問題一覧
1
1つの物質が結晶の状態(原子の並びかた)を変えて、性質の異なったものに変化することを?
変態
2
変態の例 ・室温で見る純鉄,すなわち①と、高温度(②°C以上)に加熱したときに見る純鉄、すなわち③とは,同じ鉄のようであってもその結晶の状態はまったく異なり,性質も著しく違う
①α鉄(アルファ鉄)②911③γ鉄(ガンマー鉄)
3
ふつうの変態には,記号
Aを用い,これに番号を付けて識別
4
セメンタイトの磁気変態(①°C)
A0変態 ①210
5
共析変態(①°c)
A1変態 ①727
6
鉄の磁気変態(①°C).A0変態,A1変態と違って結晶状態の変化を伴わず、ある温度で磁性を失う変態をいうが、電気的変化、膨張変化などとあわせる
A2変態 ①780
7
α鉄からγ 鉄への変態(①°C)
A3変態 ①911
8
γ 鉄からδ鉄(デルタ鉄)への変態(①°C)
A4変態 ①1392
9
変態を生じる温度
変態点
10
金属にある元素を加えると,その合金の変態温度や性質が変わる。この状態の変化を示したもの
状態図
11
鉄一炭素系の状態図の特徴 ・横軸に①(%),縦に②をとり、性質の変化する境界を線で示したもの。これによってある炭素含有量のときの変態点の温度や変態のしかたなどを知ることができる。
①炭素含有量②温度
12
1つの固体の中にほかの固体が完全に溶け合って(原子的に溶け合って)全体が単純金属のような一様な固体。
固溶体
13
成分金属が、化学的に一定割合で結合し、1つの相を作ったもので、一般に①て②
金属間化合物 ①硬く②もろい
14
共融混合物ともいわれ、液体から同時に2種以上のものが混合結晶となってできたもの。
共晶体
15
純鉄にきわめて少量の炭素を固溶したα鉄
フェライト(α 固溶体)
16
フェライトの特徴 ・およそ①°Cで最大0.0218%の炭素を固溶する。 ②延性が大きい。また③であるが、④°Cで磁気変態を起こして⑤となる。
①727② 柔らかく③強磁性 ④780⑤非磁性フェライト
17
炭素を固容したγ鉄
オーステナイト(γ固容体)
18
オーステナイトの特徴 ・①°Cで最大②%の炭素を固溶する.フェライトに比べれば硬いが,比較的③粘り強い。延伸性があり④。
①1147②2.14③軟かく④非磁性。
19
状態図の用語
固溶体、金属間化合物、共晶体、フェライト、オーステナイト、セメンタイト、パーライト
20
鉄の固溶限度以上に炭素が含まれると,炭素は鉄との①(Fe.C)となるものを?
セメンタイト ①化合物
21
セメンタイトの特徴 ・①色の非常に硬く、②結晶である、③°Cで磁気変態を起こし非磁性となる
①白②もろい③210
22
フェライトとセメンタイトが非常に薄い層になって細かく混合した共析物
パーライト
23
パーライトの特徴 ・硬さ、強さともに①、磁性があり②にも富み、加工が③である。
①低く②展延性③容易
24
鉄一炭素系状態図(炭素鋼の状態図)の領域 ・炭素量①%以下が鋼の領域
①2.14
25
鋼の熱処理の温度は? この炭素量の範囲のしかも溶解しない範囲,すなわち①と②を結ぶ③以下の温度を考える
①A②E③固相線
26
範囲の均一なオーステナイトを徐冷した組織
標準組織
27
オーステナイトを徐冷したら ・①に変態し,このさい生ずる余剰の炭素が鉄と化合して②(Fe,C)になる。 (オーステナイト)→(①)+(②)
①フェライト②セメンタイト
28
冷却が進み炭素含有量が0.765%の時の鋼を? また、 フェライトとセメンタイトの共析組織である①にすべてが変態する。
共析鋼 ①パーライト
29
冷却が進み炭素含有量が0.765%以下の時の鋼を? また、炭素量が①のでセメンタイトも少なく、したがってセメンタイトはすべてパーライトになって(フェライト) + (パーライト)の組織になる.)
亜共析鋼 ①少ない
30
冷却が進み炭素含有量が0.765%以上の時の鋼を? また、炭素量が①ので②も多く,③はすべてパーライトになっても②は残り(パーライト) +(②)の組織になる)
過共析鋼 ①多い②セメンタイト③フェライト
31
組織が変化すると? ・均ーなオーステナイトから①した標準組織に対し,冷却速度を変化させると,変態が変化し,別の組織があらわれる
①徐冷
32
オーステナイトから急冷するとパーライトへの変態は阻止され、炭素が過絶和に固容したものを?
