問題一覧
1
細胞がその生成物などを放出することを( ① )という。
分泌
2
分泌は大きく分けると二種類であり、消化液や汗、涙のような消化管や体外に分泌する( ① )と、ホルモンのような直接体液(血液)に分泌する( ② )に分けられる。
外分泌, 内分泌
3
物質を放出する器官や細胞を( ① )という
腺
4
内分泌を行う腺を( ① )、外分泌を行う腺を( ② )という。
内分泌腺, 外分泌腺
5
ホルモンは内分泌腺から( ① )に放出されて、特定の( ② )や細胞に作用する物質のこと
血液中, 器官
6
ホルモンが作用する器官を( ① )といい、特定のホルモンと結合する( ② )を持つ標的細胞を持っている。
標的器官, 受容体
7
間脳の( ① )にはホルモンを分泌する神経細胞がある。この細胞を( ② )という。 ②が分泌するホルモンを( ③ )という。
視床下部, 神経分泌細胞, 神経分泌物質
8
間脳の視床下部で作られたホルモンは直接( ① )に放出されるものと、別の( ② )にホルモンの放出や抑制を促すものに分けることができる。 これらは( ③ )と呼ばれるところで調節されている。
血管, 神経分泌細胞, 脳下垂体
9
脳下垂体は( ① )と( ② )の二つに分かれている。
前葉, 後葉
10
視床下部から伸びた神経分泌細胞の一部は、( ① )の( ② )に繋がっている。その②に様々な放出ホルモンや抑制ホルモンを分泌する。 これらのホルモンが脳下垂体前葉にある神経分泌細胞に到達すると、様々なホルモンが分泌される。
脳下垂体前葉, 毛細血管
11
脳下垂体後葉は視床下部で作られた神経分泌細胞がそのまま( ① )に分泌される
血液
12
チロキシンとは( ① )から放出される、全身での( ② )を促進するホルモンである
甲状腺, 代謝
13
血液中のチロキシン濃度はどこで感知しているか
間脳の視床下部
14
血液中のチロキシン濃度が低下すると、視床下部に存在する神経分泌細胞から( ① )が脳下垂体前葉に分泌される。 その後、脳下垂体前葉に①が到達すると、( ② )が分泌される。 ②は血液によって甲状腺の神経分泌細胞に到達すると、( ③ )が分泌される。 チロキシン濃度が増加すると、間脳視床下部や脳下垂体前葉が感知して①や②の分泌を抑制する。
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン, 甲状腺刺激ホルモン, チロキシン
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甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンや甲状腺刺激ホルモンのような、最終的に作られた物質や効果が前段階に影響を与える仕組みを( ① )という。
フィードバック
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フィードバックは通常、多い場合には減らす方向に、少ない場合には増やす方向にフィードバックが働く。これを( ① )のフィードバックという。
負
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血液中に含まれるグルコースのことを( ① )という。グルコースは細胞のエネルギー源であり、欠かせない物質である。
血糖
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血糖値が低くなると自律神経や脳の( ① )が麻痺してくる。その結果、命の危険につながる症状が出ることがある。
中枢神経系
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血糖値が高すぎると、余分な血糖が( ① )や( ② )を傷つけるので腎機能低下や失明、末端組織の壊死、心肺機能の低下など様々な影響を受ける。
血管, 神経
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空腹時、血液100mlあたりの血糖は約( ① )mgほどになるよう調整されている。 一般に血糖は食事を取ったり、運動すると変動する。その後、( ② )が働くことにより、正常な範囲に戻る
