問題一覧
1
3次元モデルデータを○○段階で利用するとどんなメリットがあるんだろうか。 まず、2次元図面では人間が頭の中で○○を想像しなければならないのに対し、3次元モデルは立体を可視化しているため、はるかにわかりやすいということが挙げられる。特に、図面に慣れていない一般市民でも形状や位置関係などが一目でわかるので、いらぬ誤解やトラブルが生じにくくなる。これは、○○と○○あるいは○○間の協議においても、理解するための時間が短縮されるので、効率化できるし、より良い設計の実現につながる。
設計, 立体形状, 設計者, 発注者, 施工者
2
次に、図面を描いたり利用したりしている技術者なら知っての通り、2次元図面にどうしても○○は避けられない。通常一つの構造物について、100枚を越す縮尺が異なり、見る方向や断面など様々な図面を描くので、同じ部材が異なる形で何枚もの図面に現れる。途中で寸法の変更などを繰り返すと、どんなにチェックしても○○性を保つことは困難である。ところが、3次元モデルでは、○○は1つしかないので、部材の寸法を変更したら、それっきりで良いから、そうしたミスがなくなる。
ミス, 完全, モデルデータ
3
2次元図面では、どんなにベテランの技術者でも、梁とパイプなどがかぶってしまうような設計をしてしまい、現場で梁に穴を開けるか、パイプを迂回させるといったトラブルを起こしがちである。しかし、3次元CADには、「○○」という機能があり、部材同士がぶつかり合っている、重なっているという場合には○○的にユーザに教えてくれるので、こうした干渉のミスを未然に防ぐことができる。
干渉チェック, 自動
4
設計作業で何が面倒くさいかといえば、○○の右にでるものはないだろう。2次元図面では、図面の一部をコピペして色を塗ったり、寸法を記入したりしながら、数式を書いて、電卓を叩いて、コンクリートや鋼部材の体積や面積、重量などを求める。また、盛土や切土の場合は、平面図から数多くの断面図の等高線を切って描き、そこに構造線をいれて面積を2次元CADで求め、○○法で体積を求めるという気の遠くなるような作業を行う。設計変更があったらば、同じ作業を繰り返さねばならない。ところが、○○を用いれば、各部材の体積や重量、切土・盛土量などが瞬時に自動的に求まる。これにより、複数の設計案を比較検討できるようになるので、設計の最適化が可能となる。
数量計算, 平均断面, 3次元CAD
5
設計作業では、数値解析や技術計算ソフトウェアに必要な入力データを作成するが、そのかなりの部分が○○や○○の幾何学的な形状データで、2次元図面の場合は、技術者が図面から座標値などを丹念に読みとって、手入力しなければならない。一方、3次元モデルデータであれば、3次元CADから○○や○○に渡すだけでよく、時間的に大幅に効率化できるのはもちろん、ミスが激減する。
構造物, 地盤, データ解析, 設計計算ソフト
6
3次元モデルデータを作成すれば、VR(Virtual Reality)ソフトですぐに○○ができるVRでは、立体視ができ、まるで自分がその環境に入り込んでいるかのように感じられるし、その場で構造物の色や質感などを変えることもできる。AR(Augmented Reality)を用いると、実際に現場で設計した構造物などの収まり具合を確認することができる。また、3Dプリンタにデータを入力すれば、○○がすぐにできる。
景観検討, 3次元模型
7
3次元CADには、3次元モデルを面で切ることによって○○を自動的に作成する機能がある。したがって、3次元モデルデータにしたからと言って、2次元図面がなくなるわけはなく、しかも3次元モデルから直接2次元図面が作成できるので、従来のような図面間での寸法値の齟齬といったミスが発生しにくい。
2次元図面
8
3次元モデルデータは、単に幾何学的な形状が3次元になっているだけではない。「○○」という考え方に基づいて、一つ一つの部材、例えばPC橋梁の○○や○○などが、一つの○○(モノ)になっており、種々の○○を与えることができる。属性には、コンクリートの強度や配合、鋼部材の鋼材名、工場製作部材の場合は工場名や製作年月日、型式、単価、など様々なデータを付与できる。また、各オブジェクトの数量より、積算ソフトと連携することで、面倒な積算作業を大きく効率化することができる。
オブジェクト指向, セグメント, 橋脚, オブジェクト, 属性
9
積算を行うためには、○○を立てる必要があり、工事用道路や仮橋などの設計、数量算出を行う上で、3次元モデルを利用するメリットは設計で記した通りである。さらに、従来は○○を2次元のコマ漫画のように描いていたが、3次元モデルを用いれば、3次元に○○を加えた○○モデルとして、3次元アニメーションで表現できる。4次元モデルは、工程計画表を○○(ガントチャート)のソフトウェアで作成し、各作業を示すバーと3次元モデルのオブジェクトを紐づけることによって実現でき、従来のような経験と勘で作成していた工程計画が科学的に作成できる上に、最適化を図ることも可能になる。
施工計画, 施工の手順, 時間軸, 4次元, バーチャート
