問題一覧
1
[23年]シャシフレームのクロスメンバとサイドメンバのウェブ面とフランジ面の結合方式を比較し たとき、前者は後者に比べたわみによる歪みが小さく、結合部周辺の応力が低く抑えられる ため、ねじり剛性は低下するが、菱形変形に対する剛性は高くなるという特徴があ。
×
2
[22年]アルミ合金パネルの板金修正作業では、板厚に応じて電流値と電圧値を任意に調整できるト ランス式ワッシャ溶植機を用いることにより、導電率や熱伝導率が高いアルミ合金であっ ても比較的容易にワッシャを利用した引き作業が可能である。
×
3
〇
4
誤発進抑制制御装置
5
[20年]乾燥用装置の一つである赤外線ヒータは、熱線から直接赤外線を照射し塗膜表面を加熱する放射 (輻射)の原理を利用した機器であり、中でも近赤外線ヒータは、赤外線の波長が短く熱の透過力 に優れ、最大出力に達するまでの立ち上がり時間が短いのが特徴である。
〇
6
×
7
[22年]道路運送車両の保安基準(同基準の細目告示を含む)では、専ら乗用の用に供する自動車には、 事故情報計測・記録装置(EDR)の備え付けが義務付けられており、当該装置の記録内容の一つ である速度変化量とは、事故による衝撃力を感知した瞬間の速度とその直後の速度差のことを いう。
〇
8
[23年]フルフローティング式を採用したキャブ後部に配置したラテラルロッドは、エアスプリング を支持するキャブリヤマウンティングメンバ(アッパクロスマウントブラケット)に取り付 けられており、キャブに生じる振動や側面衝突時の衝撃による慣性損傷を抑制する役割を担 っている。
〇
9
ヤング率, 弾性変形, 時効性, 誘導加熱, 降伏比, 塑性変形, 質量効果, 冷間鍛造
10
[23年]カラークリヤは、無色透明なクリヤ塗料にごく少量の着色顔料を混合することによって色付けを 施したものであり、通常、メタリックやパールベースにおける光輝顔料の上にカラークリヤを塗 り重ねることにより、( ① )を維持しながら、光輝顔料に含まれる金属の反射による色彩の濁 りを抑えてカラーベース層の反射や( ② )を向上させることが可能である。 カラークリヤ塗色の塗膜構成は、基本的に3コートパールの補修塗膜構成と同じであるが、下層 にカラーベースがあるため、ぼかし塗装範囲の広さに比例して光輝顔料の( ③ )が目立ちや すいこと、また1層目のカラーベースと2層目のカラークリヤでは色差が大きくなる塗色が多い ため、2層目の厚みにより塗膜欠陥の中でも特に( ④ )が生じやすいのが欠点の一つである。
彩度 , フリップフロップ性 , オーバミスト , 色ムラ
11
[23年]キャブは、側面衝突時にドアインパクトビームがドアパネルの変形を抑えるとともに、フロ アパネルを構成するフロントスプラッシュボードが、その端部をフロアサイドメンバと接合 することで横方向からの衝撃力を伝播・分散させる強度部材の役割を担い、ドア開口部への 変形を抑えて乗員の存在空間を確保する構造になっている。
×
12
[20年]道路運送車両の保安基準および同基準の細目告示で定める「WLTCモード」における燃費試験お よび排出ガス試験の測定方法に採用されている走行モードは、「市街地モード(低速フェーズ)」、 「郊外モード(中速フェーズ)」および「高速道路モード(高速フェーズ)」の3つの走行サイクル で構成されている。
〇
13
[21年]パルス反射を利用した一般的な超音波探傷法は、探触子から照射した高周パルス波を検査対象物 の内部へ伝播、浸透させ、欠陥箇所の反射信号や伝播時間などから欠陥の存在位置や大きさを推 定できるため、金属・液体・空気など様態の異なる層が連続している対象物内部の複数の欠陥を 一度の照射で同時に検出できるという利点を備えている。
×
14
〇
15
〇
16
[23年]トラックフレーム修正作業において、「上下曲り」による変形と「左右曲り」による変形を比 較すると、前者は後者に比べねじり損傷を同時に誘発する可能性が高く、復元作業時の難易 度が高くなりやすいという傾向がある。
〇
17
[23年]「コンピュータ調色システム」を活用すると、測色機のカメラの読取りにより調合する原色の 配合割合を調べることができ、特に旧塗膜を測色するときは、室内外を問わず、測色対象物 が置かれた場所の照度の影響を受けるため、常時照度を一定にして行うのが一般的である。
×
18
[20年]V字型に深めに削られた比較的狭い範囲の鋭角なパネル線傷の修正作業では、スタッドピン やワッシャを塑性変形の最も激しいV字谷の底辺部に溶植するとともに、周囲のパネルを必 要以上に延ばさないよう、ハンドプラーやハンマリングを併用しながら比較的大きな力で一 度に引き出すのが適当である。
