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経営戦略

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  • ゆい
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  • 1

    会社設立して起業する際には、起業者の手持ち資金すなわち自己資本だけでは足りないので、他人からも資金を集める必要がある。銀行からの借入金、知人からの借金、株主からの出資金などは他人資本と呼ばれ、元利合わせて返済したり、配当を支払ったりする必要がある。

  • 2

    日本では、2006年に新しく会社法が施行された。その際、有限会社法は廃止され、いまや日本の会社のほとんどが株式会社である。そのかわり会社法では、株式会社の機関(株主総会、取締役会、監査役等)の設計を自由化した。

  • 3

    株式会社が、会社の不動産を登記する場合には、その構成員Aの名で登記する必要がある。ただし、Aが個人的に負った債務のために、債権者によってこの不動産が差し押さえられ、売却されて人手に渡ってしまうことがないように、有限責任制がとられる。

  • 4

    全社戦略または企業戦略とは、企業全体にかかわる戦略のことで、事業ドメインを定義し、自社の経営資源をどの事業に配分していくのかを定めるものである。どの事業を展開し、どのように多角化し、どの事業から撤退するのか、といったことを決める。

  • 5

    個別事業毎の事業戦略は、事業間の競争戦略とは異なる。また立ち上げ期のベンチャー企業は、全社戦略と事業戦略が合致していないといけないが、多角化した企業では、抱えた事業領域の数だけ事業戦略があり得る。

  • 6

    「敵を知り己を知れば百戦危うからず」のような考え方は古くから存在するが、企業内部要因のStrengths (強み)とWeaknesses (弱み)、環境要因のOpportunities (機会)とThreats (脅威)の頭文字をとったSWOT分析では、企業の業績は、企業内部の要因の強みと弱みと、外部要因の環境の機会と脅威によって決まると考える。

  • 7

    アンゾフの成長ベクトル(製品・市場マトリックス)では、①既存事業から出発して、②製品開発、③垂直統合、④多角化という成長の方向性が、成長ベクトルとして示される。

  • 8

    ルメルトは、企業の事業を標準産業分類にもとづき分類し、多角化戦略のパターンを分析する方法を考案した。1949年から1969年の間に『フォーチュン』上位500社ランキングに載ったすべての米国企業を分析したところ、この間に多角化が進んだことが分かった。

  • 9

    ドミナント・ロジックの概念を援用すると、多角化の際には、長年にわたって形成してきた成功のロジックを転用できる新規事業を見つけ、その移植に成功できれば、組織としてその企業が成功する可能性は高まるということになる。例えば、かつてのソニーは「軽薄短小」を合い言葉に数多くの製品を開発し、世界中でヒットさせた。

  • 10

    アメリカでは、M&A等で膨れ上がった事業の中から、競争力を維持できる事業を残し、それ以外は切り捨てようという「選択と集中」の考えが生まれた。事業ごとに売上の大きさやROIなどの利益率をみて、選ぶ方法もあるが、これだと今儲からないという理由で、将来性のある事業を失ってしまうかもしれない。そこで製品ライフサイクルなども考慮した分析手法として普及したのが、ボストン・コンサルティング・グループが開発したPPMである。

  • 11

    PPMで指標として使われるのは、相対市場シェアと市場の成長率である。このうち相対市場シェアとは、市場シェアを%ではなく、平均の何倍かで表したもので、これにより、その市場シェアを維持するために、業界平均の何倍の資金を必要とするかが、大まかにわかる。

  • 12

    PPMにおけるマトリックスの各セルは面白い特徴づけがなされている。たとえば、競争力が高く、利益を生み出す「金のなる木」は、資金をどんどん投入して、より大きく育てる必要があるが、他方、同じく競争力が高い「花形」は、利益も生み出す一方で、金食い虫なので、むしろ浪費癖を直して、資金投入を抑える必要がある。

  • 13

    NECはC&Cと企業ドメインを定義することで、通信会社からコンピュータ・半導体会社へと発展した。しかし、事業領域の定義を物理的に現在の製品に基づかず、抽象的に機能的に定義してしまうと、ピントがぼけて長期的な方向性が定まらない。レビットはこれを「マーケティング近視眼」と呼んだ。

