問題一覧
1
次のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」1「保育所保育に関する基本原則」(5)「保育所の社会的責任」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の人格を尊重して保育を行う。 B 入所する子ども等の個人情報を適切に取り扱うとともに、保護者の苦情などに対し、その解決を図るよう努める。 C 子どもの生活リズムを大切にし、健康、安全で情緒の安定した生活ができる環境や、自己を十分に発揮できる環境を整える。 D 地域社会との交流や連携を図り、保護者や地域社会に、保育の内容を適切に説明する。
A:○ B:○ C:× D:○
2
次のうち、保育所保育における養護と教育に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 保育所における保育全体を通じて、養護に関するねらい及び内容を踏まえた保育が展開されなければならない。 B 保育における養護とは、子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が保護者と行う援助である。 C 保育における教育とは、子どもが健やかに成長し、集団的活動がより豊かに展開されるための発達の指導である。 D 「保育所保育指針」第2章「保育の内容」では、主に教育に関わる側面からの視点が示されているが、実際の保育においては、養護と教育が一体となって展開されることに留意する必要がある。
A:○ B:× C:× D:○
3
次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」(1)「全体的な計画の作成」の一部である。 ( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ・全体的な計画は、子どもや家庭の状況、地域の実態、( A )時間などを考慮し、子どもの育ちに関する( B )的見通しをもって適切に作成されなければならない。 ・全体的な計画は、保育所保育の( C )像を包括的に示すものとし、これに基づく( D )計画、保健計画、食育計画等を通じて、各保育所が創意工夫して保育できるよう、作成されなければならない。 【語群】 ア 就労 イ 保育 ウ 在園 エ 全体 オ 長期 カ 理想 キ 指導
A:イ B:オ C:エ D:キ
4
「保育所保育指針」第1章の3「保育の計画及び評価」では、「3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること」とされている。その背景として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 特に心身の発育や発達が顕著な時期であると同時に、個人差が大きい時期でもあるため。 B 一日の生活全体の連続性を踏まえて家庭との連携が求められるため。 C 心身の諸機能が未熟であり、感染症対策からも1対1対応に近い少人数で保育することで、保護者の理解が得やすいため。 D 緩やかな担当制の中で、特定の保育士等が子どもとゆったりとした関わりをもちながら、情緒的な絆を深められるようにするため。
A:○ B:○ C:× D:○
5
次のうち、乳児保育の内容の取扱いに関する記述として、「保育所保育指針」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 心と体の健康は、相互に密接な関連があるものであることを踏まえ、温かい触れ合いの中で、心と体の発達を促すこと。 B 和やかな雰囲気の中で食べる喜びや楽しさを味わい、進んで食べようとする気持ちが育つようにすることが大切であり、食物アレルギーのある子どもへの対応については、嘱託医等の指示や協力の下に適切に対応すること。 C 保育士等との信頼関係に支えられて生活を確立していくことが人と関わる基盤となることを考慮して、子どもの多様な感情を受け止め、温かく受容的・応答的に関わり、一人一人に応じた適切な援助を行うようにすること。 D 自分が大切にしている物だけではなく、友達の物も大切にする気持ちをもつようにすること。 E 子どもの発語はその都度保育士が言い直し、正しい言葉をくり返すことで、言葉が獲得されていくようにすること。
A:○ B:○ C:○ D:× E:×
6
乳児保育に関わるねらい及び内容に関して、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」に照らし、【Ⅰ群】の視点と、【Ⅱ群】のねらいを結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 【Ⅰ群】 A 健やかに伸び伸びと育つ B 身近な人と気持ちが通じ合う C 身近なものと関わり感性が育つ 【Ⅱ群】 ア 安心できる関係の下で、身近な人と共に過ごす喜びを感じる。 イ 食事、睡眠等の生活リズムの感覚が芽生える。 ウ いろいろなものの美しさなどに対する豊かな感性をもつ。 エ 身体の諸感覚による認識が豊かになり、表情や手足、体の動き等で表現する。
A:イ B:ア C:エ
7
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 R保育所の1歳児クラスのS君(1歳2か月)は、好き嫌いをほとんどせずに離乳食をよく食べています。この頃は自分で食べたい気持ちが強いようで、担当のG保育士は、S君が食べ物を手づかみで食べながらテーブルや床にたくさんこぼしてしまうことが気になっています。また、S君の前にご飯、おかず、汁ものなどすべてを並べてしまうとS君は好きなものから手を付け、最後にご飯だけを食べることもあります。 G保育士がスプーンでご飯やおかずを順番にS君の口に運ぼうとすると、たいていはG保育士の援助を嫌がって差し出されたスプーンを手で払ったり、怒って泣き出すこともあります。 【設問】 次のうち、G保育士のS君への対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 今はS君の思いや気持ちを満足させることが重要であり、応答的に言葉をかけながら手づかみ食べを見守っていく。 B 好きなものから食べる習慣がつくと偏食につながる可能性があるので、バランスよく食べるために、保育士が順番に食器を並べて、しばらく管理する。 C S君がこぼした際には「こぼれちゃったね。次はお口に入るかな」など励ます言葉をかけ、楽しく食事をすることを心がける。 D S君が保育士の援助を嫌がっても、構わずにそのまま食べさせる。
A:○ B:× C:○ D:×
8
次のうち、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」ウ「環境」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 日常生活の中で活用するため、数量の計算や図形の区別をする。 B 日常生活の中で活用するため、楽しんで文字の読み書きができる。 C 自然に触れて生活し、その大きさ、美しさ、不思議さなどに気付く。 D 身近な物を大切にする。
A:× B:× C:○ D:○
9
次のうち、保育所における保育士の子どもへの対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 午睡の時間に横になっているが眠らずに話をしている4歳児の2人に対して、布団を離して敷きなおし、静かにさせる。 B 前日と同じ汚れた服を着てきたことを気にしている5歳児に、保育所が用意した清潔な服に着替えることを提案する。 C 「どんなクリスマスプレゼントをもらったかクラスのみんなにお話しして」と問いかけ、5歳児クラスの子どもたち全員に発表してもらう。 D 保護者が書類の提出期限に間に合わないことが多いので、4歳児に「いつも忘れるから先生が困っている、と言っておいてね」と、子どもから保護者に伝えてもらうように言う。 E 降園の支度をなかなかしない3歳児に、「早くしないとオニがくるよ」と怖がらせて保育士の思いどおりに動かそうとする。
A:× B:○ C:× D:× E:×
10
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 軽度な発達の遅れがあるTちゃん(4歳、女児)は、3歳の頃から絵本を見たり積み木で遊ぶなど、一人で静かに過ごすことが多く、クラスの活動では楽しそうな様子があまり見られなかった。4歳児クラスになると、PちゃんがTちゃんのことを気にし、なにかと世話をするようになった。しばらくしてPちゃんが「~して」「~してはだめ」とTちゃんに指示することが多くなり、Tちゃんの表情がくもる場面も見られるようになった。ある日、クラスの友達が砂場で遊んでいるところに、Pちゃんに連れられたTちゃんも来て、一緒に遊び始めた。しばらくすると、「いや」とTちゃんにしてはめずらしい大きな声が聞こえ、砂場から一人離れる姿が見られた。担当保育士がPちゃんに「どうしたの?」と聞くと、「Tちゃんが私の言うことを聞いてくれない」と不満そうに話し始めた。 【設問】 担当保育士の今後の対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」に照らし、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A Tちゃんのこれまでの発達過程をよりよく理解するために、保護者からTちゃんの家庭での生活や遊びの様子を聞き取る。 B Tちゃんのことをどのように感じているかをPちゃんに聞き、Tちゃんの気持ちや思いにPちゃんが気付けるように援助する。 C PちゃんはTちゃんにとってかけがえのない存在であり、TちゃんからPちゃんに謝るように言い聞かせる。 D Tちゃんから思いや願いを聞き取り、状況に応じてTちゃんとクラスの友達との関わりを仲立ちする。
