問題一覧
1
高血圧対策として、社員の食塩摂取量の減少を目指した取組を行うことになった。社会的認知理論の構成概念と、それを活用した取組の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
自己効力感 ―― 減塩醤油の試供品を配布し、家庭で使ってもらう。
2
企業の管理栄養士が、中高年向けの新しい食事管理アプリを開発し、販売することになった。イノベーション普及理論の観察可能性(可観測性)に当たる内容として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
スマートフォンで利用でき、仲間に見せられる。
3
「減量のために間食を控えたいと思っていますが、介護によるストレスのせいか、なかなかやめられません。でも、なんとか間食をやめたいんです。」と話す肥満の中年女性への栄養カウンセリングである。クライアントの訴えたい内容を受け止めて、受容的態度を示す管理栄養士の発言として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
なんとか間食を控えて減量したいと、思っていらっしゃるのですね。
4
飲酒量を減らすことを目的とした、中年男性への栄養教育である。支援内容と行動変容技法の組合せとして、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
週1回の休肝日にお酒を飲んだら、次の休肝日まで趣味のオンラインゲームをやらないことを提案する。 ― オペラント強化
5
減量を目的とした支援内容である。ナッジの考え方を活用した支援として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
ご飯茶碗を小さくすることを勧める。
6
K市の介護予防教室を修了した高齢者が、定期的に体操を行うセルフヘルプグループを立ち上げた。その組織活動を発展させていくために市の管理栄養士が行った活動である。組織をエンパワメントする支援として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
市民の集まる場で、体操の様子を披露する機会を作り、発表してもらった。
7
K市保健センターの管理栄養士である。生後4,5か月児を持つ保護者を対象に、離乳食作りの不安を軽減するための教室を開催した。教室の評価と、評価の種類の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
離乳食で困った時に相談できる場所を知っている保護者が増加した。 ―― 影響評価
8
K病院に勤務する管理栄養士である。急性期病棟に入院している患者に対して、入院栄養食事指導料を算定し、退院後の栄養・食事管理について指導するとともに、入院中の栄養管理に関する情報を示す文書を用いて患者に説明し、これを転院先のリハビリテーション病院の管理栄養士と共有した。入院栄養食事指導料に加えて、診療報酬・介護報酬により算定できるものである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
栄養情報提供加算
9
身長150cm、体重40kg、標準体重50kgの女性患者。1日尿中クレアチニン排泄量が750mgのときのクレアチニン身長係数(%)である。ただし、クレアチニン係数は、18mg/kg標準体重とする。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
83
10
医薬品が電解質に及ぼす影響の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
ステロイド内服薬(コルチゾール) ―― 血清カリウム値低下
11
たんぱく質・エネルギー栄養障害患者に対し、栄養療法を開始したところ、リフィーディング症候群を呈した。その際の病態に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
血清リン値は、低下している。
12
50歳、男性。事務職。身長181cm、体重90kg、BMI 27.5kg/m2、標準体重72kg。血圧145/90mmHg。他に異常は認められなかった。この患者に初めて外来栄養食事指導を行うことになった。1日当たりの目標栄養量の組合せである。ただし、食塩は6g/日未満とする。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
エネルギー(kcal/日):1,800 たんぱく質(g/日):80 脂肪(g/日):50
13
糖尿病治療薬の主作用に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
チアゾリジン薬は、インスリン抵抗性を改善する。
14
50歳、男性。事務職。標準体重60kgの高LDLコレステロール血症の患者である。初回の外来栄養食事指導の翌月、2回目の指導の前に1日当たりの摂取量の評価を行った。改善が必要な項目として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
食物繊維 10g
15
高尿酸血症患者に対して、アルコールの摂取制限が指示される。これは、アルコールが代謝される際に、(a)の分解が進み尿酸の産生が増えることと、(b)が産生されることで尿酸の排泄が低下するためである。aとbに入る物質名の組合せとして、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
a:ATP b:乳酸
16
消化器疾患の栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
短腸症候群では、脂肪を制限する。
17
53歳、男性。標準体重64kgの肝硬変患者。血清アルブミン値2.2g/dL、血清フェリチン値200ng/mL(基準値15~160ng/mL)、腹水・浮腫あり、肝性脳症が認められる。この患者に肝不全用経腸栄養剤630kcalを投与した際の、食事から摂取する1日当たりの目標栄養量に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
たんぱく質は、40gとする。
18
慢性膵炎の病態と栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
非代償期では、インスリン分泌が低下する。
19
高血圧患者の食塩摂取量を推定するために、24時間蓄尿を行ったところ、尿量が1.2L、尿中ナトリウム濃度が170mEq/Lであった。尿中食塩排泄量(g/日)として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
12
20
血液透析患者の1日当たりの目標栄養量である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
リンは、たんぱく質量(g)×15mgとする。
21
パーキンソン病治療薬レボドパ(L−ドーパ)の吸収に影響することから、昼食として摂取を控えるのが望ましい食事である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
シーフードドリア
22
