問題一覧
1
以下の電磁波をエネルギー(振動数)の大きな順番に並べよ。(最後の答が1番大きい) マイクロ波 γ線 可視光線 紫外線 ラジオ波 赤外線 X線
ラジオ波, マイクロ波, 赤外線, 可視光線, 紫外線, X線, γ線
2
以下の色を波長の長い順に並べよ。 橙、青、赤、緑、紫、藍、黄 (最後の答が1番長い)
紫, 藍, 青, 緑, 黄, 橙, 赤
3
電磁波に関して誤っているものを全て選べ。
速度は、透過する物質の屈折率が大きいほど速くなる。 , 可視光線では赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の順に波長が長くなる。
4
電磁波の性質について正しいものを全て選べ。
紫外可視光線の吸収を利用するスペクトル分析は、電子スペクトルとよばれる。 , マイクロ波スペクトルは、回転スペクトルともよばれ回転エネルギーの遷移を利用する。, ラジオ波は核スピンモーメントの遷移をもたらし、核磁気共鳴スペクトルに利用される。
5
電磁波に関して誤っているものを全て選べ。
コンプトン効果とは、散乱光の波長が入射光の波長より小さくなる現象である。, 干渉とは、複数の波の山が重なり合って、波長が変化することである。, 電子線は回折を示すことより粒子としての性質を説明することができる。, 光電効果とは、金属の表面に光を当てると、光の波長の大きさにかかわらず表面から電子が飛び出す現象である。, 光電効果は光子の波動性より説明することができる。
6
光の粒子性のみを示す現象の正しい組合せはどれか。
光電効果—コンプトン効果
7
分子の内部エネルギーの総和はおおよそ以下のように表される。①、②、③に相当する エネルギーの電磁波を述べよ。 内部エネルギー = 電子エネルギー① + 振動エネルギー② + 回転エネルギー③
紫外・可視光線, 赤外線, マイクロ波
8
電磁波の名称と波長又は振動数及びそれを用いた機器分析法について、正しい組合せはどれか。全て選べ。ただし、光速度は 3.0 x 108 m/s とする。
1, 2, 4
9
以下の電磁波について (a) 一般名(例: X 線)、(b) その電磁波領域を用いた分光法を1つ(例: X 線回折法)答え、また (c) 指示された単位への換算を行いなさい。 750 nm (振動数 Hz) ※()の中に累乗を示し、単位はなくて良い。
可視光線, 紫外可視吸光光度法, 4×10(14)
10
以下の電磁波について (a) 一般名(例: X 線)、(b) その電磁波領域を用いた分光法を1つ(例: X 線回折法)答え、また (c) 指示された単位への換算を行いなさい。 1 × 10(15) Hz (波長 nm) ※()の中に累乗を示し、単位はなくて良い。
紫外線, 紫外可視吸光光度法, 300
11
以下の電磁波について (a) 一般名(例: X 線)、(b) その電磁波領域を用いた分光法を1つ(例: X 線回折法)答え、また (c) 指示された単位への換算を行いなさい。 25 µm (波数 cm–1) ※()の中に累乗を示し、単位は無くてもよい。
赤外線, 赤外吸光スペクトル, 400
12
以下の電磁波について (a) 一般名(例: X 線)、(b) その電磁波領域を用いた分光法を1つ(例: X 線回折法)答え、また (c) 指示された単位への換算を行いなさい。 2500 cm–1 (振動数 Hz) ※()の中に累乗を示し、単位は無くてもよい。
赤外線, 赤外吸光スペクトル, 7,5×10(13)
13
以下の電磁波について (a) 一般名(例: X 線)、(b) その電磁波領域を用いた分光法を1つ(例: X 線回折法)答え、また (c) 指示された単位への換算を行いなさい。 200 MHz (波長 m) ※()の中に累乗を示し、単位はなくても良い。
ラジオ波, 核磁気共鳴スペクトル測定法, 1,5
14
以下の電磁波について (a) 一般名(例: X 線)、(b) その電磁波領域を用いた分光法を1つ(例: X 線回折法)答え、また (c) 指示された単位への換算を行いなさい。 以下の定数を用いてもよい。h=6,6×10(-34)g・s、c=3×10(8) 2.0 × 10(–23) J (波長 mm) ※()の中に累乗を示し、単位はなくてもよい。
マイクロ波, 電子スピン共鳴スペクトル測定法, 9,9
15
紫外可視吸収スペクトルに関して正しいものを全て選べ。