マルテンサイト
33
マルテンサイトの特徴 ・炭素量が①ほど,冷却速度の②ほど得られやすい。形は③。変態時に膨張する.いわゆる焼入れによって、鋼を硬くすることができるのは,この組織を利用したものである。
①多い②速い③針状
34
マルテンサイトの性質5つ ・硬さ大、引張り強さ大。じん性① ・②。延伸性小 ・強磁性 ・比重③ ・熱および電気抵抗④
①小②もろい③小④大
35
マルテンサイトへの変態と同様に,変態温度以下の一定温度まで急冷しその温度にしばらく保ってから改めて冷却する
ベーナイト
36
ベーナイトの特徴 ・①の大きな組織が得られる。この組織は高速度鋼などに応用される
①じん性
37
徐冷すると①になる
パーライト(フェライト+セメンタイト)
38
急冷と徐冷のその中間の速さで冷却すればその速さに応じたマルテンサイトとパーライトの何が得られる? 冷却のしかたによっては,さらに,マルテンサイトとベーナイトの中間的な組織も得ることができる。
中間組織
39
金属材料に対し,機械的性質,物理的性質,化学的性質など希望する性質を与えるために,適当な条件でそれを加熱し冷却する処理
熱処理
40
金属を適当な温度に加熱し、その温度に適当時間保持した後、徐冷する石処理
焼なまし (焼鈍)
41
焼なまし (焼鈍)の目的5つ ・化学成分の① ・内部心力の② ・金属の③ ・結晶組織の④ ・結晶組織の⑤
①均一化②除去③軟化④調整 ⑤均一化
42
①を目的としたもので、鋼または鋼材中に存在する各種の②を除去し,または軽減するために行なわれる焼なまし
拡散焼なまし ①成分の均一化②偏析
43
拡散焼きなましの特性 ・加熱温度が①ほど,時間が②ほど効果が大きい. しかし高温度で長時間加熱すると,オーステナイトの結晶が③するので、焼なましした後,焼ならしなどの方法によって結晶粒の微粒化をする
①高い②長い③粗大化
44
内部応力の除去を目的としたもので、冷間加工を施した部品の内部応力を除去して、①したり、溶接部材の内部応力を除去してじん性を回復させるためにゆっくり加熱し,一定時間保持した後に徐冷する焼きなまし
応力除去焼なまし ①軟化
45
鋼の応力除去焼なましの特性 ・①°Cで行なわれる。また,溶接部材の応力除去焼なましの場合は,一般に②°Cである。
①500~700②625土25
46
軟化を目的としたもので、③加工や④加工を容易にするために行なわれる焼きなまし。 必ずしも①または②点以上に加熱する必要はない。
軟化焼きなまし ④切削③個性①A3②A1
47
鋼線や鋼板などを加工する場合、加工によって硬化し、そのためにそれ以後の加工ができなくなることがある、そこで,それらに加工するために焼なましをして軟化させる焼きなまし
中間焼きなまし
48
亜共析鋼と共析鋼と過共析鋼は何からなる?
亜共析鋼はフェライトと層状パーライト,共析鋼は層状パーライトだけ、過共析鋼ならば網目状の初析セメンタイトと層状パーライトからなる。
49
亜共析鋼と共析鋼と過共析鋼に対して特別な焼なましを行なうと,セメンタイトは球状となり、他はフェライトになる。この処理によって被加工性をよくし、焼入れ後のじん性を向上して均一な焼入れができる焼きなまし
球状化焼なまし
50
均一オーステナイトの領域まで加熱し,これを①し、結晶組織の②、③の目的で行なわれる焼きなましを?
完全焼きなまし ①徐冷汗②調整③完全軟化
51
完全焼きなましの特性 ・成分の①もある程度は行なわれ、十分に徐冷すれば②も除去されて、材料は十分に③される。
①均一化②内部応力③軟化
52
完全焼きなまししたものは何になる?
フェライトと層状パーライト,層状パーライトと初析セメンタイト
53
単に焼なましという場合は何て言う?
完全焼きなましを意味する
54
結晶粒の微細化を目的とする
焼ならし(焼準)
55
焼ならしの特性 ・鋼を一様なオーステナイト組織になるまで加熱し、その温度をしばらく保ってから①する操作.機械的性質を向上させるほか機械加工を②にすることができる
①空中放冷②容易
56
鋼をオーステナイトの範用に熱してから、水や油の中に入れて①し、硬さを②(組織の大部分を③にすること)させること
焼入れ ①急冷②増大③マルテンサイト
57
焼入れの炭素含有量が①%以下の鋼はあまり焼入れ硬化できない鋼とされており、硬化してもせいぜい②以上には硬くならない
①0.3②45HRC
58
焼入れの効果 ・炭素量が①、材料の加熱温度が②、冷却剤の温度が③ほど焼入れ効果はよい.しかし、④がなくなり、⑤や⑥を起こしやすくなる
①多く②高く③低い④じん性 ⑤焼割れ⑥ひずみ
59
焼入れの大切なこと ・割れずに硬く焼入れすることであるから,臨界区域を①、他険区域を②ことが重要
①速く②ゆっくり冷やす
60
マルテンサイト変態を始める温度以下
危険区域
61
焼入れの選定 ・材質、形状を考慮して、適切な①を選定しなければならない。適正な②と③を選ぶことは重要な意味を持っている
①冷却速度②冷却剤③冷却方法
62
焼入れ液の冷却能力の最適温度 水と油
水、30°C以下,油、60~80°C
63
急冷度の静止した状態 水、油、空気は?
