはお互いにペアになれるため、23 対 46 本の相同染色体と表現される
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2
メンデルの遺伝の法則の1つに、「優劣の法則」がある
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3
メンデルの遺伝の法則の1つに、「分離の法則」がある
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4
フェニルケトン尿症のような常染色体劣性遺伝疾患は、片方でも親に遺伝子の変異があれば、子の性別を問わず 50%の確率で遺伝する
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5
DNA を構成する(核酸)塩基は4種類あり、アデニン、チミン、ウラシル、 グアニンが該当する
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6
DNA の複製パターンは「半保存的複製」である。
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7
DNA ポリメラーゼにとって複製開始地点の目印となるプライマーは、プライマーゼによって合成されるRNA の重合物質である。
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8
鋳型鎖 DNA が 5’→3’方向に向かって伸びている場合、それと対になる伸長鎖 DNAは3’→5’方向にDNA 合成が進むリーディング鎖である。
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9
DNA ポリメラーゼは約 100,000 回に 1 回の割合で誤った塩基を挿入するが、DNA 校 正、ミスマッチ修復といったシステムにより正しい塩基に修正される。
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10
検査には感度と特異度があり、新型コロナウイルス感染の有無を調べる PCR 検査 の感度は99%と極めて高い。
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11
DNA の転写により、アデニン、シトシン、ウラシル、グアニンのいずれかで構成される1本鎖RNA が産生される
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12
DNA の転写の開始点を示す塩基配列をターミネーター、終結点を示す塩基配列をプ ロモーターと呼ぶ
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13
リボソームはリボソーム RNA とタンパク質の複合体であり、細胞内におけるポリペプチド(タンパク質)合成の役割を担っている
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14
mRNA の塩基配列が AUG の場合、アミノ酸としてはアスパラギン酸をコードすると ともに、翻訳の開始点を意味する「開始コドン」の役割も持つ
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15
ファイザー社やモデルナ社の開発した新型コロナウイルスに対する mRNA ワクチン は、 投与された生物の体内で、同ウイルスのスパイクタンパク質を産生させるように設計されたものである。
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16
遺伝子の変異は、その遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列や機能を、必ず変化させる
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17
染色体の変異のパターンとして、欠失、逆位、相互転座などがある
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18
DNA にはトランスポゾンというタイプの塩基配列があり、トランスポゼースという 酵素のはたらきによって、その塩基配列をカット&ペースト(挿入)やコピー&ペースト (重複)させることができる
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19
放射線や紫外線によって傷害された塩基配列は、決して修復されることはない
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20
新生児マススクリーニングにより、先天性の遺伝子疾患の有無を複数判定できる。し かしフェニルケトン尿症のように、遺伝子変異の有無がわかったところで対処法や治療法のない疾患がほとんどであり、判定のメリットは皆無である。
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21
タンパク質とDNA は、共有結合により互いに強固に結合することができる
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22
エンハンサー配列にリプレッサー(タンパク質)が結合すると、下流域の遺伝子転写が亢進する
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23
大腸菌のlac オペロンは、培地にラクトースが存在するときに転写が亢進する遺伝子 群であるが、栄養効率のよいグルコースが豊富に存在するときでも、ラクトースが含まれてさえいればlac オペロンの転写亢進状態は維持される
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24
プロモーター配列における塩基の変異や、転写因子(タンパク質)をコードする遺伝 子に変異があると、転写関連タンパク質とDNA の間の結合効率が変化し、結果として転写効率の変化につながることがある
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25
ヒストンがアセチル化されるとクロマチンの凝集が促進され、遺伝子の転写が抑制される
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26
エピジェネティックな変化は永続的・不可逆的なものであり、一度変化が誘導されると決して元に戻ることはない
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27
ゲノムとは「ある生物のもつ全ての核酸上の遺伝情報」を指す言葉である
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28
DNA 鑑定では、短縦列反復配列 (short tandem repeat)の反復回数が個々人に特有であることを利用してその回数を解析する。この技法は個々人に特有である指紋の分析に近いので、DNA フィンガープリンティングと呼ばれる
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29
腸管出血性大腸菌のゲノムは、実験室における無害な大腸菌のゲノムと比べて熱にも 消毒にも強い(失活しない)ため、ウシの肝臓や腸管部分は、加熱調理したとしても食用には一切適さない
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30
真核生物のゲノムの特徴として、「ほとんどが非コード領域である」というものがある
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31
真核生物において、1つの遺伝子から複数のタンパク質を生み出す方策として、イントロンのスプライシングを様々な組み合わせで行う「選択的スプライシング」がある
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32
遺伝子組換え技術のために遺伝子を切り貼りするハサミとノリが必要である。ハサミ はDNA リガーゼであり、ノリは制限酵素である。
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33
遺伝子組換えされた生物の呼び方として、「トランスジェニック (Tg)生物」や「genetically modified organism (GMO)」がある
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34
目的の遺伝子を切除する新技術 CRISPR/Cas9 は、元々、細菌や古細菌に備わったウイルス感染に対する防御機構を利用したものである。
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35
遺伝子組換えにおいて、種の垣根を超えた遺伝子の導入(たとえば、ヒトの遺伝子をマウスに導入する、といったようなこと)は不可能である。
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36
ヒトにおいて、受精した卵は 24 時間ほどで分割(卵割)を開始し、数日後に初期胚 →胚盤胞を経て、そのうちの内細胞塊が胎児となる