電子遷移には σ→σ*、n →σ*、π→π*、n →π* などがあるが、通常の測定範囲(200〜800 nm) ではπ→π*、n→π* が主である。, σ→σ*や n →σ*は真空紫外部 (180 nm 以下) の光を吸収することにより起こる。, スペクトルは振動、回転エネルギーの変化を伴うため連続スペクトルとなる。
16
11 C、H、O からなる有機化合物 A の紫外可視吸収スペクトルを測定したところ、280 nmにε = 16,000、350 nmにε = 120の吸収を与えた。正しいものを全て選べ。
280 nm の吸収は、π→π*遷移に基づく。, A はπ結合を含む。
17
以下の吸光度測定法に関して正しいものはどれか。全て選べ。ただし、入射光の強度を I0 、透過光強度を I とする。また、L (cm) は層長である。
透過度tは、t = I/I0 で表される。, 透過率 T と吸光度の関係は A = 2-logT である。, 濃度 c、層長 L と吸光度の関係は A = k × c × Lで表され、Lambert-Beerの法則とよばれる。
18
紫外可視吸光度測定法に関する次の記述について答えよ。log2 = 0.30 とする。 「化合物 X(分子量 198)の標準品 5.940 mg を量り、エタノールに溶かして全量 100 mL とした。 さらに、その溶液 5.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 100 mL とし、標準溶液とした。この 溶液を 240 nm の吸収極大波長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.90 であった。」 標準溶液の 240 nm における透過率 T を求めよ。
12,5
19
紫外可視吸光度測定法に関する次の記述について答えよ。log2 = 0.30 とする。 「化合物 X(分子量 198)の標準品 5.940 mg を量り、エタノールに溶かして全量 100 mL とした。 さらに、その溶液 5.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 100 mL とし、標準溶液とした。この 溶液を 240 nm の吸収極大波長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.90 であった。」 標準溶液のパーセント濃度 (w/v %) 及びモル濃度 (mol/L) はいくらか。 ※()の中に累乗を示し、単位は無くてもよい。
2,97×10(-4), 1,5×10(-5)
20
紫外可視吸光度測定法に関する次の記述について答えよ。log2 = 0.30 とする。 「化合物 X(分子量 198)の標準品 5.940 mg を量り、エタノールに溶かして全量 100 mL とした。 さらに、その溶液 5.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 100 mL とし、標準溶液とした。この 溶液を 240 nm の吸収極大波長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.90 であった。」 化合物 X の比吸光度 (E 1%1cm), モル吸光係数 (ε) はいくらか。
3030, 60000
21
紫外可視吸光度測定法に関する次の記述について答えよ。log2 = 0.30 とする。 「化合物 X(分子量 198)の標準品 5.940 mg を量り、エタノールに溶かして全量 100 mL とした。 さらに、その溶液 5.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 100 mL とし、標準溶液とした。この 溶液を 240 nm の吸収極大波長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.90 であった。」 化合物 X が図の構造式を持っている場合、240 nm の光を吸収する部位(原子団)は点線で囲まれた a〜e のどこか。 また、その電子遷移はどれか。 1 n →π* 2 σ→π* 3 σ→σ* 4 π→π* 5 π→σ*
c, 4
22