骨粗鬆症の治療時に摂取を推奨する栄養素と、その栄養素を多く含む食品の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
ビタミンD ――― しろさけ
23
食物アレルギーに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
小麦アレルギーでは、米粉を代替食品として用いることができる。
24
進行大腸がん患者に対し、4週間の放射線療法を開始したところ、イレウスをきたした。治療を継続するため長期の栄養管理が必要である。この患者に対して、現時点で選択すべき栄養投与方法として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
中心静脈栄養
25
胃切除患者における術前・術後の病態と栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
経口補水は、術前2~3時間まで可能である。
26
消化管機能が保たれている重症外傷患者である。受傷後2日目から経腸栄養法を開始した。誤っているのはどれか。1つ選べ。
開始時の投与速度は、200mL/時とする。
27
ホモシスチン尿症の治療で制限するアミノ酸である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
メチオニン
28
公衆栄養活動に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
ヘルスプロモーション活動の一環として行われる。
29
国民健康・栄養調査(国民栄養調査)結果における、脂質の食品群別摂取構成比率の推移である(図)。図のa~dに該当する食品群の組合せとして、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
a:油脂類 b:魚介類 c:肉類 d:乳類
30
開発途上国における5歳未満の子どもの栄養状態に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
低栄養の評価指標として、WHOのZスコアがある。
31
食育基本法に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
食育の推進に当たって、国民の責務を規定している。
32
健康増進法に規定されているものである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
食品表示基準の策定
33
国民健康・栄養調査に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
健康日本21(第二次)の評価に用いられる。
34
食事バランスガイドに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
運動の重要性が示されている。
35
学生100人を対象に、7日間の食事調査を実施し、個人の平均的な摂取量を把握した。その結果を基に、集団としての平均値と標準偏差を算出した(表)。変動係数が最小のものである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
脂肪エネルギー比率
36
公衆栄養アセスメントに用いる情報と、その出典の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
児童の発育状況 ―――― 学校保健統計調査
37
日本人の食事摂取基準(2020年版)を用いた、成人集団における食事摂取状況の評価とその指標の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
栄養素の摂取不足 ――――― EARを下回る者の割合
38
特定給食施設の設置者が取り組むことで、利用者の適切な栄養管理につながるものである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
給食の生ごみのリサイクルの推進
39
給食経営管理におけるトータルシステムに関する内容である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
給食経営の管理業務ごとにマネジメントサイクルを回し、それらを連動させて機能させる仕組み
40
健康日本21(第二次)では、特定給食施設における適切な栄養管理の実施状況に関して、管理栄養士・栄養士の配置割合を評価指標とし、目標値を80%としている。この目標値に達していない施設である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
事業所
41
給食経営における資源に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
ABC分析に基づいてAグループの食材を重点管理することは、物的資源の有効活用に当たる。
42
K社員食堂における月間の売上高は400万円、固定費160万円、変動費200万円である。損益分岐点売上高(万円)として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
320
43
社員食堂の現行メニューの販売戦略を立てるため、PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)を行った(図)。売上成長率は今期以前の売上に対する成長率を示す。分析結果を踏まえた販売戦略として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
カテゴリーBに分類されたメニューは、売上成長率および売上構成比が高いため、積極的な販売促進活動を行う。
44
K病院栄養部門(図)の組織・人事管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
給食課長が、調理師のための衛生研修会を企画する。
45
保育所における3歳以上児の栄養・食事計画に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
給与栄養目標量は、身長・体重の測定結果を参照して定期的に見直す。
46
給食の品質管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
適合(製造)品質は、検食で評価する。
47
クックチルシステムに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
前倒し調理により、調理作業の閑忙の平準化が可能である。
48
Kクリニックに勤務する管理栄養士である。 患者は、42歳、女性。2型糖尿病と診断された。 身長155cm、体重62kg、BMI 25.8kg/m2。標準体重53kg。血圧136/82mmHg。空腹時の血液検査値は、HbA1c 7.0%、血糖130mg/dL、AST 30U/L、ALT 40U/L、LDLコレステロール144mg/dL、トリグリセリド280mg/dL。 医師から、1日の指示エネルギー量を1,800kcal、炭水化物エネルギー比率を50%Eとして栄養食事指導を行うよう指示があった。 この患者に普段の食事を聞き取った(表1)。この患者の優先すべき栄養上の問題である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
