問題一覧
1
神経軸索の活動電位の再分極に関わるイオンは何?
K⁺
2
神経軸索の活動電位の脱分極に関わるイオンは何?
Na⁺
3
興奮していない時の細胞膜の膜電位を何と呼ぶか。
静止膜電位
4
これ以上脱分極すると活動電位が開始する電位を何というか。
閾膜電位
5
脱分極がNaチャネルを開き、さらにNa流入を起こすことが繰り返される。これを何と呼ぶか。
ホジキンサイクル
6
活動電位の際に使われる遅延整流性Kチャネルは不活性化する?しないる
不活性化しない
7
活動電位の際に使われる遅延整流性Kチャネルの活性化はNaチャネルと比べて速い?遅い?
遅い
8
活動電位の伝導の際に、興奮終了部で流れる外向き電流は何?
イオン電流
9
活動電位の伝導の際に、未興奮部で流れる外向き電流は何?
容量性電流(局所電流)
10
皮膚表面で軸索の走行部を電気刺激して活動電位を発生させるとして、運動神経で発生した活動電位はどちらに伝導するか?
中枢側と末梢側の両方へ
11
皮膚表面で軸索の走行部を電気刺激する場合、どの電極の位置で活動電位が発生するか。 またそれが起こる理由は何?
陰極 陰極の直下では、電流が軸索内から軸索外へ流れることにより細胞内が脱分極したのと同様の状態となるから。
12
皮膚表面で軸索の走行部を電気刺激して活動電位を発生させるとして、運動神経で発生した活動電位は、中枢側と末梢側両方に伝導するが、ここで発生した活動電位が次に興奮させるのはどんな細胞か。
骨格筋細胞
13
Naチャネルが脱分極を起こすと、しばらくの間開口できなくなることをなんという?
不応期
14
不応期の長さはどれくらいか
5m秒
15
皮膚表面で軸索の走行部を電気刺激して活動電位を発生させるとして、運動神経で発生した活動電位は、中枢側と末梢側両方に伝導するが、この現象をなんという?
両方向性伝導
16
髄鞘は軸索のどんな性質を変えるか
伝導速度 (髄鞘があることで伝導速度が速くなる)
17
神経の束には異なる種類の軸索が含まれている。十分強い電気刺激を行って離れた場所で活動電位を記録するとどのような軸索の活動電位が最初に記録されるか。
太い軸索が先
18
神経の束には異なる種類の軸索が含まれている。十分強い電気刺激を行って離れた場所で活動電位の波形を記録すると、どのような形になるか。図示し、現象名を答えよ。
一回の刺激に対して3個の活動電位の波形が観察されている。
19
峰別れという現象は軸索のどんな性質によるものか
太い軸索の方が伝導速度が速く、細い軸索の方が伝導速度が遅いという性質
20
膜電位固定法で記録すると、静止膜電位付近から0mV付近に電位変化を起こすと、電流が記録される。これは活動電位の発生時と類似している。流れるイオン電流(2m秒、5m秒)と向きを書け。
最初の2m秒 流れるイオン:Na⁺ 電流の向き:内向き 最初の5m秒 流れるイオン:K⁺ 電流の向き:外向き
21
神経軸索を膜電位固定法で記録するとき、−60mVから0mVに変化させるとどんな波形が記録されるか。図示しなさい。
下向きの振れは内向き電流(Na⁺電流)、 上向きの振れは外向き電流(K⁺電流) を示している。 −60mV → 0mVの電流は、−10mVと10mVの間になる。
22
活動電位の伝導の際には『跳躍伝導』の性質が知られる。どのような軸索で見られるか。
有髄線維
23
活動電位の伝導の際には、『不減衰』の性質が知られる。この意味を書きなさい。
活動電位はNa⁺イオンの流出で脱分極するが、Na⁺の平衡電位が軸索の全長に渡って維持されているため、活動電位の伝導の間に減衰しない。
24
活動電位の伝導の際には『絶縁伝導』の性質が知られる。この意味を書きなさい。
活動電位は軸索を伝導するが、隣の軸索には伝播しない。(活動電位が発生している軸索のみで伝導する)
25
神経の軸索において、 興奮部と未興奮部では、それぞれ何によるどんな電流が流れているか
興奮部 Na流入による内向き電流 未興奮部 容量性電流による外向き電流
26
膜電位依存性Naチャネルは不活性化のための細胞内構造を持つ?持たない?