紫外可視吸光度測定法に関して各問に答えよ。ただし、log2 = 0.30 とする。 「医薬品 X(分子量 200)の標準品 8.000 mg を量り、エタノールに溶かして全量 500 mL とした。さらに、その溶液 10.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 50 mL とし、標準溶液とした。この溶液を 280 nm の吸収極大波 長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.60 であった。」 標準溶液の 280 nm における透過率 T を求めよ。
25
23
紫外可視吸光度測定法に関して各問に答えよ。ただし、log2 = 0.30 とする。 「医薬品 X(分子量 200)の標準品 8.000 mg を量り、エタノールに溶かして全量 500 mL とした。さらに、その溶液 10.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 50 mL とし、標準溶液とした。この溶液を 280 nm の吸収極大波 長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.60 であった。」 標準溶液のパーセント濃度 (w/v%) 及びモル濃度 (mol/L) はいくらか。 ※()の中に累乗を示し、単位は無くてもよい。
3,2×10(-4), 1,6×10(-5)
24
紫外可視吸光度測定法に関して各問に答えよ。ただし、log2 = 0.30 とする。 「医薬品 X(分子量 200)の標準品 8.000 mg を量り、エタノールに溶かして全量 500 mL とした。さらに、その溶液 10.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 50 mL とし、標準溶液とした。この溶液を 280 nm の吸収極大波 長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.60 であった。」 化合物 X の比吸光度 (E 1%1cm), モル吸光係数 (ε) はいくらか。
1875, 37500
25
紫外可視吸光度測定法に関して各問に答えよ。ただし、log2 = 0.30 とする。 「医薬品 X(分子量 200)の標準品 8.000 mg を量り、エタノールに溶かして全量 500 mL とした。さらに、その溶液 10.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 50 mL とし、標準溶液とした。この溶液を 280 nm の吸収極大波 長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.60 であった。」 上記操作法による医薬品 X の量 (mg) は、以下の式で求めることができる。 □ に入れるべき値を計算せよ。
25000
26
紫外可視吸光度測定法に関して各問に答えよ。ただし、log2 = 0.30 とする。 「医薬品 X(分子量 200)の標準品 8.000 mg を量り、エタノールに溶かして全量 500 mL とした。さらに、その溶液 10.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 50 mL とし、標準溶液とした。この溶液を 280 nm の吸収極大波 長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.60 であった。」 医薬品 X を含む試料 10.000 mg を量り、同様に操作し、吸光度 A を測定したところ、0.72 であった。 試料中に含まれる X の含量 (%) はいくらか。
96
27
紫外可視吸光度測定法に関して各問に答えよ。ただし、log2 = 0.30 とする。 「医薬品 X(分子量 200)の標準品 8.000 mg を量り、エタノールに溶かして全量 500 mL とした。さらに、その溶液 10.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 50 mL とし、標準溶液とした。この溶液を 280 nm の吸収極大波 長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.60 であった。」 化合物 X が 280 nm の光を吸収する部位を何というか。また、電子遷移は以下のどの遷移か。 1 n →π* 2 σ→π* 3 σ→σ* 4 π→π* 5 π→σ*
