問題一覧
1
次の記述は、短波(HF)帯による遠距離通信の場合の電波伝搬に関連する対せき点(対しょ点)効果について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)地球上における1地点に対して、正反対(裏側)の位置を対せき点(対しょ点)という。例えば東京の対せき点は、[ A ]の大西洋上にある。 (2)ある点とその対せき点との間で通信を行う場合、2地点を結ぶ地球上の最短の大円は無数にあることになり、そのうちの[ B ]による減衰の少ない通路を経て、電波のエネルギーが伝わる。 (3)の伝搬減衰の少ない電波通路は季節や時間などによって、ほぼ全方向にわたって変動し、最大の電界強度を示す受信方向は変動するが、[ C ]が大きい割に受信電界強度が大きい。
A:アルゼンチンの東側 B:電離層 C:伝搬距離
2
次の記述は、地上波伝搬について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)超短波(VHF)帯以上の電波の伝搬において、送受信アンテナが波長に比べて大地から十分に高く設置されているとき、受信アンテナには主に[ A ]と大地反射波との合成波が受信される。 (2)受信点の電界強度は、この二つの電波の位相が同相で、かつ、大きさが同じであれば、大地反射波がないときの電界強度に比べてほぼ[ B ]増加する。また、この二つの電波の位相が逆相のときは、電界強度が著しく低下する。
A:直接波 B:6[db]
3
次の記述は、周回衛星から発射される電波のドプラ効果について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 周回衛星から発射される電波は、衛星が受信点に近づくときには送信周波数より[ A ]周波数で受信され、受信点に最も近づいたときには[ B ]周波数で受信される。また、衛星が受信点から遠ざかるときには[ C ]周波数で受信される。
A:高い B:送信周波数と同じ C:送信周波数より低い
4
次の記述は、超短波(VHF)帯以上の周波数に関連が深い電波伝搬について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 気象状況によって大気の[ A ]の高さ方向の分布が逆転した層ができると、VHF帯以上の周波数の電波がこの層内で反射を繰り返しながら遠距離まで到達することがある。このような電波を閉じ込めて伝搬させる層のことを[ B ]という。
A:屈折率 B:ラジオダクト
5
次の記述は、超短波(VHF)帯の電波伝搬について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)見通し距離内での受信波は、通常、[ A ]と大地等の反射波との合成波である。 (2)電波が[ B ]内を伝搬するとき、減衰が非常に小さく、見通し距離外まで伝搬することがある。 (3)山岳[ C ]により、見通し、距離外まで伝搬することがある。
A:直接波 B:ラジオダクト C:回折
6
図は、超短波(VHF)における電波の電界強度と、送受信点間の距離との関係の例を示したものである。見通し距離内においても、図中の a のように受信点の電界強度が著しく低下する地点がある理由として、正しいものを選べ。
直接波と大地反射波の位相が逆相で、両方の電界強度が、ほぼ同じためである。
7
次の記述は、周波数帯別の電波伝搬の特徴について述べたものである。このうち正しいものを選べ。
一般に短波(HF)帯の電波による通信回線では、夜間は比較的低い周波数を使用し、昼間は比較的高い周波数を使用する。
8
次の記述は、主に短波(HF)帯において発生するフェージングについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)短波(HF)帯の通信では、主に F 層反射を利用するが、電離層の高さや電子密度および使用周波数の関係により、電波が電離層を突き抜けたり、反射したりするために、受信点において電波が入感したり消滅したりするフェージングが生ずる。このようなフェージングを[ A ]フェージングという。 (2)電離層反射波は、地球次回の影響を受けて、楕円偏波となって地上に到達する。この楕円軸が時間的に変化するために生ずるフェージングを、[ B ]フェージングという。 (3)送信点から放射された電波が二つ以上の異なった経路を通って受信点に到達するとき、各到来波の位相がそれぞれ別々に変動し、その合成の電界強度が変動するために生ずるフェージングを[ C ]という。
A:跳躍性 B:偏波性 C:干渉性
9
次の記述は、スポラジック E 層( Es 層)について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)スポラジック E 層( Es 層)は、地上約100[km]の[ A ]層付近に、突発的に現れる電子密度の極めて[ B ]電離層である。 (2)わが国では夏季の[ C ]に発生することが多く、超短波(VHF)帯の電波の異常伝搬の原因となる。
A:E B:大きい C:昼間
10