×
19
坂道発進補助制御装置(ヒルスタートアシストシステム)
20
[21年]コンデンサスタッド溶植機を使用したアルミ合金パネルの溶着引出し作業では、溶植時の入 熱による温度上昇やパネルの延び変形による影響を抑えるため、事前の予熱やハンマリング の併用は避け、周辺部が基準面より高く引き出されることのないよう比較的弱い力で引き作 業を行うのが適当である。
×
21
[21年]トラックなどのチャンネル型のサイドメンバの突合せ溶接を行うときは、完全溶込溶接を行 うため、開先形状はV型またはX型とし、応力集中を軽減させるための溶接継手の余盛研磨 は、上下フランジ面は車両前後方向に、ウェブ面は垂直(上下)方向に行うのが適当であ る。
×
22
[23年]等速で定常円旋回走行している自動車に生じるセルフアライニングトルクの大きさは、当該 自動車が旋回中に急加速した時は駆動力の増加に比例して大きくなり、または急制動した時 は制動力の増加に反比例して小さくなるのが一般的である。
×
23
〇
24
[20年]トヨタハイブリッド車に採用されている排気熱再循環システムは、サブマフラ部に排気ガスの熱 エネルギを利用して冷却水を加熱する排気熱回収器を配し、アクチュエータに設けられた発熱抵抗 体へ流れる排気ガスの流量と温度を検出してフローコントロールバルブの開閉量を調整する機構 を備えている。
×
25
[22年]ドライバンボデーのフロントウォールパネル部に生じた比較的小さい損傷 について、補修用パネルと金属リベットを用いて修理するときの作業内容の一部を列記し たものです。一般的な作業手順に照らし合わせて当該修理作業内容を適切な順番に並べ替えよ。
補修用パネルに求められる大きさをマーキングし、エリア内の凹凸をハンマやヤスリで平滑にならし、油脂やほこりをシンナとウエスで拭き取った , 破損部のマーキングと同一か若干大きいサイズの補修用パネルを切り出し、切断面のバリをディスクグラインダでならすとともに四隅を面取りした。 , 補修用パネルにあけた穴をガイドとし、フロントウォールへすべてのリベット穴をあけた。 , 破損部のマーキングに合わせて補修用パネルをセットし、対角の2カ所をブラインドリベットでリベッティングした。, 補修用パネルの外周部に所定の間隔でリベット穴をあけた。, フロントウォール破損部分の外周および補修用パネルの裏面にシーラを塗布した。 , シーラを巻いたブラインドリベットでリベッティングした。 , 補修用パネルの外周へシーリングを施した。
26
[23年] MIGパルスアーク溶接法は、一般に[①]電流を使用し、高い脈動電流と低いベース 電流が交互に繰り返されるため、適正な入熱を維持しながら溶滴も周期的に細かい移行が可能 であり、低電流では粗くなりがちな溶接ビードを均一かつ平滑に仕上げられるのが特徴であ る。
直流
27
×
28
[22年]図のようなチャンネル曲げにより加工されたサイドメンバに補強板 を溶接するときは、フランジ部の端から一定長さ内側に配置し、また応 力集中を避けるため、すみ肉溶接のビード長は補強板の端から図中矢 印で示した一定長さ分だけ手前で止めるのが適当である。
×
29
〇
30
[23年]平坦路を定速直進走行中の自動車が、当該速度を初速度として摩擦のある登坂路面を一定の 力で制動しながら走行したときの制動距離は、路面の勾配角度が一定であれば、制動初速度 の二乗に比例し、当該自動車の質量と路面の摩擦係数の大きさに反比例する。
×
31
[23年]各種エアバッグの表皮材として圧倒的に多くなっているのが( ② )である。焼却やリ サイクル性に優れ環境に配慮していることも一因であるが、比重が小さく軽量であり、またPP材 をベースとするものが多いため耐熱性に優れていることも大きな要因である。
TPO
32
[21年]バネ式スプリングを使用する懸架装置の固有周期は、負荷(重量)が大きいほど長くなり、 また剛性が高いほど短くなるため、リヤ側の共振周波数(固有振動数)をフロント側より大 きくすれば、ホイールベースによるリヤの振動の遅れが短時間でフロントに追いつき、ピッ チングによる振動が早く解消されるのが一般的である。
〇
33
[23年]析出硬化系ステンレス鋼は、文字通り、Cr、Al、Cu など特定の金属元素を人工的な( )により 析出させ、耐食性とともに高い強度と硬度を確保した鋼種であり、大型のシャフト・ポンプ・タ ービン用ホイール、高力ボルトなどに使用されている。
時効効果
34
[23年] 下の写真は、車体修正機「グローバルジグ」の概観を写したものです。当該修正機により損傷し た乗用車を修正するにあたり必要となる作業内容を一般的な作業手順を踏まえ並び替えよ。