発色団, 4
28
紫外可視吸光度測定法に関して各問に答えよ。ただし、log2 = 0.30 とする。 「医薬品 X(分子量 200)の標準品 8.000 mg を量り、エタノールに溶かして全量 500 mL とした。さらに、その溶液 10.0 mL を量り、エタノールを加えて全量 50 mL とし、標準溶液とした。この溶液を 280 nm の吸収極大波長を用いて層長 1 cm のセルを用いて吸光度 A を測定したところ、0.60 であった。」 医薬品 X が 280 nm 以外に吸収極大を有さない場合、X の溶液は何色に見えるか。 また、本測定に用いる光源およびセルの材質を答えよ。
無色, 重水素放電管, 石英セル
29
紫外可視吸収スペクトルにおいて、官能基や溶媒の影響により、化合物の極大吸収波長が短波長側へシフトする現象はどれか。
浅色効果
30
蛍光光度法に関して、正しいものはどれか。 全て選べ。
項間交差により励起一重項より励起三重項へと遷移する。, 励起光により先ず励起一重項が生じるが、その後、項間交差により励起三重項へと遷移することがある。, 通常、エネルギーの大きさは励起光 > 蛍光 > リン光の順となる。, 分子の基底状態は、通常、一重項の状態である。, 蛍光は励起一重項より、リン光は励起三重項より基底状態へ戻るときに生成する。, 電子エネルギー準位が励起状態より基底状態へ戻るときに、そのエネルギーを光として放出するときに蛍光あるいはリン光が見られる。
31
蛍光強度と濃度の関係は以下の式で表される。正しい説明を全て選べ。ただし、F は蛍光強度、I0 は 励起光強度、φは蛍光量子収率、C は濃度、l はセル長、εはモル吸光係数である。 F = 2.303 I0φεCl
高濃度ではこの式は当てはまらない。 , レーザーを用いると高感度で分析が可能となる。, 蛍光強度 F は励起光の強さ、物質のモル吸光係数、蛍光の量子収率に比例する。
32
日本薬局方一般試験法蛍光光度法に用いるセルとして、最も適切なのはどれか。
1 cm × 1 cm の四面透明で無蛍光の石英製セル
33
蛍光光度法に関する記述のうち、正しいのはどれか。
光源として、キセノンランプ、レーザー、アルカリハライドランプなどが用いられる。, 励起状態の分子に作用して消光を起こす物質をクエンチャーという。
34
蛍光物質の希薄溶液における蛍光強度と比例関係にないのはどれか。
試料溶液の温度
35
光学活性物質の同定・定量に最も適した分析法はどれか。
旋光度測定法
36
旋光度に関する次の記述で誤っているものを全て選べ。
旋光度を波長ごとにプロットすると、短波長側に山が、長波長側に谷が現れることがある。 これを正のコットン効果という。, 旋光度は、偏光の波長によらず一定である。
37
旋光度に関する次の記述で誤っているものを全て選べ。
左右両偏光に対する吸光度の差を各測定波長でプロットしたものを旋光分散という。, 円偏光二色性は全ての光学活性物質に認められる。, 測定波長を変化させて、その波長ごとに旋光度をプロットしたものを円二色性という。
38
旋光度測定に関する分析法に関する正しい記述はどれか。全て選べ。
円二色性スペクトルからタンパク質や DNA の立体構造に関する情報が得られる。, 円二色性とは、光学活性体の左右円偏光に対する吸光度の相違に基づくものであり、コットン効果の極大波長は光学活性体の吸収極大に一致する。 , 化合物 X 0.1 g をクロロホルムに溶かし、全量 10 mL とした溶液の旋光度を 100 mm の測定管を用いて測定したところ、+ 0.5°であった。X の比旋光度は +50°である。
39
原子吸光光度法について正しいものを全て選べ。
原子の光 (電磁波) 吸収を利用する。 , 金属原子について定量分析が可能である。
40
原子吸光光度法の原理について正しいものを全て選べ。
電子エネルギーの遷移が起きるが、振動、回転エネルギーの遷移は無い。, 原子は特定の光(電磁波)を吸収し、その吸収スペクトルは線スペクトルとなる。, 原子は光(電磁波)を吸収し、基底状態より励起状態へと遷移する。
41
原子吸光光度法の装置について正しいものを全て選べ。