70〜110, 恒常性
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血糖濃度を調整するホルモンの代表的なものは( ① )という。
インスリン
22
食事をすると、一時的に血糖値は上昇するが、すぐに食事前の数値に戻る。 これは、食べ物(グルコース)が消化の過程で( ① )で吸収されることで血液中のグルコース濃度(血糖濃度)が上昇し、これを( ② )で感知する。すると、( ③ )が働き、( ④ )の( ⑤ )の( ⑥ )が刺激される。 これが刺激されると( ⑦ )が分泌される。
小腸, 間脳視床下部, 副交感神経, すい臓, ランゲルハンス島, B細胞, インスリン
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すい臓のランゲルハンス島B細胞は直接血糖濃度の上昇を感知してインスリンの分泌を行うこともできる。インスリンを細胞が受け取ると細胞への( ① )の取り込み、消費が( ② )される。 また、肝臓や筋肉でグルコースから( ③ )に合成する反応が( ④ )される。 これらにより血糖濃度が低下していく。
グルコース, 促進, グリコーゲン, 促進
24
血糖濃度の低下を感知すると 副腎髄質からは( ① )が、 ランゲルハンス島A細胞からは( ② )が、 間脳視床下部からは( ③ )が分泌される
アドレナリン, グルカゴン, 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
25
血糖濃度の低下を( ① )で感知すると、( ② )により( ③ )および( ④ )の( ⑤ )の( ⑥ )を刺激する。 ③からは( ⑦ )が、⑥からは( ⑧ )と呼ばれるホルモンがそれぞれ分泌される。これらのホルモンは肝臓での、( ⑨ )からグルコースへの分解反応を促進する働きを持つ。
間脳視床下部, 交感神経, 副腎髄質, すい臓, ランゲルハンス島, A細胞, アドレナリン, グルカゴン, グリコーゲン
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血糖濃度の低下を間脳視床下部で感知すると、間脳視床下部は( ① )を分泌し、( ② )を刺激する。すると、②から( ③ )が分泌され、( ④ )と呼ばれるホルモンを分泌する。
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン, 脳下垂体前葉, 副腎皮質刺激ホルモン, 糖質コルチコイド
27
糖質コルチコイドは( ① )を分解してグルコース合成を促進する。この分解反応を( ② )という。血糖が低下した際に( ③ )が消費されて血糖が上昇するのはこれが原因である。
タンパク質, タンパク質の糖化, 筋肉
28
血糖調節機能がうまく機能せず、常に高血糖状態になる疾患を( ① )という。血液中の( ② )濃度が非常に高いので腎臓での②の再吸収が間に合わず、尿に②が残り( ③ )という状態になる
糖尿病, グルコース, 糖尿
29
糖尿病には( ① )と( ② )に分けられる。
I型, II型
30
I型糖尿病は( ① )が主であり、インスリンを分泌するすい臓の( ② )が自己免疫により破壊され、インスリンを物理的に分泌できなくなることで起こる疾患である。
自己免疫疾患, ランゲルハンス島B細胞
31
II型糖尿病は( ① )や( ② )、( ③ )などI型以外の理由で( ④ )の分泌が減少したり、④の効きが弱くなることが原因で起こる疾患である。
加齢, 生活習慣, 遺伝的要因, インスリン
32
糖尿病の約95%以上の患者が( ① )型糖尿病である
II
33
I型糖尿病の場合、各細胞の受容体が正常に働くことが多いので( ① )が体内に分泌されば問題が解決することが多い。この場合、①を( ② )することになる。その理由は、①は( ③ )からできており、経口摂取すると消化されてしまうからである。そのため、②で直接体内に入れる必要がある。
インスリン, 注射, タンパク質
34