次の記述は、主に短波(HF)帯において発生するフェージングについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)短波(HF)帯の通信では、主に[ A ]層反射を利用するが、電離層の高さや電子密度および使用周波数の関係により、電波が電離層を突き抜けたり、反射したりするために、受信点において電波が入感したり消滅したりするフェージングが生ずる。このようなフェージングを[ B ]フェージングという。このフェージングは、使用周波数がMUF(最高使用可能周波数)ぎりぎりの付近で発生しやすい。 (2)電離層反射波は、地球磁界の影響を受けて、だ円偏波となって地上に到達する。このだ円軸が時間的に変化するために生ずるフェージングを、[ C ]フェージングという。
A:F B:跳躍性 C:偏波性
11
図は、短波(HF)帯における、ある2地点間のMUF / LUF 曲線の例を示したものであるが、この区間における12時(JST)の最適使用周波数(FOT)の値として、最も近いものを選べ。ただし、MUF は最高使用可能周波数、LUF は、最低使用可能周波数を示す。
21[MHz]
12
次の記述は、超短波(VHF)帯および極超短波(UHF)帯などの通信において発生するフェージングについて述べたものである。この記述に該当するフェージングの名称を選べ。 「気象状況の影響で、大気の屈折率の高さによる減少割合の変動にともなう電波の通路の変化により発生するフェージング」
K形フェージング
13
次の記述は、電波の強度に対する安全基準および電波の強度の算出方法の概要について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。
A:電力束密度 B:𝐸²
14
次の図は、指示電気計器の動作原理を表す記号である。[ ]内に入れるべき名称を選べ。
永久磁石可動コイル形, 非絶縁熱電対形, 可動鉄片形, 静電形, 誘導形
15
次の記述は、永久磁石可動コイル形計器について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)可動コイルに流れる電流と永久磁石の磁界との間に働く[ A ]を利用した計器である。 (2)可動コイルに流れる電流の大きさに比例した[ B ]トルクと、渦巻きばねなどによる逆方向の[ C ]トルクが等しくなったとき、この計器の指針は静止する。
A:電磁力 B:駆動 C:制御
16
次の記述は、永久磁石可動コイル形計器について述べたものである。このうち正しいものを全て選べ。
可動コイルに流れる電流の大きさに比例した駆動トルクと、渦巻きばねなどによる逆方向の制御トルクが等しくなったとき、この計器の指針は静止する。, 永久磁石の磁界コイルに流れる電流との間に働く電磁力を利用した計器である。
17
次の記述は、永久磁石可動コイル形直流電流形について述べたものである。このうち誤っているものを選べ。
目盛は2乗目盛である。
18
次の記述は、電流力計形計器についての述べたものである。このうち正しいものを全て選べ。
固定コイルおよび可動コイル等から構成される。, 電力計として使用できる。
19
最大目盛値が300[μA]で内部抵抗が450[Ω]の電流計を用いて、最大3[mA]まで測定するために、必要な分流器の抵抗値として正しいものを選べ。
50[Ω]
20
次の記述は、アナログ式のテスタ(回路計)について述べたものである。このうち誤っているものを選べ。
交流電圧測定において、周波数特性は100 [MHz]程度まで平坦で、高周波の測定にも利用される。
21
次の記述は、直流電圧計の測定範囲の拡大について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組みせを選べ。 (1)測定範囲を拡大するため、電圧計に[ A ]に抵抗を接続する。 (2)接続する抵抗を電圧計の内部抵抗の9倍の値とすれば、電圧計の測定範囲は[ B ]倍となる。 (3)電圧計の内部抵抗を r[Ω]、測定範囲の倍率を m とすれば、接続した抵抗 R[Ω]は、R =[ C ][Ω]で表される。
A:直列 B:10 C:r (m - 1)
22
次の記述は、直流電流計の測定範囲の拡大について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)測定範囲を拡大するため、電流計に[ A ]に抵抗を接続する。 (2)接続する抵抗を電流計の内部抵抗の1 / 4倍の値とすれば、電流計の測定範囲は[ B ]倍となる。 (3)電流計の内部抵抗を r[Ω]、測定範囲の倍率を m とするためには、接続する抵抗 R[Ω]は、R=[ C ]で表される。
A:並列 B:5 C:r / (m - 1)
23
次の記述は、直流電流計および直流電圧計の測定範囲の拡大について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を選べ。 (1)測定範囲を拡大するため、[ ア ]計には直列に抵抗を、[ イ ]計には並列に抵抗を接続する。 (2)電流計の内部抵抗が r[Ω]のとき、測定範囲を m 倍にするためには、接続する抵抗 R の値は、 R =[ ウ ][Ω]で表される。この抵抗を[ エ ]とよぶ。 (3)電圧計の内部抵抗が r[Ω]のとき、測定範囲を m 倍にするためには、接続する抵抗 R の値は、R =[ オ ][Ω]で表される。
電圧, 電流, r / (m - 1), 分流器, r (m - 1)
24
次の記述は、図に示す熱電対形電流計の特徴等について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を選べ。 (1)図において、a の部分は[ ア ]で、b の部分は[ イ ]であり、指示計には[ ウ ]形計器が用いられる。 (2)熱電対形電流計は交流電流の[ エ ]および直流電流を測定でき、図中の a の部分のインピーダンスが広帯域にわたり極めて[ オ ]ため、高周波電流の測定にも適する。
