19世紀末に、自己を「知る者としての自己(主我)」と「知られる者としての自己(客我)」の2つに分類して自己の二重性を提唱した心理学者は誰か。

「自己は他者や周囲の状況とは区別され独立した存在である」といった欧米社会で優勢な文化的自己観のことを何というか。

人には自分の意見や能力を正しく評価したいという欲求があるために、自分と他者を比較する傾向があるとした、フェスティンガー(Festinger, L.)が提唱した理論は何か。

自己評価を維持・高揚するために、外集団との境界を明確にしたり、自身の所属する内集団を高く評価したりするとした、タジフェルとターナー(Tajfel, H.＆Turner, J.C.)による自己と集団間関係の関連を説明した理論は何か。

リアリー(Leary, M.R.)のソシオメーター理論において、対人関係や社会集団において受容・拒否されている状況を示すために機能しているとされた感情は何か。

自尊感情と文化的世界観(自分の所属する文化における価値観・信念への同一化)が、死に対する不安や恐怖を緩衝する機能を果たしているとした理論は何か。

自己効力感(セルフ・エフィカシー)の概念を提唱したカナダの心理学者は誰か。

テッサー(Tesser, A.)の自己評価維持(SEM)モデルにおいて、人が自尊心を保つためにとる行為は「他者との比較(比較過程)」ともう一つは何か。

自己呈示の方略の一つで、評価を受ける課題の前に、その遂行に不利な状況を作ることで失敗したときの言い訳の材料を用意する行為を何というか。

自己の内面的な事柄を他者に対して伝える行為を何というか。

マーカス(Markus, H.R.)によって提唱された概念で、自己がかかわる情報処理を行う際に枠組みとして用いられる、体制化された自己知識のことを何というか。

ヒギンズが提唱した理論で、現実自己と理想自己・当為自己の葛藤やずれによって不快感情が生じるとした理論は？

自己複雑性が高い人は一般に、ストレッサーによるネガティブな影響や感情の変動が大きいといえるか、それとも小さいといえるか

三者間以上の態度の整合性に関する理論(バランス理論・P-O-Xモデル)を提唱した心理学者は誰か

個人が複数の矛盾する認知を同時に持っていると、不快な緊張状態が生じ、それを解消しようと試みると説明した、フェスティンガーが提唱した理論は？

人は、自分の行動や周囲の状況などを手がかりとして自分を観察することで、自分の態度や感情を推測することが多いとした、ベムの提唱した理論は？

原因帰属のANOVAモデル(共変モデル)を提唱した米国の心理学者は誰か

基本的な帰属の錯誤において、他者の行為の原因は状況などの外的要因と、行為者の性格や能力などの内的要因のどちらに帰属されやすいとしているか

自分にとって良い出来事は自分自身の性格や能力といった内的要因に原因帰属し、悪い出来事は自分の責任ではなく状況や環境などの外的要因に帰属する傾向を何というか。

たとえば占いなどで「実は弱い側面を持つ」「好きなことは集中できる」といったように、実際には誰にでも当てはまるような言葉に対して「当たっている」と感じてしまう現象を何というか。