試料原子化部は、フレーム方式、電気加熱方式、冷蒸気方式が一般に用いられる。, 試料の原子化部は試料中に含まれる被検元素を原子状に還元する部分である。, 測定対象元素と同一の元素を電気的に励起し、基底状態に戻るときに放出する光(電磁波)を利用する中空陰極ランプ、あるいは放電ランプが光源として用いられる。
42
原子吸光光度法について正しいものを全て選べ。
原子吸光度分析は Lambert-Beer の法則が成立つため定量が可能である。, 外殻電子のエネルギー遷移に基づくエネルギー吸収が起こる。, 基底状態の原子が特有波長の光を吸収する現象を利用する。
43
原子吸光光度法について正しいものを全て選べ。
水銀の測定には低圧水銀ランプが用いられる。, 中空陰極ランプの陰極は測定対象元素の単体や合金で作られている。, 測定元素の輝線スペクトルを光源としたホローカソードランプ(中空陰極ランプ)を用いる。
44
原子吸光光度法について正しいものを全て選べ。
冷蒸気方式には還元気化法と加熱気化法がある。, 原子化法にはフレーム方式、電気加熱方式、冷蒸気方式がある。, フレーム方式の可燃性ガスとして、プロパン、水素、アセチレンがある。
45
以下の元素で原子吸光光度法のフレーム方式が適用されないものはどれか。
Hg
46
以下の元素で原子吸光光度法が適用できないものはどれか。全て選べ。
Br, C
47
血清マグネシウムの測定法に関する記述のうち、正しいのはどれか。全て選べ。
ICP 発光分光分析法による定量では、励起状態のマグネシウム原子又はイオンが基底状態に遷移する際に放出される発光を観測する。, ICP 発光分光分析法では、アルゴンプラズマによる熱で試料を励起し、これが基底状態に戻る際の発光を観測する。
48
以下の振動・回転・電子遷移に関して正しいものを全て選べ。
分子の電子遷移では、回転準位の遷移に比べて大きなエネルギーが必要となる。, 分子の電子遷移では、電子遷移に付随して振動、回転準位エネルギーも変化する。
49
赤外吸収スペクトル測定法に関する記述のうち、正しいのはどれか。全て選べ。
二重結合と三重結合の波数は三重結合の方が大きい。, 赤外線はラジオ波より振動数が大きい。 , 12C-O 結合の伸縮振動に由来する波数は 13C-O 結合と比べ、高い波数側に検出される。
50
以下の振動についての説明で正しいものはどれか。全て選べ。
炭素―水素間の伸縮振動数は炭素―炭素間の伸縮振動数よりも大きい。 , 原子数 3 個の非直線状の分子である水は 3 個の基本振動を有する。, 伸縮振動と変角振動の振動数を比べた場合、通常、前者の振動数のほうが大きい。, 原子―原子間の振動数に等しい波数を有する赤外線が吸収される。
51
赤外吸収スペクトル測定法に関して()中に入れるべき語句を下欄より選べ。 原子間の結合は周期的な振動を繰り返しており、そのエネルギーは各種電磁波のうち、 (a)の領域に相当する。振動の様式には結合距離の変化を伴う( b) が、また、結合角が変化する変角振動があり、基本振動という。その振動の数は、水分子では (c) が、二酸化炭素分子では (d) 個の基本振動が存在する。スペクトル測定に用いられる波長領域は、通常、 (e) である。 原子の結合の強さは単結合、二重結合、三重結合や結合している元素によって異なるため、その強さに応じた振動数の電磁波を吸収する。その電磁波は、通常、赤外吸収スペクトルでは波数で表される。例えば、以下の化合物では、カルボニル基は (f) 、シアノ基は (g) 、水酸基は (h) cm-1 付近に吸収を有する。これらの官能基に特徴的な吸収領域を (i) といい、官能基の同定に用いられる。一方、官能基に関わらず、分子に特有な吸収帯が存在し、これは (j )と呼ばれ、物質の同定に用いられる。 1) 紫外線 2) 可視光線 3) 赤外線 4) ラジオ波 5) 2 6) 3 7) 4 8) 2.5-25 µm 9) 200-800 nm 10) 300-3000 cm–1 11) 1250 cm–1 12) 600-1000 cm–1 13) 1600-1800 cm–1 14) 2200 cm–1 15) 3500 cm–1 16) 散乱振動 17) 分散振動 18) 異常吸収帯 19) 分散吸収帯 20) 特性吸収帯 21) 指紋領域 22) 伸縮振動 23) 変角振動
3, 22, 6, 7, 8, 13, 14, 15, 20, 21