身の回りには様々な細菌やウイルスが存在している。これが生体内に入ると様々な疾患を引き起こす。そのため、生体にはこれらのウイルスなどに対抗する機能が備わっている。病原体、紫外線、熱、化学物質などから身体を守る働きがある。これを( ① )という。
生体防御
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生体防御のうち、病原体などを体内から除去する仕組みを( ① )という。
免疫
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免疫は三つの段階に分けることができる。 ・( ① )防御 皮膚や粘膜などによる防御 ・( ② )免疫 食細胞による食作用での防御 ・( ③ )免疫 リンパ球による防御
物理的・化学的, 自然, 獲得
37
主に免疫に関与する細胞(免疫担当細胞)を7つ答えよ
マクロファージ, 好中球, リンパ球, 樹状細胞, T細胞, B細胞, NK細胞
38
主に免疫に関与する細胞は( ① )に存在する( ② )から分化してできた細胞である。B細胞は①で分化して( ③ )で成熟が完了し、T細胞は( ④ )で成熟が完了する。 ③には血液中の異物に関するフィルターのようなものがあり、集積し、免疫担当細胞により排除される。
骨髄, 造血幹細胞, 脾臓, 胸腺
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〜物理的・化学的防御〜 皮膚の表面部分は( ① )で覆われており、その最外層には( ② )と呼ばれるタンパク質が充満した細胞で満たされる。この最外層の細胞を( ③ )と呼ぶ。③は( ④ )からなり、表面の細胞は常に剥がれ落ちて新たなものが補充される。これを垢と呼ぶ。ウイルスは( ⑤ )に入り込むことで増殖するので、死細胞からなる角質層にはウイルスは感染できないのでウイルスの侵入を防ぐことができる。
表皮, ケラチン, 角質層, 死細胞, 生きた細胞
40
〜物理的・化学的防御〜 皮脂腺や汗腺から分泌される汗などは( ① )に保たれており、病原体の増殖を抑制している。また、汗や涙、鼻水、唾液などの分泌液には( ② )と呼ばれる酵素が含まれており、細菌の細胞膜を破壊することで増殖を防ぐ。それ以外にも、器官や消化器官などは( ③ )で覆われており、病原体の付着を防ぐ働きがある。さらに気管内壁の細胞には( ④ )が存在しており、異物を絡め取った粘液を繊毛運動により口の方に運ぶことで吐き出すことができる。これを( ⑤ )と呼ぶ。 胃液は強い酸性であり、病原菌が生きることができない環境である。また、( ⑥ )が存在するので、病原菌のタンパク質が分解される。
弱酸性, リゾチーム, 粘膜, 繊毛, 痰, ペプシン
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痰の色で自身の健康状態が分かる。 無色透明ならば健康 (①)・・・気管支炎、気管支喘息など (②)・・・細菌感染の疑い (③)・・・緑膿菌、慢性副鼻腔炎など (④)・・・肺炎、肺結核、肺がんなど (⑤)・・・肺出血、肺がん、肺結核、気管支拡張症など
白, 黄, 緑〜黄緑, 茶, 鮮やかな赤
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〜自然免疫〜 物理的・化学的防御を破って侵入した病原体は白血球の一種である( ① )、( ② )、( ③ )などの( ④ )に取り込まれ、排除される。この作用を( ⑤ )と呼ぶ。⑤により取り込まれた病原体は酵素により消化・分解される。
好中球, マクロファージ, 樹状細胞, 食細胞, 食作用
43
細胞内に侵入した病原体は食細胞で排除することはできないが、( ① )により、感染した細胞を直接攻撃し、細胞諸共死滅させることで排除する働きがある。主に( ② )した細胞や( ③ )に対する攻撃はこの細胞によるものである。
NK細胞, ウイルス感染, がん細胞
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異物が体内に侵入すると、食細胞の働きにより( ① )や( ② )と呼ばれる警告物質が分泌される。これにより、血管が拡張して血流が増加し、局所的に赤く腫れたり熱を持つようになる。その際に神経が刺激されることで痛みを伴うことがある。このような症状を( ③ )と呼ぶ
