イギリスのマグナ・カルタは憲法の源流である。

日本の憲法学は、ドイツの影響はあまり受けてない。

憲法の英訳はconstitutionである。

憲法に反する行政処分は無効である。

イギリスの憲法は不文憲法である。

日本国憲法は軟性憲法である。

日本国憲法は法の支配を採用していない。

日本の法体系は大陸法系に属する。

憲法では「国民の権利」と明記されているが、外国人や法人にも一定の権利が保証されている。

判例上、外国人の入国の自由が保証されないが、在留外国人の海外旅行の自由は保証される。

南九州税理士会試験判決は、税理士会が政治運動資金を組合員から徴収することを認めた。

未成年者は判断能力が未熟であることから、その保護のために権利が制約されることがある。

判例は、行政の中立性等の確保の目的として公務員の政治的行為を禁止することも合憲とした。

判例は逃亡・証拠隠滅防止や所内秩序維持のために新聞記事を黒塗りにすることも合憲とした。

憲法上の権利は国家に対する権利なので私人間では全く役に立たない。

判例は、企業が特定の思想等を理由に採用拒否することも違法ではないとした。

憲法が保証する人権は絶対不可侵であり、制限は一切許されない。

内在的制約原理によれば、人権は相互調整を目的をして制限される。

一般的自由説に基づけば、憲法13条は「自分らしく生きる」ために必要な範囲の人権を保証する。

人格的利益説に基づけば、憲法13条は、私達が私生活全てを自由に決定することをも保証する。

「宴のあと」事件判決は、プライバシー保護のために表現の自由は制限されると判示した。

早稲田大学江沢民事件判決で最高裁は、氏名や住所等の個人を識別できる情報を警察に提供することを認めた。

エホバの証人無断輸血事件判決は、輸血を拒否して死を選ぶ自由が保証されることを判示した。

大阪空港公害訴訟の最高裁判決は、環境権の保障を明示的に認めた。

法の下の平等は、生前から憲法で保障されていた。

憲法24条2項では、家族制度を法で定めるにあたり、男女平等を重視するべきであるとしている。

憲法14条1項後段列挙事由は、歴史上差別の理由としてあつかわれてきた事柄の例である。

尊属殺重罰規定事件判決で、最高裁の多数意見は尊属殺人罪の立法目的が憲法に違反するとした。

最高裁は婚外子の法定相続分を婚内子の半分と定める程度を違憲と判断している。

最高裁は女性の６ヶ月の再婚禁止期間を違憲と判断し、再婚禁止きかんは廃止された。

最高裁は夫婦同氏制が憲法に違反しないとしている。

家族の多様化に対応するため、日本では同性婚が法律で認められている。

治安維持法は、無政府主義や共産主義を掲げる団体にのみ適用されていた。

信条説は、世界観・人生観等の個人の人格形成の核心のみを憲法19条が保護するとかんがえる。

他者の名誉を毀損した者に、裁判所は、謝罪報告の掲載を命じる事もできる。

謝罪報告の強制は、本人の意思に反して本人名義の謝罪文を掲載させるので憲法19条に反する。

最高裁は、政治集会に参加した等の記載からは思想・信条を読み取ることができないとした。

国旗国歌法は公立学校の法典等では国旗に向かって起立し国歌を斉唱すべきと定めている。

国旗に向かい起立し国家を斉唱することを公立学校教員に命ずることは憲法19条に反する。

起立斉唱すべき職務命令に反した教員に減給以上の処分を行う場合には慎重な考慮が必要である。

国が国民に対して、特定の信仰を強制または禁止することは、信教の自由に反する。

信教の自由は、個人の人格的な要素となりうるものであることから、絶対に保障される。

宗教的な活動であっても、刑法上の犯罪行為を行えば、常に有罪となる。

殺害行為を行った宗教団体については、その宗教的な信仰一切への規制が正当化される。

政教分離原則は、信教の自由の保障のために、国が宗教に対して中立できることを要求する。

津地鎮祭事件判決によれば、政教分離原則は、国と宗教の完全に分離を要求する。

空知太神社訴訟判決は、市が神社に土地を無償貸与した点などを違憲と判示した。

孔子廟訴訟判決は、特定の宗教に優遇措置を取っているとして、市による土地の無償貸与を違憲と判示した。

明治憲法の「言論著作」の自由のもとで、国民は自由に表現することができた。

