問題一覧
1
蜂巣炎(蜂窩織炎) aや溶血性レンサ球菌などが原因。真皮から皮下組織まで深く広がる急性b性炎症である。 後発部位は顔面や四肢。cとの鑑別は難しい。
黄色ブドウ球菌、化膿、丹毒
2
尋常性天疱瘡 デスモグレイン3分子に対する自己抗体により発症。表皮基底細胞直上で棘融解やa形成を認める。 健常皮膚を摩擦すると水泡が発生するb現象を認め、胸腺腫やcを合併することがある。
水泡、ニコルスキー、重症筋無力症
3
落葉状天疱瘡 デスモグレイン1分子に対する自己抗体により発症。粘膜病変が (あるorない)。 ニコルスキー現象(陽性or陰性)
ない、陽性
4
水疱性類天疱瘡 ヘミデスモソームに対する自己抗体により発症。 表皮下水疱は破れ(やすいorにくい)。 高齢者に多い。
にくい
5
アトピー性皮膚炎 aを産生しやすい素因がある。バリア機能が低下した皮膚に外的要因として種々の刺激やアレルギーが加わり皮膚に炎症を来した状態。 (紅色、白色)皮膚描記症陽性。
IgE、白色
6
脂漏性皮膚炎 a分泌の活発な部位に発生。乳幼児や思春期以降に好発。 症状は主として油脂性鱗屑と紅斑で、掻痒は軽度。 癜風菌などの皮膚常在菌が一因。
皮脂
7
接触性皮膚炎 固有の原因によりa性皮膚炎や、b手湿疹などと診断される。原因としては植物、金属、化粧品などで診断にはcが有効。
おむつ、主婦、パッチテスト
8
貨幣状皮膚炎 四肢、体幹、臀部などに散布性に発生。悪化するとa性皮膚炎に移行する。 (夏or冬)に多い。
自家感作、冬
9
異汗症 夏に好発。aを伴うことが多い。手掌や足底に小水疱が多発。
掌蹠多汗症
10
自家感作性皮膚炎 原因はa反応とよばれる内在性アレルギー反応。 原発巣は接触性皮膚炎、貨幣状湿疹、足白癬など。
イド
11
薬疹 使用した薬剤やその代謝産物による。あらゆる皮膚病変が発生する。 特殊型として①固定薬疹、②a(TEN)、③薬剤性過剰症候群がある。
中毒性表皮壊死症
12
痒疹 炎症反応による掻痒性の皮疹。白血病やホジキン病に合併することがある。 搔爬によりaが発生する。
掻痒結節
13
乾癬 代表的な炎症性角化症。特徴的初見は下記の2つ。 a現象・・・鱗屑を剥離するも容易に点状出血を認める。 b現象・・・摩擦や日光により病変が出現する現象。
アウスピッツ、ケブネル
14
蕁麻疹 掻痒を伴う一過性・限局性の皮疹。 a症陽性。
紅色皮膚描記症
15
多形紅斑 手背や関節部伸側に左右(対称or非対称)に発生。
対称
16
スティーブンス・ジョンソン症候群 多形紅斑に粘膜、皮膚、眼病変を伴う。発熱や関節痛などの全身症状を認める。 aに進展する場合がある。多くはbが原因。
中毒性表皮壊死症、薬剤
17
結節性紅斑 感染アレルギーが原因。aに好発。 潰瘍性大腸炎、クローン病、白血病、薬剤、b、cなどに伴う。
下腿、サルコイドーシス、ベーチェット病
18
放射性皮膚炎 光線角化症や有棘細胞癌をきたす場合がある。治療はaに準じる。
熱傷
19
円形脱毛症 急激に境界(明瞭or不明瞭)な円形脱毛を発症。多くは数ヶ月で自然治癒。
明瞭
20
尋常性痤瘡 いわゆるa。b部位に好発。 毛包に一致した多発性炎症性皮疹。 原因はc菌、毛包虫、内分泌、ストレス等。
にきび、脂漏、アクネ桿菌
21
表皮嚢胞(粉瘤) 正常皮膚と同じ表皮構造の嚢腫壁を有し、a状内容を伴う。 嚢腫壁が破れると内容物が真皮内で異物反応をきたす。
粥
22
脂漏性角化症 中年以降の顔面、頭部、体幹などの脂漏部に扁平丘疹として出現。 沈贅性の(良性or悪性)腫瘍。a沈着などがみられ、治療の必要は無い。 全身に多発し痒みを伴う例はレーザートレラー徴候とよばれ、内臓b合併の可能性がある。