印象形成のゲシュタルト説を提唱した心理学者は？

他者の印象を形成する情報について、望ましい情報と望ましくない情報が提示されたとき、望ましくない情報を重視して、それに基づいた印象を形成する傾向を何というか。

他者のある特徴に対して良い印象を形成していると、その人の他の側面に対してまで良い印象を適用してしまう現象を何というか。

偏見や社会的差別などの否定的影響を伴いうる客観的属性のことを何というか。

自分がステレオタイプ的な扱われ方をされる可能性があるときに、それを意識することで生じる不快感や、ステレオタイプに沿ったような行動をとってしまう現象を何というか。

ブルーナーらが提唱した、自身の経験や価値観をもとに、人間のパーソナリティについて信念体系を形成しているという理論を何というか。

フィスクとニューバーグの印象形成の連続体モデルにおいては、カテゴリー依存型処理とピースミール依存型処理のどちらが先に行われると仮定されているか。

概念間の連合強度を反応時間実験によって測定することで、ある事象に対する潜在的な態度を調べる手法を何というか。

繰り返し経験する事象や何度も目にしたものに対して好意や親しみを感じる現象を何というか。

社会的交換理論において、自身と相手の報酬とコストの比のバランスから二者の関係性を定式化したモデルは投資モデル・衡平モデル・互恵モデルのうちどれか。

リーの恋愛の6類型において、相手の利益だけを考え、相手のために自分自身を犠牲にすることもいとわないタイプを何というか。

対人関係の発展を段階的に説明したマースタインのSVR理論において、関係の中期に重要とされている要因は何か。

対人関係の進展は自己開示を行うことで徐々になされていき、関係が親密化すると自己開示の内容が深く広くなっていくとした、アルトマンとテイラーの説を何というか。

多数の人が個人の利益を追求した結果、集団全体として好ましくない事態が発生するような葛藤状況を何というか。

空欄に当てはまる語句は何か。 シェリフらの「泥棒洞窟実験」では少年を2グループに分けて、さまざまな競争課題を与えたところ、相手集団に対する敵意や攻撃行動が生じた。しかし、(　　　)を設定したところ、協力的な行動が増え、敵意が減少した。

キティ・ジェノヴィーズ事件のように、目撃者が多数存在するにもかかわらず誰も行動を起こさないような現象を(　A　)と呼ぶ。 その発生原因として、否定的な結果の責任分散、行動や結果に対する周囲からの評価懸念、他者が積極的に行動しないことから事態は緊急ではないと考える(　B　)が挙げられる。

報酬を期待することなく、他者のために自発的になされる向社会的行動のことを何というか。

複雑な作業は、一人で作業を行う場合に比べて、同じ作業を行ったり作業を見ていたりする他者が存在している場合は作業効率が下降するが、単純な作業は作業効率が上昇する。前者の現象を(　　)、後者の現象を(　　)と呼ぶ。

集団で課題を遂行する際に、人数が多くなるほど一人あたりの努力量や貢献度が小さくなる現象を何というか。

観察者の存在が個人の課題遂行に与える影響力の強さを説明した社会的インパクト理論を提唱した米国の心理学者は誰か。

集団で話し合いを行って意思決定を行うと、単独での意思決定に比べて決定内容がより極端なものになりやすい現象を何というか。

刺激図形を用いて、線分の長さを比較判断するという単純な課題の実験から同調現象を検証した心理学者は誰か。

「アイヒマン実験」とも呼ばれる実験によって、人は権威者から下された命令にどこまで服従するかを調べた米国の心理学者は誰か。

群衆の中にいる状況で、自分を個別の存在としてとらえず、集団の一部に自己を埋没させてしまうことを何というか。

フレンチとレイヴンは社会的勢力の基盤を5つに分類している。たとえば、後輩は先輩に従わなければならないという規範がある場合、先輩は(　　)勢力といえる。一方で後輩が先輩に憧れを抱いており積極的に先輩の影響を受けたいという場合、先輩は(　　)勢力といえる。

集団討議場面において、集団極性化や同調は(　　)が高いほど生じやすい。このような状況では多数派の影響が優勢となりやすいが、少数派は(　　)のある態度をとることで影響力を高める可能性がある。

ジャクソンの提唱した集団規範を量的に測定するモデルは何というか。

先に小さな要請に対して承諾をさせ、その後に大きな要請を行うこと

先に大きな要請をしてわざと拒絶させ、その後に目的とする比較的小さな要請をすること

一般に、説得者の信憑性が高いと説得力は高くなるが、説得メッセージを受け取ってから時間が経過すると説得者の信憑性による説得力の差は小さくなるという現象を何というか。

説得メッセージの受け手の情報処理の動機づけと能力によって、説得メッセージの情報処理過程が異なることを示した、ペティとカシオッポの提唱した理論は何か。

リーダーシップ理論の代表的なものに、三隅ニ不ニのPM理論とフィードラーの(　A　)がある。PM理論ではリーダーシップの機能として目標達成機能(P)と(　B　)機能(М)を挙げている。(　A　)では集団の状況に応じて効果的なリーダーシップの形が異なることを示している。