ヒスタミン, プロスタグランジン, 炎症
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炎症が起こると、毛細血管の細胞の結合部分が少し緩み、血液の水分が漏れ出る量が増える(組織液の量が増える)。これにより( ① )が生じたり、細胞の隙間から好中球や単球などが血管外に出ることで炎症箇所に( ② )が移動する。 さらに、マクロファージは( ③ )の一種である( ④ )と呼ばれる物質を分泌し、好中球などの食細胞を増殖させる働きがある。また、視床下部に作用することで全身の( ⑤ )を上昇させる。 これが風邪などにかかった時に発熱する原理である。
みずぶくれ, 白血球, サイトカイン, インターロイキン, 体温
46
サイトカインとは、細胞が分泌して他の細胞に働きかける物質の総称である。 特に白血球が分泌するサイトカインを( ① )という
インターロイキン
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炎症は病原体排除に必要な免疫反応の結果であり、そのキーとなるのがサイトカインというタンパク質である。サイトカインには様々な種類があり、その中でも炎症性サイトカインと呼ばれるサイトカインは患部を刺激し( ① )や他の免疫細胞の( ② )を行う。患部の治療とともにその働きが収束してくれれば問題はないが、必要以上にサイトカインが出続けると。炎症が止まらず体にとってショック状態となる。 こうした炎症が炎症を呼ぶ免疫の暴走状態を( ③ )と呼ぶ
発熱, 活性化, サイトカインストーム
48
サイトカインストームが全身で起こるとショック状態で( ① )が低下するため命に関わります。サイトカインストームの引き金となるのは、火傷などの外傷や細菌感染などです。例えば敗血症は本来身体を守るはずの免疫の、暴走だということがわかっています。 なお、近年では( ② )の感染症でもサイトカインストームは確認されている。血液凝固異常が起こり、血管内に血栓ができることで、心筋梗塞、肺塞栓、脳梗塞などが起こる可能性がある。 これが若年層での②による突然死の原因と言われている。
血圧, 新型コロナウイルス
49
ここまでの免疫機構(物理的・化学的防御と自然免疫)で抑えきれなかった病原体に対して働くのが( ① )である。①は特定の異物に対して特定の( ② )がはたらく。①は生まれた後に病原菌に感染を繰り返すことで強化される。
獲得免疫, リンパ球
50
病原体などの体内に入ってきた、様々な異物を総称して( ① )と呼ぶ。また、B細胞が分化した形質細胞から生産され、①と特異的に結合し、不活性化させるタンパク質のことを( ② )という。
抗原, 抗体
51
抗体と抗原が結合し、抗原を不活性化させることを( ① )という。この①を用いた免疫機構を( ② )という。
抗原抗体反応, 体液性免疫
52
体液性免疫について まず、抗原が生体内に入ると、( ① )が( ② )により抗原を取り込む。この後、消化するのだが、完全に消化せずに抗原の一部を①の細胞膜の表面に突き出す。これを( ③ )という。
樹状細胞, 食作用, 抗原提示
53
抗原提示をした樹状細胞は( ① )の一種である( ② )を分泌する。このとき、( ③ )は抗原と出会い、③の細胞膜上に抗原をくっつけることで抗原提示を行う。ヘルパーT細胞が抗原提示をした③と出会うと、③を刺激する②を分泌する。 これにより③の増殖などを活性化する。
サイトカイン, インターロイキン, B細胞
54
活性化したB細胞は増殖を繰り返すことで( ① )へと分化する。①は( ② )とも呼ばれ、②は細胞内で1種類の( ③ )を多量に産生できるようになる。
抗体産生細胞, 形質細胞, 抗体
55
樹状細胞が分泌するサイトカインは( ① )の他にも( ② )の増殖を促す
B細胞, ヘルパーT細胞
56
抗体は、( ① )と呼ばれるタンパク質からできており、抗原と特異的に結合することで抗原を不活性化させる、( ② )という反応を起こす。②によりできた複合体は( ③ )による食作用で処理される。