良性、メラニン、悪性腫瘍
23
褥瘡 好発部位はa部、b部、c部などがある。
仙骨、大転子、踵骨
24
強皮症 a病の1つ。病変は浮腫→硬化→萎縮と進展。
膠原
25
IgA血管炎 皮膚小血管性血管炎の特殊型。a免疫複合体が血管壁に付着して発症。関節炎、腹痛、腎症状を伴う。 小児ではb感染後に発症する例が多い。
IgA、上気道
26
皮膚糸状菌症 a菌が皮膚角層に寄生。
皮膚糸状
27
カンジダ症 口腔カンジダ症をaという。 検査はKOH直接顕微鏡検査やb寒天培地培養法なある。
鵞口瘡、サブロー
28
癜風 脂漏部位の常在菌である酵母様真菌の癜風菌による。好発部位はa上部であり、病変は爪先で擦ると粃糠様落屑(b屑現象)を生じる。
体幹、カンナ
29
帯状疱疹 水痘感染後に神経節に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスによる。皮膚粘膜症状では肋間神経やa神経に好発。
三叉神経
30
単純疱疹 口唇ヘルペスやヘルペス性歯肉口内炎は主としてaによる。 性器ヘルペスは主としてbによる。
単純性ヘルペスウイルス1型、単純性ヘルペスウイルス2型
31
疣贅 尋常性疣贅はa感染による。俗称「b」。 伝染性軟属腫は伝染性軟属腫ウイルスの感染。俗称「c」
ヒト乳頭腫ウイルス、いぼ、水いぼ
32
母斑 遺伝子的要因による。aは俗称「ほくろ」。
母斑細胞母斑
33
悪性黒色腫 aの悪性腫瘍である。(黒人or白人)に高頻度発症。 悪性度は高く、血行性/リンパ行性に肺/骨に転移する。 生検は病変播種の危険があるとされ生検後2週間以内に拡大切除を実施。
メラノサイト、白人
34
基底細胞癌 高頻度の皮膚癌。高齢者の顔面a部に好発。紫外線が誘因で、転移は稀。
正中
35
有棘細胞癌 表皮aの悪性増殖。硬い結節で壊死を伴い潰瘍化し悪臭を発生。所属リンパ節へ転移しやすい。
ケラチノサイト
36
化膿性関節炎 起因菌としてはaが最多。 幼少児の場合はbから波及することが多く、股関節や膝関節に好発。 成人の場合は骨髄炎とは無関係に発症。cが急速に進むため早期治療が極めて重要。
黄色ブドウ球菌、化膿性骨髄炎、関節破壊
37
関節リウマチ 多発性のaを主徴とする全身の慢性炎症疾患。 ①関節症状の好発部位はc関節やd関節。(朝or夜)のこわばりを認める。 関節炎(限局性or多発性)で左右(対称or非対称)。 ②関節外症状では、肺、眼、心病変などに加えて全身症状を認める。 血液検査ではe因子陽性を認める。中程度以上の場合はfが必発。関節液は粘稠性が著しく(上昇or低下)。 薬物療法として、非ステロイド性抗炎症薬(g)と疾患修飾抗リウマチ薬(h)の2系併用療法を行う。
関節炎、近位指節間、中手指節、朝、多発性、対称、リウマトイド、貧血、低下、NSAIDs、DMARDs
38
若年性関節リウマチ a歳未満の小児に発生する関節リウマチ。全身型(b病)、多関節型、少関節型の3類に分類される。
16、スチル
39
成人スチル病 若年性関節リウマチのa型が成人期に発症した場合。
全身
40
痛風 a結晶が急性関節炎を引き起こす状態。 急性痛風性関節炎は、多くはb関節に必発。 第一選択薬はcである。
尿酸、母趾中足趾、非ステロイド性抗炎症薬
41
結節性多発動脈炎 全身の動脈の壊死性血管炎。血管の所々にフィブノイド変性を認める。肺動脈とa動脈を侵さないことが特徴。
脾
42
