問題一覧
1
「令和5年版高齢社会白書」(内閣府)に示された日本の高齢者を取り巻く社会情勢に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。 (注)「倍加年数」とは、人口の高齢化率が7%から14%に達するまでに要した年数のことである。
高齢化率の「倍加年数」をアジア諸国で比較すると、韓国は日本よりも短い年数となっている。
2
第二次世界大戦後の日本における高齢者保健福祉制度の展開過程に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1963年(昭和38年)の老人福祉法では、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホームを含む、老人福祉施設が規定された。
3
事例を読んで、地域包括支援センターの社会福祉士によるJさんの長女への助言として、適切なものを2つ選びなさい。 〔事例〕 自宅で一人暮らしのJさん(82歳、男性)は、脳梗塞の後遺症により軽い左片麻痺(ひだりかたまひ)があり、要支援1の認定を受けているが介護保険サービスは利用していない。2か月前に買物に行こうとして玄関先で転倒し、軽傷ですんだものの、それ以来自宅から出ようとしなくなった。近隣に住んでいる長女は、週に2、3度自宅を訪れ、買物や掃除・洗濯を手伝ってきた。しかし、「父は一人で大丈夫というが、むせることもあり食事量が減ってきて心配です。父はどのようなサービスが利用できますか」と地域包括支援センターに相談に来た。
介護予防通所リハビリテーションの利用, 管理栄養士による介護予防居宅療養管理指導の利用
4
移動の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
片麻痺がある人のベッドから車いすへの移乗では、車いすを要介護者の健側に置く。
5
介護保険法に定める福祉用具貸与の種目として、最も適切なものを1つ選びなさい。
認知症老人徘徊感知機器
6
介護保険制度における厚生労働大臣の役割に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
要介護認定の審査及び判定に関する基準を定める。
7
事例を読んで、病院のK医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が、この時点でLさんへの支援のために検討すべきこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕 Kは、変形性膝関節症で外来通院中のLさん(82歳、女性、独居、要支援2)から相談を受けた。Lさんは屋外の歩行が不自由で杖(つえ)を使っているが、介護サービス等は利用していない。Lさんは、数年ぶりに趣味の歌舞伎鑑賞に出かけようと思い、介護保険制度のサービス利用について市役所に問い合わせたところ「本市では趣味のための移動支援は実施していない」と説明されたと言う。Lさんは転倒の心配もあり、歌舞伎鑑賞には見守り支援を利用したいと言っている。 (注)「生活支援コーディネーター(第2層)」は、中学校区域を基本とする日常生活圏域で業務に当たる職員である。
Lさんの居住地を担当する「生活支援コーディネーター(第2層)」に連絡を取り、Lさんが利用できる、制度外の外出時の見守り支援策について相談・調整を図る。
8
介護福祉士に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
介護福祉士の法律上の定義には、介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とすることが含まれている。
9
事例を読んで、地域包括支援センターのM職員(社会福祉士)が訪問・相談を行った時点での対応として、適切なものを2つ選びなさい。 〔事例〕 Q市に住むAさん(85歳、女性、要介護3)は長男(56歳)と二人暮らしである。Aさんは5年前から物忘れが進み、排せつには介助を要し、日常的に長男が介護をしている。また、短期入所生活介護を2か月に1回利用している。今朝、長男から「気分が落ち込んでしまいここ3日ほどは眠れない」「当分は母の介護ができそうにない」と沈んだ声で地域包括支援センターに電話相談があった。これまでにもこのような相談が度々あり、それを受け、M職員がすぐに訪問・相談を行った。
包括的・継続的ケアマネジメント支援業務として、Aさんを担当する居宅介護支援事業所の介護支援専門員とともに、早急に今後の対応を検討する。, 総合相談支援業務として、長男の状態について同センターの保健師と相談し、気分の落ち込みや睡眠の問題に対応できる専門機関を探す。
10
「高齢者虐待防止法」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 (注)「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
この法律では、市町村が養護者による虐待を受けた高齢者の居所等への立入調査を行う場合、所轄の警察署長に援助を求めることができると規定されている。
11