車両固定用ジグをフロントおよびリヤサスペンションメンバの取付部に取り付ける。 , チャートを確認し、ベンチ上のクロスビームにトロリベース、コラム、キューブなどジグ関連の各種アタッチメントを取り付け、左右・高さを確認する。 , トレーリングアーム取付部などの固定ボルトを横方向から挿入する箇所にはトロリベース上にアングルファインダを装着し、当該固定ボルト取付部の角度に狂いがないか確認するための準備を整えた。, トロリベースをフリーの状態にして、車両をリフトダウンさせ、車体に取り付けたジグと修正機側のキューブを締結する。 , チャートを確認し、クロスビームを正規の奥行位置に固定する。, クロスビーム上のトロリベースを左右方向に移動させ、車両前後方向の中心線と修正機の中心を一致させる。(センタリング作業), チャートを確認し、計測用ジグを選択する。 , クロスビームにトロリベース、コラム、キューブ、計測用ジグを組み付け、左右・高さを確認する。 , チャートを確認し、計測用ジグなどを組み付けたクロスビームを正規の奥行位置に固定する。, キューブに組み付けた計測用ジグと車体のロケーションホール(基準点)のズレを確認し、寸法の狂いを計測する。, 必要に応じてボデーアンダクランプを用いて車体の補助固定を行う。, 引き方向にタワーをセットし、チェーンなどを用いて引き作業を行う。 , 車体深部から着力部に向けて順次、寸法出しの押し・引き作業を行い、寸法が出たら前後・左右・高さを固定する。 , 左右に寸法が狂っているときは、キューブ、ジグ、ロケーションホールを固定した状態でトロリベースとクロスビームの固定を一旦緩める。, トロリベースにポートパワーで押し作業を行い修正し、寸法が出たらトロリベースとクロスビームを固定する。, 高さの寸法が低いときは、キューブ、ジグ、ロケーションホールを固定した状態でコラムとトロリベースの固定を一旦緩め、車体下方よりポートパワーで押し作業を行い修正し、寸法が出たらコラムとトロリベースを固定する。
35
[23年]衝突安全部品としての役割を担う自動車樹脂の種類は極めて多く、その代表的な樹脂の一つが ( ① )である。主にフロントウインドシールドに使用され、軟質で弾性に優れると同時に強 靭で機械的強さが大きく、併せて接着性、衝撃吸収性が良好であるとともに、その破断伸度は実 用樹脂の中でも極めて大きいという特性を備えている。
PVB
36
[22年]電気抵抗スポット溶接の作業中に発生する中チリ現象は、最も発熱量の多い母材間のナゲッ ト周辺で発生する欠陥の一つであり、電流値が一定であれば加圧力が高すぎるときに、ま た加圧力が一定であれば、一般に溶接電流と通電時間に比例して発生しやすいのが特徴で ある。
×
37
[22年]道路交通法では、75歳以上でかつ政令(同法施行令)で定める一定の交通違反歴のある者が運 転免許証を更新するときは、実車による運転技能検査が義務付けられており、当該検査の受検期 間は更新期限満了日前6か月以内とされ、当該期間内であれば受検回数に制限はない。
〇
38
[21年]フロントにリーフスプリング車軸式サスペンションを採用する自動車は、ストラット独立懸 架式サスペンションを採用する自動車に比べ、旋回走行中のロール角の変化量に比例して旋 回外輪のキャンバスラスト力が大きくなりやすく、一般にフロント側コーナリングフォース が相対的にリヤ側より減少しアンダステア特性が強めに現れやすいという性質がある。
×
39
[21年]アルミ合金パネルの溶接作業では、表面に付着した水分等が原因となり水素脆化を引き起こ す可能性があるため、事前に溶接箇所をガスバーナ等で低温加熱して水分を除去するととも に、直流のワイヤプラスまたは交流を利用したシールドアーク溶接によるクリーニング作用 を利用すると効果的である。
〇
40
EP, PUR, PVC
41
[21年]道路交通法では、運転免許証の交付を受けている年齢75歳以上の者が、自動車等の運転中に政 令(同法施行令)で定める認知機能の低下を疑われる違反行為に及んだときは、たとえ免許証更 新時に認知症のおそれがないと判断されていたとしても、当該行為者を同法で定める臨時の認知 機能検査の受検対象にすると定めている。
〇
42
[21年]電磁式リターダは、一般にリターダドラムの回転中心部にコイルを巻いたシャフトを配し、 当該コイルに電流を流すことにより励磁されたシャフトがドラムと一体化するとともに、ド ラムにシャフトと逆方向の回転を与えるように起電力を発生させる仕組みになっている。
×
43