川崎病 乳幼児にみられる原因不明の急性熱性疾患。 全身のaを認める。抗生剤に不応性の5日以上続く発熱、いちご舌など6つの症状のうち5つ以上で診断。 主要症状が4つしかなくてもbが確認され、他疾患が除外されれば診断できる。 急性期ではbの発生を防ぐためにアスピリン内服やe大量療法を行う。
血管炎、冠動脈瘤、ガンマグロブリン
43
全身性エリテマトーデス 多臓器を障害、再発と寛解を繰り返す原因不明の全身性炎症疾患。 ・皮膚症状→頬部に左右対称のa。日光露出部の円板状紅斑。 ・関節症状→約80%に骨破壊を(伴うor伴わない)対称性(単発性or多発性)関節炎を認める。 ・腎障害→約半数にb認める。ネフローゼ症候群から腎不全へ進行する例が多い。 ・c現象がみられる。 治療の基本はdである。無効な場合eを用いる。
蝶形紅斑、伴わない、多発性、ループス腎炎、レイノー、副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤
44
多発性筋炎・皮膚筋炎 a筋を広範に障害する慢性炎症性疾患。 近位筋群の対称性のbが臨床的特徴。 ①c・・・上眼瞼の浮腫性紅斑。 ②d徴候・・・手指関節背面の落屑性紅斑。 皮膚筋炎ではeを合併することが多い。
横紋筋、筋力低下、ヘリオトロープ、ゴットロン、悪性腫瘍
45
全身性硬化症 全身性の結合組織病変。皮膚硬化と血管病変(小血管障害およびa現象)を特徴とする。また症状の75%にはb症状を認める。
レイノー、肺
46
ベーチェット病 全身臓器に急性炎症発作を繰り返しつつ遷延的経過をとる。 主症状は口腔粘膜の再発性aでほぼ必発。 90%に皮膚症状を認めb性紅斑などを発症。 70%に眼症状としてc炎を認め失明率が高い。 副症状では50-60%に一過性のd炎を認めるが関節変形は残らない。 特異的な検査所見がなく診断は臨床症状の組み合わせで行う。
アフタ性潰瘍、結節、ぶどう膜、関節
47
脊柱側弯症 ①機能性側弯症は椎骨自体の変形を(伴うor伴わない)一時的な側弯状態を総称する。 ②構築性側弯症は椎体がくさび状に変形する。このうち原因不明のものをa側弯症といい、そのうち80%はb側弯症。
伴わない、特発性、思春期
48
脊椎分離症 脊椎の椎弓を構成する上下関節突起間の連続性が絶たれた状態。過度のスポーツが原因の一つと考えられる。 多くは第a腰椎に発生する。分離性脊椎すべり症へ移行する可能性がある。 青少年期は早期なら(外科的or保存的)治療で癒合が期待できる。成人は保存的治療で癒合しない。
5、保存的
49
脊椎すべり症 先天性脊椎すべり症は成長とともに進行し思春期に急速に増悪する傾向がある。 分離性脊椎すべり症の多くは第a腰椎に発生。 変性脊椎すべり症は中年女性に好発し多くが第b腰椎のすべりである。
5、4
50
脊柱管狭窄症 腰椎脊柱管が狭くなり内部に存在する馬尾、神経根が絞扼され神経症状が生じた状態。 極めて特徴的な症状はa性bである。 一般的に腰痛や下肢痛は認められず確定診断にはcが不可欠。
馬尾、間欠跛行、ミエログラフィ
51
強直性脊椎炎 脊椎や仙腸関節を侵す原因不明の炎症性疾患。 (徐々にor急速に)進行する。 免疫学的検査として患者にはaが高率で認められる。リウマトイド因子は(陽性or陰性)
徐々に、HLA-B27、陰性
52
頸椎椎間板ヘルニア 検査としては画像診断に加えてaテスト、bテストがある。
スパーリング、ジャクソン
53
腰椎椎間板ヘルニア 活動性の高い(女性or男性)に多く、20代、30-40代、10代の順に好発。 症状の激しい急性期ではa性跛行を認める。 ・神経伸展テスト 下肢伸展挙上テスト(挙上制限=b徴候)、大腿神経進展テスト ・神経学的症状 c反射の低下、アキレス腱反射の低下、知覚障害