「令和4年版高齢社会白書」(内閣府)に示された日本の65歳以上の人の生活実態に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
現在、収入の伴う仕事の有無については、収入の伴う仕事をしていると回答した人は約3割となっている。
12
日本の高齢者保健福祉施策の変遷に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
老人医療費支給制度による老人医療費の急増等に対応するため、1980年代に老人保健法が制定された。
13
次の記述のうち、ボディメカニクスの基本原理に関する介護場面への応用として、最も適切なものを1つ選びなさい。
ベッド上で利用者の臀部(でんぶ)を上げる際に、自分の肘を支点にして、てこの原理を使った。
14
事例を読んで、U介護老人福祉施設に入所しているMさんに対する日常介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕 Mさん(79歳、女性、要介護4)は、先月U介護老人福祉施設に入所した。3年前に発症した脳梗塞の後遺症により右片麻痺(まひ)、運動性失語症がある。問い掛けに対して、首を振って返答することは可能である。口腔(こうくう)内に感覚障害がある。時々、せき込むことがある。食事の時、自分で矢継ぎ早に摂取し、口いっぱいにほおばっていることが多い。最近になって腹圧性尿失禁があることが分かった。A生活相談員(社会福祉士)は、Mさんに対するケアカンファレンスに同席し、介護上の留意点を確認した。
せきの時に尿が漏れるかもしれないので、尿パッドの使用をMさんと検討する。
15
高齢者に配慮した浴室の環境整備に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。高齢者に配慮した浴室の環境整備に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
洗面台の水栓はレバー式が握り動作がいらず操作しやすい。, 浴室内に立ち上がりや姿勢保持のために水平及び垂直の手すりを複数設置する。
16
介護保険制度における第一号被保険者の介護保険料(以下「第一号保険料」という。)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
第一号保険料の額は、政令で定める基準に従い、各市町村が条例で定める保険料率に基づいて算定され、第一号被保険者に賦課される。
17
指定居宅介護支援事業者とその介護支援専門員の役割などに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
居宅サービス計画は、指定居宅介護支援事業者の介護支援専門員に作成を依頼することなく、利用者自らが作成することができる。
18
介護保険制度における要介護認定・要支援認定に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
介護認定審査会は、被保険者の要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養に関する事項などの意見を市町村に述べることができる。
19
老人福祉法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
やむを得ない事由で介護保険法の保険給付などが利用できない場合、市町村が採ることのできる福祉の措置の一つとして、居宅における介護等が規定されている。
20
事例を読んで、B社会福祉士が、Cさんの希望を踏まえて特に意見を聴くべき職種として、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕 急性期病床を有する病院に医療ソーシャルワーカーとして勤務するB社会福祉士は、10日前から入院中のCさん(79歳、一人暮らし)の退院時カンファレンスに臨んだ。その会議には、Cさんを担当する看護師・理学療法士・作業療法士・管理栄養士・言語聴覚士・医療ソーシャルワーカー、Cさん本人が同席した。Cさんは軽度の脳梗塞を初めて発症して入院し、その後の治療等によって、基本的な日常生活動作や、言語・コミュニケーションに関する症状はほぼ消失したため、医学的には定期的な外来通院に移行できる状態である。しかし、利き腕の右手を動かしづらく、既存の調理器具ではうまく調理ができなくなっており、在宅生活には支援が必要な状況である。Cさんは、「調理はずっと行ってきたことなので、上手にできるようになりたい」と希望している。
作業療法士
21
「令和3年版高齢社会白書」(内閣府)で示された日本の高齢者の生活実態などに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
2016年(平成28年)時点での健康寿命は、2010年(平成22年)と比べて男女共に延びている。
22
高齢者保健福祉施策の変遷に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。 (注)「医療介護総合確保法」とは、「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律」のことである。
