分担金は、地方税について不均一課税をした場合にもその事件に関して徴収することができる

普通地方公共団体の長は分担金の徴収に関する処分についての審査請求をされた場合には、これが不適法であり却下するときを除き、議会に諮問してこれを裁決しなければならない

普通地方公共団体は、公の施設の利用の対価、行政財産の使用の対価として使用料を徴収できるが、普通財産を貸し付けた場合も使用料を徴収できる

証紙による収入の方法によることができるのは、使用料または手数料の徴収についてである

普通地方公共団体は、当該団体の使用料と手数料の歳入については、その収入確保と住民の便益の増進に寄与すると認められる場合に限り、私人にその徴収または収納の事務を委託することができる

収入については、原則としてその徴収の権限を私人に委任することはできないが、法令に特別の定めがある場合には委任できる

収入については、条例の定めるところにより、証紙による収入の方法によることができる。証紙の売り捌き代金は、証紙が貼り付けされたときに歳入金に計上する

隔地払いは、隔地の債権者に対して小切手を直接送付することにより支出する方法であり、指定金融機関を指定していない普通地方公共団体においても認められる

会計管理者は、決算を出納閉鎖後3ヶ月以内に監査委員の審査に付さねばならない

出納閉鎖後の審査は、計算の過誤の有無についての審査にとどまらず、法適合性にも及ぶ

決算の際、付属書類は決算認定の対象にならない

市町村長は決算認定後に当該決算内容に誤りがあり、その結果、決算金額に異動を生ずる場合、決算内容を修正し、議会の再認定に付すことができる

議会は、決算審査にあたり、証拠書類の検閲が必要となった場合、別段の議決をすることなく当該証拠書類の提出を求めることができる

歳計現金は、普通地方公共団体の歳入歳出に属する現金であるため、当該普通地方公共団体の指定金融機関または指定代理金融機関以外の金融機関には預金することができない

歳入歳出外現金の保管には、利子を付さない

歳計剰余金は、普通その金額の1/2を超えない金額について積み立てることができ、その残額は、繰上充用金または償還期限を繰り上げて行う地方債の償還の財源に充てることができる

契約保証金は、損害の額が契約保証金未満であるときは、その差額を契約の相手方に返還しなければならない

競争入札においては、予定価格の制限の範囲内の価格で最低制限価格以上の価格の入札がなかったとき、再度入札ができるが、この場合、契約保証金及び履行期限以外の入札条件は変更できない

物品に関する事務に従事する職員は、その取扱いに係る物品については、普通地方公共団体から譲り受けることはできない

物品の出納の年度区分は、その出納を執行した日の属する年度ではなく、専ら支出負担行為がなされた日の属する年度によることとされている

物品の出納は、会計管理者の権限であるが、これは普通地方公共団体の長の通知がなければ行うことができない

普通地方公共団体の職員は、公有財産を譲り受け、または自己の所有物と交換することができない

公有財産は、長が原則として管理するが、教育財産については、長の総括のもとに、教育委員会が管理する。また、地方公営企業の用に供する資産は、企業の管理者が取得、管理及び処分する。