[22年]汎用外部故障診断機で読み取る故障診断コードは、アルファベットと数字の組み合わせによる 5桁で表示され、1桁目のアルファベットは異常の内容を、また4~5桁目の数字は異常のあっ た箇所の詳細を「00」~「99」の2桁で表示するようになっている。
〇
44
[21年]安全性向上の観点から、ハイブリッド車を中心に、「電気・電子系部品の強化」と「衝撃特性の 向上」は、樹脂に求められる性能の一つとされている。 電気・電子系部品を代表する樹脂の一つが( ① )と( ② )である。共に電気絶縁性が極 めて高く、耐熱性にも優れる実用上のエンジニアリングプラスチックであり、インバータのパワ ーモジュール系配線基板やリレーブロック、バッテリケース、エアバッグ用通電部品などに採用 されている。特に前者は、耐寒性にも極めて優れているのが特徴であり、主にガラス繊維ととも に射出成形されている。一方後者は、接着性にも優れているのが特徴であり、近年、熱伝導率を 向上させたものが開発され、主に注型成型されたものがインバータ用基板の放熱構成材として採 用されている。
PBT, EP
45
[20年]アジャスター規則でいう「更新登録」とは、登録有効期間満了後に引続きアジャスターの登録を 行うことをいい、同規則で定める所定の基礎研修の履修が修了していなければ更新登録の申請を行 うことはできないと定められている。
×
46
[23年]電動パワーステアリング機構の一つが、比較的大型の車両や SUV 車などに採用されることが多 いラックアシストと呼ばれる方式である。ラックの往復運動をモータでアシストする方式であり、 主に1軸式(同軸式)と2軸式がある。1軸式では、モータをラックシャフトと同軸に配置し、 ( ① )をモータで直接回転させることによりアシストする方式である。 一方2軸式は、例えば下図のように、( ② )を独立させ、これをラックシャフトと平行に配置 する方式である。したがって、最終的には( ③ )と( ④ )の2つを締結・固定させた状 態で( ⑤ )を回転させることによりラックシャフトが移動する仕組みであり、ラックシャフ トへの負担を軽減する機構になっている。
スクリュナット, スクリュシャフト , ラックシャフト , スクリュナット , スクリュシャフト
47
〇
48
[22年]複動式の油圧シリンダでリンク機構が作動する装置である。油圧回路には各種チェックバ ルブが備わるほか、油圧シリンダ先端部にストロークスイッチやストッパスイッチを配置 して安全性が確保されている。また、電気系統が故障したときは手動レバーによって油圧 を発生させ操作することも可能である。
電動キャブティルト機構
49
×
50
[23年]a材は、他材よりも疲労限度の値が大きく、またその値に達するまで荷重の繰返し数が最も 少ないため、基準強さに疲労限度を採用して材料を選定すれば、疲労特性に最も優れ、疲労 破壊に対する安全領域が最も広い材料であることが分かる
〇
51
[20年]フロントアンダランプロテクタは、前面衝突時に衝突相手物のキャブ下方への潜り込みを防 止するため、その取付高さが極力低い位置になるようフロアサイドパネルやフロアフレーム 先端下面に取り付く構造になっている。
×
52
[20年]道路運送車両法で定める自動車特定整備制度では、自動車の運行状態や前方状況を検知する各種 センサ類や、当該装置が取り付く車体前部や窓ガラスなどの取外しを伴う整備や改造が行える整備 事業の種類を、普通・小型・軽自動車特定整備事業の3つに分類している。
〇
53
[21年]道路交通法では、「自動運行装置」を備える自動車の運転者には、当該装置が適正に機能してい ない状況を認識し、運転者に代わり手動で運転のできる者を当該自動車内に同乗させることを条 件に、運転中でもハンドルから両手を放す行為のほか、飲酒や仮眠などの行為が認められてい る。
×
54
×
55
[22年]ロッカパネル(サイドシル)内部にリインホースメントとしての役割を担うバルクヘッドを 配する車両は、バルクヘッドをフロアクロスメンバとはオフセットした位置に取り付け、 側面衝突時における衝撃吸収部位の拡大を図ることによりキャビンの変形を抑制する構造 になっている。
×
56
[20年]トラニオン式サスペンションは、リーフサスペンション中央部にベアリングを介してトラニオン シャフトを配置し、当該シャフトと前・後車軸をリーフサスペンションとトルクロッドでつなぐ構 造であり、リーフサスペンションにはイコライザバーとしての役割を、またトルクロッドには両車 軸にかかる前後荷重を均一に分配する役割を持たせているのが特徴である。
〇
57