免疫グロブリン, 抗原抗体反応, マクロファージ
57
形質細胞は寿命が短く、すぐに死んでしまう。増殖したB細胞の一部は形質細胞に分化せずに、次の抗原の侵入に備えて待機する。このような細胞を( ① )といい、B細胞が①になったものを( ② )と呼ぶ。増殖したヘルパーT細胞も( ③ )となり残る。その結果、2回目の同じ抗原の侵入のときは素早く、多量の抗体を産生することができる。 これを( ④ )という。なお、1回目の侵入時の反応を( ⑤ )という。
記憶細胞, 記憶B細胞, 記憶ヘルパーT細胞, 二次応答, 一次応答
58
細胞性免疫とは何か
抗体が関与しない免疫のこと
59
体内に抗原が侵入すると、( ① )が抗原を( ② )で取り込み、( ③ )を行う。その後、( ④ )へ移動し、④で( ⑤ )と( ⑥ )に抗原提示を行う。⑤は抗原提示を受けて活性化し、増殖する。抗原提示を受けた⑤は⑥を活性化し、増殖を促す。その後、⑥は抗原に感染した細胞に直接攻撃を仕掛け死滅させる。⑥によって破壊された細胞についてはマクロファージによる食作用により排除される。
樹状細胞, 食作用, 抗原提示, リンパ節, ヘルパーT細胞, キラーT細胞
60
リンパ節内で増殖したヘルパーT細胞やキラーT細胞の一部は体内に残り、( ① )や( ② )になる。そして次の抗原への侵入に備える
記憶ヘルパーT細胞, 記憶キラーT細胞
61
結核は昔、国民病と呼ばれるほど蔓延していたが、現在は治療薬や予防接種により発症を抑えることができている。なお、結核の予防接種は( ① )と呼ばれ、結核菌への免疫記憶が形成されているかを確かめるのが( ② )と呼ばれる注射である。
BCG, ツベルクリン
62
ツベルクリンは結核菌の断片や弱毒化したものが入っており、免疫記憶があれば二次応答により、注射した患部が赤く腫れ上がる。これにより結核への免疫の有無を確認することができる。なお、結核の治療薬には( ① )などの抗生物質がある
ストレプトマイシン
63
他人の臓器を移植した際に、移植部位が脱落してしまうことがある。この現象は( ① )と呼ばれており、キラーT細胞が移植部位の細胞を異物として認識して、攻撃して排除しようとすることで起こる現象。
拒絶反応
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ヌードマウスとは( ① )が何らかの理由により機能しない、もしくは無い個体。①が無いため( ② )がほとんど存在せず②が関与する免疫機能が欠如しており、拒絶反応を示さない。 拒絶反応を示さないため、免疫の研究に用いられる
胸腺, T細胞
65
弱毒化や不活性化した抗原を( ① )という。
ワクチン
66
ワクチンを接種することで免疫記憶を獲得し、病気の予防に役立てるのが( ① )である。①は主に( ② )、麻疹、水痘、流行性耳下腺炎、風疹、結核などに対する予防法として用いられる。
予防接種, インフルエンザ
67
現在はワクチンにおいて弱毒化あるいは不活性化した病原体以外にも、抗原の遺伝子情報を持つ( ① )や( ② )などの核酸を接種して免疫記憶を獲得する予防接種も行われている。このようなワクチンは( ③ )と呼ばれており、新型コロナのワクチンはこのタイプである。 なお、このワクチンの開発によりワイスマンは2023年のノーベル生理・医学賞を受賞している
DNA, mRNA, 核酸ワクチン
68
世界で初めてワクチン接種を行ったのはイギリスの( ① )であると言われている。当時、世界的に( ② )が大流行していたが、牛の②である( ③ )に感染したことがある人は②に感染しないという事実をもとに、8歳の少年に③を接種した。少年は牛痘を発症したが、回復し、その後少年に②を投与したが発症しなかった。これにより②への対抗策が見つかり、1980年に②は地球上から根絶された。
ジェンナー, 天然痘, 牛痘
69
ウサギやウマなどに少量の抗原を複数回投与して、二次応答により抗体を大量に生産させることができる。この抗体を動物の血清ごと投与することで、生体内に侵入した毒素を無毒化させたり、感染症の治療を行う医療行為を( ① )と呼ぶ。 主に、ジフテリア、破傷風、ヘビ毒の治療に用いられる。