A:○ B:○ C:× D:○
11
次の文は、保育所の5歳児クラスの子どもの姿と保育士の対応である。保育士の対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 片づけや支度など、行動が素早くなり、見通しをもって生活できるようになってきています。給食を食べる際には、食べ終える時間を決めて、必ず時間内に食べるように伝えています。 B 当番は保育士と一緒にカレンダーを見ながら、日付や曜日を確認します。カレンダーの見方がわかっていない子どもは、家で練習するように保護者にお願いしています。 C グループで給食を食べるようになり、箸を用意するなど給食の準備を協力して取り組んでいます。グループの名前も子どもたちが相談して決められるように見守ります。 D 午睡後に、ザリガニの世話をします。初めはこわかったザリガニにも親しみをもってきました。エサを食べる様子なども、よく見ています。子どもたちと話し合って、当番で世話をすることにしています。 E 帰りの会では、みんなでその日の活動を振り返ります。友達の話を聞いたり、自分の思ったことを相手にわかるように話すことを大切にしています。
A:× B:× C:○ D:○ E:○
12
次の文は、「保育所保育指針」第4章「子育て支援」1「保育所における子育て支援に関する基本的事項」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ・保護者に対する子育て支援を行う際には、各地域や家庭の実態等を踏まえるとともに、保護者の( A )を受け止め、相互の( B )を基本に、保護者の自己決定を尊重すること。 ・保育及び子育てに関する知識や技術など、保育士等の( C )や、子どもが常に存在する環境など、保育所の特性を生かし、保護者が子どもの成長に気付き子育ての( D )を感じられるように努めること。
A:気持ち B:信頼関係 C:専門性 D:喜び
13
次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の4「保育の実施に関して留意すべき事項」(3)「家庭及び地域社会との連携」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 子どもの( A )を踏まえ、家庭及び地域社会と連携して保育が展開されるよう配慮すること。その際、家庭や地域の機関及び団体の協力を得て、地域の( B )、高齢者や異年齢の子ども等を含む人材、行事、施設等の地域の( C )を積極的に活用し、豊かな生活体験をはじめ( D )の充実が図られるよう配慮すること。
A:生活の連続性 B:自然 C:資源 D:保育内容
14
次のうち、「子ども・子育て支援新制度」に関する記述として、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。 A 認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付として施設型給付が創設された。 B 認定こども園について、認可・指導監督の一本化、「学校教育法」及び「少年法」の施設としての法的位置づけがなされた。 C 地域型保育として、家庭的保育、小規模保育、企業主導型保育、居宅訪問型保育が創設された。 D 従業員が働きながら子育てしやすいように環境を整えて、就労の継続、女性の活躍等を推進する企業を支援する仕事・子育て両立支援事業が創設された。
A,D
15
次の( A )・( B )にあてはまる数字の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ・保育所は保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設で、利用定員が( A )人以上である。 ・保育所における保育時間は、1日につき8時間が原則となっているが、フルタイムで働く保護者を想定した利用可能な保育標準時間は最長( B )時間である。
A:20 B:11
16
次のA~Jのうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の一部として、不適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。 A 健康な心と体 B 自立心 C 協同性 D 道徳性・規範意識の芽生え E 探求心 F 思考力の芽生え G 自然との関わり・生命尊重 H 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚 I 芸術に対する感覚 J 豊かな感性と表現
E,I
17
次のうち、保育所の歴史に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 第二次世界大戦以前は、託児所などの保育施設は基本的に貧困対策事業だった。 B 1947(昭和22)年に「児童福祉法」が成立するまで、保育所は国の制度として規定されていなかった。 C 1997(平成9)年の「児童福祉法」改正で、保育所の利用については市区町村が措置決定していたものが、市区町村と利用者との契約に変わった。 D 2015(平成27)年の「子ども・子育て支援法」施行までは、両親が就労している場合しか保育所を利用できなかった。
A:○ B:○ C:○ D:×
18
次のうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A コメニウス(Comenius, J.A.)は、『大教授学』や『世界図絵』等を著した。『世界図絵』は最初の絵入り教科書といわれ、その後の絵本や教科書に影響を与えた。 B オーエン(Owen, R.)は、ドイツに「性格形成学院」を開設し、子どもの保護と教育を行った。 C フレーベル(Fröbel, F.W.)は、教育の目的実現の基盤は乳幼児の健康であると考え、1908年、5歳以下の幼児を対象とする診療所を開設した。 D デューイ(Dewey, J.)は、1907年「子どもの家」の指導の任に就き、独自に開発した障害児の教育方法を幼児に適用した。
A:○ B:× C:× D:×
19
次の【Ⅰ群】の事項と、【Ⅱ群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 【Ⅰ群】 A ヘッドスタート B レッジョ・エミリア・アプローチ C モンテッソーリ・メソッド 【Ⅱ群】 ア 1998年にイギリスにおいて発足した、経済的・社会的支援を必要とする地域への早期介入の補償保育・教育プログラム イ 子ども自身が、深く集中し継続するように考案された「日常生活の訓練」「感覚訓練」「読み書きと算数」等の教具を選択して活動し、教師は仲介者に徹する教育法 ウ 保育方法の特徴は、プロジェクトと呼ばれるテーマ発展型の保育であり、教師、親、行政関係者、教育学の専門家等が支え合って子どもの活動を援助するイタリア北部にある都市における実践 エ 1965年にアメリカで開始された、教育機会に恵まれない子どもを対象とした大がかりな就学前準備教育
A:エ B:ウ C:イ
20
次の表は、認定こども園数の推移を示したものである。この表を説明した記述として、誤ったものを一つ選びなさい。
前年度と比較して、認定こども園数の増加数が最も多かったのは、令和3年度である。
21
次の文は、「学校教育法」の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ( A )、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の( B )を克服するための教育を行うものとする。
A:幼稚園 B:困難
22
次の文は、以下の1~5のどの条文か、正しいものを一つ選びなさい。 全て国民は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに育成されるよう努めなければならない。
児童福祉法
23
次の文にあてはまる人物として、正しいものを一つ選びなさい。 学習とは行動の変容であると考える立場に立って、行動の変容をいかにして効率化できるかを考えた。学習を効率的に行わせるには、正の強化要因を与えるか、負の強化要因を除けばよいとした。学習者が反応(解答)した際に、正しかったかどうかについてフィードバックがあるように、ティーチング・マシーンを考案した。問題は綿密にプログラム化されており、プログラム学習といわれる。
スキナー(Skinner, B.F.)