[20年]IH 電磁波加熱機を利用したあぶり出し板金作業は、高周波電磁誘導の原理によるジュール 熱を利用した加熱修正であり、電気抵抗加熱と同様に加熱時間や出力を調整でき、また狭い 範囲だけを加熱することも可能で、さらには事前の塗膜剥離作業を省略できるのも利点の一 つである。
〇
58
[23年]アルミ合金パネルの表面を研磨するときは、パネル自体が一般の鋼板と比べ柔らかく、素材 の切り込み過ぎや削り過ぎを防ぐため、サンダなどの研磨工具に装着する研磨材は柔軟性を 持った不織布研磨材を用いるのが適当である。
〇
59
[23年]水性塗料を使用した耐スリ傷性クリヤの塗装作業では、塗料調合時に主剤のトップコート用 のノーマルクリヤに耐スリ成分を含んだ高分子樹脂を一定量配合するとともに、これに水性 用ハードナーと専用希釈水を調合した塗料を使用するのが一般的である。
×
60
×
61
[22年]主に大型トラックに備えられている機構であり、最低地上高を大きくできるなどの利点が ある。プラネタリギヤ式のものが多く、複数のギヤで負荷を分担することができるため、 関連装置の負担を軽減することが可能である。
ハブリダクション機構
62
[20年]嵌合式アルミブロックあおりは、アッパーレールからロワレールまですべて嵌合して組付け られているが、一般に嵌合部が当該ブロックの内側一方のみに設置されているため、容易に 分解することが可能な構造になっている。
×
63
[23年]横滑り防止装置などの制御機能を持つ車両であれば、制御はECUで行われるため、作動に 際し特別に追加する装置は不要であるが、電子制御ディファレンシャルのように、駆動力 の移動によりその適正な配分だけが変化するタイプの制御機能とは異なり、実際に作動さ せた分に相当する駆動力が失われ、総駆動力の大きさ自体が小さくなるのが欠点の一つで ある。
ブレーキ LSD
64
[20年]セルフピアシングリベットにより締結されている部材の板金修正作業において、当該リベッ トを取り外すときは、当該リベットより径の大きいスポットカッタを使用して切削穴を成形 し、取付時には当該穴径に見合ったブラインドリベットを使用して再締結するのが一般的で ある。
×
65
×
66
[23年] オーステナイト系ステンレス鋼は、炭素鋼やフェライト系ステンレス鋼よりも引張強さや伸びが大きく耐力 (降伏点)が低いことから、( ① )により強度と硬度を確保しているのが特徴であり、曲げ 成形や張出し成形性に優れ、高温や低温環境下でも強度が変化せず、溶接性も極めて高い万能型 の鋼種と言われている。ただし、600~800℃に加熱すると、結晶粒界に沿ってクロムの炭化物が 析出しやすくなり、ここに( ② )応力が作用するという条件が整うと、特有の欠陥現象と言 われる( ③ )が発生し、容易に破断することが多いため、溶接時の温度管理には十分な注意 が必要である。
冷間加工, 引張, 応力腐食割れ
67
[21年]走行中の車体の動きを安定化させるための手法の一つが、サスペンションジオメトリの最適化で あり、「車体の動きを直接左右するもの」と、「ステアリング特性を左右するもの」に大別でき る。 前者については、例えばフロントサスペンション上下アームの揺動軸の延長線の交点の位置を高 く設定することにより、制動時の( ① )を高めることが可能であり、またフロントロールセ ンタをリヤ側よりも相対的に低めに設定することにより、旋回時の車体の( ② )特性が強め に現れるように設定できるとともに、( ③ )を抑えてゼロジオメトリ化することで旋回時の 路面からの逸脱や横転のリスク、またスカッフ変化を抑えることが可能である。 後者については、そのほとんどがトルクステアを抑えるための手法である。例えば、FF 車は加 速・制動時における駆動・制動力の左右差や、ドライブシャフトのジョイント交角の左右差が原 因となり反動を受けることがあるため、主に左右輪の( ④ )を極力小さくし発生するモーメ ントの不均一性を抑えることが重要である。一方旋回時であれば、ロールステアによる ( ⑤ )の変化を抑えることができるサスペンション形式が最良であり、また比較的重量のあ る車両では、キャスタトレール量を最適化することにより旋回時の転舵に伴い旋回外輪の ( ⑥ )をマイナス方向へ移行させることでコーナリングフォースを高めているが、過度の設 定は転舵性を損なうので注意が必要である。
アンチダイブ効果, オーバステア , ジャッキアップ効果, キングピンオフセット , トー , キャンバ
68
[20年]キャブにおける衝撃吸収構造は、長さに制約のあるフロアフレームに衝撃吸収部位をもたせ ることが困難であるため、ダッシュパネルメンバを強固な構造にするとともに、フロントピ ラーからサイドシルまたはルーフサイドレールを主な衝撃波及部位として衝撃力を効率的 に伝播・分散できる構造としているのが特徴である。
