問題一覧
1
財務分析の主な3つの観点は何か?
①収益性 ②効率性 ③安全性
2
「高い技術力を有する」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、優れた「収益性」の指標は何か?
売上高総利益率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
3
「人件費が固定化する」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「収益性」の指標は何か?
売上高営業利益率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
4
「原材料費が高騰している」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「収益性」の指標は何か?
売上高総利益率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
5
「借入金が増加している」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「収益性」の指標は何か?
売上高経常利益率 ※支払利息の増加を推測 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要がある
6
「歩留まりが良く、不良品が少ない」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、優れた「収益性」の指標は何か?
売上高総利益率 ※売上原価が小さくなっていることを推測 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
7
「営業担当者の残業が多い」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「収益性」の指標は何か?
売上高営業利益率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
8
「設備が老朽化している」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「効率性」の指標は何か?
有形固定資産回転率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
9
「需要変動や生産数量の変動が大きい」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「効率性」の指標は何か?
棚卸資産回転率 ※在庫の増加を推測 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
10
「広大な敷地を有している」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「効率性」の指標は何か?
有形固定資産回転率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
11
「歩留まりが低下している」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「効率性」の指標は何か?
棚卸資産回転率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
12
「売上の多くを一社に依存している」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「効率性」の指標は何か?
売上債権回転率 ※回収期間が長くなり、運転資本が増加していることを推測 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
13
「製品のライフサイクルの短縮」という記述がある場合、指摘する可能性の高い「効率性」の指標は何か?
棚卸資産回転率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
14
「機械設備を更新した」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、優れた「効率性」の指標は何か?
有形固定資産回転率 ※最新の設備で生産効率が良いことを推測 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
15
安全性分析の主な3つの指標は何か?
①短期的安全性(短期的支払能力) ②長期的安全性(長期的支払能力) ③資本安全性(資本構成の安全性) ※②③を合わせて長期的安全性とする場合もある
16
当座資産はどのようにして求めるか?
現金・預金+売上債権(受取手形+売掛金)+有価証券-貸倒引当金 (※棚卸資産を含まない)
17
「運転資金の増加」に関する記事がある場合、指摘する可能性の高い、課題のある「安全性」の指標は何か?
流動比率または当座比率 ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
18
「借入金が多い/純資産が少ない」という記述がある場合、指摘する可能性の高い、課題となる「安全性」の指標は何か?
負債比率または自己資本比率 ※与件文全体と、財務指標の数値を見て、総合的に判断する必要があります
19
キャッシュフロー分析において、フリーキャッシュフローは何と何の和であるか?
営業CFと投資CFの和
20
売上債権の要因で営業CFがマイナスである時、どのような課題を指摘できるか?(2つ)
①受取手形や売掛金の早期回収を図ること ②回収条件の見直しにより、回収期間の短縮化を図ること (「与信管理の強化」、「現金取引を増やす」、「(総じて)運転資金管理の強化なども) ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
21
仕入債務の要因で営業CFがマイナスである時、どのような課題を指摘できるか?(2つ)
①掛け仕入れを推進すること (=支払い条件を見直すこと) ②計画的な仕入債務の運用を図ること (総じて、運転資金管理の強化) ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
22
棚卸資産の要因で営業CFがマイナスである時、どのような課題を指摘できるか?(2つ)
①棚卸資産の適正管理を図ること (売れ筋、死に筋管理の強化) ②在庫の早期現金化を図ること (在庫処分セール、在庫の有効活用etc) ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
23
利息の支払額の要因で営業CFがマイナスである時、どのような課題を指摘できるか?(1つ)
借入金の早期返済により、支払利息を軽減すること ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
24
営業CFのプラスよりも投資CFのマイナスが大きい時、どのような課題を指摘できるか?(一文で)
(一過性であれば問題ないものの) 投資活動の見直しを行い、営業CF以下での投資に抑えること ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
25
営業CFと投資CFが共にプラスである時、どのような課題を指摘できるか?(一文で)
積極的に投資を行い、成長を図ること (=投資抑制で将来の成長機会を逃すことのないよう留意すべき) ※与件文全体と、財務諸表の数値を見て、総合的に判断する必要があります
26
営業レバレッジとは何か?(一文で)
売上高の変動に対して、営業利益がどの程度変動するか、すなわち、固定費をどれだけ活用して営業利益を生み出しているかを表す指標
27
営業レバレッジ(係数)はどのように計算できるか?
限界利益÷営業利益 (限界利益=売上高-変動費)
28
営業レバレッジ(係数)は安全余裕率を用いてどのように計算できるか?
1÷安全余裕率 (営業レバレッジは安全余裕率の逆数である)
29
営業レバレッジ(係数)が大きい時、費用に占める固定費の割合は大きいか、小さいか?
大きい
30
営業レバレッジ(効果)が大きいことを、「売上高変動」という言葉を用いてどのように説明できるか?
売上高変動が営業利益の増減に与える影響が大きい (売上高変動による損益変動割合が大きい) ※様々な表現ができます
31
大口の取引先を有することのデメリットは何か?(一文で)
依存度が高くなると、取引先の需要動向に受注が左右され、価格交渉力が弱くなり、経営リスクが大きくなること
32
財務レバレッジとは何か?(一文で)
負債比率がROE(自己資本利益率)の変動に大きな影響を与えること
33
負債利用の主なメリットは何か?(2つ)
①節税効果を得られること ②ROA>i、すなわち事業の収益性が負債利子率より大きい時、財務レバレッジ効果によりROEが高められること
34
事業部(セグメント)別損益計算における「個別固定費」とはどのような費用か?