24
次のうち、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」第1章「総則」第3「幼保連携型認定こども園として特に配慮すべき事項」の一部として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 園児の一日の生活の連続性及びリズムの多様性に配慮するとともに、保護者の生活形態を反映した園児の在園時間の長短、入園時期や登園日数の違いを踏まえ、園児一人一人の状況に応じ、教育及び保育の内容やその展開について工夫をすること。 B 満3歳未満の園児については睡眠時間等の個人差に配慮するとともに、満3歳以上の園児については集中して遊ぶ場と家庭的な雰囲気の中でくつろぐ場との適切な調和等の工夫をすること。 C 満3歳以上の園児については、特に長期的な休業中、園児が過ごす家庭や園などの生活の場が異なることを踏まえ、それぞれの多様な生活経験が長期的な休業などの終了後等の園生活に生かされるよう工夫をすること。
A:○ B:○ C:○
25
次の文は、「幼稚園教育要領」第1章「総則」の一部である。( )にあてはまる語句として、正しいものを一つ選びなさい。 教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくことなどを通して、教育課程に基づき組織的かつ計画的に各幼稚園の教育活動の質の向上を図っていくこと(以下「( )」という。)に努めるものとする。
カリキュラム・マネジメント
26
次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の語句の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。 【Ⅰ群】 A 1950年代半ばに親たちが始めた活動が発祥で、子どもたちは朝集合場所の幼稚園に集まり、そこでその日の計画を話し合い、必要なものをかばんに入れて支度をし、1日野外で過ごす。 B 子どもの「今、ここにある生活」を重視し、実践者、研究者、マオリ(先住民)の人々の意見を集めてつくられたカリキュラムである。「学びの物語(Learning Stories)」と呼ばれる個々の子どもの記録が大切にされている。 【Ⅱ群】 ア レッジョ・エミリア・アプローチ イ テ・ファリキ ウ 森の幼稚園 エ モンテッソーリ・メソッド
A:ウ B:イ
27
次のうち、「OECD生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント」(令和元年12月3日文部科学省・国立教育政策研究所)における日本の結果として、不適切な記述を一つ選びなさい。
社会経済文化的背景の水準が低い生徒群で、習熟度レベルの高い生徒の割合が他のOECD加盟国よりも顕著に多かった。
28
次の文は、「教育基本法」の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 第三条 国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、( A )にわたって、あらゆる機会に、( B )において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。
A:その生涯 B:あらゆる場所
29
次のうち、「人権教育の指導方法等の在り方について[第三次とりまとめ]」(平成20年3月文部科学省)の一部として、誤った記述を一つ選びなさい。
「いじめ」を許さない態度を身に付けるためには、「いじめはよくない」という知的理解のみをすれば十分である。
30
次のうち、「新しい社会的養育ビジョン」(平成29年新たな社会的養育の在り方に関する検討会)における社会的養護の考え方に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 社会的養護とは、「サービスの開始と終了に行政機関が関与し、子どもに確実に支援を届けるサービス形態」と定義づけられている。 B 社会的養護には、在宅指導措置(児童福祉法第27条第1項第2号)が含まれる。 C 新たな社会的養育という考え方では、そのすべての局面において、子ども・家族の参加と支援者との協働を原則とする。 D 保護者と分離した子どもの代替養育は、長期間にわたって養育することを原則とする。
A:○ B:○ C:○ D:×
31
次の文は、「里親及びファミリーホーム養育指針」(平成24年3月厚生労働省)の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ・子どもを( A )として尊重する。子どもが自分の気持ちや意見を素直に表明することを保障するなど、常に子どもの( B )に配慮した養育・支援を行う。 (中略) ・子どもに対しては、( A )であることや守られる権利について、( C )などを活用し、子どもに応じて、正しく理解できるよう随時わかりやすく説明する。 【語群】 ア 権利の主体 イ 権利の客体 ウ 最低限の生活保障 エ 最善の利益 オ 権利ノート カ 第三者評価
A:ア B:エ C:オ
32
次のうち、「児童養護施設入所児童等調査の概要(平成30年2月1日現在)」(厚生労働省)における母子生活支援施設入所世帯(母親)の状況に関する記述として、適切なものを一つ選びなさい。
平均所得金額(不明を除く)はおおよそ「166万円」である。
33
次のうち、家庭支援専門相談員の配置が義務づけられていない児童福祉施設を一つ選びなさい。
母子生活支援施設
34
次のうち、児童相談所の一時保護に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 児童養護施設や里親に委託一時保護することができる。 B 一時保護所における一時保護期間は、上限が2週間と定められている。 C 一時保護所には、近隣の小学校及び中学校の分教室が設置されている。 D 児童の保護者の同意なしに一時保護することはできない。
A:○ B:× C:× D:×
35
次のうち、児童養護施設における自立支援計画の策定に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 被虐待児の入所の増加に伴い、虐待を理由に入所している児童に限定し策定の対象とする。 B 児童の問題行動や短所の指摘を目的に策定する。 C 児童は未成年のため、保護者の意向を優先して策定する。 D 児童相談所など関係機関と連携を図りながら定期的に再評価を行う。
A:× B:× C:× D:○
36
次のうち、「児童養護施設運営指針」(平成24年3月厚生労働省)に基づく心理的ケアに関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 心理的ケアが必要な子どもは、自立支援計画に基づき、その解決に向けた心理支援プログラムを策定する。 B 心理的ケアを行うことが養育のいとなみの主眼であり、保育士がこれを単独で行うことで子どもとの関係形成を深める。 C 心理的ケアが必要な子どもの担当職員は、児童相談所が主催する研修を受けなければならない。
A:○ B:× C:×
37
次のうち、児童養護施設における子どもの養育・支援の記録に関する記述として、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。 A 記録は、職員の主観的な視点を中心に記録する。 B 措置解除後の記録を残す必要はなく、入所から退所までの期間を記すこととなっている。 C 養育・支援の実施状況を、家族及び関係機関とのやりとり等を含めて適切に記録する。 D 異動や退職等による担当職員の交替時に、養育を引き継いでいくための資料となる。
C,D
38
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 Xちゃん(3歳、女児)は、父からの母に対する身体的暴力を理由に、母と共に母子生活支援施設に入所することとなった。暴力被害の可能性が引き続きあることから、父には施設に入所していることや居住場所を伝えていない。母は離婚の意向を示している。また、母は緊急で逃げ出してきたため、経済的に困窮している。さらに暴力の影響により働ける状況にはなく、うつ病と診断され、心療内科に通っている。 【設問】 次のうち、適切なものを一つ選びなさい。
暴力の被害にあう可能性があるため、裁判所から父に対して接近禁止命令などの保護命令を出してもらうように職員に協力してもらい手続きをすることができる。
39
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 Yくん(4歳、男児)は、食事が与えられないなどのネグレクトを理由に児童養護施設に入所して半年になる。両親共に養育拒否の意向を示し、また他に養育できる親族等がいないため、児童相談所は児童養護施設に入所後に措置変更し、養育里親に委託をするとの方針を立てた。里親委託に対して、両親は同意している。その後、委託候補の夫婦が決まり、夫婦とYくんの交流が始まった。 Yくんには施設の担当職員が里親について事前に丁寧に説明をした後、週末に園内で顔合わせをして、公園に出かけるという交流を行った。交流後にYくんは、「とても楽しかった」「おばちゃんのお家に遊びに行ってみたい」と前向きな反応を示した一方、「お母さんに会いたい」と実親を思い出し泣き出す場面が見られた。 【設問】 次のうち、「里親委託ガイドライン」(平成30年3月厚生労働省)に照らした際、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 両親共に養育拒否の意向を示しているが、子どもは実親の元で暮らすことが最優先されるため、里親委託を方針としたのは不適切である。 B 里親候補であることを伝えることは、委託がうまくいかなかった場合にダメージとなる可能性があるため、Yくんには里親委託が検討されていることは伏せて交流すべきである。 C 「お母さんに会いたい」というYくんの意向を尊重し、方針を変更し、実親との家族再統合に切り替える。 D 担当保育士はYくんの気持ちに寄り添いつつ、里親との交流を継続した。
