暗記メーカー
ログイン
川中オスキー
  • 問題数 100 • 3/12/2024

    記憶度

    完璧

    15

    覚えた

    35

    うろ覚え

    0

    苦手

    0

    未解答

    0

    アカウント登録して、解答結果を保存しよう

    問題一覧

  • 1

    1.糖尿病1型と2型の違い

    Ⅰ型糖尿病は主に自己免疫によってインスリンを分泌する膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンを自力で出せなくなり、血糖値が高くなる。2 型糖尿病はインスリンの分泌の低下やインスリン抵抗性上昇によって血糖値が高くなる。

  • 2

    2.糖尿病の診断基準

    糖尿病型 血糖値(空腹時≧126mg/㎗、OGTT2 時間≧200mg/㎗、随時≧200mg/㎗のいずれか) HbA1c≧6.5% 血糖値と HbA1c がともに糖尿病型である場合、糖尿病と診断される。血糖値のみが糖尿病型である場合、糖尿病の典型的な症状、確実な糖尿病網膜症のいずれかが有る際には糖尿病と診断される。HbA1c のみが糖尿病型である場合、再検査が行われ血糖値と HbA1cがともに糖尿病型である、または血糖値のみが糖尿病型である際は糖尿病と診断される。

  • 3

    7.ASO(下肢閉塞性動脈硬化症)とは何か。

    下肢閉塞性動脈硬化症は、足の血管の動脈硬化により血管が狭窄、閉塞する病気であり、足への血流が悪くなることで、足に栄養や酸素を十分に送ることができなくなるため、冷感やしびれ感、間欠性跛行(はこう)などさまざまな障害が現れる。

  • 4

    8.ファロー四徴症について説明せよ

    ①心室中隔欠損症②肺動脈狭窄③大動脈騎乗④右室肥大の 4 つの特徴をもった先天性心疾患のこと

  • 5

    10.狭心症の種類

    ①誘因による分類 労作性狭心症、安静時狭窄症 ②発症機序で分類 器質性狭心症、冠攣縮性狭心症 ③臨床経過・重症度分類 不安定狭心症、安定狭心症

  • 6

    11.無症候性狭心症を起こしやすいヒトの特徴

    糖尿病患者や高齢者→心臓の自律神経障害により痛みを感じにくくなる

  • 7

    12.心筋肥大の原因

    主な原因は高血圧症→高血圧によって全身へ血液を送り出すのに過度な負担がかかり、心筋が厚くなる。弁膜症や心筋梗塞も心筋肥大の確率が高まる

  • 8

    13.心不全の病態の特徴

    心筋障害により、組織の酸素需要を満たす心拍出量を供給できない状態。(心不全は「病名」ではなく、全ての心疾患が最終的に到達する「病態」であり、心臓のポンプ機能が破綻した状態を言う)

  • 9

    14.各臓器の重さと働き

    肝臓:1300g→ 肝臓の主な働きは 3 つあり、1 つ目は、体に必要な蛋白の合成・栄養の貯蔵、2 つ目は、有害物質の解毒・分解、3 つ目が、食べ物の消化に必要な 胆汁の合成・分泌。 脳 1300g→ 内臓、体表、眼、耳、鼻、口などから送られてくるすべての刺激を処理し、それらの刺激に反応して、体の姿勢や腕や脚の動き、内臓の働くペースを調節する。 心臓:300g→ 心臓はきれいな血液を全身へ送り、よごれた血液を回収して肺に送る。心房は血液を受け取り、心室は血液を送り出す役割。 肺:400g→ 呼吸で取り込んだ酸素と二酸化炭素の交換(ガス交換)をしている。吸い込まれた酸素は気管、気管支を通って、肺胞にいき、肺胞内で血液とガス交換が行われている。 腎臓:130g→ 血液を濾過して老廃物や余分な塩分を尿として体の外へ排出し、体に必要なものは再吸収し、体内に留める。 副腎:5g→ 血圧、血糖、水分・塩分量などの体内環境を常に一定の状態に保つためのホルモンをつくっている。 脾臓:100g→ 血液中の古くなった赤血球をこわす。 膵臓:100g→ 食べ物を消化するすい液を作り、十二指腸に送り出すはたらきをし、血液中の糖分の量を調節するホルモンを作り、血液の中に送り出す。