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37
初期の胚細胞は全能性の幹細胞であり、胚細胞も含めてすべての細胞に分化できる
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38
造血幹細胞は多分化能性の幹細胞であり、白血球や赤血球、血小板には分化できるが、神経細胞や筋細胞への分化はできない
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39
多能性幹細胞を得る方法として、受精卵から初期胚に移行した段階で胚を破壊し、内 細胞塊を集めて培養するというものがあり、「胚性幹細胞 (ES 細胞)」と呼ばれる。
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40
皮膚細胞など成体細胞に特定の遺伝子を導入して初期化し、人工的に多能性幹細胞へ と変化させたものを「人工多能性幹細胞 (iPS 細胞)」と呼ぶ皮膚細胞など成体細胞に特定の遺伝子を導入して初期化し、人工的に多能性幹細胞へ と変化させたものを「人工多能性幹細胞 (iPS 細胞)」と呼ぶ
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41
体の分節を決めるホメオティック遺伝子群について、ショウジョウバエの分節遺伝子 にはギャップ遺伝子、ペアルール遺伝子、セグメントポラリティ遺伝子がある
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42
異なる生物種において、同じ遺伝子を持っているのにその形質が異なる理由としては、 その遺伝子の発現に対して「どこで起こるかの違い(ヘテロトピー)」「どのタイミングで 起こるかの違い(ヘテロクロニー)」 「どれくらいのレベルで起こるかの違い(ヘテロメト リー)」といった違いが関わっている
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43
ウェルシュ菌は腸内細菌の一種であると同時に、食中毒の原因菌としても有名である。 芽胞形成菌であるため、大鍋や大釜を使った料理では特に注意が必要である。
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44
緑膿菌は感染力・病原性ともに強くないが、免疫力や抵抗力が下がっている場合に は感染する「日和見感染症」を起こすことがある
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45
真菌は真核生物であり、酵母やコウジカビのようにヒトの生活に有益なものもあれば、 カンジダ属や白癬菌のように感染症をもたらすものもいる
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46
ウイルスの基本的な構造は、ウイルスゲノムを意味する「カプシド」と、それを取り 囲むタンパク質の外殻「コア」から成る
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47
ヒトパピローマウイルス (HPV)は、若年女性における子宮頸がんの強いリスク要因だが、HPV ワクチン接種により子宮頸がんの発症リスクを大きく下げることができる
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48
インフルエンザを予防するためには、マスクの着用と手洗い、うがいの励行が重要 であり、ワクチンの有用性は極めて低いと考えられている
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49
ヒト免疫不全ウイルス (HIV)はレトロウイルスに属し、性交渉や血液を介して感染す るとヘルパーT 細胞やマクロファージに寄生し、ただちに後天性免疫不全症候群 (AIDS)を発症する
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50
HIV 感染によるAIDS 発症を防ぐための治療法 (ART)は、服用を忘れたり怠ったりす ると耐性ウイルスが出現する可能性が高いので、生涯にわたる服用順守の必要がある
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51
コロナウイルスにはエンベロープがあるため、消毒用アルコールでの除ウイルスが容易である
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52
新型コロナウイルスに対するワクチンは、感染率を下げ、感染時の症状の重症化を防 ぐ効果が期待されるが、後遺症 (Long COVID)のリスクを低下する効果は期待できない
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53
生物多様性には「食の多様性」「種の多様性」「遺伝子の多様性」の3つのレベルがある
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54
遺伝子上の性において、性染色体の組み合わせが XX の場合は女性をあらわし、YYの場合は男性をあらわす。
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55
性器(性腺)上の性において、ヒト胎児の性器は受精後20週目までは未分化の状態である。
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56
遺伝子上の性が男性(または女性)にも関わらず、性器(性腺)がその性と合致しない(または判定困難な)状態を「性分化疾患」と呼ぶ。
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57
LGBTQ とは「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシャル」「トランスジェンダー」「クエスチョニング(クィア)」の略称をつないだジェンダー関連用語である。
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58
LGBTQ などの性的マイノリティに見られる「性別違和」や「性別不合」といった「心身の性の不一致」は、医学の世界では「病気」とみなされている。
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59
生物のはじまりは RNA だったとする仮説が有力であり、これを「RNA ワールド仮説」と呼ぶ
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60
現代は、過去に類を見ないほどのスピードで生物種が絶滅しているが、多様性により その悪影響は緩和されるので心配無用である
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61
多くの動物において、寿命は体のサイズが大きいほど短くなり、心拍数が高いほど長くなることが示されている。
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62
ハダカデバネズミの長寿の秘訣は、 常に活発に動き回り、よく寝てよく食べよく働き、心身を健康に保つところにある
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63
サーチュイン遺伝子を活性化させるレスベラトロールや NMN(ニコチンアミドモ ノヌクレオチド)は、摂取すればするほど寿命が伸びることが科学的に実証されている
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64
優生学には「積極的優生学」と「消極的優生学」があり、アメリカの「断種法」や日本の「旧優性保護法」による隔離や不妊手術の強制といった処置は、前者に属する
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65
優生学は人種差別や障害者差別と親和性が高いが、その背景には「移民のせいで仕事 がない」「外国人のせいで治安が悪い」などの景気・景況の問題が存在することが多い
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66
母体内で成長する胎児について、何週目から「命」と認められ、「人権」が与えられるのかについて、世界で共通したルールはない
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67
安楽死も尊厳死も「自分の死に時を自分で選択する」という点では同じだが、「人間 の尊厳を保って自然に死にたい」という患者の希望を叶えることを目的としたものであり、それを提示する方法としてリビング・ウィルがある
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68
生命科学やバイオテクノロジーの進化・発展により、医学や生物学がどのような方 向に向かうか(向かうべきか)は、その領域の知識や技術に習熟した専門家だけで決めるべきであり、非専門家や一般人が関わる余地は皆無であり、かつ無用である。
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