問題一覧
1
肝臓の毛細血管壁の構造は、有窓内皮に分類される。
✕
2
腎臓や小腸粘膜の毛細血管は有窓内皮であるため、低分子薬物は窓構造に存在する小孔を介して毛細血管を透過できる。
〇
3
一般に、血漿タンパク質と結合していない非結合形薬物分子が毛細血管壁を透過できる。
〇
4
薬物の血漿中濃度に対する組織中濃度の比は、組織中非結合形分率に対する血漿中非結合形分率の比に等しい。
〇
5
タンパク非結合型薬物の濃度は、定常状態において血漿中と組織間隙液中との間でほぼ等しい。
〇
6
薬物の組織分布が平衡に達すると、血漿中と組織中の非結合形薬物濃度は等しくなる。
〇
7
単純拡散のみで血液脳関門を透過する薬物では、血漿中非結合形濃度よりも脳内非結合形濃度の方が高くなる。
✕
8
薬物の組織分布が平衡に達すると、血漿中と組織中の非結合形分率は等しくなる。
✕
9
一般に、単純拡散により血液中から組織へ分布しやすい薬物の特徴として、正しいのはどれか。1つ選べ。
油/水分配係数が大きい
10
水溶性が高い薬物の方が組織移行性は大きい。
✕
11
脂溶性の高い薬物の分布容積は加齢に伴って減少する。
✕
12
薬物の血漿中非結合形分率の増大は、血漿中薬物濃度に対する脳内薬物濃度の比を上昇させる。
〇
13
血漿タンパク質と薬物の結合は、通常、共有結合である。
✕
14
血漿タンパク質のうち、最も多く存在するのがγ-グロブリンである。
✕
15
アルブミンは血漿中に約4g/dL 存在し、プロプラノロールやイミプラミンのような塩基性薬物と強く結合する。
✕
16
アルブミンに最も結合しやすいのはどれか。1つ選べ。
ワルファリン
17
血漿アルブミン濃度は肝硬変で低下し、血漿中の薬物の非結合形の割合が増加する。
〇
18
ジアゼパムは、アルブミン分子上の薬物結合部位のサイトⅡに結合する。
〇
19
✕
20
血漿タンパク質のうち、プロプラノロールとの親和性が最も高いのはどれか。1つ選べ。
α1-酸性糖タンパク質
21
✕
22
分布容積は、体内薬物量を組織中薬物濃度で除することで得られる。
✕
23
みかけの分布容積は、体内薬物量と血漿中薬物濃度の平衡定数として定義される。
✕
24
2
25
組織中非結合形分率に対する血漿中非結合形分率の比が大きい薬物ほど、分布容積は大きい。
〇
26
組織成分との結合が強い薬物の分布容積は、総体液量を超えることがある。
〇
27
組織移行性の大きい薬物の分布容積は、血漿容積に近い値となる。
✕
28
ジゴキシンの分布容積は、全体液量より小さい。
✕
29
体重1 kg当たりの分布容積が0.6 Lの薬物は、血漿を含む細胞外液に主に分布する。
✕
30
アンチピリンは血漿タンパク質との結合性が強く、ほとんど血漿中に分布し、その分布容積は血漿量にほぼ等しい。
✕
31
血漿タンパク結合率が著しく高く、組織結合は無視できるほど低い薬物の分布容積は、血漿容積に近似できる。
〇
32
血漿タンパク結合率が高い薬物のみかけの分布容積は体内水分量とほぼ等しい。
✕
33
血漿タンパク結合の変動が分布容積に及ぼす影響は、組織結合性が大きい薬物ほど顕著である。
〇
34
分布容積が最も大きいのはどれか。1つ選べ。
アミオダロン
35
特定の臓器や細胞内小器官(核やリソソーム、ミトコンドリアなど)に分布する薬物は、体重1kgあたりの分布容積が10Lを越えることがある。
〇
36
結合定数の大きい薬物を高用量投与した場合、血漿タンパク結合率が増大すると考えられる。
✕
37
平衡透析法において、平衡状態に到達したとき、内液と外液の非結合形薬物濃度は等しい。
〇
38
薬物の血漿タンパク結合の解析に用いられる式はどれか。1つ選べ。
Langmuir式
39
6
40
タンパク質が薬物分子に対して同じ親和性をもつとき、横軸に薬物の非結合形濃度の逆数、縦軸にタンパク質1分子あたりの結合形薬物分子の逆数をとると右上がりの直線が得られ、縦軸との切片の逆数はタンパク質1分子あたりの薬物の結合部位数となる。