生前の出版社は、内務省による検閲を恐れて、しばしば伏せ字をしていた。

表現の自由の価値とされるのは、心理の探求と自己表現の２つだけである。

情報公開法に基づいて、誰でも、国の行政機関を持つ情報の開示を請求できる。

税関検査は、憲法21条２項が禁止している検閲には該当しない。

BPOは、放送に関する自主規制機関である。

表現のテーマや主題に関する規制を内容中立規則という。

市役所や国立大学は、パブリックフォーラムだと考えられている。

最高裁によれば、わいせつ表現の処罰は憲法に違反する。

青少年を保護するための表現規制は認められている。

児童ポルノの所持が処罰されるのは、販売目的で所持してる場合だけである。

名誉毀損を処罰することは、表現の自由の問題を引き起こさせない。

他人の私生活を公開する内容の小説を出版することは、プライバシー権の侵害になりうる。

有権者でないものには、政治活動の自由も認められない。

ヘイトスピーチをすると、民事上・刑事上の責任を取られる必要がある。、

選挙活動の規制は、表現の自由の観点からは一切許されない。

大日本帝国憲法では集会・結社の自由は一切認められていなかった。

集会の自由は民主主義社会における重要な基本的人権の一つとしてときに尊重しなければならない。

市民会館等の「住民の福祉を増進する目的」で利用する施設は「公の施設」と呼ばれる。

最高裁は、広島市暴走族追放条例の条文が広汎・不明確であり集会の自由を侵害するとした。

新潟県公安条例事件判決は、デモについて一般的な許可制を取ることは憲法に反すると述べた。

最高裁は、「集団暴徒化論」を採用し、東京都公安条例を合憲と判断した。

結社の自由は、団体を結成・団体に加入する自由であり、団体に加入しない人には関係ない。

地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教は、破壊活動防止法に基づいて解散させられた。

学問の自由には、研究するだけでなく、発表したり、教えたりする自由も含まれる。

憲法には明文の規定がないので、大学の自治は保障されていない。

明治憲法でも学問の自由は保証されており、学問弾圧はなかった。

憲法23条で保障された学問活動といえども他者の権利や公益により制約されることがある。

大学の自治の効果として、大学は今日でも警察権や裁判権が認められている。

国立大学は、国に属する機関である。

戦後においても、国が大学の自治に介入するような事案がある。

大学の自治は学問の自由を下支えするものなので、両者が衝突することはない。

憲法には職業選択の自由しか書いてないので、職業遂行の自由は保障されていない。

生命や健康に対する危険を防止等するための規制を消極目的規制という。

小売市場事件判決は、小売市場の距離制限を積極目的規制とし、合憲と判断した。

薬事法事件判決は、薬局の距離制限規制を消極目的規制とし、違憲と判断した。

公衆浴場の距離制限に関する昭和30年判決は、公衆衛生目的の規制とし、違憲と判断した。

公衆浴場の距離制限の規制目的は、時代の状況によって変化してきた。

近年の最高裁は、もはや小売市場事件判決を先例とはしていない。

最高裁は、タトゥー施術を医行為ではないと判断した。

財産権として保障される権利の具体的な内容は、法律によって定められる。

森林法事件判決では、民法上の共有物分割請求権を森林法が制限していることが違憲とされた。

財産権の内容は法律で定めることとなっており、条例による財産権の制限は許されない。

財産権は、社会的拘束を受けやすい権利であると考えられている。

農地改革の際に買収された土地は、全て小作人に売り渡され、農地として活用された。

年金の受給権は公法上の権利なので、給付額の切り下げは憲法上の財産権の問題とはならない。

土地収用の際、土地所有権者が拒否した場合、収容の手続きは断念せざるを得ない。

最高裁は、憲法29条3項に基づいて直接補償請求できる場合があることを認めた。

自由権とは、自由を保障するための介入する権利である。

具体的権利説によると、裁判所は、生存権を具体化する法律がなければ違憲審査をできない。

朝日訴訟判決では、生存権の具体的権利性が否定された。

朝日訴訟判決では、厚生大臣の判断に対する司法審査の可能性が認められた。