  • 14

    ポーターは、製品の設計、製造、販売、流通、支援サービスといった企業の全ての機能を個別の活動に分割し、どの部分で付加価値が生み出されているのかを分析するツールとしてバリュー・チェーンを提示した。

  • 15

    ポーターのバリュー・チェーンでは、上段に、原材料・部品などの購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、アフターサービスといった主活動を川下から川上に積み上げ、さらに、その主活動を支える全般管理、人事・労務管理、調達、研究開発などを支援活動として下段に並べている。

  • 16

    1960年から1970年にかけて、米国でM&Aブームが起きたが、多くは成長性の高い事業を獲得し、成長性が低くなると手放すことを繰り返していた。事業の業績は偶然と外部要因で変動するものだと思われていた。それに対してポーターは、事業における競争に勝利するための事業戦略(競争戦略)の概念を提唱した。

  • 17

    市場で集中が進むと、独占企業は生産量を減らして品薄状態を作り出し、意図的に価格を吊り上げることで利益を上げることができる。それに対抗するために、ポーターは、①新規参入者の脅威、②代替品の脅威、③買い手の交渉力、④供給業者の交渉力、⑤競争業者間の敵対関係の五つの力(ファイブ・フォース)で競争を挑むべきだと競争戦略論を展開した。

  • 18

    どんな業界であれ、業界全体を戦略ターゲットとする差別化戦略と集中戦略は、求められるオペレーションが異なるため、同時に追求しようとすると「二兎を追うものは一兎を得ず」の中途半端になるとされ、この状態をスタック・イン・ザ・ミドルと呼ぶ。

  • 19

    1980年代なかばに登場したリソース・ベースド・ビュー(RBV)は、企業の経営資源に注目する。たとえば、社内であまり使われていないにもかかわらず、売却すれば高額が期待される資源を切り売りすることや、買収した企業の資源を転売することなど、製品・サービスで売り上げをあげるのとはまったく別の考え方で、企業の経営資源の売買から利益を生み出す戦略を考えるのがRBVである。

  • 20

    バーニー(2002)の整理にしたがってまとめると、①独自の歴史の中で蓄積された資源、②因果関係がわからない・観測しにくい資源、③再現が困難な資源、④法によって保護された資源、といった特性を持っていれば、真似されない、または真似されにくい経営資源ということになる。

  • 21

    企業に蓄積された真似されない資源が適切に活用されているかを確認するための分析ツールとしてポーター(2002)が提示したのが、VRIOフレームワークである。VRIOとは、Value (価値)、Rarity (稀少性)、Imitability (模倣困難性)、Organization (組織)の4つの単語の頭文字をとったもので、この4次元で適切性をポジショニングする。

  • 22

    ミンツバーグに代表される戦略計画学派は、経営トップが分析的に経営戦略を策定することを暗黙の前提にしている。しかし、トヨタの対米進出時の事例のように、実際には米国で何が売れるかどうかを観てみようという考え以外、戦略は持ってなくて、現場で事後的に創発的戦略が生まれることも多い。

  • 23

    インテル社内での戦略形成プロセスを分析したバーゲルマンによれば、インテルは1980年代、ミドル・マネジャーが、DRAM市場における競争優位の喪失と工場でのMPUへの生産シフトに気がつき、それをトップ・マネジメントが追認する形でDRAMからMPUへと主力事業を転換した。

  • 24

    蒸気機関の特許を取得したジェームズ・ワットは、特許に甘んじることなく、特許期間中も、競争相手達との開発競争に労力をつぎ込んだ。特許制度のおかげで、ワットは他の技術者が開発した技術を用いることができ、その結果、ワットの特許期間中は、特に性能が向上し、イギリスでは蒸気機関の出力が1年あたり約750馬力も増加したという。

  • 25

    製品がモジュールに切り分けられたモジュラー・アーキテクチャでは、モジュールや生産設備が他社にもオープンに供給されるようになるオープン・モジュラー化が進むと、それを購入して容易に生産に参入できる。すると今度は、消費者のニーズに合わせて、少数のモジュールを組み合わせる必要が生まれ、インテグラル・アーキテクチャに転換する。

  • 26

    ネットワーク外部性が発生する製品・サービスでは、特定の製品・サービスに人気が集中することになる。その結果、市場において、他を圧倒するシェアを占めるようになった製品・サービスや規格は、デファクト・スタンダード(事実上の業界標準)と呼ばれるようになる。

