組合員資格は農業協同組合法で限定されているが、各農業協同組合は、その範囲内において定款の定めにより更に限定することができる。

農業協同組合の地区内に住所を有する個人であり当該農業協同組合の施設を利用することを相当とするものは、当該農業協同組合の準組合員たる資格を有する。

農業協同組合からその事業に係る物資の供給もしくは役務の提供を継続して受けているにすぎない都市住民は、当該農業協同組合の準組合員たる資格を有しない。

農業協同組合への加入は、組合員になろうとする者の加入申込の意思表示と、これに対する組合の承諾の意思表示によって成立する契約による。

組合員資格を有する者が農業協同組合に加入しようとする場合、正当な理由があれば、農業協同組合は加入を拒むことができる。

組合員資格を有する者が農業協同組合に加入しようとする場合、いかなる場合であっても、農業協同組合はその加入につき現在の組合員が加入の際に付されたよりも困難な条件を付してはならない。

改算式持分算定方法を採用する組合では、いわゆる加入金(持分調整金)の支払いを加入の際に条件として付けることが許容される場合もある。

加入拒絶禁止規定に違反した場合、役員は科料に処され、また、組合及び役員は、加入しようとしたものに対して不法行為による損害賠償責任を追う。

出資組合の組合員は、60日前までに予告し、事業年度末において脱退することが出来る。

定款に定められている組合員資格のいずれにも該当しなくなった組合員は、事業年度末に組合員たる地位を当然に喪失する。

正組合員たる資格を喪失しても、準組合員たる資格を有している場合には、準組合員へと地位の変更が生じ、脱退とはならない。

組合員である自然人が死亡した場合、当該組合員の法定相続人が組合員たる地位を継承する。

長期にわたり組合の施設を利用しないことは、除名事由となる。

組合員が組合に対する金銭消費貸借契約に基づく貸金返還債務または購買代金支払債務を履行しないことは除名事由となり得る。

除名は総会の普通決議の方法による。

農業協同組合は、除名の決議を行うに際し、決議を行う総会日から10日前までに、除名の対象となる組合員にその旨を通知すれば足り、当該組合員に総会での弁明の機会を与える必要はない。

除名する旨が総会で決議されたときは除名した旨を除名されたものに通知したときに除名の効果が生ずる。

除名する旨が総会で決議されたときは、その旨を通知しなければ、除名された者に対抗することができない。

除名された者は、組合を利用する権利を失う。

出資組合の組合員が法廷脱退したときは、脱退した者は、定款の定めがなくても、持分払戻請求権を取得し、又は損失分担金払込債務を負担する。

出資組合の組合員は、その持分の全部譲渡により、いつでも脱退することが出来る。