熱線, 熱電対, 永久磁石可動コイル, 実効値, 小さい
25
次の記述は、永久磁石可動コイル形計器を用いるアナログ式回路計(テスタ)の使用方法について述べたものである。このうち誤っているものを選べ。
電圧を測定する場合、使用するテスタの内部抵抗が小さいほど、被測定回路に与える電気的影響は小さい。
26
図に示す直流回路において、スイッチ S を閉じた(ON)とき、直流電圧計の指示が16[V]で直流電流計の指示が5[A]であった。次に S を開いた(OFF)ときの直流電圧計の指示は20[V]であった。電池の内部抵抗 r の値として正しいものを選べ。ただし、直流電流計の内部抵抗は0.2[Ω]、直流電圧計の内部抵抗は無限大とし、𝐸₀ は電池の起電力を示す。
0.6 [Ω]
27
図に示す測定回路において、スイッチ S を開いた状態のとき、電圧計の指示値は5.2[V]であった。次に、スイッチS を閉じて負荷抵抗 R [Ω]を接続したとき、電圧計の指示値が5.0[V]、電流計の指示値が100[mA]になった。電池の内部抵抗 r の値として正しいものを選べ。ただし、電圧計および電流計の内部抵抗の影響は無いものとする。
2.0 [Ω]
28
図に示す回路において、最初に S を断(OFF)にしたとき、可変コンデンサ 𝐶v が200[pF]で電圧計の指示値が最大になった。次にS を接(ON)にしたとき、𝐶v が50[pF]で電圧計の指示値が最大になった。このときの未知のコンデンサ 𝐶x の値として正しいものを選べ。ただし、コイルの自己インダクタンス、交流電源の周波数および電圧は一定とする。
150 [pF]
29
次の記述は、常温中に置かれた乾電池の劣化の状態をテスタを用いて確認する方法について述べたものである。このうち正しいものを選べ。
乾電池に適切な負荷を接続し、そのときの電極間の電圧を直流レンジで測る。
30
図は、比較的静電容量が大きく、かつ、同じ定格で静電容量がそれぞれ等しい3個の電解コンデンサ(𝐶₁、𝐶₂および𝐶₃)の良否を、アナログ方式の回路計(テスタ)の抵抗計で調べたときの、メータの振れの時間的変化を示したものである。この場合における各コンデンサの状態の組合せとして、適切なものを選べ。
A:容量抜け B:正常 C:絶縁不良
31
次の記述は、図に示す計数形周波数計の構成例について述べたものである。このうち誤っているものを選べ。ただし、波形整形回路およびパルス変換回路の出力の繰返し周期は等しいものとする。
ゲートの開いた 𝑇[s]間に 𝑁 個のパルスが計数されたとき、入力信号の周波数は 𝑇 / 𝑁[Hz]である。
32
次の記述は、ディップメータの原理的動作について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを選べ。 (1)校正された自励発振器のコイルを、他の[ A ]回路へ近づけて、自励発振器の発振周波数を変化させると、両者の周波数が等しくなったときに自励発振器の出力が吸収されて低下し、メータの指示が振れる(ディップする)。 (2)自励発振器は、通常[ B ]発振回路が用いられる。コイルの差し換えと[ C ]の使用により、HFからVHFの周波数帯にわたって連続的に発振させることができる。
A:LC発振 B:コルピッツ C:可変コンデンサ
33
オシロスコープで図に示すような波形を観測した。この波形の繰り返し周波数の値として正しいものを選べ。ただし、横軸(掃引時間)は、1目盛り当たり0.4[ms]とする。
1.25 [kHz]
34
図は、オシロスコープで観測した正弦波の波形である。この正弦波の実効値 𝑉 および周波数 𝑓 の値の組合せとして最も近いものを選べ。ただし、縦軸(振れ幅)は1目盛当たり2.5[V]、横軸(掃引時間)は、1目盛当たり25[μs]とする。
A:3.5[V] B: 10[kHz]
35
図は、AM(A3E)波をオシロスコープで観測したときの波形である。無変調のときの搬送波の振幅が10[V]、単一正弦波で変調したときの最大振幅が16[V]のときの変調度の値として、正しいものを選べ。
60 [%]
36
次の記述は、CM形電力計による電力の測定について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を選べ。 CM形電力計は、送信機と[ ア ]またはアンテナとの間に挿入して電力の測定を行うもので、容量結合と[ イ ]を利用し、給電線の電流および電圧に[ ウ ]する成分の和と差から、進行波電力と[ エ ]電力を測定することができる。 また、測定結果から自動または計算により[ オ ]を知ることもできる。CM形電力計は、取扱いが容易なことから広く用いられている。
疑似負荷, 誘導結合, 比例, 反射波, SWR
37
図は、接地板の接地抵抗の測定例を示したものである。図において端子 ① - ②、① - ③、② - ③ 間の抵抗値がそれぞれ R₁₂[Ω]、R₁₃[Ω]、R₂₃[Ω]のとき、端子①に接続された設置版の設置抵抗R を求める式として、正しいものを選べ。ただし、補助設置の長さ、設置板と補助設置網の配置および相互の距離は、適切に設定されているものとする。
R =( R₁₂ + R₁₃ - R₂₃ ) / 2[Ω]