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暗号技術

問題数11


No.1

暗号技術検討会及び関連委員会(CRYPTREC)により電子政府での使用に際しての安全性及び実装性能が確認された暗号のリスト。推奨候補暗号リスト及び運用監視暗号リストで構成されている。政府機関の情報システムに使用する電子暗号および電子署名のアルゴリズムには可能な限りここにあるアルゴリズムを採用する運用ルールを定める必要があることが明記されている。暗号の安全性に関する情報を提供することを目的とする。

No.2

暗号化と復号に異なる鍵を使用する暗号方式。代表的なアルゴリズムにRSAやエルガマル暗号、defifie-Hellmanアルゴリズムがある。暗号化鍵は誰もが使用できるように公開しておき(公開鍵)、複合化には受信者が厳重に管理する(秘密鍵)。暗号化鍵と復号鍵は一対のペアとして生成され、一つの暗号化鍵で暗号化されたデータは、その鍵のペアである複合鍵でしか元のデータに戻せないため、複合を行えるのは正当な受信者のみであることが数学的に保証されている。

No.3

秘密鍵暗号方式とも呼ばれ、暗号化と復号に同一の鍵を用いる方式。代表的なアルゴリズムにDESやAESがある。暗号化通信を行うには当時通信当事者同士が事前に鍵を共有しておく必要がある。

No.4

アメリカ合衆国の次世代暗号方式として規格化された共通鍵暗号方式。アメリカの旧国家暗号規格であったDES:data encryption standardの鍵長が56ビットであったのに対して、最大256ビットの鍵長を利用することが可能で、強度が高い。日本でも「電子政府推奨暗号リスト」に掲載される他、無線LANの暗号化規格WPA2の暗号化方式としても採用されている。

No.5

桁数が大きい合成数の素因数分解が困難であることを安全性の根拠とした公開鍵暗号の一つ。数字の桁数がそのまま安全強度につながるため、実際の鍵生成計算では合成数の元となる2つの素数に150~300桁の数を使用する

No.6

メールを盗聴や改ざんなどから守るために米国RSA Data Sequrity社によって開発された技術で、公開鍵暗号技術を使用して「認証」「改ざん検出」「暗号化」などの機能をメールソフトに提供する仕組み。ただしこれを使用するにあたって送受信する当事者同士のメールソフトがこの企画に対応していることと、公開鍵の持ち主側が組織内CA(認証局)やパブリックCAなどから鍵と証明書を入手しておく必要がある。

No.7

公開鍵暗号方式を使用してファイルや電子メールの暗号化認証改ざん検知を行うツール。米国のphilip Zimmermann氏によって開発され、RFC4880として標準化されている。公開鍵の検証にフィンガープリント(電子指紋)というハッシュ値を使用し、さらに使用者が公開鍵に信頼度を設定し合う仕組み(Web of trust:信頼の輪)で公開鍵の正当性を確保しているため、認証局を必要としないことが特長である。S/MIMEと同様に、暗号化メールを送受信するには通信を行う両者のメールソフトがこの規格に対応していなければならない。

No.8

公開暗号方式を用いて共通鍵を通信当事者同士で安全に共有し、その後はその共通鍵を使用して暗号化通信を行う方式。公開鍵暗号の鍵管理の容易さと、共通鍵暗号の暗号化・複合処理に要する計算の速さを組み合わせた方式で、TLSやS/MIMEで採用されている。

No.9

任意の長さのデータを入力すると固定長のビット列(ハッシュ値、メッセージダイジェスト)を返す関数で次のような特徴を持っている。①入力データが同じであれば常に同じメッセージダイジェストが生成される。②入力データが少しでも異なっていれば生成されるメッセージダイジェストは大きく異なったものになる。③メッセージダイジェストから元の入力データを再現することが困難である。④異なる入力データから同じメッセージダイジェストが生成される可能性が非常に低い。 このような特徴を応用して通信経路における改ざんの検査やユーザー認証デジタル署名などの場面で利用されている。主な方式としてMD5、SHA1、SHA256などがある。

No.10

技術の進歩によってコンピューターの計算性能が高まり解読に要する計算を実現的な時間で行うことができる可能性が生じることで、セキュリティ技術の安全性が低下してしまう状況のこと。素因数分解問題を応用したRSAや離散対数問題を応用したエルマル暗号など、解読に膨大な量の計算が必要になることを安全性の根拠にしている暗号アルゴリズムは多い。現在データの機密性は暗号化によって担保されている場合が多いが、計算能力の向上により複合が容易にできるようになると強度の弱い暗号方式ではセキュリティを保てなくなってしまう。

No.11

楕円曲線上の点の演算を用いた公開鍵暗号方式。楕円曲線によって定義された有限可群上の離散対数問題を解く際の計算量の多さを安全性の根拠とする。同じ強度を想定した場合、RSAより鍵長を短くできる利点がある。

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