52
赤外吸収スペクトル測定法に関して()中に入れるべき語句を下欄より選べ。 (数字で答えよ) 分子中の原子間の結合は、周期的な (a) を繰り返している。その様式には結合距離が変化する (b) と結合角が変化する (c) があり、 (b) には二種類が存在する。 そのうち、 (d) は赤外吸収スペクトルには観察されない場合があり、これを (e) という。 スペクトル測定に用いられる波長は通常、 (f )の範囲である。赤外吸収スペクトルでは、波数が用いられ、二重結合は (g) 、三重結合は (h) 、水酸基は (i) 付近に吸収を有するため、これら官能基に特徴的な領域を (j) という。 1) 回転 2) 振動 3) 紫外線 4) 赤外線 5) ラジオ波 6) 2.5-25 µm 7) 2.5-25 nm 8) 400-4000 cm–1 9) 1250 cm–1 10) ラマン活性 11) 赤外活性 12) 対称伸縮振動 13) 逆対称伸縮振動 14) 特性吸収帯 15) 指紋領域 16) 異常吸収帯 17) 分散吸収帯 18) 伸縮振動 19) 変角振動 20) 旋光分散 21) 600-1000 cm–1 22) 1600-1800 cm–1 23) 2200 cm–1 24) 3500 cm–1
2, 18, 19, 12, 10, 6, 22, 23, 24, 14
53
ラマン散乱に関して ()中に適切な語句を入れよ。 分子に紫外可視領域の光を照射すると、入射光(振動数 ν0)と同じ振動数をもつ散乱光が観察される。これを(a) という。また、 (a) に加えて分子の振動数ν1 で変調された振動数ν0±ν1 のきわめて微弱な散乱光が観察される。この現象がラマン散乱であり、入射光よりエネルギーが小さい成分(ν0 –ν1)を (b) とよび、大きい成分(ν0+ν1)を (c) とよぶ。室温付近では分子のほとんどは基底状態に存在するため、一般に (d) の方が強く観測される。したがって、ラマンスペクトルでは通常、振動数ν0 –ν1をもつ紫外線領域の散乱光を観測する。検出された(b) と入射光のエネルギー差を波数換算したもの(ラマンシフト値)を横軸に、その散乱光の強度を縦軸にとってプロットしたものがラマンスペクトルである。また、ラマンシフト値の単位は、赤外線吸収スペクトル測定法と同様に(e )である。ラマン散乱が観察される(ラマン活性)ためには、分子の振動によって( f) が変化する必要がある。
レイリー散乱, ストークス散乱, 反ストークス散乱, ストークス散乱, cm-1, 分極率
54
C, H, O からなる化合物 A の赤外吸収スペクトルを測定したところ、3400 および 1720 cm-1 付近に強い吸収が認められた。正しいものを全て選べ。
1720 cm-1 の吸収は C=O の伸縮振動である。 , A はエステルまたはケトン残基を部分構造に持つ。, A は水酸基を持つ。
55
化合物 A をメタノール及びベンゼンから再結晶して得られた結晶をそれぞれ A-1, A-2 とするとき以下の説明で正しいものを全て選べ。
A-1, A-2 を錠剤法で測定した赤外吸収スペクトルは一致するとは限らない。, A-1, A-2 を溶液法で測定した赤外吸収スペクトルは一致する。
56
化合物核磁気共鳴スペクトルにおいて、電子による遮へい度を基準物質と比較した数値はどれか。
化学シフト
57
以下の文章中の ( ) の中に当てはまる語句を入れよ。 核磁気共鳴スペクトルにおいて、共鳴シグナルが近傍の原子核の影響を受けて分裂することを( ) といい、その分裂の幅を J 値といい、Hzで表す。
スピン-スピン結合
58
核磁気共鳴に関して誤っているものを全て選べ。
1H は磁場の強さが 2.35 T では 100 MHz、11.74T では 200 MHz の共鳴周波数となる。, 水素原子核(プロトン)と水素原子の共鳴周波数は完全に一致する。
59
以下のスピンに関する記述について、誤っているものを選べ。
電子のスピン量子数は 1 であるから、ゼーマン分裂により 3 通りのエネルギー状態をとる。
60
プロトンあるいは電子のスピンに関する記述について、誤っているものを選べ。
ゼーマン効果で分裂した高エネルギーと低エネルギー状態にあるスピンの数は厳密に等しい。
61
以下の核スピン、電子スピンに関して正しいものを全て選べ。