介護保険法(1997年(平成9年)が制定され、高齢者のニーズに応じた総合的なサービス利用を支援するため、居宅介護支援(ケアマネジメント)が定められた。
23
事例を読んで、Y特別養護老人ホームに入所している高齢者への介護に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。 〔事例〕 Hさん(83歳)は、要介護5で、ユニット型個室のY特別養護老人ホームに入所しており、ほぼ日常生活全般にわたり介助を必要とする。自発的な発話が聞かれることは少なく、簡単な質問や指示に対してもほとんど反応がない。最近、かゆみのためかベッド上で自分の胸や脇の下あたりをかきむしることが続いている。感染性のものであるかも含めて、翌日に嘱託医が診察を行う予定である。介護・看護職員と生活相談員(社会福祉士)は、今後の対応を話し合った。
入浴や清拭で皮膚の清潔を保ち、適切な爪の長さに整える。, これまでの皮膚の状態、かきむしりの様子などを、嘱託医に情報提供できるよう書面にまとめておく。
24
事例を読んで、Z地域包括支援センターのJ社会福祉士による妻への助言として、適切なものを2つ選びなさい。 〔事例〕 Kさん(74歳)は、レビー小体型認知症であるが、日常生活は自立している。妻 (68歳)と二人暮らしである。 1か月くらい前から、部屋の隅を見て、「虫が群れをなしている」とおびえるものの、妻は、自分には見えないし、急に動こうとするので対応に困り、Z地域包括支援センターを訪れた。担当したJ社会福祉士は、レビー小体型認知症の症状を説明した上で、以下の助言を行った。
「パーキンソン症状により転びやすいので、気を付けてください」, 「虫が見えることを否定せず、Kさんの不安を受け止めてください」
25
終末期ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)では、本人が医療・ケアチームと十分な話合いを行い、本人による意思決定を尊重する。
26
介護保険制度における都道府県の義務に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
都道府県知事は、介護サービス事業者から介護サービス情報の報告を受けた後、その報告の内容を公表する。
27
介護保険制度の指定訪問介護事業所(共生型居宅サービスを除く)の従事者に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
訪問介護員は、常に利用者の心身の状況やその置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、適切な相談及び助言を行う。, サービス提供責任者は、訪問介護員に対して利用者の状況についての情報を伝達し、具体的な援助目標や援助内容を指示する。
28
事例を読んで、L社会福祉士が活用を検討する施策や事業として、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕 L社会福祉士は、営利法人が経営するサービス付き高齢者向け住宅の職員として勤務し、安否確認や生活相談サービスを担当している。最近は介護サービスを利用する認知症高齢者の入居も増え、その家族等から高齢者の支援方法やサービス内容について様々な要望や質問が寄せられることが多くなってきた。ある日、L社会福祉士は法人の取締役から、「ボランティアなど外部の人が入居者の相談に応じて疑問や不満・不安の解消を図る仕組みが必要だ」と指示を受けた。そこで、L社会福祉士は、まず既存の公的施策・事業の活用を検討することにした。
介護サービス相談員派遣等事業(旧介護相談員派遣等事業)
29
事例を読んで、M相談員(社会福祉士)がAさんの娘に説明をした入所施設について、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕 S市に住むAさん(75歳)は、大手企業の管理職として仕事をしていたが、過労が原因で60歳の時に脳梗塞を起こし、緊急入院した。幸い一命は取り留め、退院後はリハビリテーションに努めたものの、右半身に麻痺(まひ)が残り、要介護4の状態となった。Aさんの介護は長年、主に妻が担い、必要に応じて介護支援専門員と相談し、短期入所生活介護や訪問介護などのサービスを利用していた。しかし、1か月前に長年連れ添った妻が亡くなり、その後は娘が遠距離介護をしていたが、Aさんが、「施設に入所し、そこで残りの人生を全うしたい」と希望したので、娘はS市介護保険課のM相談員に相談した。そこで、M相談員は、S市の「入所に関する指針」等を参考にしながら、Aさんに最も適した入所施設について、娘に説明をした。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
30
「バリアフリー法」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。 (注)「バリアフリー法」とは、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」のことである。
公共交通事業者等は、その職員に対して移動等円滑化を図るために必要な教育訓練を行うよう努めなければならない。