水,1、油,0.3、空気,0.02
64
急冷度をかくはんすれば①に、噴射すれば水は②に,油は③にいずれも向上
①約2倍②8倍③4倍
65
急冷度の10%塩水は、水の①の冷物速度が得られるが、水に石けんが溶けていると,冷却能力は②.油も長期間使用していると水分や③が入り,冷却速度は④なる。
①約2倍②劣る③スラッジ④遅く
66
普通焼入れ用の1種1号の用途 ・焼入れ硬化し①材料の焼入れ用(②小)
①やすい②冷速
67
普通焼入れ用1種2号の用途 ・焼入れ硬化し①材料の焼入れ用(冷速②)
①にくい②大
68
熱浴焼入れ用2種1号の用途 ・①°C内外の熱浴用
①120
69
熱浴焼入れ用2種2号の用途 ・①°C内外の熱浴用
①160
70
焼もどし用3種1号の用途 ・油温①°C内外の焼もどし用
150
71
焼もどし用3種2号の用途 ・油温①°C内外の焼もどし用
①200
72
焼入れにより硬化させた鋼を,①(共析変態)点②の温度に,ふたたび加熱して冷却すること
焼もどし ①A1②以下
73
焼きもどしの目的3つ ・①にじん性を持たせ、切欠き強さを②する ・焼入れによって生じた③を解放する ・組織を④する。
①鋼②改善③残留応力④安定化
74
焼入れたままの鋼の特性 ・非常に①が反面非常にもろく,実際の使用に耐えない。また,焼入れによって生じた残留応力もかなり存在する。この残留応力は②に放置すると,しだいに緩和され、それに伴って③を生じる
①硬い②室温③寸法狂い
75
焼入れによって生じたマルテンサイトも残留オーステナイトの特性 ・ともに①な相であるから使用中または保存中に②への変化が進行し、このため、割れまたは変形を起こすことがある。
①不安定②安定化
76
書を除去するために行なわれる焼もどし3つ
低温焼もどし、高温焼もどし、焼もどしの組織変化
77
刃物、ゲージ、ベアリング,工具など,③を多少犠牲にしても硬さと耐摩粍性を必要とする場合は、焼入れされた硬い鋼を比較的①で焼もどしをする。焼もどし温度は、②°Cである。
低温焼もどし ③粘り強さ①低温②100〜200
78
機造用などのように,ある程度の強さ、硬さに加えて,じん性を必要とする場合は,焼入れした鋼を①°Cの高温で焼もどしをする事を?
高温焼もどし ①400〜650
79
焼戻し色の温度が高い順
淡あい色、あい色、濃紫色,淡紫色,褐色,濃暗黄色,わら黄色,淡黄色
80
高温焼もどしの性質 ・焼もどし色が①に表われる。 そのため工作物表面の焼もどし色を見て,工作物の②の焼もどし状態を知ることができる。
①表面②低温領域
81
α鉄と炭化鉄 (Fe,C) の微粒混合体。安定状態、つまりフェライトとセメンタイトとに変化しようとする。加熱温度が低い(350~400°C)と最終安定状態まで変化できず、その途中の状態にとどまる。
トルースタイト
82
トルースタイトの特徴4つ ・マルテンサイトに次ぐ①を持つ ・弾性限度も②、マルテンサイトより③。 ・延伸性小さく、衝撃に④、腐食も⑤。 ・刃物の組織として切れ味⑥
①硬さ②高く③粘り強い ④弱く⑤弱い⑥良好
83
焼入れしたままの鋼はなにから成り立っている? ・①と少量の②から成り立っている。両者とも不安定な相であるから③(④)すると、安定状態、つまりフェライトとセメンタイトとに変化しようとする。
①マルテンサイト②残留オーステナイト③再加熱④焼もどし
84
α 鉄と炭化鉄(Fe.C)の粒状混合体。 温度が①(約550°C以上)と安定状態となる。
ソルバイト ①高い
85
ソルバイトの特徴5つ ・①に次ぐ硬さを持つ ・弾性限度高く、鋼の組織中最も② ・延伸性大、衝撃、③にも強い。 ・ばね、ワイヤロープ、構造用鋼などに適する。 ・④焼入れ中にも得られる組織である。
①トルースタイト②強じん ③腐食④低温
86
鋼材の大きさ、つまり質量の大小によって焼入れ効果の異なること
質量効果
87
質量効果の特性 ・鋼を焼入れすると冷却液に接する表面部分は①に冷やされるが,その内部は中心に近づくほど冷却速度が②。 ・同じ鋼材でも、断面寸法が大きいほど内部の冷却速度が③ため,結果的に適正速度にならず,④組織が得られなくて,焼きが十分入らなくなる(質量効果が⑤という)
①急速②遅い③遅い④マルテンサイト ⑤大きい
88