  • 10

    15.心筋梗塞で上昇するマーカー

    クレアチンキナーゼ

  • 11

    16.A 胆汁、B 胆汁、C 胆汁の違い

    A 胆汁→ファーター乳頭から分泌される B 胆汁→胆嚢で濃縮される。 C 胆汁→肝細胞で産生される。

  • 12

    17.電極にペーストを塗る理由

    皮膚の接触抵抗を小さくするため。

  • 13

    18.右足電極(アース)を一番最初に装着する理由

    漏電の際に電流をアースに流すため。

  • 14

    19.心電計の紙送り速度・感度・時定数

    紙送り速度:25 mm/秒 感度:10 mm/mV 時定数:3.2 秒以上

  • 15

    20.房室ブロックの種類とその波形の特徴

    ・Ⅰ度房室ブロック :PQ 間隔が延長するが、RR 間隔は一定である。 ・ウェンケバッハ型Ⅱ度房室ブロック:PQ 間隔が徐々に延長した後、QRS 波が消失し、PQ 間隔の延長に伴い RR 間隔も延長する。 ・モビッツⅡ型Ⅱ度房室ブロック :脈が飛ぶのに伴い QRS 波が消失する。QRS 波の消失以外での RR 間隔は一定である。 ・Ⅲ度房室ブロック :RR 間隔、PP 間隔は一定であるが、QRS 波が P 波に同期し ておらず、PQ 間隔は不整である。

  • 16

    21.運動負荷試験の終了基準

    ①目標心拍数に達した場合[(220-年齢)/分の 85~90%] ②収縮期血圧が 250 mmHg を超えた場合 ③次第に増強する胸痛の出現 ④チアノーゼなどの他覚症状 ⑤ST が 1 mm 以上低下、または上昇している ⑥新たな不整脈(左脚ブロックや多源性心室危害収縮など)の出現など

