問題一覧
1
うつ病とは2週間以上継続する抑うつ気分と興味・関心や喜びの喪失を主特徴もする「抑うつエピソード」を呈する代表的な精神疾患
正しい
2
うつ病の薬物治療法は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)及びセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNEI)によって行われるが、三環系抗うつ薬、非定型抗精神病薬、気分安定薬の投与は避けるべき
誤り
3
うつ病への認知行動療法では、感情や行動の負の影響を与えている考え(歪んだ認知)を理解し、より現実的な捉え方ができるように修正していくことで、不快な感情の軽減と適切な対処行動の促進を促す
正しい
4
双極症(双極性障害)は、躁エピソードと抑うつエピソードを繰り返す気分変調を主特徴とする精神疾患である
正しい
5
双極症(双極性障害)の治療は気分安定薬等の薬物治療法や認知行動療法等の心理社会敵支援による精神科外来での支援を基本とするが、自殺・他害のリスクが高い場合、あるいは精神運動興奮や易怒性等で社会的に著しい障害を引き起こしている場合には入院加療を要する
正しい
6
パイオ・サイコ・ソーシャルモデル(生物・心理・社会モデル)は、一人の患者を生物学的側面、心理的側面、社会的側面から多軸的に評価するという現在一般的と考えられているモデルである。
正しい
7
科学的根拠に基づいた医療を evidence-based medicine (EBM) というが、精神医学ではこの概念は用いない。
誤り
8
世界保健機関(World Health Organization, WHO)の国際疾病分類は、ICD と呼ばれる。
正しい
9
現在、日本国内ではICD-10が使われているが、英語版ではICD-11がすでに公表されている。
正しい
10
米国精神医学会(American Psychiatric Association)による診断と統計の手引き第5版のことをDSM-5という。
正しい
11
統合失調症とは、主に思春期や青年期頃が好発年齢であり、陽性症状(幻覚や妄想)、陰性症状(意欲の低下、感情表現の減少など)、認知機能障害などを主徴とし、一定の割合が慢性に経過する原因不明の精神疾患である。
正しい
12
妄想は、思考内容の障害であり、「他人と共有しない誤った観念を確信し、それを訂正させることができないもの」とされ、その代表的な内容には被害妄想、微小妄想、誇大妄想などがある。
正しい
13
幻覚は「知覚すべき対象なき知覚』であり、感覚器により、幻視、幻臭、体感幻覚などに分類されるが、聴覚における幻覚は存在しない
誤り
14
統合失調症における認知機能障害は、陽性症状や陰性症状とならんで、社会機能に関わる重要な症状である。認知機能障害(記憶、注意、集中力、判断力、計画や実行機能の障害)が強いと、勉強や就労をはじめ生活の様々な場面で大きく影響する
正しい
15
統合失調症の治療は、定型抗精神病薬や非定型抗精神病薬等による薬物療法は有効だが、心理社会的療法(精神療法、社会生活技能訓練、作業療法など)は有効ではない。
誤り
16
精神医学では原則として特定のモノや状況など明確な対象がある場合「恐怖」、自分の内から生じる対象のない不快な感情を「不安」とする
正しい
17
不安症(不安障害)には広場恐怖とパニック症、社交不安定症、全般不安症、強迫症、心的外傷後ストレス症、解離症、身体的苦痛症などが含まれる
正しい
18
不安症の薬物治療法では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やベンゾジアゼピン系などの抗不安薬が 用いられる。
正しい
19
不安症の心理療法では、認知行動療法を行うべきではない
誤り
20
依存とは、身近なアルコールをはじめ、大麻、覚せい剤、ヘロイン、コカイン、タバコに含まれるニコチンや有機溶剤などの物質を使用することで、重大な問題が生じているにもかかわらず、その物質を使用し続けて、自分自身でコントロールできなくってしまう状態である
正しい
21
アルコール使用障害(アルコール依存症)とは、飲酒に対する欲求が高まり、繰り返し強迫的に飲酒するようになる状態である。飲酒量がコントロールできなくなり、様々な問題が生じても飲酒量を減らすことができなくなる。
正しい
22
アルコール使用障害の治療では、アルコールの接種を完全に止め続ける断酒が、最も安定かつ安全な目標である。解毒の後、疾病教育、カウンセリング、AA(Alcoholics Anonymous)や断酒会といった自助グループなどの心理社会的支援を実施するが、薬物治療や家族療法は治療の選択肢には入らない。
誤り
23
薬物依存とは、薬物の作用による快楽を得るため、あるいは離脱による不快を避けるために、有害であることを知りながらその薬物を続けて使用せずにはいられなくなった状態である。
正しい
24
薬物依存を生じさせる代表的な物質として、覚せい剤、大麻、アヘン類、コカインなどに加え、抗不安薬等として使用されるベンゾジアゼピン系薬剤にも依存性があり注意が必要である
正しい
25