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土工では情報化施工のうち、○○と○○(MG/MC)が標準的な工法になっているが、従来は、2次元図面から○○に準拠した○○を作成する必要があった。しかし、設計段階から3次元データであれば、そのまま使うことができて効率的である。また、トータルステーションを用いて、土工の出来形検査を行う際、設計データが3次元であれば、座標値の比較が自動的にできる。
マシンガイダンス, マシンコントロール, LandXML1.2, 3次元データ
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建設現場で作業員に指示する際、2次元図面では意思の疎通がうまくいかないことあるが、3次元であれば一目瞭然のため、効率的であり、ミスが減る。また、元請の施工会社と協力会社の間の会議では、2次元図面だとわかりにくかったのだが、3次元モデルデータをスクリーンに映し出して、4次元モデルで説明することにより、格段にわかりやすくなるだけでなく、改善案などの意見が出しやすくなる。また、現場で危険なところをビジュアルに示すことができるので、安全管理、安全教育に大きく貢献される。 従来は現場に大きな図面の束を持っていき、閲覧したり書き込んだりしていたが、3次元データでは、タブレットPCを持っていき、各部材の○○や○○をすぐに確認することができ、”○○”という情報を、インターネットを介して、サーバーに送ることができ、現場事務所ですぐに把握できる。現場に納品される二次製品や仮設材に、3次元モデルの○○と同じICタグ(○○)やQRコードを付けて置けば、タブレットPCで納品や設置完了のチェックが行えるので、より効率的で間違いのない○○ができる。
属性, 寸法, 各部材の状況をチェックした, ID, RFID, 建設生産管理
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3次元モデルとタブレットPCを用いれば、出来形を現場で容易に確認することができ、そのデータから、出来高も即時に算出できる。4次元モデル出来高と実績出来高を比較することにより、○○(予算と実績の比較管理)を科学的に行えるようになる。 ○○と○○(Mixed Reality)を用いれば、現場で設計した3次元モデルデータと実際の状況を比較して、施工ミスがないか、寸法に狂いがないかを確認できる。また、インターネットでARやMRによって得られる重畳映像を、現場から発注者の事務所に送ることによって、発注者が一々、時間をかけて検査をするために現場を往復する必要がなくなる。
予実管理, AR, VR
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維持管理における大きな問題の一つは、構造物の現状を表した正確なAs-Isの図面を、ほとんどの組織が持っていないということである。なぜなら、構造物は、完成後、増築や 改造などが行われるが、そうした工事の発注図面はあっても、それを構造物全体に反映させている組織はほとんどないからである。一方、3次元モデルデータを用いれば、常に最新の構造物の現状を表した正確なモデルに誰でもアクセスできるようになる。さらに、増築や改造などのプロセスを4次元モデルとして残しておくことができるので、転勤してきた職員でも経緯をすぐに把握することができる。 わが国では、2014年から橋梁とトンネルは5年に1回は○○を行うことが義務化された。現在問題となっているのは、点検報告書が○○であるため、ひび割れや錆、その他の不具合のある箇所が、2次元図面上に表示されているので、全体として把握するのにかなりの時間と労力がかかることである。一方、3次元モデルデータ上に点検結果を記載していけばどこにどんな損傷や不具合があるのか、一目瞭然であり、4次元モデルを使えば、○○が容易にできるようになる。
近接目視点検, ワープロ文書, 比較検討
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最近の○○の進歩は目覚ましく、小型軽量で電池が長持ちで遠くまで電波でデータを送ることができるようになった。今後は、橋梁や河川などの構造物に多くのセンサーが設置され、健全度モニタリングが実際に実施されることが期待される。しかしセンサーの設置位置や方向、設置方法などが2次元図面上に描かれていたのでは、技術者がそうした情報を覚えていかなければ、センサーによって得られる計測データの評価を自動化することは困難である。センサーの数が100個、1000個と増えていけば、とても把握できなくなる。一方、3次元モデル内部にセンサーの情報を埋め込み、計測データと紐づけすれば、簡単なプログラムによって、3次元モデル、センサー計測データを一元的にかつ自動的に管理して、データ評価が効率的に行えるようになる。 維持管理においては、写真、報告書、計測データなどの膨大なデータが得られるが、現状ではほとんどのデータが、コンピュータが理解しているように振舞わせることができないような型式になっている。これでは、このAIの時代にビッグデータとして利用できない。一方、3次元モデルデータは、各部材や構造などが、モデルデータとして登録されるので、コンピュータが理解しているかのように振舞わせることができる。このモデルデータに写真、報告書の文章、計測データなどを統合化することによって、AIで様々な発見ができるようになると考えられている。