各事業部(セグメント)に直接関連付けられる固定費 (各事業部長の給料、特定のセグメント製品の製造に必要な設備の減価償却費など)
35
事業部(セグメント)別損益計算における「共通固定費」とはどのような費用か?
各事業部(セグメント)に共通して発生する固定費 (本社役員の給料、本社建物の減価償却費、固定資産税など)
36
事業部(セグメント)の貢献利益はどのように計算されるか?
売上高-変動費-個別固定費(共通固定費は❌)
37
事業部長(セグメント長)の評価に用いられる利益(=管理可能利益)はどのように計算されるか?
売上高-変動費-管理可能固定費(管理不能固定費は❌) ※管理可能固定費=事業部長が管理権限を有する固定費
38
あるセグメントの営業利益がマイナスで、貢献利益がプラスの場合、そのセグメントの継続・撤退についてどう判断できるか?
共通固定費の回収に寄与しているため、継続すべきである
39
為替リスクを回避する2つの方法は何か?
①為替予約②オプション取引
40
為替予約を行うことのメリットは何か?(一文で)
決済時点の支払額を確定することで、将来の為替変動リスクを回避できること
41
為替予約を行うことのデメリットは何か?(一文で)
自社にとって有利に為替が変動した場合でも、一度予約すると取り消せないこと (=正味損失が発生し得ること)
42
為替予約と比較した時の、オプション取引のメリットは何か?(一文で)
為替状況に合わせて、行使・放棄の意思決定ができ、放棄する場合でもオプション料の支払いのみで済むこと
43
為替予約と比較した時の、オプション取引のデメリットは何か?(一文で)
行使・放棄を問わずに、オプション料が発生すること
44
海外からドルでの輸入をする企業は、どのような通貨オプションを購入すべきか?(一言で)
ドルのコールオプションを購入すべき
45
ドルのコールオプションを購入した企業は、満期日にどのように対処するか?(一文で)
満期日の為替レートを行使価格と比較し、円安なら権利を行使し権利行使価格でドルを購入、円高なら権利を放棄し市場の為替相場でドルを購入する
46
プロテクティブプットとは何か? (一文で)
原資産の保有(買い)とプットオプションの買いを組み合わせたオプション戦略
47
プロテクティブプットのメリットは何か?(一文で)
原資産の下落時にはプットオプションを行使して損失を限定でき、上昇時にはプットオプションを放棄して、値上がり益を得られること
48
減損会計とは何か(どういうことか)?(一文で)
資産の収益性の低下を認識して、回収可能な金額まで帳簿価額を減額すること
49
減損損失の認識の判定では、具体的に何を確認するか?(一文で)
「割引前将来キャッシュフロー」が帳簿価額を下回るか確認する ※下回る場合、減損損失を認識する
50
直接費とはどのような費用か?(一文で)
製品との対応関係が明白な費用
51
間接費とはどのような費用か?(一文で)
複数の製品に共通に消費されるため、製品との個別対応が困難な費用
52
変動費とはどのような費用か?(一文で)
操業度(売上高)に比例して増減する費用
53
固定費とはどのような費用か?(一文で)
操業度に関係なく、常に一定額生じる費用
54
連結財務諸表を作成する目的は何か?(一文で)
企業集団の親会社が、企業集団の財政状態や経営成績等の状況を総合的に報告すること
55
連結財務諸表を作成するにあたり、どのような子会社を子会社と判定するか?
実質的に意思決定機関を支配しているかどうかという「支配力基準」で判定する (=実質的な支配関係の有無)
56
投資案評価における回収期間法の主なデメリット(欠点)は何か?(3つ)
①(貨幣の)時間的価値を考慮できないこと ②キャッシュフローの規模を考慮できないこと ③回収期間以降について評価対象にならないこと
57
個別原価計算とはどのような方法で、主にどのような生産形態に採用されるか?(一文で)
1つの製品(製造指図書)ごとに、(生産完了時点で)原価を集計する方法で、受注生産形態に採用される
58
総合原価計算はどのような方法で、主にどのような生産形態に採用されるか?(一文で)
一定期間の総製造原価を総生産量で割ることで製品単位当たりの原価を計算する方法で、大量生産形態に採用される
59
企業買収の際に生じる「のれん」とはどのような額か?
買収された企業の時価評価純資産額と実際の取得価額(買取価額)の差額 (取得価額-時価評価純資産) ※マイナスになる場合、「負ののれん」になる
60
「のれん」は貸借対照表上でどの区分に計上し、どのような期間で償却するか?
無形固定資産に計上し、20年以内にその効果の及ぶ期間にわたって合理的な方法で規則的に償却する
61
「のれん」の償却費は損益計算書のどの区分に表示されるか?
販売費及び一般管理費 (営業外費用・特別損失は❌)
62
「負ののれん」はどのように会計処理(計上)されるか?
その事業年度の利益として処理し、特別利益に計上する