×
69
[21年]ホイールの外周に沿って多数の可動ベーンが備えられる構造が一般的であり、電子制御さ れる当該ベーンの開度(角度)を変えることにより圧力を連続して制御できるのが特徴 である。
可変ノズル式ターボチャージャ機構
70
〇
71
ユニットインジェクタ式燃料噴射装置
72
PF, PC
73
[21年]衝撃特性については、例えばエアバッグの表皮材は、軽量で防湿・防水性に優れ、特に燃 焼時の環境への配慮により、従来のPA(ナイロン)製のものから( ① )へ転換されつつあ る。 また、衝撃吸収ステアリングシャフトには、アウタ・インナシャフト間の摺動用樹脂部品とし て、自己潤滑性高く摩擦係数が極めて小さいほか、衝撃エネルギの吸収性に優れた( ② )が 多く採用されている。
TPO , POM
74
[22年]路面の摩擦係数が同じであれば、定常円旋回中の自動車の前輪サスペンションのロール剛性 配分を相対的に後輪よりも大きくすると、前輪の方が後輪に比べ旋回内側から外側への荷 重移動量が減少し、車体にはオーバステア特性が表れやすくなる。
×
75
[22年]FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製パンパの亀裂損傷を樹脂とガラス繊維を用いて補修 作業を行うときは、サンダなどにより損傷部のバリ取りを行うとともに、亀裂部を貫通さ せてクリアランスを設け、バンパ表面と裏面にフェザエッジを作ったのち、樹脂を含浸さ せたガラス繊維を張り重ねていくのが一般的な作業工程である。
〇
76
[21年]一例として、シャフトのねじり変位で圧力を制御し、これに油圧反力機構を併用する仕組 みである。また動力伝達機構内に設けたパワーシリンダは動力の伝達とともに振動防止 の役割も担っており、さらにはアイドラアームの有効長を変えることにより角度調整も 可能である。
前輪2軸式パワーステアリング機構
77
[21年]アルミ合金パネルの接着引出し作業は、予熱したパネルの修正箇所に加熱し軟化した樹脂で プレートフックを接着し、専用のプーラにより引き力を徐々に調整することができるため、 熱によるパネルへの影響が少なく、また事前の塗膜剥離や事後の溶植痕の研磨などが不要に なるのが特徴である。
〇
78
[22年]フロントバンパリインホースメントとフロントサイドメンバの下方に第2メンバ(フロント バンパリインホースメントロワ)を配する車両は、衝突初期のエネルギ吸収量が高められ ているため、サスペンションメンバには衝撃吸収部位を設けることなく高い車両剛性を確 保できる構造になっている。
×
79
[22年]アリゲータ型のクロスメンバは、中央部を溶接して閉断面としているため、ねじり剛性が高 くフレームの前後せん断変形(ひし形変形)の抑制効果に優れているが、両端部が広く開口 しているため、溝型やハット型のクロスメンバと比較して取付部の応力集中が高くなりや すいのが構造上の特徴である。
×
80
〇
81
[21年]フルフロート(4バッグ)式エアサスペンションは、前後方向の荷重を支えるラジアスロッ ドと、前後および左右方向の荷重を支えるVロッドでアクスルが支持されるとともに、エア スプリングにより車体の上下方向の安定性を維持できるため、ショックアブソーバやスタビ ライザなどの装置を配さないのが一般的な構造である。
×
82
[22年]バックドアの開口部を環状型閉断面構造とした車両は、後方から衝撃を受けたとき、当該閉 断面構造が一体となって波及経路を構築するため、ルーフパネルや左右リヤクォータパネ ルのほか内板骨格部位に至るまで、比較的広範囲に波及損傷が表れやすいのが構造上の特 徴である。
〇
83
[24年]マルチロードパス構造を採用している車両は、フロントロワ部に受けた前方からの衝撃力を フロントバンパリインホースメントやフロントサイドメンバを介してフロアサイドメンバ やフロントピラーへ伝播・分散するため、フロントサスペンションメンバ自体への損傷を小 さく抑えられるという特徴がある。
×
84
[21年]定速直進中の自動車に加える制動力(ブレーキペダルの踏力)が一定であり、制動によりタ イヤがロックしないことを前提とすれば、制動時間は車両質量と制動初速度の二乗に比例 し、またこのとき減加速度も一定であれば、制動距離は車両質量と制動初速度に比例する。
×
85