持つ
27
電位依存性Naチャネルと遅延整流性Kチャネルのイオンの選択性の違いと関連がもっとも強いイオンの性質はどんなの?
水との親和性
28
膜電位依存性NaチャネルはATPase活性を持つか、持たないか。
持たない
29
イオンチャネルを用いたイオンの膜輸送形式は何?
促通拡散
30
膜電位依存性Naチャネルと遅延整流性Kチャネルのイオン選択性はイオンチャネルのどのような構造と関連性が強い?
ポアの形状
31
膜電位依存性Naチャネルと遅延整流性Kチャネルのゲート機構はイオンチャネルのどのような構造と関連性が強いか。
電位センサー
32
膜電位依存性チャネルの電位センサーはどのような電荷を持つ?
プラス電荷
33
膜電位依存性チャネルの電位センサーはどこに存在する?
膜貫通ドメイン
34
膜電位依存性Na⁺チャネルがNa⁺イオンを透過する際に、水分子との関係を書きなさい。
1個の水分子と結合した状態で通過する。
35
膜電位依存性Na⁺チャネルの不活性化を担う構造を何と呼ぶか。
Ball and Chain
36
膜電位依存性Na⁺チャネルの不活性化はチャネルタンパク質のどの部分で起こるか。
細胞内ドメイン
37
イオンチャネルの開閉の仕組みで代表的なものを2つ書きなさい。
膜電位(脱分極) リガンド(神経伝達物質)
38
リガンド依存性のイオンチャネルの代表例を二つ書きなさい。
ニコチン性アセチルコリン受容体 NMDA受容体
39
膜電位依存性Naチャネルと膜電位依存性Caチャネルのイオン選択性の違いはどこに依存する?
ポア入り口のアミノ酸の負電荷量
40
膜電位依存性Naチャネルと膜電位依存性Caチャネルの膜貫通ドメインの数はどっちが多い?少ない?同じ?
同数
41
Naチャネルをブロックする毒素を1つ書きなさい。 また、それを加えると何が消失する?
TTX(フグ毒) 内向き電流
42
Kチャネルをブロックする化合物を1つ書きなさい。 また、それを加えると何が消失する?
TEA(テトラエチルアンモニウム) 外向き電流が消失する
43
ニコチン性アセチルコリン受容体チャネルのαサブユニットは何個で構成される?
2個
44
ニコチン性アセチルコリン受容体チャネルは何個のサブユニットで構成される?
5個
45
パッチクランプ法で記録される単一チャネル電流はどのような形に見える?
矩形
46
パッチクランプ法で1個のイオンチャネルを記録している時、電流はどのように流れるか。
頻繁に変化する。
47
内向き整流性Kチャネルの電流量を−100mVと0mVで比較するとどうなるか。
−100mV > 0mV
48
内向き整流性Kチャネルが脱分極時に電流を流さないのはなぜか。
Mg²⁺イオンなどによるブロックが起こるため
49
嚢胞性肺線維症の原因となるイオンチャネルはどのようなイオンを通すか。
Cl
50
ニコチン性アセチルコリン受容体はどのようなイオンを通すか。
Na⁺, K⁺
51
AMPA型グルタミン酸受容体はどのようなイオンを通すか。
Na⁺、K⁺
52
Na⁺チャネルのゲート電流は何に起因するか。
チャネルの構造変化
53
Nav1.4(膜電位依存性Naチャネルの1つの遺伝子)の異常で家族性高K周期性四肢麻痺が起こる場合がある。どのような遺伝子異常が想定されるか。
点変異
54
シナプス遅延が観察されるのは電気的シナプスと化学的シナプスのどちらか
化学的シナプス
55
電気的シナプスと化学シナプスの伝達方向はそれぞれどちらか
電気的シナプス…双方向 化学シナプス …一方向
56
電気的シナプスで電気信号を伝える膜タンパク質は分子量200Daの分子量を透過するか
透過する
57
電気シナプスと化学シナプスではどっちの方が伝導は速い?
化学シナプスの方が速い
58
電気シナプスと化学シナプスはそれぞれ過分極応答を伝達するか
電気シナプス…伝達する 化学シナプス…伝達しない
59
電気シナプスと化学シナプスで、シナプス間隙が狭いのはどっち?