公有財産である土地は、基金に属する土地に限り、当該地方公共団体を受益者として政令で定める信託の目的により、議会の議決を経てこれを信託できる

公有財産に関する事務に従事する職員は、その取扱いに係る公有財産を譲り受けることができず、これに違反する行為は無効となり、契約において特別の定めをしても効力はない

行政財産は、公益上の利便のため目的外の使用を許可することが認められているが、その使用関係においては、借地借家法の適用を排除することができる

普通財産は、行政財産以外の一切の公有財産であり、普通地方公共団体は、これを私人とと同じ立場で管理処分し、その収益を財源に充てることができない

普通地方公共団体は、普通財産である土地について、当該普通地方公共団体の議会の同意を得て、第三者を受益者とする信託契約を行うことができる

普通地方公共団体が信託を行うことができる不動産は、普通財産である土地及びその定着物に限られる

専門委員は附属機関ではないが、常設の専門委員のみ配置でき、臨時の専門委員は不可である

基金に属する現金の出納及び基金に属する有価証券の保管は、会計管理者の権限である

普通地方公共団体は、特定の目的のために基金を設けた場合、いかなる場合も当該目的のためでなければこれを処分してはならない

住民監査請求の請求権者は、法律上の行為能力を有する普通地方公共団体の住民であれば、国籍の有無を問わず、個人でも法人でもよい

監査請求の対象とする行為のあった日または終わった日から一年を経過したときは、いかなる場合も請求をすることはできない

監査委員が監査を行うにあたっては、請求人に証拠の提出または陳述の機会を与えることができる

監査委員は監査及び勧告を、請求があった日から30日以内に行わなければならない

住民監査請求があった場合は、監査委員が当該行為の停止を勧告する権限は、外部監査人にも認められている

住民監査請求があった場合に、監査委員は、請求人または関係のある普通地方公共団体の長等の執行機関もしくは職員の陳述の聴取を行う場合において、必要があれば関係のある普通地方公共団体の長その他の執行機関もしくは職員または請求人を立ち会わせなければならない

住民訴訟は、監査委員の勧告または勧告を受けた普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関もしくは職員の取った措置に不服があるときに、当該勧告または措置を対象として提起できる

普通地方公共団体の住民が提起した住民訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する

普通地方公共団体の住民が提起した住民訴訟が係属しているときは、当該普通地方公共団体の他の住民は、別訴をもって同一の請求ができない

損害賠償等の請求を命じる判決が確定した場合には、判決の日から60日以内に、普通地方公共団体の長は損害賠償等の請求をすることができる

普通地方公共団体の長個人に対する損害賠償等の請求義務が認められたが支払いに応じないため、長個人に対して訴訟を提起する場合には、会計管理者が当該普通地方公共団体を代表する

議会は、議員が会議規則及び委員会に関する条例に違反した場合に限り、議員に対し、議決により懲罰を科すことができ、懲罰に関し必要な事項については会議規則中にこれを定めなければならない

競争入札において再度の入札に付しても落札者がいない場合には、随意契約によることができ、この場合には、最初の競争入札に付す時に定めた契約保証金および履行期限については変更できるが、予定価格は変更できない