[21年]( ① )は、汎用材として使用されている代表的な軟鋼であるが、特に炭素含有量を規定せ ず、最低引張強さだけで規定され、特別な熱処理を施さないで製品化されるのが一般的である。 一方これと異なり、炭素含有量を規定し、焼入れ効果を持たせることにより高い引張強さ、硬 度、剛性を備え、各種軸受、歯車などの機械的部品に多く使用されているのが( ② )であ り、その引張強さは700MPaを超えるほどである。 また、主に引張強さと降伏点(耐力)で区分され、自動車用加工性冷間圧延高張力鋼板としては 降伏比が最も小さく、高い強度と加工成形性を併せ持っているのが、絞り加工用鋼板として使用 されている( ③ )であり、DP鋼板やTRIP鋼板の基材にもなっている。 一方、引張強さが最低でも500MPaを超えるほど高いが、一般に降伏比は自動車用加工性冷間圧 延高張力鋼板よりもはるかに小さい鋼種が( ④ )であり、加工成形性に優れるととともに、 耐食鋼、耐熱鋼、さらには溶接用鋼としても非常に優れているのが特徴である。 なお、上記以外のものとして汎用性が高いのが( ⑤ )である。形状が複雑な部品の成型に適 しており、また繰り返しの圧縮や衝撃の荷重に対する抵抗、吸収性能が高く、併せて耐熱性や耐 摩耗性にも優れているため、自動車用エンジン関連部品のほか、ブレーキロータなどにも採用さ れている。
SS400, S55C, SPFC340 , SUS304 , FC250
86
[22年]アルミ合金材は、炭素鋼材と異なり、一般に明確な( ① )が存在しないため低温特性に優れ、 材料自体が脆化する危険性は少ないが、併せて( ② )が存在しないことも多く、所定の繰返 し荷重が連続して作用する環境下では材料が破断する可能性が大きいことが欠点の一つである。 また( ③ )の値が一般的な炭素鋼材の1/3程度と小さく、せん断荷重に抵抗する能力に乏し いという性質があるため、ねじれ方向の力や、小さくても瞬間的な衝撃力が作用するような環境 下に適応しにくいのも欠点である。 こうした欠点を克服するため、アルミ合金材は様々な添加元素や固有の熱処理によりその性質 を大きく改善しているのが実際であり、例えば、鋳物用アルミ合金材の添加元素の一つである ( ④ )は、添加元素の中では最も含有量が多く、特に融点を下げ高い寸法精度を維持するに は欠かせない役割を担っている。またアルミ合金材は一般に( ⑤ )と呼ばれる反応を利用し て合金組織が形成されているため、これも優れた鋳造性を確保できる一因となっている。 このため、( ⑥ )により製品化されるケースが圧倒的に多く、複雑かつ極めて厚みの薄い形 状を容易に成型できることから、自動車用各種インナパネルのほか、エンジン系部品のハウジン グ、プーリ、インペラ、軸受に至るまで広範囲な用途に使用されている。 一方、展伸用アルミ合金材の中では6000・7000 系がその代表である。比較的高い耐食性、溶接 性、成形性を併せ備えたものが多いため、各種パネルから車体用構造部材に至るまで用途が広 い。アルミ合金材は、元々融点が低く低温加熱が可能であるが、比熱や( ⑦ )は他の金属よ りも圧倒的に大きく、また熱伝導・膨張率も高いため、一般に( ⑧ )を行うことが極めて困 難な材料であり、6000・7000 系展伸材はこれをできるだけ改善する目的で製造された合金材で ある。
遷移温度 , 疲労限度, 剛性率(横弾性係数), Si , 共晶 , ダイカスト法 , 溶融潜熱 , 局部加熱
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[21年]道路運送車両の保安基準で定める「側方灯(または側方反射器)」、「大型後部反射器」、「巻込防 止装置」の3つの中で、乗用・貨物の別または車両総重量を問わず、車体の長さ規定だけを条件 に普通自動車に備え付けが義務付けられているのは、「側方灯(または側方反射器)」と「大型後 部反射器」の2つである。
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[23年] 新・ISO方式のホイールは、締付けに平面座ナットを使用するとともに、JIS方式に比べホイ ール側のボルト穴径は【 】、ハブ側のPCDは小さいため、一般的な 8 穴 19.5 インチのホ イールの場合、当該ハブにJIS方式のホイールが偏芯して締結されるリスクがあるため注意が 必要である。
小さく
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[22年]後輪1軸貨物車に採用されている右下図のような二重構造型リーフスプリングは、軽積載時に は主バネ(下側)により、また重積載時には補助バネ(上側)を併用する構造になっており、荷 重によるたわみやスパンの変化に対応するため、一般に主バネにはコンプレッションタイプの シャックルが、また補助バネにはテンションタイプのそれが使用されている。