電気シナプス
60
電気的シナプスで電気信号を伝える膜タンパク質は何という構造体を作るか
ギャップ結合
61
EPSPの 神経伝達物質 流入するイオン 電位 は何か?
神経伝達物質…アセチルコリン 流入するイオン…Na⁺ 電位…脱分極
62
IPSPの 神経伝達物質 流入するイオン 電位 は何か?
神経伝達物質…グリシン イオン…Cl⁻ 電位…過分極
63
fastEPSPが1回起こった場合、活動電位は発生するか。
発生しない
64
興奮性のfastEPSPは加重をすることが可能か
可能
65
脳でfastEPSPを起こす代表的な伝達物質の受容体はどのようなイオンの透過性を変化させるか。
Na⁺とK⁺
66
EPSPとIPSPが同一ニューロンで発生した場合、活動電位は発生する?しない?
発生しない
67
化学的シナプスで逆行性信号を担う分子は?
一酸化窒素(NO)、カンナビノイド
68
fastEPSPの平衡電位はおよそ何mVか。
0mV
69
fastIPSPの平衡電位はおよそ何mVか。
−70mV
70
遅いEPSPで働くタンパク質の例を2つ書きなさい。
GPCR 三量体Gタンパク質
71
終板で発生する脱分極のことをなんというか
終板電位(EPP)
72
電気刺激をしなくても見られる終板電位を何というか。
mEPP
73
化学シナプスでの伝達物質がシナプス小胞に入っていて、開口分泌によりそれがシナプス間隙に分泌されることを何というか
小胞仮説
74
化学的シナプスの末端で活動電位が起こり、神経伝達物質の放出が起こる一連のプロセスを何というか。
興奮分泌連関
75
シナプス小胞が神経伝達物質を放出するときに、シナプス小胞膜は何を起こすか。 また、その時、シナプス小胞と細胞膜はどのような挙動を取るか。
開口分泌 膜の融合
76
シナプス小胞が神経伝達物質を放出するときに、シナプス小胞上で働くタンパク質を何と呼ぶか。
v-SNARE
77
化学的シナプスの末端に抑制性シナプスが作用することを何と呼ぶか。
シナプス前抑制
78
化学的シナプスが他のニューロンでの過分極を介して抑制する現象を何と呼ぶか。
シナプス後抑制
79
運動ニューロンに対してフィードバックを使う回路の名前を書きなさい。
反回抑制
80
フィードフォワード回路を使う脊髄反射経路の名前を書きなさい。
拮抗筋抑制
81
シナプス前細胞を抑制するシナプスの名称を答えよ
抑制性シナプス
82
運動ニューロンに反回抑制を起こすニューロンの名前を書きなさい
レンショウ細胞
83
繰り返し刺激などによってシナプス伝達効率が変わる性質を何と呼ぶか。
可塑性
84
繰り返し刺激などによってシナプスの可塑性を担うイオンチャネルを1つ書きなさい。
NMDA受容体
85
図のような実験を行う。ラットの坐骨神経に刺激電極を取り付ける。ラットの胴体は左、ラットの右脚は右に位置する。ラットの尾にアース電極(E)を付けておく。ラットの足はリンガー液を浸した濾紙に接するようにセットアップしてある。電気刺激を行なって下肢の筋肉が収縮する反応が見られた際に、濾紙の2点(A と B)で電気記録を行うとする。 図のような位置に興奮発生の先端部が到達している時に、図中に電位分布を記入しなさい。
写真
86
前の問題のような電気分布が記録されるのは生体が容積導体の性質を持つためである。 容積導体を介して記録される代表的な臨床検査としてどのようなものがあるか。
心電図
87
下肢の骨格筋に筋弛緩薬(スキサメトニウム塩化物)を注射した場合、神経刺激に対して筋肉の反応は時間が経過するに従ってどうなるか。
最初に収縮し、その後弛緩
88
筋弛緩薬は何という分子に作用するか。
ニコチン性アセチルコリン受容体
89
筋弛緩薬の注射を行った筋に対して、この後、カフェインを注射すると、筋肉の張力はどうなるか。
強くなる
90
カフェインは何という分子に作用するか
リアノジン受容体