A:× B:× C:× D:○
40
次の文は、「児童の権利に関する条約」第9条の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 1 締約国は、児童がその父母の意思に反してその父母から分離されないことを確保する。ただし、権限のある当局が司法の審査に従うことを条件として適用のある法律及び手続に従いその分離が児童の( A )のために必要であると決定する場合は、この限りでない。 2 すべての関係当事者は、1の規定に基づくいかなる手続においても、その手続に参加しかつ( B )を述べる機会を有する。
A:最善の利益 B:自己の意見
41
次のA~Eは、日本の子ども家庭福祉に関する事項である。これらを年代の古い順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 「児童福祉法」の制定 B 「新しい社会的養育ビジョン」の公表 C 「児童の権利に関する条約」の批准 D 「児童憲章」の制定 E 「日本国憲法」の制定
E → A → D → C → B
42
次のうち、少子社会の現状に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 日本の合計特殊出生率は2005(平成17)年に0.98になった。 B 2000(平成12)年にはすでに「雇用者の共働き世帯」の数が「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」の数を上回っていた。 C 2017(平成29)年に発表された「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)によると、現在の少子化の傾向が続けば、2065年には1年間に生まれる子どもの数が現在の4分の1程度になる。 D 2015(平成27)年の男性の50歳時の未婚割合(50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合)は、4分の1程度である。
A:× B:○ C:× D:○
43
次の文は、「児童憲章」の前文の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 児童は、( A )として尊ばれる。 児童は、( B )の一員として重んぜられる。児童は、よい( C )のなかで育てられる。 【語群】 ア 人 イ 家族 ウ 社会 エ 国民 オ 環境 カ 子ども キ 人間 ク 人類
A:ア B:ウ C:オ
44
次の文は、「児童の権利に関する条約」第31条1項の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 第31条 締約国は、( A )及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及び( B )の活動を行い並びに文化的な生活及び( C )に自由に参加する権利を認める。
A:休息 B:レクリエーション C:芸術
45
次のうち、「児童福祉法」に記載されている事項として、不適切なものを一つ選びなさい。
「新生児」の定義
46
次の【Ⅰ群】の地域子ども・子育て支援の事業名と、【Ⅱ群】の事業の概要を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 【Ⅰ群】 A 利用者支援事業 B 子育て短期支援事業 C 地域子育て支援拠点事業 D 一時預かり事業 【Ⅱ群】 ア 乳幼児及びその保護者が相互の交流を行う場所を開設し、子育てについての相談、情報の提供、助言その他の援助を行う事業 イ 家庭において保育を受けることが一時的に困難となった乳幼児について、主として昼間において、認定こども園、幼稚園、保育所、地域子育て支援拠点その他の場所で一時的に預かり、必要な保護を行う事業 ウ 保護者の疾病等の理由により家庭において養育を受けることが一時的に困難となった児童について、児童養護施設等に入所させ、必要な保護を行う事業 エ 子ども、またはその保護者の身近な場所で、教育・保育施設や地域の子育て支援事業等の情報提供及び必要に応じて相談・助言等を行うとともに、関係機関との連絡調整等を実施する事業 出典:『子ども・子育て支援新制度ハンドブック』(2015(平成27)年7月改訂版)内閣府・文部科学省・厚生労働省
A:エ B:ウ C:ア D:イ
47
次のうち、児童委員・主任児童委員に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 市町村長は、児童委員の研修を実施しなければならない。 B 児童委員は、その職務に関し、市町村長の指揮監督を受ける。 C 都道府県知事は、児童委員のうちから、主任児童委員を指名する。 D 主任児童委員は、児童の福祉に関する機関と児童委員との連絡調整を行うとともに、児童委員の活動に対する援助及び協力を行う。
A:× B:× C:× D:○
48
次のうち、令和元年6月19日に成立した「児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律」(令和元年法律第46号)に関する記述として、不適切な記述を一つ選びなさい。
学校、教育委員会、児童福祉施設等の職員は、正当な理由なく、その職務上知り得た児童に関する秘密を漏らさぬよう努めなければならないこととされた。
49
次のうち、「児童養護施設入所児童等調査の概要(平成30年2月1日現在)」(2020(令和2)年1月厚生労働省)に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 0歳で委託された児童の委託先は、里親より乳児院が多い。 B 児童養護施設に委託された児童の在所平均期間は、10年を超える。 C 児童養護施設の「児童の委託(入所)経路」で最も多いのは、「家庭から」である。 D 児童養護施設の「委託(入所)時の保護者の状況」では、「両親又は一人親あり」の割合が90%を超える。
A:○ B:× C:○ D:○
50
次の【Ⅰ群】の児童福祉施設名と、【Ⅱ群】の概要を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 【Ⅰ群】 A 児童家庭支援センター B 福祉型児童発達支援センター C 母子生活支援施設 【Ⅱ群】 ア 配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行う。 イ 日常生活における基本的動作の指導、独立自活に必要な知識技能の付与又は集団生活への適応のための訓練及び治療を行う。 ウ 日常生活における基本的動作の指導、独立自活に必要な知識技能の付与又は集団生活への適応のための訓練を行う。 エ 地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じ、必要な助言を行う。
A:エ B:ウ C:ア
51
次の文は、「少子化社会対策大綱」(令和2年5月29日閣議決定)の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 一人でも多くの若い世代の結婚や出産の希望をかなえる「希望出生率( A )」の実現に向け、令和の時代にふさわしい( B )し、国民が結婚、妊娠・出産、子育てに希望を見出せるとともに、男女が互いの生き方を( C )しつつ、( D )な選択により、希望する時期に結婚でき、かつ、希望するタイミングで希望する数の子供を持てる社会をつくることを、少子化対策における基本的な目標とする。 このため、若い世代が将来に展望を持てるような雇用環境の整備、結婚支援、男女共に仕事と子育てを両立できる環境の整備、地域・社会による子育て支援、( E )の負担軽減など、「希望出生率( A )」の実現を阻む隘路の打破に取り組む。
A:1.8 B:環境を整備 C:尊重 D:主体的 E:多子世帯
52
次のうち、児童館に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 児童館は「児童福祉法」第40条に規定された児童厚生施設の1つで、児童に健全な遊びを与えて、その健康を増進し、又は情操をゆたかにすることを目的とする児童福祉施設である。 B 「児童館数(公営・民営別)の推移」(厚生労働省)をみると、児童館は昭和40年代から50年代にかけて急激に増加したものの、その後は緩やかとなり、ここ数年はほぼ横ばいで推移していることが確認できる。 C 児童館には、児童の遊びを指導する者を置かなければならない。 D 2018(平成30)年10月に改正された「児童館ガイドライン」(厚生労働省)には、児童福祉法改正及び児童の権利に関する条約の精神にのっとり、子どもの意見の尊重、子どもの最善の利益の優先等について示されている。 E 児童館の館長は、保育士、児童指導員、社会福祉士のうち、いずれかの資格を有するものでなければならない。