  • 27

    イノベーションの普及理論によって、イノベーション採用に対する心理的な積極性は正規分布に従うことが証明されている。ポーターによれば、採用タイミングが最も早い革新的採用者は2.5%である。

  • 28

    極端な例では、20世紀前半のフォード自動車のように、原材料の生産から、部品製造、完成車組立、販売まで、一連の活動をすべてフォード社1社が行うような場合、垂直統合と呼ばれる。

  • 29

    たとえば、トヨタをはじめとする日本の自動車メーカーがやっているように、部品メーカーから部品を買ってきて、これを自社工場で組み立てて完成車を作るような場合、これを内製という。それに対して、他の自動車メーカーに外注して作ってもらった自動車を自社ブランドで販売する場合、これを外部調達または外製と呼んでいる。

  • 30

    日本の自動車メーカーはサプライヤー間の競争を排することによって、サプライヤーとの長期的取引関係を持続させている。実際、日本の自動車メーカーは、長期的取引関係を前提として、貸与図方式で、部品の設計、加工方式をサプライヤーに任せている。

  • 31

    プラハラードとドーズが提唱したI-Rフレームワークを使って、グローバル市場での標準化と現地化の問題を整理することができる。より具体的には、グローバル統合(Integration)とローカル適応(Responsiveness)の2軸からなる図にポジショニングし、どちらも大きい企業が有利であると言われる。

  • 32

    企業が市場取引ではなく、組織化(内部化)を選ぶのはなぜか。取引コスト理論では、市場が不完全で、取引相手の機会主義的行動のために市場取引コストの方が大きくなる場合、企業は階層的取引を選択すると主張された。この議論を多国籍企業にも応用して、なぜ直接投資を行うのかを説明するのが内部化理論である。

  • 33

    製品(プロダクト)のライフサイクルをもとに、企業がなぜ国際化するかを議論したのがバーノンのプロダクトライフサイクル仮説である。バーノンはアメリカの多国籍企業の戦後の海外展開をもとに仮説を立て、国内市場で製品が飽和状態になって売れなくなったら、海外に工場を移転して現地生産に切り替えていくと唱えた。

  • 34

    デファクト・スタンダードの獲得競争において、ネットワーク外部性の優位性によって勝利するには、先にどれだけ普及数を稼げばいいのか勝敗を分ける普及数を、クリティカル・マスと呼ぶ。このクリティカル・マスに先に到達することで、後発企業が追い付けない安全圏へ逃れることができる。

  • 35

    1980年代になると、技術力や品質などの面で日本企業が高い競争力をもち、欧米企業から自動車や家電産業のシェアを奪うようになる。プラハラッドとハメルは、戦略策定プロセスに注目し、欧米企業は現在ベースの視点で、ライバルの動向分析、選択と集中といった戦略策定をしているのに対し、日本企業はコア・コンピタンスをベースに、これを活用・強化するための戦略をとっていると指摘した。

  • 36

    衰退期に入ると、企業の淘汰が始まり、どんな戦略をとっても利益を上げることはできない。深手を負う前に撤退してしまうことが得策であり、引き取り先がいるうちに、速やかに事業を他社へ売却するしかない。

  • 37

    イノベーションは、大きくラディカル・ノベーションとインクリメンタル・イノベーションの二つに分けられる。製造現場でのコツコツ続けられる改善活動はインクリメンタル・イノベーションで、工程イノベーションとも言われる。それに対して、新製品開発のような製品イノベーションはラディカル・イノベーションと呼ばれる。

  • 38

    リーダー企業が「顧客の声」を聞き、それを的確に満たす技術開発に成功しながらも、戦略的に重要な機会を逸し、そのリーダーの地位を失う現象を分析したクリステンセンは、それをイノベーターのジレンマと呼んだ。それを引き起す分断的技術(disruptive technologies)とは、少なくとも短期的には、主流の市場の既存製品よりも製品機能が悪くなる技術のことである。

  • 39

    自分たちでも一から開発できるはずなのに、有名な先進企業や研究者の研究成果を導入した方が確実で、なおかつ自分たちも開発責任を問われないと考えてしまう危険回避傾向はNIH (Not Invented Here)症候群と呼ばれ、社内のイノベーションを阻害してきた。

