弁理士は、行政書士となる資格を有する者であるから、弁理士としての登録をしていれば、行政書士としての登録をしなくても、行政書士業務一般を業として行うことができる。

常勤の国家公務員、地方公務員が行政書士業務を行うことは、国家公務員法・地方公務員法により兼業の制限を受けることがあるが、行政書士法自体によっては禁止されてはいない。

行政書士業務には定年制はないが、60 歳を過ぎると5 年ごとに更新の手続があり、心身の故障に より行政書士の業務を行 うことができない者に対しては登録の抹 消が勧告 される。

未 成 年 で も 行 政 書 士 試 験 を 受 け 合 格 す る こ と は で き る が 、 行 政 書 士 と し て 登 録 し、 業務 を行 うために は成人であることを必要 とする。

外国人でも行政書 士試験 を受け、行政書士となる資格を有することができるが、 行 政 書 士 と し て 登 録 し 、 業 務 を 行 う た め に は 、 定 住許 可 を 有 し て い る か 、 帰 化 し な ければ ならない。

罰金刑や過料処分を受けた場合、その刑や処分を受けてから6 か月間は行政書士 としての資格を失う。

行政書士が死亡したり、第5 条に定める大格事由に該当するに至った場合には、 その行政書士としての登録は自動的に消滅し、改めて登録抹消の 手続をとる必要はない。

指定試験機関が行う試験事務に係る処分その他の不作為に ついては、都道府県知 事に対し、行政不服審査法による審査請求をすることができる。

行政 書 士 の 登 録 を 拒 否 さ れ た 者 は 、 当 該 処 分 に 不 服 が あ る と き は 、 総 務 大 臣 に 対 して行政不服審査法による審査請求をすることができる。

都道府県に設立されている行政書士会により行政書士の登録を取り消された者は、 当該処分に不服があるときは、日本行政書士会連合会に対して審査請求をすることができる。

日本 行 政 書 士 会 連 合 会 に よ る 行 政 書 士 の 登 録 抹 消 に 対 し ては 、 日 本 行 政 書 士 会 連 合会に対して、異議申立てをすることができる。

行政書士法に基 づく処分に対し異議申立てもしくは審査請求が可能である場合、 当該処分に対する取消訴訟を提起 するには、あらかじめこれらの不服申立てを前置 しなければならない。

行 政 書 士が 、 他 人 の 依 頼 を 受 け 報 酬 を 得 て 、 官 公 署 に 提 出 す る 書 類 の 提 出 手続 に つい て 代 理 す る こ と は 、 他 の 法 律 に 特 段 の 定 め が あ る 場 合 を 除 い て 、 行 政 書 士 の み が行 うことのできる法定独占業務である。

行政書士が、他人の依頼を受け報酬を得て、権利義務又は事実証明に関する書類 を 作 成 す る こ とは 、 他 の 法 律 に 特 段 の 定 め が あ る 場 合 を 除 い て 、 行 政 書 士 の み が 行 うことのできる法定独占業務である。

行政書士が、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類を作成するこ とは、行政書士の法定業務であるが、他の法人・個人も業として行うことができる。

行 政 書士が、他人の依頼を受け報酬を得て、行政書士が作成することができる 約その他に関する書類を代理人として作成することは、他の法律に特段の定めがある場合を除いて、行政書士のみが行 うことのできる法定独占業務である。

行 政 書 士 が 、 他 人 の 依 頼 を 受 け 報 酬 を 得 て 、 官 公 署 に 提 出 す る 書 類 の 作 成 に つい て相談に応じることは、他の法律に特段の定めがある場合を除い て、行政書士のみ が行うことのできる法定独占業務である。

複数の都道府県に 事務所 を設置 している行政 書士法人が、法令に違反する業務を 行 った場合の懲戒処 分 としての戒 告 ・業務 停止 は、 それぞれの事 務所 単位 で、管轄する各都道府県知事が行 うことができる。

行 政 書 士 法 人 に 対 し、 法 令 に 違 反 す る 業 務 を 行 っ た こ と に つい て 戒 告 ・ 業 務 停 止・解散等の懲戒処分を行 う場合においては、同一事実に ついて社員である行政書士に対し併せて懲戒処分を行うことは、二重処罰であるので禁止される。

行政書士法人が成立したときは、成立の日から２週間以内に、その旨を、その主たる事務所または従たる事務所の所在地の属する都道府県の区域に設立されている行政書士会に届け出るものとする。

行政書士法人の社員は、定款で別段の定めがある場合を除き、原則として、すべて業務を執行する権利を有し、義務を負う。

行政書士法人の社員は、自己もしくは第三者のためにその行政書士法人の業務の範囲に属する業務を行い、または他の行政書士法人の社員となってはならない。