説得者の意図した方向とは逆に被説得者の態度が変容することを何というか。

ノエル＝ノイマンが提唱した世論形成過程の仮説で、少数派は否定や孤立を恐れるために意見の表明を抑制し、多数派の意見ばかりが表明されていく過程を何というか。

マスメディアがあるニュースを繰り返し報道することで、視聴者がそのニュースで取り上げている現象や問題を重要だととらえるようになることを何というか。

自分自身はマスコミュニケーションの影響をそれほど受けていないが、世間一般の他者はマスコミュニケーションの影響を受けているととらえる傾向を何というか。

マスメディアが社会的問題をどのような枠組みで扱うかによって、視聴者のとらえ方や態度形成に異なる影響をもたらす現象を何というか。

選挙の事前報道の際に優勢と報じられた候補者へさらに票が集まったり、逆に苦戦と報じられた候補者へ同情票や激励票が集まったりと、報道がその対象に影響を与えてしまうことを何というか。

著書「デマの心理学」で流言現象を個人間情報伝達としてとらえ、また、流言の流布量を内容の重要度と内容の曖昧さの積として定式化した米国の心理学者は誰か。

感情は動物の生存にとって必要であったために、進化の過程を経て持続し洗練されてきたと考えた19世紀のイギリスの自然科学者は誰か。

「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しい」といった言葉で示されるように、環境に対する身体的な反応が感情を引き起こす原因であると主張する説を何というか。

視床と大脳皮質の信号のやりとりにより感情体験が生じ、また同時に視床下部から抹消身体にも情報が送られ身体的な反応が引き起こされるとした、感情発生メカニズムの理論を何というか。

感情は、自律神経系の活性化による生理的覚醒と、その状況をもとに生理的覚醒の原因や理由の解釈(ラベリング)によって決定されるとした、シャクターとシンガーによる感情発生メカニズムの理論を何というか。

感情の認知理論の立場をとるアーノルドの理論において、感情生起過程で対象への接近−回避行動の決定の前に生じる過程は何か。

単純接触効果を提唱し、認知と感情は独立した体系であり認知過程を経なくても感情を生み出すことができると主張して、感情の認知理論を批判し、ラザルスと論争を広げた人物は誰か。

一般的に、感情が生起するとそれに応じて表情が変化するが、その一方で、表情を変化させるとそれに応じて感情もまた変化しうるという仮説を何というか。

ダマシオが主張した、感情生起に伴って生じる身体的反応がフィードバッグされ、前頭葉腹内側部での直観的な意思決定に影響を与えるとする仮説を何というか。

感情と関連する生理反応を生み出す自律神経系のうち、活性化することで心拍数や呼吸数を上昇させたり瞳孔を拡大させたりする機能を持つのは、交感神経系と副交感神経系のどちらか。

トリプトファンから生合成されるモノアミンで、不足すると抑うつ状態や怒り感情を引き起こす原因となりうる神経伝達物質は何か。

アドレナリンやノルアドレナリンの前駆体でもあり、分泌されると幸福感などの快感情をもたらすが、分泌が過剰となると統合失調症やトゥレット症の病因となりうる神経伝達物質は何か。

大脳辺縁系の中で特に強く視床と結合を持ち、恐怖感情などの感情活動に大きく関与しているとされる部位は何というか。

表情研究から、表情や感情は文化依存的ではなく人類に普遍的な特徴であり、怒り・嫌悪・恐れ・幸福感・悲しみ・驚きといった6種類(近年は軽蔑も加えて7種類とした)の基本表情・感情があると提唱した心理学者は誰か。