センシング技術
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3.2.1 英国 英国政府では2011年にBIM Mandate(BIMの義務化)という施策を公表し、2016年から官庁が発注する一定規模以上の土木建築の設計と工事にBIMを義務化した。2015年段階の調査でBIMを適用することによって、2010年の建築物の平米単価が約20%削減されたことが報告されている。さらに、BIMを単純な3次元モデルの利用に止めず、受発注者間で共有する各種データの仕様や流れなどを規定し、標準化まで実施している。その標準は○○(Common Date Environment:共通データ環境)と呼ばれるもので、英国の標準である○○(British Standard)○○シリーズとなり、さらに国際標準○○にまでしており、戦略的である。さらに、2025年には、完全にISOで規定されたBIMにまで発展させ、33%コスト削減と50%の(設計と施工を合わせた)工期短縮を目標としている。
CDE, BS, 1192, ISO19650
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英国は政府だけでなく、○○もBIM化熱心であり、ロンドンとマンチェスターを結ぶ約500kmの高速鉄道プロジェクトに2013年時点でBIMを全面活用すると宣言している。また、バークシャーとエセックスをロンドン経由で結ぶ、118Kmの鉄道工事にもBIMが活用されている。 英国は、大陸法と異なり、英米法体系の国であることもあり、官公庁のプロジェクトであっても、○○(DBB:Design-Bid-Build)にあまり拘らず、○○(DB:Design-Build)や○○(Early Contractor Involvement:アーリーコントラクターインボルブメント)などがかなり採用されている。
鉄道会社, 設計施工分離発注方式, 設計施工一括発注方式, ECI
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3.2.2 フィンランド フィンランド政府は建築物のBIMのみならず、○○に特に熱心であり、InfraFinBImとして推進し、道路の設計と施工のインフラBIMを義務化している。国、大学、国立研究所、民間企業の連携が強く、大学が開発したソフトウェアをベンチャー会社が開発、販売したり、学会と民間企業がインフラBIMの国際会議を国内で開催していたりしている。
インフラBIM
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3.2.3 米国 米国は前述の通り、スタンフォード大学等でいち早く、オブジェクト指向の3次元CADの研究が実施され、米国政府もBIMの重要性を認識した。そこで2007年から、○○と○○は、土木建設の設計と施工において、BIMデータの納入を義務化した。しかし、米国においては連邦政府の発注量は、州の発注量と比べると少ない上に、各州法律が異なる位に裁量が大きいため、BIMの義務化については、州によって対応はまちまちである。ただ、2022年頃から、○○(米国全州道路交通運輸行政官協会)は、後述する道路などの土木インフラの3次元BIMモデルの標準を含む○○に急速に関心を持ち、高速道路の標準として取り入れる方向である。
米国連邦調達庁, 米国陸軍工兵隊, AASHTO, IFC4.3
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3.2.4 フランスとドイツ フランスとドイツも国としてBIM化を強く推進している。 フランスはインフラの共有可能な3次元モデルデータに関する研究開発に巨額の資金を投入し、○○年にBIMの義務化を目指していたが、新型コロナウィルスの感染拡大により、多少遅れ、完全に義務化するのではなく、規模に応じて、徐々に進めていくようにしている。 ドイツも○○年代半ば頃にトンネルの機械化施工に向けて巨額の研究開発資金を大学に拠出するなど、BIMを推進してきており、○○年から国の機関が発注する土木の設計と施工にBIMを義務化することとした、しかし、やはり新型コロナウィルスの感染拡大で、完全にBIM化ではなく徐々に進めている。
2022, 2010, 2020
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3.2.5 シンガポール シンガポールは、○○が一体となって、BIMを推進しており、アジアでは最も進んでいる国と言われている。既に、政府はBIMを義務化しており、建築物の建築確認申請には、IFCによるBIMモデルをチェックし、建築確認の作業を大幅に効率化している。 さらに、国全体の3次元モデルを作成し、Virtual Singaporeと呼ばれる国家的な3次元デジタルプラットフォームを構築し、産官学で利活用している。
産官学