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  • 1

    会社設立して起業する際には、起業者の手持ち資金すなわち自己資本だけでは足りないので、他人からも資金を集める必要がある。銀行からの借入金、知人からの借金、株主からの出資金などは他人資本と呼ばれ、元利合わせて返済したり、配当を支払ったりする必要がある。

  • 2

    日本では、2006年に新しく会社法が施行された。その際、有限会社法は廃止され、いまや日本の会社のほとんどが株式会社である。そのかわり会社法では、株式会社の機関(株主総会、取締役会、監査役等)の設計を自由化した。

  • 3

    株式会社が、会社の不動産を登記する場合には、その構成員Aの名で登記する必要がある。ただし、Aが個人的に負った債務のために、債権者によってこの不動産が差し押さえられ、売却されて人手に渡ってしまうことがないように、有限責任制がとられる。

  • 4

    全社戦略または企業戦略とは、企業全体にかかわる戦略のことで、事業ドメインを定義し、自社の経営資源をどの事業に配分していくのかを定めるものである。どの事業を展開し、どのように多角化し、どの事業から撤退するのか、といったことを決める。

  • 5

    個別事業毎の事業戦略は、事業間の競争戦略とは異なる。また立ち上げ期のベンチャー企業は、全社戦略と事業戦略が合致していないといけないが、多角化した企業では、抱えた事業領域の数だけ事業戦略があり得る。

  • 6

    「敵を知り己を知れば百戦危うからず」のような考え方は古くから存在するが、企業内部要因のStrengths (強み)とWeaknesses (弱み)、環境要因のOpportunities (機会)とThreats (脅威)の頭文字をとったSWOT分析では、企業の業績は、企業内部の要因の強みと弱みと、外部要因の環境の機会と脅威によって決まると考える。

  • 7

    アンゾフの成長ベクトル(製品・市場マトリックス)では、①既存事業から出発して、②製品開発、③垂直統合、④多角化という成長の方向性が、成長ベクトルとして示される。

  • 8

    ルメルトは、企業の事業を標準産業分類にもとづき分類し、多角化戦略のパターンを分析する方法を考案した。1949年から1969年の間に『フォーチュン』上位500社ランキングに載ったすべての米国企業を分析したところ、この間に多角化が進んだことが分かった。

  • 9

    ドミナント・ロジックの概念を援用すると、多角化の際には、長年にわたって形成してきた成功のロジックを転用できる新規事業を見つけ、その移植に成功できれば、組織としてその企業が成功する可能性は高まるということになる。例えば、かつてのソニーは「軽薄短小」を合い言葉に数多くの製品を開発し、世界中でヒットさせた。

  • 10

    アメリカでは、M&A等で膨れ上がった事業の中から、競争力を維持できる事業を残し、それ以外は切り捨てようという「選択と集中」の考えが生まれた。事業ごとに売上の大きさやROIなどの利益率をみて、選ぶ方法もあるが、これだと今儲からないという理由で、将来性のある事業を失ってしまうかもしれない。そこで製品ライフサイクルなども考慮した分析手法として普及したのが、ボストン・コンサルティング・グループが開発したPPMである。

  • 11

    PPMで指標として使われるのは、相対市場シェアと市場の成長率である。このうち相対市場シェアとは、市場シェアを%ではなく、平均の何倍かで表したもので、これにより、その市場シェアを維持するために、業界平均の何倍の資金を必要とするかが、大まかにわかる。

  • 12

    PPMにおけるマトリックスの各セルは面白い特徴づけがなされている。たとえば、競争力が高く、利益を生み出す「金のなる木」は、資金をどんどん投入して、より大きく育てる必要があるが、他方、同じく競争力が高い「花形」は、利益も生み出す一方で、金食い虫なので、むしろ浪費癖を直して、資金投入を抑える必要がある。

  • 13

    NECはC&Cと企業ドメインを定義することで、通信会社からコンピュータ・半導体会社へと発展した。しかし、事業領域の定義を物理的に現在の製品に基づかず、抽象的に機能的に定義してしまうと、ピントがぼけて長期的な方向性が定まらない。レビットはこれを「マーケティング近視眼」と呼んだ。