A:○ B:○ C:○ D:○ E:×
53
次のうち、子ども虐待に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 「令和2年度福祉行政報告例の概況」(2021(令和3)年厚生労働省)によると、全国の児童相談所における児童虐待に関する相談対応件数は、平成28年度より一貫して増加してきた。 B 「令和3年版子供・若者白書」(2021(令和3)年内閣府)によると、児童が同居する家庭における配偶者などに対する暴力がある事案(面前DV)について警察からの通告が増加している。 C 「令和2年度福祉行政報告例の概況」(2021(令和3)年厚生労働省)によると、令和2年度の全国の児童相談所の児童虐待相談における主な虐待者別構成割合では、実父による虐待が最も高かった。
A:○ B:○ C:×
54
次の図は、障害児通所支援等事業の種類別にみた事業所数である。( A )・( B )にあてはまる事業名の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A:児童発達支援事業 B:放課後等デイサービス事業
55
次のうち、「令和3年版犯罪白書」(2021(令和3)年法務省)において、令和2年の少年による刑法犯で、検挙人数が最も多かった罪名を一つ選びなさい。
窃盗
56
次のうち、「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査結果の概要(速報)」(2022(令和4)年文部科学省)における、令和3年度の外国籍の児童生徒に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 日本語指導が必要な外国籍の児童生徒数は、2014(平成26)年度以降増加傾向にある。 B 日本語指導が必要な外国籍の児童生徒の在籍数が最も多いのは中学校である。 C 日本語指導が必要な外国籍の児童生徒は、ポルトガル語や中国語を言語とする者が多い。
A:○ B:× C:○
57
次のうち、日本と諸外国における子どもや家庭の統計に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 「令和2年版少子化社会対策白書」(2020(令和2)年内閣府)によると、6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(1日当たり・国際比較)で、日本の妻の1日当たりの家事・育児平均時間が、記載国※の中で最も長かった。 B 「令和2年版少子化社会対策白書」(2020(令和2)年内閣府)によると、6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(1日当たり・国際比較)で、日本の夫の1日当たりの家事・育児平均時間が、記載国※の中で最も短かった。 C 「令和3年版男女共同参画白書」(2021(令和3)年内閣府)によると、OECD諸国の女性(15~64歳)の就業率(2019(令和元)年)で、日本はOECD平均より高いことが示されている。 ※記載のある7か国日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、ノルウェー
A:○ B:○ C:○
58
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 X保育所に通うZ君(5歳・男児)は、両親が1年前に離婚し、母親と2人で暮らしている。 Z君は給食の時間、自分の分の給食を食べ終わると、まだ食べている最中の隣の子の分の給食に手を出して食べてしまうという行為をクラス担当のY保育士が見かけた。 Y保育士はその場でZ君に隣の子の給食に手を出さないように注意をし、その日は治まったものの、後日同様の行為を繰り返した。給食終了後に2人きりでZ君に「なぜ隣の子の給食を食べようとするの?」とY保育士が聞いたところ、 「お母さんが仕事で疲れていて、たまに夕ご飯を作ってもらえないことがある」と答えた。 【設問】 次のうち、Y保育士の対応に関する記述として、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。 A Z君が隣の子の給食に手を出さないように保育室の隅で食べさせた。 B Z君の母親を保育所に呼び出し、夕食をちゃんと作るように強く指導した。 C Z君から聞いた家庭での様子を保育所長に報告した。 D 送り迎えの時に、Z君の母親から家庭での食事の様子について話を聞いた。 E Z君の母親の許可を得ずに、他の園児の保護者にZ君の状況を説明し、夕食を作ってあげるよう頼んだ。
C,D
59
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 X保育所に通うZ君(5歳・男児)は、両親が1年前に離婚し、母親と2人で暮らしている。 Z君は給食の時間、自分の分の給食を食べ終わると、まだ食べている最中の隣の子の分の給食に手を出して食べてしまうという行為をクラス担当のY保育士が見かけた。 Y保育士はその場でZ君に隣の子の給食に手を出さないように注意をし、その日は治まったものの、後日同様の行為を繰り返した。給食終了後に2人きりでZ君に「なぜ隣の子の給食を食べようとするの?」とY保育士が聞いたところ、 「お母さんが仕事で疲れていて、たまに夕ご飯を作ってもらえないことがある」と答えた。 【設問】 次のうち、Y保育士がZ君の母親に利用を勧める社会資源として最も適切なものを一つ選びなさい。
地域の子ども食堂の利用
60
次のうち、戦前の社会事業と、それに関わりのある人名の組み合わせとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 非行少年を対象とした「家庭学校」 ――― 留岡幸助 B 知的障害児を対象とした「滝乃川学園」 ――― 石井十次 C 孤児などを対象とした「岡山孤児院」 ――― 石井亮一 D 民生委員・児童委員制度の前身とされる「方面委員制度」 ――― 小河滋次郎
A:○ B:× C:× D:○
61
次のうち、「日本国憲法」の記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 第11条では、国民はすべての基本的人権の享有を妨げられないとされる。基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在および将来の国民に与えられるとされる。 B 第12条では、この憲法が国民に保障する自由および権利は、国民の不断の努力によって保持しなければならない。また、これを濫用してはならず、常に公共の福祉のために利用する責任を負うとされる。 C 第13条では、すべての国民は、個人として尊重され、生命、自由および幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他国政の上で、最大の尊重を必要とされる。 D 第25条では、すべての国民に健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を認め、それを実現するために、国は、社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上および増進に努めなければならないとされる。
A:○ B:○ C:○ D:○
62
次のうち、1950(昭和25)年に発表された「社会保障制度に関する勧告」(通称「50年勧告」)で位置づけられる社会保険、公的(国家)扶助、公衆衛生及び医療、社会福祉と現在の主な制度の組み合わせとして、適切なものを一つ選びなさい。
公的(国家)扶助 ――― 生活保護
63
次のうち、社会福祉の理念に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 権利擁護とは、当事者が持っている権利を擁護し、虐待や差別等から当事者を守ることである。 B エンパワメントとは、当事者自身が力を得て、自らの力で問題を解決していけるように側面的に支援することを意味している。 C ソーシャル・インクルージョンとは、国民に対して最低限度の生活を保障すること(最低生活保障)である。 D ノーマライゼーションとは、障害の有無にかかわらず、だれもが地域で普通に暮らせる社会を目指す理念である。
A:○ B:○ C:× D:○
64
次のうち、子ども家庭支援の目的に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 保護者が子どもの育ちの阻害要因になっている場合であっても、親子関係を支援する目的から、決して介入してはならない。 B 保護者への相談・援助活動は、社会福祉援助技術におけるバイステックの7原則等を理解し、応用していく姿勢が求められる。 C 家庭支援、子育て支援とは、地域の子育て拠点や相談支援体制の整備のことであり、出産を含む医療保険制度や、各種手当制度などは含まれない。 D 子育て家庭は地域の中で生活していることから、親子、家庭と地域社会との関係を構築するという視点が重要となる。
A:× B:○ C:× D:○
65