男性、疼痛、ラセーグ、膝蓋腱
54
筋炎 感染性、化膿性の筋の炎症。筋線維が破壊されa化するが炎症が沈静化すれば新たな筋線維の再生が認められる。
肉芽
55
骨化性筋炎 外傷などの刺激による異常骨化現象。 関節包や骨膜が剥離し、そこに生じたaから骨化がおこる。
血腫
56
滑膜炎 浸出液の貯留によりa性腫脹と疼痛がおこる。
波動
57
腱鞘炎 特に手指の関節に好発。手根管の滑膜が肥厚するとa症候群の原因になる。
手根管神経
58
ガングリオン 手首や手背に好発する球形腫瘤。内容な透明なa状粘液。通常は無症状。
ゼリー
59
滑液包炎 起因菌が明らかな場合はこれに対する処置を行う。一般的にはa注入療法を行うことが多い。
ステロイド
60
滑液包膿瘍 滑液包内にaが貯留した状態。
膿
61
ベーカー嚢腫 半膜様筋腱とa筋内側頭の間の滑液包に炎症を起こし腫大した状態。
腓腹
62
デュピュイトラン拘縮 手掌腱膜が肥厚収縮して指の屈曲拘縮をきます。a指やb指に多い。c指は稀。
環指、小指、母指
63
ナックルパッド 指背に生じる限局性線維性肥厚。表皮肥厚や角質増殖も同時に生じる。物理的刺激は無関係。 bに合併することがおおい。
デュピュイトラン拘縮
64
足底腱膜炎 踵骨に付着する足底腱膜に牽引力が繰り返し加えられることによる。ときに踵骨の底面にaの形成を認める。
骨棘
65
癒着性肩関節包炎 関節包滑膜に慢性炎症がおこり、肩関節周囲組織に癒着が起きて関節の拘縮をきたす。いわゆるa。
五十肩
66
回旋腱板断裂 肩関節の上腕骨頭を支持する4つの筋腱群、特にa筋は腱の部分が長く断裂しやすい。 症状としてドロップアームサイン(他動的に腕を上げ支持を外すと急に下がる現象)を認める。
棘上筋
67
二頭筋腱炎 a二頭筋の長頭腱は変性を起こしやすく慢性b炎を合併しやすい。
上腕、腱鞘
68
肩峰下インピンジメント症候群 烏口肩峰アーチによって圧迫され棘上筋腱とa滑液包に慢性的な炎症を起こした状態。
肩峰下
69
ペレグリニ・スチーダ病 膝a損傷のあと、大腿骨付着部付近にみられる薄片状の骨化現象。通常、当該部に腫脹、圧痛、運動制限を認める。
内側側副靭帯
70
アキレス腱周囲炎 アキレス腱周囲組織に生じるa性炎症。
非感染性
71
上腕骨外側上顆炎 前腕の回旋運動を頻繁に行う人に多い。aともいう。
テニス肘
72
上腕骨内側上顆炎 前腕を回内しながら急速に手関節を掌屈する運動を行うことによる。bともいう。
ゴルフ肘
73
骨粗鬆症 骨吸収が骨形成を上回る病態が持続し骨量が減少した状態。 閉経後骨粗鬆症(a型)、老人性骨粗鬆症(b型)などに分類される。c骨折やb骨折を生じやすい。 検査は骨中のカルシウム塩量を測定するe測定や骨代謝回転の評価を行う。 薬物療法としてはカルシウム薬のほか腸管カルシウム吸収を促進する目的でfを投与する。
高回転、低回転、椎体圧迫、大腿部頚部、骨塩量、活性型ビタミンD
74
骨軟化症、くる病 石灰化に障害があり類骨過剰となった状態。 骨端線閉鎖後(成人期)に起こる場合をa。骨端線閉鎖前(小児期)に起こる場合をbとよぶ。
骨軟化症、くる病
75
骨髄炎 化膿菌による骨の感染症。起因菌としてはaが多い。 5-14歳の(男子or女子)に好発。成長期ではbの骨幹端に初発することが多い。 早期診断はc、dが有用。 治療を行わなければ急速に広がりe管やf管を経て骨皮質を貫通し滑膜を持ち上げて骨膜下膿瘍を形成する。 骨髄炎で壊死した部分をgという。
黄色ブドウ球菌、男子、MRI、骨シンチグラム、ハバース、フォルクマン、腐骨