パーソナリティそのものがその人の人生の困難や苦しみの原因になっているとき、バーソナリティ症(パーソナリティ障害)とされる。
正しい
26
DSM-5 では、10種のパーソナリティ症が3つの群に分けられている。例えば、A 群 (奇妙で風変わりな群)には猫疑性パーソナリティ障害、B群(感情的で気分が動きやすい群)には境界性パーソナリティ障害、C群(不安で内向的な群)には回避性パーソナリティ障害が含まれる。
正しい
27
パーソナリティ症の病因には、生物学的要因が関係しており、養育環境やトラウマ体験など心理的要因は関係していないと考えられている。
誤り
28
摂食症群(摂食障害)は、肥ることへの恐怖のために、極端な食事制限(拒食)、過食、自己誘発性嘔吐、過活動といった行動を示す疾患である。身体イメージのゆがみや痩せへの執着が特徴である。
正しい
29
身体的危機状況のときは、医師のもとでの身体治療と栄養指導が優先され、認知行動療法、対人関係両方、力動的精神療法といった心理的治療はその後に行う。
正しい
30
月開スペクトラム症は、社会的コミュニケーション・相合的対人反応の際害や限定された反復する機式の行動・興味・活動を呈する傾向を特徴とする。薬物療法が有効であるため、心理社会的支援は薬物療法の効果が十分でないときだけ検討する
誤り
31
注意欠知多動性際症は、不注意・多動性・衝動性の3種類の主症状によって定義される。治療は基本的に心理社会的支援策である親ガイダンス、学校との連携、子どもとの面接など心理社会的支援から始める。
正しい
32
チックとは、突然に繰り返される動きや身振り、発声などである。18歳以前に多種類の運動チックと 1種類以上の音声チックが 1 年以上続く場合にトゥレット症候群と診断される。支援にあたり、心理教育によって家庭・学校・場環境を調整することが重要である。
正しい
33
限局性学習症とは、読み・書き・計算など学習に関連する特定の能力だけに著しい困難を示す状態のことである。症状に有効な薬物療法はなく、支援環境の整備が第一である
正しい
34
発達性協調運動症は、粗大・微細運動スキルにおけるぎこちなさやゆっくりであること、不正確さのために、年齢や全体的知能から期待される水準より著しくしたために日常生活に支障をきたしており、こうした特徴が幼児期早期から認められる。
正しい
35
ICD-11 の神経認知障害群の下位カテゴリーには、せん妄、軽度認知障害、健忘症、認知症が含まれる。
正しい
36
せん妄とは、香睡状態よりは軽い中等度までの意識障害を背景に、幻覚・妄想・不安・不眠・興奮・御徊など多彩な精神症状を呈する状態である。
正しい
37
認知症とは、いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し、複数の認知機能障害があるために社会生活に支障をきたした状態をいう
正しい
38
認知症の症状は、記憶障害に代表される認知機能障害と認知症の行動・心理症状に大別される。これらは、中核症状と周辺症状といぅ表現をなされることもある
正しい
39
認知症の特に重要なものは、レビー小体型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症の3つである。
誤り
40
中枢神経系に作用し精神機能に影響を及ぼす薬物を、一般に向精神薬と呼び、抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬、抗不安薬、睡眠薬、抗てんかん薬、抗認知症薬、抗酒薬、精神刺激薬などが含まれる。
正しい
41
抗精神病薬は、統合失調症の諸症状に使用され、その他の障害への使用を行ってはならない。
誤り
42
さまざまな精神療法(あるいは心理療法)の奏功に共通する因子として、治療同盟、共感、治療目標の共有と協力などが挙げられる。
正しい
43
治療目標の共有とは、患者の情報を整理して言語化し、見立てと治療計画を説明することによって行われる。
正しい
44
リカバリーとは、個人の熊度や価値、感情、目標、技術や役割が変化していく過程のことで、とても個人的で、人によって異なる過程である。精神の病気による制限があったとしても、何かに貢献し、希望にあふれ、満たされた生活を送る生き方である
正しい
45
精神科外来における心理職の業務は、患者に対する個人心理療法や心理検査を担当し、グループセラピーやデイケアのスタッフとして活動へ参加することは避けた方がよい。
誤り
46
精神科病棟への入院は、自傷や他害の防止、薬の調整、依存症の教育入院、リハビリテーション入院、休養入院、専門的な治療などを目的として行われる。
正しい
47
精神科の入院形態には、精神保健福祉法に規定された任意入院、措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院がある。
正しい
48
リエゾン精神医学とは、精神科医療従事者が、身体疾患治療中の患者の精神症状を単に治すということにとどまらず、身体科スタッフや家族・患者との関係への介入、看護上の問題へのアドバイスや指導、退院後も患者が適切な医療や福祉につながるような連携の支援、場合により医療スタッフの心理的ケアなど、幅広い活動を含む。
正しい