次のA~Dは、児童福祉に関連する法令である。これらを制定順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」 B 「子ども・子育て支援法」 C 「児童虐待の防止等に関する法律」 D 「次世代育成支援対策推進法」
C → D → A → B
66
次のうち、児童相談所が受け付ける相談として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 児童の障害に関する相談 B 児童の保健に関する相談 C 不登校に関する相談 D 里親希望に関する相談
A:○ B:○ C:○ D:○
67
次のうち、「社会福祉法」第2条に基づく、児童福祉施設の第一種社会福祉事業と第二種社会福祉事業の組み合わせとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 助産施設 ――――――――― 第一種社会福祉事業 B 母子生活支援施設 ――――― 第一種社会福祉事業 C 保育所 ―――――――――― 第二種社会福祉事業 D 児童家庭支援センター ――― 第二種社会福祉事業
A:× B:○ C:○ D:○
68
次のうち、社会福祉施設に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 授産施設は、「生活保護法」に基づく保護施設である。 B 児童厚生施設の一つに児童遊園が規定されている。 C 母子・父子福祉センターおよび母子・父子休養ホームは、「児童福祉法」に基づく児童福祉施設である。
A:○ B:○ C:×
69
次のうち、保育士の業務等に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 保育士が児童への虐待を発見した場合は、児童相談所等への通報を匿名で行うことができる。 B 家庭支援専門相談員は、保育士資格がなくてもその職に就くことができる。 C 保育士となる資格を有する者は、資格取得後1年以内に保育士登録申請手続きをしなければ、その効力を失う。
A:○ B:○ C:×
70
次のうち、相談援助の展開過程の中の「ケースの発見」に関する記述として、最も不適切な記述を一つ選びなさい。
接近困難な利用者が地域にいる場合、援助者は利用者の来訪を待つ姿勢が必要である。
71
次のうち、相談援助の展開過程の説明として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A インテークとは、支援者が利用者と信頼関係を構築する過程であり、主訴の提示、支援者の所属する機関や施設の説明、契約等を行う。 B アセスメントでは、利用者の状況や利用者の抱える困難の原因や背景を明らかにし、問題解決に向けての状況を理解するために、必要な情報を収集し、それを整理し、分析を行う。 C プランニングでは、アセスメントに基づき、問題解決に向けての目標を設定し、実際の支援をどのように行うかなど、具体的な支援内容を計画する。 D モニタリングとは、支援計画やそれに基づく支援の最終的な評価を行う段階である。
A:○ B:○ C:○ D:×
72
次のうち、相談援助の専門性とその進め方に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 相談援助において、自己決定は最も重要な原則の一つである。 B 相談援助は、密室の相談室でのみ行われるものをいう。 C 相談援助は、相談援助者のペースによって進められなければならない。
A:○ B:× C:×
73
次のうち、相談援助の方法・技術とその説明として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A チームアプローチとは、専門職でチームを形成し目標に向かって、チームの強みを意識し、意図的に活用して支援することをいう。 B 社会福祉調査法は、社会福祉に関する実態(福祉ニーズや問題の把握)、社会福祉サービスや政策の評価、個別ケースにおける支援の効果測定などを目的とする調査の総称である。 C ソーシャルアクションとは、支援の必要な状況であるにもかかわらず、それを認識していない、あるいは支援につながっていない利用者に対して、ソーシャルワーカーから援助につなげるためのはたらきかけを行うことである。
A:○ B:○ C:×
74
次のうち、ソーシャルワークの方法・技術に関する組み合わせとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A ケアマネジメント ――――――――――― 調整機能 B ネットワーキング ――――――――――― 相互連携 C ソーシャルアドミニストレーション ――― 組織運営管理 D スーパービジョン ――――――――――― 社会資源の活用
A:○ B:○ C:○ D:×
75
次のうち、「社会福祉法」で定めている福祉サービスの情報提供等に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 社会福祉事業の経営者に対して、福祉サービスの利用者が、適切かつ円滑に福祉サービスを利用することができるように、その経営する社会福祉事業に関する情報の提供を行うよう努めなければならないと定めている。 B 国と地方公共団体に対して、福祉サービスを利用しようとする者が必要な情報を容易に得られるように、必要な措置を講ずるよう努めなければならないと定めている。 C 利用者から実際に福祉サービスの利用契約の申込みがあった場合、社会福祉事業の経営者は、利用者に対して、福祉サービスを利用する事項について説明するように努めなければならないと定めている。 D 社会福祉事業の経営者は、利用契約が成立した際に、利用者に対して、定められた事項を記載した書面を交付しなければならないと定めている。
A:○ B:○ C:○ D:○
76
次のうち、成年後見制度に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 成年後見制度の国の所管は、総務省である。 B 成年後見制度は、認知症、知的障害、精神障害等により、判断能力が不十分な人の判断能力を補い、本人の保護と権利擁護を図るための法律上の制度である。 C 法定後見制度および任意後見制度は、それぞれ「民法」に基づいている。 D 法定後見制度に関する申し立てをすることができる者は、本人、配偶者、4親等内の親族のみである。
A:× B:○ C:× D:×
77
次のA~Dは、障害者に関する施策である。これらを年代の古い順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」の成立(障害者自立支援法の改正) B 「障害者プラン~ノーマライゼーション7か年戦略~」の策定 C 「障害者基本法」の成立(心身障害者対策基本法の改正) D 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」の成立
C → B → D → A
78
次のうち、社会福祉協議会に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 社会福祉協議会は、「社会福祉法」に基づく地域福祉の推進を図ることを目的とする民間組織であるため、介護保険事業等の収益事業を行うことはできないとされている。 B 社会福祉協議会は、市区町村、都道府県・指定都市、全国の各段階に組織されている。 C 社会福祉協議会は、その活動に要する財源のすべてが国および都道府県の補助金によって賄われている。 D 社会福祉協議会は、地域の人々が住み慣れたまちで安心して生活することのできる「福祉のまちづくり」の実現を目指した様々な活動を行っている。
A:× B:○ C:× D:○
79
次の文は、「社会福祉法」第4条(地域福祉の推進)の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 地域住民等は、地域福祉の推進に当たつては、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える福祉、介護、介護予防(中略)、( A )、住まい、( B )に関する課題、福祉サービスを必要とする地域住民の地域社会からの( C )その他の福祉サービスを必要とする地域住民が日常生活を営み、あらゆる分野の活動に参加する機会が確保される上での各般の課題(中略)を把握し、( D )の解決に資する支援を行う関係機関(中略)との連携等によりその解決を図るよう特に留意するものとする。
A:保健医療 B:就労及び教育 C:孤立 D:地域生活課題
80
次のうち、バルテス(Baltes, P.B.)の考え方に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A ヒトの発達は、多次元的、多方向的に進みうる。また高い可塑性を有し、獲得と喪失の両方を伴う過程であると仮定する。 B ヒトの発達は、成人という完成体に至るまでの心身機能の変化をみていくものであると考え、そこに至るまでの発達の量的変化を仮定する。 C ヒトの発達は、個人と社会との相互作用過程であり、文化および歴史の中に埋め込まれていると仮定する。 D ヒトの発達は、加齢とともに喪失が増えた場合の適応として、有効に機能する領域がより限定的に選択されるなど防衛機制のメカニズムが発達すると仮定する。
A:○ B:× C:○ D:×