質量の一般に太く厚い鋼材の効果 ・細く薄いものに比べて同条件では冷却速度が①,焼きが入り②。したがって炭素鋼のように質量効果の大きいものでは,焼きが入りにくいので③部品に限られ,④部品には質量効果の小さい合金鋼を使う
①遅く②にくい③小物④大物
89
焼入れ焼もどしの注意事項12個
加熱は徐々に,かつ均等に行なうこと, 各種鋼材の所定の焼入れ、および焼もどし温度に注意し、適正温度以上に加熱しないこと。, 過熱した鋼は,十分に焼なましした上で,さらに所定の焼入れ温度に加熱すること。, 原則として,焼なましせずに再焼入れをしないこと(焼割れ防止), 高速度鋼(SKH) の複雑成形工具類の加熱は,表面の酸化脱炭防止のために,溶鉛あるいは溶塩浴槽中で行なう., 冷却液中に加工物を入れるときは,冷却液をかくはんすることが望ましい(加工物表面に付着する蒸気膜が冷却を妨げるため)., 加工物を冷却液中に入れるときは,対称の軸方向に浸す。軸類,棒状のもの(たとえばリーマ。ドリルなど)は,垂直に,歯車は横に浸す, 複雑な形状や厚さの異なるものは,その最大断面が先に浸されるようにする。, 焼もどしは,焼入れ直後になるべく早く行なう。, 焼入れのときに生じた曲がりは,完全冷却する前に、余熱(200°C以下)を利用して直す。, 高炭素鋼、高合金鋼は,冷却時100~250°Cの温度で焼割れしやすい, 冷却液で水は、焼割れ、焼むら,曲がりなどが発生しやすい。
90
熱処理の欠陥のうちで最も多い ・③のときに発生する①と②
焼割れ ③焼入れ①割れ②変形
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焼割れの問題 ・割れは①につながる場合が多く、熱処理作業ではいちばん悩まされる問題
①即廃却
92
焼割れの原因 ・①によって材料内外に温度差を生じ②が発生する ・変態点以下の温度では、変態によって生じた新しい組織と古い組織と③差による変態応力が、これに重なる。この両者の和が④となり、ある限界値を越えると割れが発生する。 ・早く冷える⑤部、⑥部、コーナ部などに割れを生じる
①急冷②熱応力③体積 ④引っ張り応力⑤外周⑥薄肉
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歯車の歯面、軸,ピン,カム,カムシャフト,クランクシャフト,スピンドル,動力用チェーンなどの機械部品は,用途からみて表面の硬さと同時に衝撃に対する強さ(粘り強さ)を要求される。このようなとき材料の表面だけを硬くして①を増し,内部を適当な粘り強さのある状態にして衝撃に対する抵抗を大きくするための熱処理法が採用される。
表面硬化法 ①耐摩耗性
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表面硬化法の種類5つ
浸炭はだ焼き法,窒化法,高周波焼入れ 法、火炎焼入れ法、電解焼入れ法
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炭素含有量が多いと焼きが入りやすく,硬さが得られることを利用した方法
浸炭はだ焼き法
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硬さを要求する加工物表面に,①を浸込ませて表面の炭素含有量を増してから(浸炭)硬く焼入れする方法
浸炭焼入れ ①炭素
97
浸炭を行なうには? ・①(0.23%C以下)で所要形状を作り、浸炭しようとする部分を残して,ほかは②をするか③を塗って,浸炭剤中で加熱する。これにより必要部分だけが浸炭されて炭素量が増し、それを④することにより硬さを得る
①低炭素鋼②銅めっき③浸炭防止剤 ④焼入れ
98
浸炭法の種類
固体浸炭法,ガス浸炭法,液体浸炭法
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浸炭箱に①を固形浸炭剤(木炭に炭酸バリウム,炭酸ソーダを加えたものなど)とともに入れ、②で密閉して900~950°Cで加熱する方法
固体浸炭法 ①低炭素鋼②粘土
100
固体浸炭法の特性 ・浸炭深さは時間とともに①する。最近はガス浸炭、液体浸炭の発達により、めったに利用されていない。
①増加