  • 14

    ポーターは、製品の設計、製造、販売、流通、支援サービスといった企業の全ての機能を個別の活動に分割し、どの部分で付加価値が生み出されているのかを分析するツールとしてバリュー・チェーンを提示した。

  • 15

    ポーターのバリュー・チェーンでは、上段に、原材料・部品などの購買物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、アフターサービスといった主活動を川下から川上に積み上げ、さらに、その主活動を支える全般管理、人事・労務管理、調達、研究開発などを支援活動として下段に並べている。

  • 16

    1960年から1970年にかけて、米国でM&Aブームが起きたが、多くは成長性の高い事業を獲得し、成長性が低くなると手放すことを繰り返していた。事業の業績は偶然と外部要因で変動するものだと思われていた。それに対してポーターは、事業における競争に勝利するための事業戦略(競争戦略)の概念を提唱した。

  • 17

    市場で集中が進むと、独占企業は生産量を減らして品薄状態を作り出し、意図的に価格を吊り上げることで利益を上げることができる。それに対抗するために、ポーターは、①新規参入者の脅威、②代替品の脅威、③買い手の交渉力、④供給業者の交渉力、⑤競争業者間の敵対関係の五つの力(ファイブ・フォース)で競争を挑むべきだと競争戦略論を展開した。

  • 18

    どんな業界であれ、業界全体を戦略ターゲットとする差別化戦略と集中戦略は、求められるオペレーションが異なるため、同時に追求しようとすると「二兎を追うものは一兎を得ず」の中途半端になるとされ、この状態をスタック・イン・ザ・ミドルと呼ぶ。

  • 19

    1980年代なかばに登場したリソース・ベースド・ビュー(RBV)は、企業の経営資源に注目する。たとえば、社内であまり使われていないにもかかわらず、売却すれば高額が期待される資源を切り売りすることや、買収した企業の資源を転売することなど、製品・サービスで売り上げをあげるのとはまったく別の考え方で、企業の経営資源の売買から利益を生み出す戦略を考えるのがRBVである。

  • 20

    バーニー(2002)の整理にしたがってまとめると、①独自の歴史の中で蓄積された資源、②因果関係がわからない・観測しにくい資源、③再現が困難な資源、④法によって保護された資源、といった特性を持っていれば、真似されない、または真似されにくい経営資源ということになる。

  • 21

    企業に蓄積された真似されない資源が適切に活用されているかを確認するための分析ツールとしてポーター(2002)が提示したのが、VRIOフレームワークである。VRIOとは、Value (価値)、Rarity (稀少性)、Imitability (模倣困難性)、Organization (組織)の4つの単語の頭文字をとったもので、この4次元で適切性をポジショニングする。

  • 22

    ミンツバーグに代表される戦略計画学派は、経営トップが分析的に経営戦略を策定することを暗黙の前提にしている。しかし、トヨタの対米進出時の事例のように、実際には米国で何が売れるかどうかを観てみようという考え以外、戦略は持ってなくて、現場で事後的に創発的戦略が生まれることも多い。

  • 23

    インテル社内での戦略形成プロセスを分析したバーゲルマンによれば、インテルは1980年代、ミドル・マネジャーが、DRAM市場における競争優位の喪失と工場でのMPUへの生産シフトに気がつき、それをトップ・マネジメントが追認する形でDRAMからMPUへと主力事業を転換した。

  • 24

    蒸気機関の特許を取得したジェームズ・ワットは、特許に甘んじることなく、特許期間中も、競争相手達との開発競争に労力をつぎ込んだ。特許制度のおかげで、ワットは他の技術者が開発した技術を用いることができ、その結果、ワットの特許期間中は、特に性能が向上し、イギリスでは蒸気機関の出力が1年あたり約750馬力も増加したという。

  • 25

    製品がモジュールに切り分けられたモジュラー・アーキテクチャでは、モジュールや生産設備が他社にもオープンに供給されるようになるオープン・モジュラー化が進むと、それを購入して容易に生産に参入できる。すると今度は、消費者のニーズに合わせて、少数のモジュールを組み合わせる必要が生まれ、インテグラル・アーキテクチャに転換する。

  • 26

    ネットワーク外部性が発生する製品・サービスでは、特定の製品・サービスに人気が集中することになる。その結果、市場において、他を圧倒するシェアを占めるようになった製品・サービスや規格は、デファクト・スタンダード(事実上の業界標準)と呼ばれるようになる。