81
次のうち、「ある行動や能力の発現には、その特質がもつ遺伝的なものと環境の最適さが関係する」という記述に関する用語として、適切なものを一つ選びなさい。
環境閾値説
82
次の文は、社会的認知の発達に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 人は行動の背後に心の状態があると想像する。例えば、物に手を伸ばしている人を見ると、その人は物を取ろうとしていると解釈する。そのような人の心に関する日常的で常識的な知識をハイダー(Heider, F.)は( A )と呼んだ。他人の心の働きを理解し、それに基づいて他人の行動を予測することができるかどうかについて、心理学の領域では( B )の問題として研究されてきた。( B )は( C )と呼ばれる次に示すような方法で評価される。 【状況説明】 Sちゃんは、母親に頼まれ、チョコレートを緑の棚にしまいました。 Sちゃんが遊びに行っている間、母親はお菓子作りのためにチョコレートを取り出し、それを緑の棚ではなく青の棚にしまいました。母親が部屋を出た後にSちゃんが帰ってきて、しまっておいたチョコレートを食べようとしました。 【質問】 Sちゃんはチョコレートを見つけるためにどこを探すでしょうか。 このような場所置き換え型の問題は単一の人物の( D )を問うものであり、4歳以降徐々に理解が進む。 【語群】 ア 人間心理学 イ 思考 ウ コミック会話 エ 信念 オ コミュニケーション カ 誤信念課題 キ 心の理論 ク 素朴心理学
A:ク B:キ C:カ D:エ
83
次のうち、A~Dの子どもの行動の基盤となる発達に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 A おもちゃを取られて泣いている他児に近づき、自分が手に持っているおもちゃを差し出す。 B 初めて見る物が目の前にあるときに、それを触ってよいかわからないので保育士の表情を見る。 C 「今、ここにある物」を「今、ここにない物」に見立てて遊ぶ。 D 乳児期初期に、他者の顔の動きを無意識に模倣する。 【語群】 ア 向社会的行動 イ 自己調整 ウ 象徴機能 エ 社会的参照 オ 安全基地 カ 共同注意 キ 共鳴動作 ク 延滞模倣
A:ア B:エ C:ウ D:キ
84
次のうち、ピアジェ(Piaget, J.)の考え方に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 子どもの道徳性は、大人に依存する人間関係の中で、既存の道徳を受容する他律的道徳から、仲間との対等な関係の中で、ルールを作り出す自律的道徳へと発達する。 B 子どもの道徳判断は、8~9歳頃を境に、行為の結果による判断から行為の動機による判断へと移行する。 C 子どもが世界を認識していく過程には、量的に異なる4つの段階がある。 D 子どもの認知発達において、具体的操作期では記号や数字といった抽象的な事柄についての論理的な思考が可能になっていく。
A:○ B:○ C:× D:×
85
次のうち、ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)が指摘した事柄に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 子どもは環境の中に埋め込まれている情報を見出しながら行動を起こしており、環境は子どもが関わるものにとどまらず、環境が子どもに働きかけている。 B 子どもの発達には、他者の援助がなくても独力で達成できる水準と、他者の援助があれば達成できる水準の2つがあり、他者との関わり合いの中で発達は促されていく。 C 子どものひとりごとは、他者に向かうコミュニケーションのための言葉が、自分に向かう思考のための言葉となっていく過程で現れる。 D 子どもの概念は、日常の生活経験を通して自然に獲得する生活概念と、主に学校で教育される科学的概念が相互に関連をもちながら発達していく。
A:× B:○ C:○ D:○
86
次の文は、保育所での子どもの遊びについての観察記録である。パーテン(Parten, M.B.)の遊びの社会的参加の分類に基づいて、A~Dに関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 A 3歳児3人がそれぞれ粘土を使って遊んでいたが、そのうちの一人がウサギの耳を作り始めると、それを見ていた他の2人も、真似をしてそれぞれ粘土で動物の耳を作り始めた。 B 5歳児数人が大型積み木で四角い枠を作り、温泉の看板を立てて、他の子どもたちに入場券を配って回った。すると、入場券をもらった子どもたちが、お客さんとして次々に温泉に入りに来た。 C 4歳児5人がテーブルの上に製作したカップケーキを並べて、お店屋さんごっこをしようとしていた。そのうちの一人は人形を椅子に座らせてお誕生日会を開こうとしているようであったが、他の4人にはイメージが共有されていなかった。 D 5歳児のS君がお誕生日会でクラスの友達にプレゼントするために、段ボールで黙々とケーキを製作していた。 【語群】 ア 見立て遊び イ 一人遊び ウ 構成遊び エ 平行遊び オ 協同遊び カ 連合遊び
A:エ B:オ C:カ D:イ
87
次の【事例】を読んで、下線部(a)~(e)に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 【事例】 ・1歳半を過ぎたYちゃんは、(a)目にした物を自分の知っている言葉で表そうとして、例えば、「ワンワン」をイヌだけでなく、あらゆる四つ足の動物に使っている。また、物には名前があることを理解して、(b)「これは?」とさかんに指さしをして尋ねるようになり、保育士との言葉を使ったやりとりを通して、(c)Yちゃんの語彙は急激に増加していった。 ・4歳のG君は、友達のH君のお父さんの職業が“カメラマン”であると聞いて、(d)「“○○マン”はヒーロー」という自分のもつ枠組みで捉えて「それって強い?」と尋ねた。そこで、保育士がカメラマンはヒーローではなく、職業であることを説明すると、G君は(e)保育士から聞いた情報に合うように、既存の枠組みを修正して、「ヒーローではなくても“○○マン”ということがある」という枠組みを再構成した。 【語群】 ア 置き換え イ 同化 ウ 語彙爆発(vocabulary spurt) エ 一語文期 オ 調節 カ 語の過小般用/語彙縮小(over-restriction) キ 同一視 ク 命名期 ケ 語の過大般用/語彙拡張(over-extension)
a:ケ b:ク c:ウ d:イ e:オ
88
次のうち、自己の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 自己の中でも、自分の姿や名前、性格など周りの人が捉えることができる様々な特徴が含まれる側面を主体的自己という。 B 鏡映像の自己認知ができる子どもは1歳半頃から急激に増え、2歳頃ではかなりの子どもが可能になる。 C ルイス(Lewis, M.)によれば、1歳半頃になると誇りや恥などの感情がみられるようになり、それらの感情が生じるには、客体的自己意識が獲得されている必要がある。 D 学童期の初め頃になると、社会的比較が可能になるため、自己について肯定的な側面だけでなく否定的な側面の評価も可能になる。
A:× B:○ C:× D:×
89
次の文は、動機づけに関する記述である。( A )~( D )にあてはまる用語の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 ある行動を引き起こし、その行動を持続させ、結果として一定の方向に導く心理的過程を動機づけと呼ぶ。動機づけの中でも、「ご褒美に欲しい物を買ってもらえるから」「先生に褒めてもらえるから」など他の欲求を満たすための手段としてある行動を生じさせることを( A )、「興味があるから」「面白いから」など行動自体を目的としてある行動を生じさせることを( B )という。( B )に基づく行動に対して外的な報酬を与えることによって、( B )が低下することを( C )という。これは、「他者にコントロールされて行動している」「報酬のために行動している」と認識するようになり、( D )が損なわれるためである。
A:外発的動機づけ B:内発的動機づけ C:アンダーマイニング現象 D:自律性
90
次のうち、中年期に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 女性は閉経を迎えてエストロゲンの分泌が低下することにより、更年期障害と呼ばれる諸症状が現れやすい。 B エリクソン(Erikson, E.H.)は、中年期の心理・社会的危機を「親密性対孤独」としている。 C 子どもの自立に伴い親役割の喪失が生じることで「空の巣症候群」が生じ、何をしてよいかわからなくなって無気力になったり、抑うつ状態になったりする場合がある。 D 自分とは何者であるのかに悩み、様々なものに取り組んで、初めてアイデンティティを模索する。
A:○ B:× C:○ D:×
91