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[23年]後輪の懸架装置にトラニオン式を採用する車両は、車体側にリーフサスペンション自体の固 定箇所がないため、他の懸架装置に比べ、後輪タイヤが横方向から衝撃を受けリーフスプリ ングの中央付近が内側へ押されると、リーフスプリングとサイドメンバとの間隔が入力側で は狭く、また非入力側では広くなりやすいという傾向がある。
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[22年]カラークリヤ塗色のぼかし補修塗装作業では、カラーベースとカラークリヤを混合して作っ た中間色によるにごり塗装や、カラーベースにトップクリヤを追加し、旧塗膜面が透ける ようにぼかす塗装作業を施すことにより、色差の大きい旧塗膜面からの急激な色変わりを 抑えることが可能である。
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[20年]サイドメンバやサイドシルなどの取替作業において、強度が求められる部位のカット作業を 行うときは、新品パネルの端材から形状が同じ修正対象部位を切り出し、これを補強板とし てボデー側パネルの裏面に溶接した後、その上から新品パネルを突合せ溶接で接合するのが 一般的である。
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[21年]道路運送車両法では、「自動運行装置」に組み込まれたプログラムについて、保安基準の適合性 に影響を及ぼすようなソフトウェアのアップデートを含めた「改変」を電気通信回線を使用して 行う行為のほか、当該改変プログラムを整備事業者等へ提供し自動車の性能を改造させるような 行為を「特定改造等」と定め、これらの行為者に予め国の許可を受けることを義務付けている。
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[22年]屈曲半径の異なる平坦な旋回路を同じ角速度で定常円旋回走行する自動車の旋回速度は、旋 回路の屈曲半径に比例して高くなるため、当該自動車の質量が常に同じであれば、作用す る向心力の大きさも常に等しい。
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[23年]前後輪の駆動配分が同じである4輪駆動車が停止状態から駆動により加速するときの最大加 速度の大きさは、路面の摩擦係数だけに依存して大きくなり、当該自動車の質量、車体の重 心位置およびホイールベース長さには影響を受けない。
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[20年]水性系プライマサフェーサは、一般に溶剤系のものに比べて上塗り溶剤の吸込みにより樹脂成分 が膨張する「膨潤現象」を引き起こしにくいため、ペーパ目の発生が低減され、塗膜欠陥であるリ フティングやパテ跡(パテマーク)などの発生を抑制しやすいのが特徴の一つである。
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[23年]動力伝達措置に取り付けられ、固定子と回転子で構成される簡易な仕組みであり、実際の 構成部品も ECU 制御の通電用コイルと回転子となるロータである。一般には空冷式のもの であり、水冷式に比べて発熱に対する許容量が小さく、作動時以外でも走行抵抗が大きく なるという欠点がある。
電磁式リターダ
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[22年]アジャスター規則では、技術アジャスター2級技能ランクの自動更新登録の有効期間は、4月 1日を始期日とし、始期日から満5年を経過したのちの終期日までとされており、終期日につ いては更新登録と同様、5月31日であると定められている。
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[21年]レーザスクリュウェルディング(Laser Screw Welding)は、重ねた鋼板にレーザ光を照射し、円 形のうねりを発生させながら金属内部に溶融固着部を連続した線状に形成していく工法であり、 熱ひずみや分流の発生がなく、主にスポット溶接箇所を補完し、車体剛性を高める目的で採用さ れている。
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