炭水化物の摂取量が多い。
49
Kクリニックに勤務する管理栄養士である。 患者は、42歳、女性。2型糖尿病と診断された。 身長155cm、体重62kg、BMI 25.8kg/m2。標準体重53kg。血圧136/82mmHg。空腹時の血液検査値は、HbA1c 7.0%、血糖130mg/dL、AST 30U/L、ALT 40U/L、LDLコレステロール144mg/dL、トリグリセリド280mg/dL。 医師から、1日の指示エネルギー量を1,800kcal、炭水化物エネルギー比率を50%Eとして栄養食事指導を行うよう指示があった。 一つ前の問題を踏まえ、栄養食事指導を行い、その1か月後に2回目の栄養食事指導を行った。2回目の指導時に、患者が持参した1日分の食事記録から、糖尿病食事療法のための食品交換表に基づき単位の計算を行った(表2)。1日の合計単位数は20.2単位であった。 優先的に改善を指導する項目である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
「表1」
50
K病院に勤務する管理栄養士である。 患者は、58歳、男性。COPDで、3年前より吸入薬を使用していた。風邪がきっかけで呼吸困難となり救急搬送された。入院後、気管支拡張薬、ステロイド薬が投与され、酸素療法を行っている。 入院時、身長170cm、体重50kg、BMI 17.3kg/m2。血圧132/90mmHg、心拍数135回/分、血清アルブミン値3.8g/dL、安静時エネルギー消費量1,440kcal/日。 この患者の1日当たりの必要エネルギー量(kcal)を算出した。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
2200
51
K病院に勤務する管理栄養士である。 患者は、58歳、男性。COPDで、3年前より吸入薬を使用していた。風邪がきっかけで呼吸困難となり救急搬送された。入院後、気管支拡張薬、ステロイド薬が投与され、酸素療法を行っている。 入院時、身長170cm、体重50kg、BMI 17.3kg/m2。血圧132/90mmHg、心拍数135回/分、血清アルブミン値3.8g/dL、安静時エネルギー消費量1,440kcal/日。 入院1日目は呼吸苦や腹部膨満感により食事を摂取できなかった。入院2日目に、静脈栄養法と併せて、経口摂取による栄養補給を行った。用いる栄養補助食品である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
MCT含有ゼリー(200kcal/80g)
52
K病院に勤務する管理栄養士である。 患者は、58歳、男性。COPDで、3年前より吸入薬を使用していた。風邪がきっかけで呼吸困難となり救急搬送された。入院後、気管支拡張薬、ステロイド薬が投与され、酸素療法を行っている。 入院時、身長170cm、体重50kg、BMI 17.3kg/m2。血圧132/90mmHg、心拍数135回/分、血清アルブミン値3.8g/dL、安静時エネルギー消費量1,440kcal/日。 入院7日目、呼吸状態の改善に従い、食欲の改善も見られ、常食(3回)と栄養補助食品(1回)で、エネルギー目標量の5割を摂取できるようになった。リハビリテーションを開始するため、栄養管理計画を見直した。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
1回当たりの食事提供量を減らして、食事の回数を増やす。
53
K病院の管理栄養士である。 患者は、72歳、女性。下部食道がん切除および胃管を用いた再建手術の目的で入院した。 身長150cm、体重40kg、BMI 17.8kg/m2。標準体重50kg。基礎代謝量920kcal/日。入院前、食べ物がつかえる感じはあったが、通常量程度の食事は摂取できていた。入院後も、経口摂取を継続している。 再建手術直後からの栄養投与目標量の組合せである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
エネルギー(kcal/日):1,200 たんぱく質(g/日):50
54
Kリハビリテーション病院に勤務する管理栄養士である。 患者は、88歳、女性。数日前から、ろれつが回らなくなったため、急性期病院を受診した。頭部MRIの結果、脳梗塞と診断され入院した。意識はおおむね清明であったが、右片麻痺が認められた。入院翌日、38℃台の発熱、咳、痰を認め、急性肺炎と診断された。肺炎は軽快し、当院へ転院となった。 精査の結果、患者は嚥下障害が認められたため、摂食嚥下支援チームで対応することになった。日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類のコード0jから、摂食嚥下リハビリテーションを開始することになった。その時の患者の姿勢である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
左側臥位、頸部前屈
55
K保育園に勤務する管理栄養士である。園内で食事を作り提供している。3~5歳児の昼食で、野菜の残菜が目立った。そこで、園として食育を実施することにした。 保護者向けの食育だよりを発行することにした。子どもの野菜を食べるセルフ・エフィカシーを高める方法として、保護者に行ってほしい内容である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
子どもの前で保護者がおいしそうに野菜を食べること
56
K県健康増進課に勤務する管理栄養士である。K県では、国の結果と比較できるように、国民健康・栄養調査と同じ方法で、県民健康・栄養調査を実施することになった。 調査員として非常勤の管理栄養士・栄養士を雇用する。調査の精度を高めるために行うべきことである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
調査方法の手技を確認・練習する研修会を行う。
57
K県健康増進課に勤務する管理栄養士である。K県では、国の結果と比較できるように、国民健康・栄養調査と同じ方法で、県民健康・栄養調査を実施することになった。 食事記録内容の確認を行ったところ、飯の量が「茶碗1杯」と記録されていた。この場合に重量を推定するための対応である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
フードモデルや実物大食品カードを用いて、対象者に確認して推定する。
58
K市健康増進課の管理栄養士である。 K市(5万人)では健康増進計画の一環として、減塩の取組を行ってきた。取組開始時に、食塩摂取量と減塩に対する意識について調査を行っており、減塩に対する意識が高い者の方が食塩摂取量が少なかった。計画は10年計画で、5年目に中間評価を行った。表は過去4年間に行った取組である。 取組開始時と中間評価時に、それぞれ市民1,000人ずつを無作為抽出し、横断調査を実施した(図1、2)。調査方法は同一である。市民の食塩摂取量の変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
第1四分位点未満の者の食塩摂取量は下がったが、第3四分位点以上の者の食塩摂取量は上がった。