次の文は、家族を理解する視点についての記述である。( A )~( C )にあてはまる用語の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。 家族を理解する視点の一つに( A )がある。( A )とは、家族の誕生から家族がなくなるまでの過程をたどる理論であり、そこには発達段階と発達課題がある。家族を理解するためのもう一 つの理論として( B )がある。家族はそれを構成する個人がいなければ成り立たないと同時に、社会との関わりをもたない家族も存在しない。このように、( B )では、多層的に積み重なって家族は存在し、互いに影響し合うという視点に立つ。一方、家族を多世代にわたって把握する方法として、三世代程度の家族の関係を図で表したものが( C )である。( C )からは、視覚的に家族の歴史を知ることで、家族に関する情報を得ることができる。
A:家族ライフサイクル論 B:家族システム論 C:ジェノグラム
92
次のうち、親になることに関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 親準備教育には、親になる直前の妊婦を対象としたものや、小中高生など若い世代を対象としたものがある。 B 胎動が感じられるようになると、母親は子どもの身体を具体的にイメージしたり、子どもの心の状態やパーソナリティについて様々な想像をめぐらしたりするなど、妊娠期から子どもとの相互作用に向けて心の準備を整えていく。 C 「令和2年版少子化社会対策白書」(内閣府)によれば、夫婦が実際にもつ予定の子どもの数が、理想的な子どもの数を下回る理由としては、「自分の仕事に差し支えるから」が最も多い。 D 親子間の葛藤は、子どもの依存欲求と、親が子に向ける要求や期待が合致しなくなったときに生じるため、親は子どもへの期待や関わりを子どもの実情に合うように変える必要がある。
A:○ B:○ C:× D:×
93
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 Rちゃん(4歳、女児)は、昨年から保育所に通っている。日常の動きや運動機能は、特に気になることはないが、「マンマ/ママ/ワンワン/バイバイ」という単語の表出、および「(リン)ゴ」など語の一部の表出はあるものの、年齢に比べて言葉の表出に顕著な遅れがみられた。発音には不明瞭さがあり、「バイバイ」が「アイアイ」と聞こえることがある。簡単な指示は理解しており、「ご飯だよ」「お出かけするよ」などの声かけには応じるが、保育士の言うことがわからないことがあるようだと指摘された。Rちゃんは、園庭では年齢の低いクラスの児と砂場で遊んでいることが多い。担当保育士から促され、母親は地域の保健センターに相談に行くことになった。 【設問】 次のうち、担当保育士がRちゃんの発達支援に向けて留意しておくべきこととして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 簡単な指示は理解できても、保育士の指示が理解できないことがあるという背景には、決まった習慣として使われる範囲を超えて、言葉の意味や状況を理解する力に問題がある可能性に留意する。 B 園庭では、年齢の低いクラスの児と遊んでいる姿があることから、引っ込み思案である可能性に留意する。 C 発音の不明瞭さがあること、「(リン)ゴ」など、語の一部しか発語できないものもあるという背景には、聴覚に問題がある可能性に留意する。 D 限られた単語の表出しか認められず、保育士の指示も理解できないことがあるという背景には、知的発達に遅れがある可能性に留意する。
A:○ B:× C:○ D:○
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次のうち、仲間関係の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 他者の期待に応える行動は同調と呼ばれ、学童期中期頃には同調の対象が親から仲間へと移行するが、学童期の終わり頃になると自律できるようになる。 B 気に入らない他児を仲間はずれにする、悪いうわさ話を流すなど仲間関係を操作することによって相手を傷つける攻撃は関係性攻撃と呼ばれる。 C チャムグループでは、同じ持ち物を持つなど「互いが同じであること」を確認し合う行動がよくみられる。 D ピアグループは同性の同年齢集団であり、異なった考えをもつ者がいることも認め、互いの意見をぶつけ合うことができるような関係であるという特徴がある。
A:× B:○ C:○ D:×
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次のうち、観察法に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 観察したい行動の目録を作成し、その行動が生起すればチェックするやり方を時間見本法という。 B 観察する時間や回数を決めて、その間に生起する行動を観察することを行動目録法という。 C 観察対象となる人に、観察者が関わりながら観察することを関与観察、あるいは参加観察という。 D 検証したい特定の環境条件を操作し、対象とする行動が生じるような環境を設定し、その中で生起する行動を観察することを実験観察法という。
A:× B:× C:○ D:○
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次のうち、発達検査・知能検査に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 子どもの発達状態を理解するためには、発達検査や知能検査を実施すれば十分である。 B 「新版K式発達検査2020」は0歳児から成人までの測定が可能であり、「姿勢・運動領域」「認知・適応領域」「言語・社会領域」の3領域で構成されている。 C ウェクスラー式の知能検査では、知的水準が同年齢集団の中でどのあたりに位置するかを表す偏差知能指数が用いられている。 D 発達検査の中には、知能検査のように検査用具を用いて実際に子どもに実施する形式のものと、保護者などがつける質問紙形式のものがある。
A:× B:○ C:○ D:○
97
次の【図】は、「男女共同参画白書令和2年版」(内閣府)における「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に関する意識の変化を示している。以下の【設問】に答えなさい。 【設問】 次のうち、【図】を説明する文として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 ここでは、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方を性役割分担意識という。 性役割分担意識に賛成する者とは「賛成」および「どちらかといえば賛成」を合わせた者とし、反対する者とは「反対」および「どちらかといえば反対」を合わせた者とする。 A 経年推移をみると、性役割分担意識に反対する者の割合は、男女ともに長期的に増加傾向にある。 B どの調査年であっても、性役割分担意識に賛成する者の割合は、女性が男性を上回っている。 C 平成26年調査以降、男女ともに性役割分担意識に反対する者の割合が賛成する者の割合を上回っている。
A:○ B:× C:×
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次の文は、児童虐待に関する記述である。(a)~(d)の下線部分が適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 児童相談所での児童虐待相談対応件数は毎年、一貫して増え続け、近年、何人ものかけがえのない子どもの命が虐待によって失われる事件が発生している。「児童虐待の防止等に関する法律」では、(a)早期発見の努力義務と通告義務がある。また児童虐待は、(b)身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待、経済的虐待の5つに分類される。(c)「令和2年度福祉行政報告例」(厚生労働省)によれば、児童相談所での虐待相談の種別で、最も多いのがネグレクトである。これらが単独で発生する場合もあれば、幾つかが複雑に絡まり合って起こる場合もある。虐待を受けた子どもの年齢構成をみると、(d)小学校入学前の子どもが、小学生、中学生、高校生に比べて、最も多い。
a:○ b:× c:× d:○
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次のうち、心理的環境要因が主な原因と考えられるものとして、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 反応性アタッチメント(愛着)障害 B 心的外傷後ストレス障害 C 自閉スペクトラム症 D 知的能力障害
A:○ B:○ C:× D:×
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次のうち、母子保健に関して人口動態統計に用いられている指標の記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 人口千人に対する出生数の割合を出生率という。 B 周産期死亡とは、妊娠満22週以後の死産と生後4週未満の新生児死亡を合わせたものをいう。 C 乳児死亡は生後1年未満の死亡をいい、乳児死亡率は出生千対で表す。 D 合計特殊出生率とは、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したものである。
A:○ B:× C:○ D:○