電子はスピン量子数が 1/2 のため、磁場内では、二つのゼーマン準位に分裂する。, 13C はスピン量子数が 1/2 のため、磁場内では二つのゼーマン準位に分裂する。, 12C や 18O はスピン量子数が 0 のため、磁場内では、ゼーマン分裂を起こさない。
62
酢酸エチルの 1H-NMR 及び 13C-NMR を測定した。以下の説明で正しいものを全て選べ。
1H-NMR では 1 及び 4 ppm 付近のシグナルの分裂幅は同一となる。, 13C-NMR においてシグナルの総数は 4 本である。, 1H-NMR でも 13C-NMR でも溶媒は CDCl3 を使用できる。
63
1H-NMR 及び 13C-NMR について正しいものを全て選べ。
1H-NMR においては磁気的環境が異なるプロトンの種類と同じ数のシグナルが現れる。, ジメチルエーテルのシグナルは 1H-NMR ではシングレット、13C-NMR(オフレゾナンス法)では、カルテットである。, 13C-NMR においては磁気的環境が異なる 13C の種類と同じ数のシグナルが現れる。
64
NMR について誤っているものを全て選べ。
13C の核スピン量子数 I は 1 である。 , 陽子数と中性子数いずれも偶数である原子核は、核磁気共鳴が観察される。
65
NMR について誤っているものを選べ。
化学シフトは、通常、MHz 単位で表わす。
66
核磁気共鳴に関して誤っているものを選べ。
ゼーマン分裂により生じたエネルギー差は磁場の強さに無関係で常に一定である。
67
核磁気共鳴に関して誤っているものを全て選べ。
電気陰性度の大きな原子や原子団と結合すると、化学シフトは高磁場へとシフトする。, 反磁性遮へい効果により、共鳴シグナルの化学シフトは低磁場へシフトする。
68
共鳴シグナルの分裂(スピン-スピン結合)について誤っているものを全て選べ。
(CH3)2CH- の部分構造を構成する CH3-シグナルは二重、-CH-シグナルは四重に分裂する。, プロトン間のスピン-スピン結合定数は外部磁場が強くなると大きくなる。
69
1H-核磁気共鳴スペクトルの化学シフトについて以下の説明で誤っているものを選べ。
エタンは 2 種類の非等価な水素原子核を有するため、2 つの共鳴シグナルを示す。
70
1H-核磁気共鳴スペクトルのスピン-スピン結合について以下の説明で正しいものを全て選べ。
酢酸エチルの 3 つのシグナルは、一重線、三重線、四重線となって表れる。, ジエチルエーテルの 2 つのシグナルは三重線、四重線として表れる。, ベンゼンの 1 つのシグナルは、一重線として表れる。
71
13C-核磁気共鳴スペクトルの化学シフトについて以下の説明で正しいものを選べ。
トリメチルアミンは 3 個の原子核が等価なため、1 つのシグナルを示す。
72
化合物 a, b は、何種類の非等価な水素原子核及び炭素原子核を有するか。正しい組合せをそれぞれ選べ。 a CH3-CH2-CO-CH2-CH(CH3)2 b H2C=CH-COO-C6H5
4, 10
73
以下の化合物 a, b, c, d について予想されるプロトン核磁気共鳴スペクトルを 1-4 より選べ。
2, 4, 1, 3
74
1H-NMR において、下線部のプロトンに由来するシグナルが最も高磁場に現れるものはどれか。
4
75
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
3~4,5, カルテット, 2H
76
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
9~10, トリプレット, 1H
77
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
5~6, シングレット, 1H
78
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
3~4,5, シングレット, 3H
79
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
3~4,5, セプテット, 1H
80
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
2~3, トリプレット, 2H
81