  • 27

    イノベーションの普及理論によって、イノベーション採用に対する心理的な積極性は正規分布に従うことが証明されている。ポーターによれば、採用タイミングが最も早い革新的採用者は2.5%である。

  • 28

    極端な例では、20世紀前半のフォード自動車のように、原材料の生産から、部品製造、完成車組立、販売まで、一連の活動をすべてフォード社1社が行うような場合、垂直統合と呼ばれる。

  • 29

    たとえば、トヨタをはじめとする日本の自動車メーカーがやっているように、部品メーカーから部品を買ってきて、これを自社工場で組み立てて完成車を作るような場合、これを内製という。それに対して、他の自動車メーカーに外注して作ってもらった自動車を自社ブランドで販売する場合、これを外部調達または外製と呼んでいる。

  • 30

    日本の自動車メーカーはサプライヤー間の競争を排することによって、サプライヤーとの長期的取引関係を持続させている。実際、日本の自動車メーカーは、長期的取引関係を前提として、貸与図方式で、部品の設計、加工方式をサプライヤーに任せている。

  • 31

    プラハラードとドーズが提唱したI-Rフレームワークを使って、グローバル市場での標準化と現地化の問題を整理することができる。より具体的には、グローバル統合(Integration)とローカル適応(Responsiveness)の2軸からなる図にポジショニングし、どちらも大きい企業が有利であると言われる。

  • 32

    企業が市場取引ではなく、組織化(内部化)を選ぶのはなぜか。取引コスト理論では、市場が不完全で、取引相手の機会主義的行動のために市場取引コストの方が大きくなる場合、企業は階層的取引を選択すると主張された。この議論を多国籍企業にも応用して、なぜ直接投資を行うのかを説明するのが内部化理論である。

  • 33

    製品(プロダクト)のライフサイクルをもとに、企業がなぜ国際化するかを議論したのがバーノンのプロダクトライフサイクル仮説である。バーノンはアメリカの多国籍企業の戦後の海外展開をもとに仮説を立て、国内市場で製品が飽和状態になって売れなくなったら、海外に工場を移転して現地生産に切り替えていくと唱えた。

  • 34

    デファクト・スタンダードの獲得競争において、ネットワーク外部性の優位性によって勝利するには、先にどれだけ普及数を稼げばいいのか勝敗を分ける普及数を、クリティカル・マスと呼ぶ。このクリティカル・マスに先に到達することで、後発企業が追い付けない安全圏へ逃れることができる。

  • 35

    1980年代になると、技術力や品質などの面で日本企業が高い競争力をもち、欧米企業から自動車や家電産業のシェアを奪うようになる。プラハラッドとハメルは、戦略策定プロセスに注目し、欧米企業は現在ベースの視点で、ライバルの動向分析、選択と集中といった戦略策定をしているのに対し、日本企業はコア・コンピタンスをベースに、これを活用・強化するための戦略をとっていると指摘した。

  • 36

    衰退期に入ると、企業の淘汰が始まり、どんな戦略をとっても利益を上げることはできない。深手を負う前に撤退してしまうことが得策であり、引き取り先がいるうちに、速やかに事業を他社へ売却するしかない。

  • 37

    イノベーションは、大きくラディカル・ノベーションとインクリメンタル・イノベーションの二つに分けられる。製造現場でのコツコツ続けられる改善活動はインクリメンタル・イノベーションで、工程イノベーションとも言われる。それに対して、新製品開発のような製品イノベーションはラディカル・イノベーションと呼ばれる。

  • 38

    リーダー企業が「顧客の声」を聞き、それを的確に満たす技術開発に成功しながらも、戦略的に重要な機会を逸し、そのリーダーの地位を失う現象を分析したクリステンセンは、それをイノベーターのジレンマと呼んだ。それを引き起す分断的技術(disruptive technologies)とは、少なくとも短期的には、主流の市場の既存製品よりも製品機能が悪くなる技術のことである。

  • 39

    自分たちでも一から開発できるはずなのに、有名な先進企業や研究者の研究成果を導入した方が確実で、なおかつ自分たちも開発責任を問われないと考えてしまう危険回避傾向はNIH (Not Invented Here)症候群と呼ばれ、社内のイノベーションを阻害してきた。