ラッセルの感情円環モデルでは、感情は2次元上に配置されるとしている。その次元とは、「快−不快」ともう1つは何か。

ルイスは羞恥心や罪悪感などの感情を、一次的感情と二次的感情のどちらとしているか。

チクセントミハイが提唱した概念で、ある行為に完全に没入して、精力的に集中している包括的な感覚を得ている状態のことを何というか。

「他人の不幸は蜜の味」といった、他者の不幸や悲しみ、苦しみ、失敗に対して生じる快感情のことを何というか。

乳児は3ヶ月頃には自発的に周囲の他者に対して働きかけを行うために向ける微笑を(　　)といい、一方で生後数時間から観察される、必ずしも快感情とは結びついていないとされる本能的な微笑を(　　)という。

攻撃性は、自己破壊衝動である死の欲望(タナトス)の破壊エネルギーが他者に向けられたものであるととらえた精神分析学者は誰か。

ダラードらの攻撃行動の理論は、「(　　)が生じると、それを低減させるために攻撃が発生する」ととらえている。

攻撃行動は主に観察学習により社会的に学習された行動であるととらえたカナダの心理学者は誰か。

攻撃行動の過程を、個人差要因と状況要因が内的状況(認知・感情・覚醒)に影響を及ぼし評価に基づいて衝動的攻撃や戦略的攻撃の実行に至るとした、アンダーソンとブッシュマンの理論は何か。

ポジティブな感情のときにはポジティブな出来事を記銘・想起しやすく、ネガティブな感情のときにはネガティブな出来事を記銘・想起しやすい現象を何というか。

ポジティブな感情のときに覚えた出来事はポジティブなときに想起しやすく、ネガティブな感情のときに覚えた出来事はネガティブな感情のときに想起しやすい現象を何というか。

感情を強く揺さぶられるような出来事があると、その出来事が鮮明かつ詳細に記憶されることがある。このような記憶を何というか。

恐怖や嫌悪を引き起こす刺激の種類はある程度生得的に決まっている。ガルシアらの発見によりガルシア効果と呼ばれている嫌悪感情の条件づけに関する現象は、内臓感覚情報と何の知覚情報の条件づけか。

シフネオスの提唱した概念で、失感情症、 感情言語化困難症とも呼ばれる、自身の感情への気づきや表現が困難な、心身症で見られやすい特徴を何というか。

気分障害の中の一つとされ、大うつ病エピソードと躁病エピソードの両方の特徴を持つ症状を何というか。

ある特定の考えや想像が繰り返し生じ、複数回の確認や必要以上の手洗いといった不合理な行為の反復により日常生活が困難となることを特徴とした精神障害を何というか。

強度のストレス体験により発症し、出来事のフラッシュバックや持続的な過覚醒、感覚の麻痺などの症状が1ヶ月以上続くものを何というか。

古代ギリシア時代にヒポクラテスは、人間の身体に流れる体液の種類と混合具合によって異なる病気が発生するという仮説を提唱した。この説を踏まえてガレノスが提唱した類型論では、人間の性質をいくつに分類したか。

体格と性格との関連に着目し、「細長型」「筋肉質型(闘士型)」「肥満型」の3種の体格に類型化したドイツの精神医学者は誰か。

パーソナリティはエス(イド)、自我、超自我の3領域から構成されるとした精神構造論を提唱したオーストリアの精神分析学者は誰か。

リビドーと呼ばれる精神的エネルギーの方向性を挙げ、外向型と内向型にパーソナリティを類型化したスイスの精神科医は誰か。

ライフサイクル理論を提唱し、生涯発達の視点からパーソナリティの発達と適応を論じた米国の心理学者は誰か。

アイゼンクのパーソナリティ理論における2次元は、神経症傾向ともう1つは何か。

シュプランガーは独自の類型論を提唱し、ある認知的特徴から人間を6つに類型化している。シュプランガーが注目した特徴は何か。

パーソナリティの特性論を主張して、辞書から約18,000語のパーソナリティや人間の行動に関する用語を抜き出しカテゴリー化し、個人の持つ性格特性の様子を図に表した心誌(サイコグラム)を作成した人物は誰か。

マレーの理論では、人間の行動は何によって内的に方向づけられていると考えられているか。

マズローの欲求5階層説において、最上に位置づけられている欲求は何か。

生活空間の概念から人間の行動を説明しようとし、「場の理論」を提唱したゲシュタルト学派の心理学者は誰か。