〇
41
ある薬物のアルブミンへの結合に関する両逆数プロットを実線で表し、また、この薬物のアルブミンへの結合が別の薬物の共存により競合的に阻害された場合を点線で表すとき、正しい図はどれか。1つ選べ。 ただし、図中のrはアルブミン1分子あたりに結合している薬物の分子数を、[Df]は非結合形薬物濃度を示す。
3
42
血液脳関門の実体である細胞はどれか。1つ選べ。
脳毛細血管内皮細胞
43
血液脳脊髄液関門の実体を形成している細胞はどれか。1つ選べ。
脈絡叢上皮細胞
44
血液脳関門では毛細血管内皮細胞が密着結合で強く連結しているため、薬物が脳移行するためには毛細血管を経細胞的に透過しなければならない。
〇
45
血液脳脊髄関門では、薬物は脈絡叢上皮細胞間隙を通過することで脳移行する。
✕
46
図は薬物の血液脳関門透過速度と1−オクタノール/水分配係数の関係を示したものである。フェキソフェナジンについて、正しい記述はどれか。1つ選べ。 ただし、B群の薬物においては血液脳関門透過速度と分子量で補正した分配係数との間に、図に示す直線関係がみられている。
C群に属し、P−糖タンパク質によって脳内への移行が妨げられる。
47
循環血液中のレボドパは、血液脳関門にあるアミノ酸トランスポーターの働きで脳実質組織へ移行する。
〇
48
カルビドパは血液脳関門に発現する中性アミノ酸トランスポーター LAT1 を介して脳移行する。
✕
49
レボドパは、主にアミノ酸トランスポーターLAT1により脳内に移行する。, ベンセラジドは、末梢組織におけるレボドパからドパミンへの代謝を阻害する。
50
図は脳毛細血管の断面を模式的に示したものである。1〜6のうち、P−糖タンパク質の局在と機能を表すのはどれか。1つ選べ。ただし、矢印は薬物の輸送方向を示す。
2
51
血液脳関門に発現する P–糖タンパク質MDR1は、基質となる薬物の血漿中非結合形濃度に対する脳内非結合形濃度の比を上昇させる。
✕
52
母体血と胎児血が胎盤内で混ざり合うことで、薬物は母体血から胎児血へ移行する。
✕
53
脂溶性の高い薬物は、血液胎盤関門の透過性が高く、胎児に移行しやすい。
〇
54
母体から胎児への移行性が最も低いのはどれか。1つ選べ。
インスリン
55
薬物は母体血中でアルブミンと結合した状態では、胎盤を介して胎児血に移行しない。
〇
56
胎盤にはP-糖タンパク質が発現し、薬物の胎児血への移行を抑制している。
〇
57
胎盤にはシトクロムP450などの薬物代謝酵素が存在しないため、薬物は胎盤で代謝を受けることなく胎児血に移行する。
✕
58
胎盤には母体血中の抗体を胎児に移行させる透過機構が存在しないため、全ての抗体医薬品は胎児血に移行しない。
✕
59
リンパ系に移行した薬物は、血液循環系へ移行した薬物に比べてゆっくりと全身に分布する。
〇
60
消化管からリンパ系を介して吸収された薬物は、肝初回通過効果を受けずに全身循環系に到達する。
〇
61
毛細リンパ管内皮細胞は密着結合を形成しているため、分子量の小さい薬物の方が透過しやすい。
✕
62
皮下に投与された分子量5,000以下の薬物は、毛細血管よりも毛細リンパ管に移行しやすい。
✕
63
分子量5,000以上の薬物は皮下注射すると、分子量が大きいため血管内皮細胞の間隙を通過しにくく、一部はリンパ管系に移行する。
〇
64
皮下投与された抗体医薬品は、リンパ系へ移行しにくい。
✕
65
リンパ系に移行した薬物は、胸管リンパを経て肺動脈に入り、全身循環血を介して体内に分布する。
✕
66
薬物の乳汁移行性について正しい記述はどれか。1つ選べ。
乳汁は血漿に比べて酸性であるため、弱塩基性薬物は乳汁中に移行しやすい。
67
血漿タンパク結合率が高い弱酸性薬物は、乳汁中への移行性が高い。
✕
68
乳汁と血漿のpHは同じであるため、薬物が弱酸性あるいは弱塩基性であることは、乳汁移行性に影響を及ぼさない。
✕