副市町村長は、長が議会の同意を得てこれを選任するが、選任の同意について議会が議決しない場合には、長はこれを専決処分することができる

会計管理者は、長の補助機関である職員のうちから長がこれを命ずるが、会計管理者の権限に属する事務を処理させるため、長は規則で必要な組織を設けることができる

長期継続契約は、議決の必要なし

内部統制の方針策定は、都道府県は必須、市町村は任意である

条例は、法令に違反せず自治法の範囲内にある限り、個々の法律の授権を要さずに議会の議決を経て制定される

条例は、必要な予算措置が適確に講ぜられる見込みが得られるまでは、議会に提出できない

条例の制定権は憲法に基づくものであり最高裁も認めているが、この憲法にいう条例には、長が定める規則も含まれる

基本的人権は侵すことのできない永久の権利であるが、絶対無制限のものではなく、法律の留保事項がない限り、条例をもって基本的人権を制約することもできる

長は、再議その他の措置を講じた場合を除き、条例の議決があった日から20日以内に当該条例を公布しなければならない

市町村の名称議決は、出席議員の2/3以上の特別多数議決が必要とされる

規則は条例と同様に、形式のいかんを問わず、憲法第94条の規定を直接の根拠として制定できるものと一般的に解されている

条例及び規則ともに、法令または条例の委任等がなくても、法規たる性質を有するものを定めることができる

規則の制定権は個々の法律の授権に基づくものと解されている

法令に特別の定めがあるものを除き、条例中に罰則を規定できるが、規定にあたって、包括的や一般的な罰則規定を設けることはできない

条例で罰則を設けることができる根拠は憲法第94条から直接与えられたもので、それには、ただ法律の範囲内という制約が付されているにすぎない

条例に違反した者に対する過料は裁判所が科し、規則に違反した者に対する過料は長が科する

議長及び副議長の任期は議員の任期とされているが、議会の会議規則で議長及び副議長の任期を定めた場合には、会議規則に定める任期がそれぞれの任期となる

議会の選挙の決定に不服がある者は出訴できるが、これら議会または議長の処分または裁決の当該団体を被告とする訴訟は、議長が当該団体を代表する

議会に常任委が設置されているときは、原則として議案の審議を常任委に付託しなければならない

定例会は、条例で定められた回数が招集されるが、招集しても定足数を欠き会議に至らなかった場合には1回と計算されない

議長は本会議の議決には加われない

正副議長は議員の中から選挙されるが、この選挙には公職選挙法が準用され、有効投票が1/4以下でも最多数の者が当選者となる

議会は議決権を有するが、議会の議決事項は自治法に制限列挙されており、議決事項をさらに条例で追加することはできない

議案の提出は、定例会及び臨時会の会議中でありさえすれば可能であるが、議会の休会中には、議案を提出できない

議員は、原則として条例案を議会に提出できるが、予算を伴う条例案については、議会に提出することができない

議会が、調査を行うため当該区域内の各種団体に紹介し又は記録の送付を求めたときは、公法人や国の行政機関は求めに応じなければならない

議会の議員の調査研究に資するため、議会の会派に限り政務活動費を交付できるが、この費用の対象、額、交付方法は条例で定める

検査権は、必ずしも具体的な事件の発生を要件としていない

検査権の発動には議決は不要

閉会中に受理した請願は、閉会中の委員会に付託できる

意見書は、当該団体に関する事件であれば、公益の有無にかかわらず、全てのその内容とすることができる

意見書は、当該団体の事務に属するものに限られる

常任委員会は、付託された事件のみならず、広くその担当する部門の事務に関し調査することができ、書面審査や実地検査もできる

議会運営委員会は、議会で選任された委員をもって構成され、政党や会派間の調整上必要な委員会であることから、委員の任期は議員の任期とされる

議会運営委員会は、当該団体の事務に関する調査又は審査のために必要があるときは、参考人の出頭を求め、その意見を聞くことができる

定足数の原則は、議員定数の半数以上の議員が出席しなければ会議を開くことができない原則をいい、この半数以上の議員には議長は含まれない

定足数の原則は、その日の会議を開くための定足数を定めたものであって、一旦休憩し再び会議を開くときは、当該原則は適用されない

会議不継続の原則の例外として、議会の議決により付議された特定の事件について委員会の閉会中の継続審査が認められた場合には、一般選挙後の次の議会にも及びうる

議会は議員に対し懲罰を科すことができるが、議会の運営と無関係な事由には認められない

懲罰の種類は4種類に限定されており、どの種類を選ぶかは、議会の自由裁量である

懲罰を受けた議員は、懲罰の種類を問わず出訴できる

長は公有財産の総合調整権を有し、行政財産の用途変更には協議は不要である

長は内部組織の設置及びその事務分掌については条例で定めなければならず、規則で定めることはできない

議会の不信任議決規定により長は、議会で長の不信任議決があった日から10日以内に議会を解散しないときは、職を失う

職務代理者は、長の全権限を代理するが条例の提出件は持たない

職務代理者は、長の全権限を代理し、監査委員や教育長の選任を行える

副市町村長は、長、会計管理者または監査委員と親子、夫婦または兄弟姉妹の関係にある者であるときは就任できない

議会の権限に属する軽易な事項で、議会の条例により特に指定されたものを長が専決処分したときは後に議会に報告し承認を求めなければならない

違法な議決又は選挙が再議に付され、出席議員の2/3以上の賛成で同一議決があるときは、長は知事又は総務大臣へ審査請求できる

異議ある条例の制定改廃や予算の議決以外の議決にも、再議の対象が拡大されているものの、異議があっても議会の選挙や議会の決定は対象とならない

特別的拒否権は、議会の議決又は選挙の原因となる議会の行為が対象となり、議会の同意を必要とする行為や議会の決定を必要とする行為は対象とならない

長に対する不信任議決は、初めての議決の場合は議員定数の2/3以上の出席で、出席議員の3/4以上の同意を必要とする

議会の権限に足する軽易な事項であらかじめ長に委任された議会の同意事項には、長は処分について速やかに議会に報告しなければならない

公安委員会は共同設置ができない