血清療法
70
血清療法は他の動物の血清を用いるので、その動物の( ① )がどうしても含まれてしまう。これは我々からすると異物であり、免疫の対象となる。一度血清治療を受けると、動物のタンパク質に対する( ② )ができてしまい、二次応答が激しく出ることがある。そのため、同じ血清治療は一回しか行えないデメリットがあった。 が、科学技術の発展に伴い、抗体のみを精製して( ③ )に製剤することが可能になり、二次応答のデメリットを解消することができた。
タンパク質, 免疫記憶, 血清剤
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血清療法を確立したのは( ① )とベーリングである。①は1889年に( ② )の純粋培養に成功し、破傷風の血清療法を確立した。その後、その手法を応用してジフテリアの血清療法を確立したベーリングと共に論文を発表。ベーリングはノーベル生理・医学賞を受賞したが、①は受賞できなかった
北里柴三郎, 破傷風菌
72
免疫反応が過敏に反応することで、体に起こる不都合な状態を( ① )という。①を引き起こす物質(抗原)を( ② )という。 ②になりうる物質は花粉、ダニ、ほこり、薬剤、卵、牛乳など多種多様であり、個人差がある。
アレルギー, アレルゲン
73
アレルゲンの刺激を受けて直ちに症状が出るタイプを( ① )、1〜2日経ってから現れるタイプを( ② )と呼ぶ
即時型アレルギー, 遅延型アレルギー
74
即時型アレルギーは( ① )によるもので、花粉症や喘息は即時型アレルギーである。即時型アレルギーはアレルゲンに対して産生された抗体が( ② )という白血球などに結合することで( ③ )が放出される。この③は血管拡張作用や気管支を収縮させる働きがある。
体液性免疫, 肥満細胞, ヒスタミン
75
即時型アレルギーの中で、2回目のアレルゲンに対して激しい反応を示し、全身症状を示すアレルギーを( ① )という。
アナフィラキシー
76
蜂に刺されたことがある人が再び同じ種類の蜂に刺されると免疫が蜂毒に過敏に反応し、急激な血圧降下や呼吸困難、意識消失などの症状を引き起こすことがある。このような状況を( ① )という。
アナフィラキシーショック
77
アナフィラキシーショックへの緊急的な対応として( ① )を投与すると心肺機能の増強、血圧上昇、気管支拡張などのショック作用を和らげる効果が期待できる。 この①を注射する道具は( ② )と呼ばれる
アドレナリン, エピペン
78
遅延型アレルギーは( ① )によるもので、ツベルクリン反応やアトピー皮膚炎などはこれにあたる
細胞性免疫
79
免疫反応は自分には起こらない。これはT細胞やB細胞が成熟する過程で自己と非自己を認識する仕組みがあるからである。自己を攻撃するリンパ球も作られるが、そのようなリンパ球はいずれ死ぬ。このようにして、自己に免疫反応を起こさない現象を( ① )という。
免疫寛容
80
免疫寛容がうまくいかないと、自己を非自己と認識して攻撃してしまう。このような自己の体の一部に対して抗原抗体反応や拒絶反応を示してしまう病気を( ① )という。
自己免疫疾患
81
免疫機能がうまく働かなくなる現象を( ① )という。代表的なものに( ② )がある。
免疫不全, エイズ
82
エイズの正式名称は( ① )であり、( ② )というヒト免疫不全ウイルスに感染することで発症する病気である。
後天性免疫不全症候群, HIV
83
HIVは( ① )に感染して機能を失わせている。①はキラーT細胞やB細胞の活性化に関わるので、①が機能を失うと、獲得免疫が機能しなくなる。 厄介なことにHIVによる①の破壊は即時に起こるのでは無く、長い年月をかけてゆっくり進行するので、一見健康に見える
ヘルパーT細胞
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エイズを発症し、免疫機能が低下すると、健康な時には感染しなかった細菌やウイルスによって発症する病気になりやすくなる。このような感染を( ① )という。 現在の医学ではHIVに対するワクチンや完全な治療薬は開発されていない。しかし、HIVの増殖を抑え、発症を防ぐ医薬品の開発は進んでいる。
日和見感染