問題一覧
1
Al³⁺とCd²⁺では自然界でどちらが硫化物を形成しやすいか?
Cd²⁺
2
アクア酸の酸性度について説明せよ。
アクア酸は中心となる金属イオンの正電荷が大きい程、またはイオン半径が小さい程より強い酸になる。
3
H₃PO₄とHPO₄²⁻のpkaの違いはおおよそいくつか。
約10
4
エチレン分子を形成している結合を図示し、それに関与している軌道について簡潔に説明せよ。
関与しているのはs軌道とp軌道が混成したsp²混成軌道であり、sp²混成軌道は2s軌道と2p軌道2つによって形成した軌道となっている。
5
ハロゲン分子の沸点は、F₂(-188℃),Cl₂(−35℃),Br₂(58℃)I₂(183℃)である。この序列になる因子について説明せよ。
ハロゲン分子の沸点は水素結合がない場合においてファンデルワールス力に依存する。 ①ハロゲン分子は分子量が大きい程分子半径も大きくなるため、沸点も大きくなる。 ②分子半径が大きくなるとファンデルワールス力が大きくなる。
6
フッ素の電子配置を示せ。(フッ素の原子番号は9番である。)
(1s)²(2s)²(2p)⁵
7
オキソ酸の強度におけるポーリングの規則を説明せよ。
オキソ酸のO原子が一つ増えるごとにpkaが5ずつ減少する規則がある。, H⁺が1つ解離するごとにpkaが5ずつ増加するという逐次解離と呼ばれる規則がある。
8
[Co(NCS)₆]³⁻と[Pt(SCN)₄]²⁻において、金属イオンに配位する配位子中の原子が異なる原因について説明せよ。 HSBA理論より、Co³⁺は硬い酸、Pt²⁺は柔らかい酸であり、SCN⁻においてSの方が①、Nの方が②。硬い酸と硬い塩基、柔らかい酸と柔らかい塩基で結合をつくるため、CoはNからPtはSから結合を形成する。
①:柔らかい ②:硬く
9
溶媒の塩基性の強度を表す尺度を一語で答えよ。
ドナー数
10
水中で、同じ濃度のC₂H₅O⁻とNH₂⁻が同じ強さの塩基性を示してしまう原因となる効果を一語で答えよ。
水平化効果
11
窒素やリン原子のイオン化エネルギーおよび電子親和力は、一般的な周期律の傾向からは外れている。この原因について、簡潔に説明せよ。
窒素やリンはp軌道が半分満たされていて、安定な電子配置であるため。
12
分子軌道が形成されない条件について、軌道の対称性に関する条件を一語で答えよ。
直交性
13
NH₃、BF₃、BCl₃、BBr₃との反応で形成される化合物の総称を一語で答えよ。
addacts
14
磁気量子数の存在により引き起こされる2つの効果をそれぞれ一語で答えよ。
縮重, 縮退
15
周期律における類似性の対角線関係が顕著に現れるのは、周期律のどの部分か説明せよ。
第2周期と第3周期について、周期表における類似性の対角線関係が顕著に現れる。
16
希ガスの沸点は、以下の通りである。このような序列が生ずるメカニズムについて説明せよ。 He:(-268.9℃) Ne:(-246.0℃) Ar:(-185.9℃) Kr:(-153.2℃) Xe:(−108.1℃) Rn:(-62℃)
希ガスは電子的に極めて安定であり、単原子分子として存在するため、唯一ファンデルワールス力が働く。ファンデルワールス力は原子量が大きくなる程大きくなるなるため周期の数が大きくなるごとに沸点が上昇する。
17
ホウ素原子(原子番号6)の各軌道中の電子に対する有効核電荷は次の通りである。このことについて説明せよ。 1s 3.68 2s 2.58 2p 2.42
有効核電荷は核電荷が内核及び同じ軌道中の電子によって打ち消されることで生じるため、1s中の電子に対する有効核電荷は2s,2pの有効核電荷と比べて大きいと考えられる。
18
エチレン、ベンゼン、グラファイトの分子構造について、次の問に答えよ。 ①エチレンのは無く、ベンゼンとグラファイトに共通する軌道は、どのような性質を示すか。 ②グラファイトが電子伝導性を示す理由について説明せよ。
①ベンゼン、グラファイトはsp²混成軌道を形成しており、環状につながっているため電子が自由に動くことができ電子が非局在化する。, ②電子の非局在化によって電子伝導性を示す。
19
生命現象における水素結合の重要性は、どのようなところに見られるか。一語で答えよ。
遺伝情報伝達
20
クロムの電子配置を示せ。(クロムの原子番号は24番である。)
[Ar](4s)¹(3d)⁵
21
銅の電子配置を示せ。(銅の原子番号は29番である。)
[Ar](4s)¹(3d)¹⁰