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
7~8, ダブレット, 2H
82
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。
2~3, シングレット, 3H
83
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。 ※今回は(9)
7~8, ダブレットダブレットダブレット, 1H
84
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。 ※(10)
7~8, ダブレットダブレット, 1H
85
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。 ※(11)
1~2, トリプレット, 3H
86
以下の化合物のプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、破線で示す各々のプロトンの予想される化学シフト、分裂様式、積分値を示せ。 ※(12)
7~8, ダブレット, 1H
87
マススペクトルにおいて、相対強度の最も大きいピークはどれか。
基準ピーク
88
質量分析法について正しいものを全て選べ。
質量分析法では、陽イオンでも陰イオンでも検出できる。, マススペクトルでは基準ピークの高さを 100 として他のピークの強度を相対強度で表す。
89
質量分析法について誤っているものを選べ。
質量分析計(装置)とは、分子あるいはイオンを原子として、その電場、磁場に対する特性を利用して分離後、検出器により検出する機器である。
90
質量分析法について誤っているものを選べ。
質量スペクトルの中で強度が一番大きいピークは、分子イオンピークとよばれる。
91
試薬ガスを熱電子によりイオン化し、生成したイオンと試料分子とのイオン分子反応によりイオン化する方法はどれか。
化学イオン化 (CI)
92
質量分析法に関する記述のうち、正しいものはどれか。
MALDI-TOF 質量分析法は、プロテオミクスに用いられる。
93
質量分析法に関する記述のうち、正しいものを全て選べ。
種々の方法でイオン化した物質をその質量電荷比に応じて分離、検出する。, 物質の定量と同時に定性が可能である。
94
質量分析法について誤っているものを選べ。
試料としては、気体、液体を用いることが出来るが、固体は用いることができない。
95
質量分析法について誤っているものを全て選べ。
電子衝撃イオン化 (EI) は、電子ビームを試料に衝撃して行うイオン化法であり、フラグメントイオンが生成しないので定量に適している。, マトリックス支援レーザー脱離イオン化 (MALDI) は、試料をマトリックスに包み込み、パルスレーザーを照射して爆発させ、イオン化する方法であり、無機イオンの定量に向いている。
96
質量分析法について正しいものを全て選べ。
タンデムマススペクトロメトリーは、2 台以上質量分析計を連結し、試料の MS スペクトル中の任意のイオンの MS スペクトルをもう一台の装置によりとることができる。, LC-MS/MS、GC-MS/MS は混合試料中の分析対象物質の定量や定性が可能な分離分析法である。
97
液体クロマトグラフィー/質量分析(LC/MS)法において、一般に用いられるイオン化法はどれか。1つ選べ。
エレクトロスプレーイオン化(ESI)法
98
質量分析法について誤っているものを選べ。
CH3Br の MS スペクトルでは、m/z 95 に分子イオンピークが現れる。
99
C、H、O からなる分子量 300 の化合物の質量分析スペクトルにおいて、m/z 301(1)、300(20)、200(100)、150(50)、100(25)のピークが観察された。正しい説明を全て選べ。ただし、( )内の数値は相対強度を表す。
m/z 301 のピークは同位体ピークである。, m/z 200 のピークは基準ピーク(ベースピーク)とよばれる。, m/z 200、150、100 のピークはフラグメントイオンとよばれる。
100
ペプチドやタンパク質など生体高分子のソフトイオン化法として適しているものはどれか。 全て選べ。
エレクトロスプレーイオン化(ESI) , マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)