  • 17

    22.マスターの 2 階段負荷試験で、負荷量を決めるために必要な項目

    年齢、性別、体重

  • 18

    23.心筋梗塞時の心電図波形の経時変化

    心筋梗塞直後~数時間 :ST 上昇、T 波増高 数時間~12 時間 :異常 Q 波出現 二日~一週間 :冠性 T 波 異常 Q 波 :生涯残ることが多い

  • 19

    24.心電図波形と各種疾患との関係

    洞頻脈・洞徐脈 :頻脈では P 波が毎分 100 回以上出現。徐脈では洞性 P 波が毎分 50 回以下しか出現しない。 上室期外収縮 :心房期外収縮は異所性 P 波が早期に出現し、正常波形とほぼ同じ QRS 波が出現する。房室接合部期外収縮では、正常波形の QRS 波が P 波に関わらず早期に出現する。 発作性上室頻拍 :心拍数 100/分以上の頻拍で頻拍中の QRS 波は発作前後の正常 QRS波に類似する。 心房細動 :P 波と平坦な基線が認められず、細動波(f 波)がみられ、RR 間隔は不 規則である。心拍・脈拍の絶対不整を呈する。 心房粗動 :P 波と平坦な基線とが消失し、規則正しい鋸歯状波(F 波)が毎分 220 ~340 みられる。RR 間隔は一定である。 心室期外収縮 :幅広い異常 QRS 波が出現。T 波は QRS 波と逆を向き、P 波は先行しない。心室期外収縮を挟む RR 間隔が正常 RR 間隔の 2 倍になることが多い。 心室頻拍 :100 回/分以上、3 拍以上続く幅広く異常な QRS 波。QRS 波が一定の ものは単形性心室頻拍、QRS 波が刻々と変化して出現するものは多形性心室頻拍、頻拍発作前に QT 延長を伴うものをトルサード・ド・ポアンツ型心室頻拍という。 心室細動 :QRS 波と T 波の区別のつかない大きさと形の変化する不規則な波 が、毎分 150~500 で連続して見られる。 洞停止・洞房ブロック:洞性 PP 間隔が突然延長する。延長した PP 間隔は先行正常 PP 間隔に対して、洞停止の場合に非整数倍、洞房ブロックの場合に整数倍である。 房室ブロック :Ⅰ度房室ブロックは PR 時間が延長するが、RR 間隔は一定であり、全ての P 波の後に QRS 波を認める。Ⅱ度房室ブロックは P 波に続くべき QRS 波が時々欠落 する。PR 時間の漸増後に QRS 波欠落を繰り返すモビッツⅠ型、PR 時間が一定のままで突然 QRS 波が脱落するモビッツⅡ型に分類される。Ⅲ度房室ブロックは P 波に続くべき QRS 波が全て欠落し、房室接合部もしくは心室補充調律の QRS 波は P 波とは無関係に出現する。PP 間隔、RR 間隔はそれぞれ一定である。 右脚ブロック :V1~V2 誘導上に幅の広い QRS 波が出現し、S 波に続く上向きの R'波が現れ、特徴的な rsR'パターンとなり、T 波は陰性である。Ⅰ、V5,V6 誘導に幅広い S 波がみられる。QRS 波の幅が 0.12 秒以上を完全右脚ブロック、0.10 秒以上 0.12 秒未満を不完全右脚ブロックという。 左脚ブロック :V5~V6 誘導に結節状の幅広い R 波、V1~V2 誘導に小さな r 波と幅広い S 波、陽性 T 波がみられる。 WPW 症候群 :QRS 波初期にデルタ波を形成し、PR 時間短縮、QRS 時間延長。V1誘導において陽性デルタ波が認められ、R 波が S 波より大きいものを A 型ら陽性デルタ波が認められ、R 波が S 波より小さいものを B 型、陰性デルタ波が認められるものを C 型という。 左房負荷 :Ⅰ,Ⅱ,V5 誘導上、幅 0.12 秒以上で二峰性の僧帽 P 波。V1 で 2 相性の P 波が出現する。 右房負荷 :Ⅱ、Ⅲ、aVF に高さ 0.25mV 以上の肺性 P がみられる。 左室肥大 :左側胸部誘導の R 波増高し、V5 で 2.6mV 以上又は右側胸部誘導の S 波が深くなり、V1 の S 波と V5 の R 波の和が 3.5mV 以上になる。ストレイン型 ST-T 異常が認められる。 右室肥大 :右側胸部誘導の R 波が増高、ST-T が変化し、Ⅰ、aVL、V5、V6 など 左側胸部誘導の S 波が深くなる。 安定狭心症 :ST 低下。 異型狭心症 :ST 上昇。 ブルガダ症候群 :V1~V3 誘導の J 点上昇による、右脚ブロックに似たパターンと ST 上昇がみられる。ST 上昇の波形から coved 型と saddle back 型に分類される。 心筋梗塞 :時間経過と共に T 波の増高、著明な ST 上昇、異常 Q 波、冠性 T 波 が出現する。心外膜下に及ぶ心室壁全層の虚血は ST 上昇、心内膜下にとどまる虚血は ST低下、心筋梗塞巣が一定範囲に広がると異常 Q 波が出現する。冠性 T 波がこれに続く。 高カリウム血症 :テント状 T 波、QRS 時間延長、心停止。 低カリウム血症 :T 波が平低化、陰転、QT 時間延長、U 波増高。 高カルシウム血症 :ST 短縮、QT 短縮。 低カルシウム血症 :ST 延長、QT 時間延長。 右胸心 :Ⅰ誘導の P 波、QRS 波、T 波は陰性優位で、胸部誘導 V1~V6 に向けて QRS波が小さくなる。 急性心膜炎 :V1、aVR を除くほとんどの誘導に ST 上昇が現れる。

  • 20

    25.心電図でみられるアーチファクトを 3 つ答えなさい

    交流障害(ハム)の混入、筋電図の混入、基線の動揺、電極とリード線の接触不良

  • 21

    26.心臓の解剖と刺激伝導系について図示せよ

  • 22

    27.心電図の正常波形と正常値

    P 波 :0.10 秒未満 QRS 波 :0.06~0.10 秒 PQ 間隔 :0.12~0.20 秒 RR 間隔 :0.6~1.2 秒 QTc :0.36~0.44 秒

  • 23

    28.ペースメーカーの適応と心臓の装着部位

    洞不全症候群、Ⅱ度~Ⅲ度の房室ブロック、徐脈性心房細動に適応する。左鎖骨下に植え込まれる。

  • 24

    29.後壁梗塞で鏡面像がみられる理由

    虚血部は正常組織と比較し、拡張期に脱分極傾向、収縮期に過分極傾向にある。普通、梗塞部位に近い誘導では収縮期に、電極に向かっていく電気刺激を記録するため、収縮期を反映する ST 部分の上昇を認める。しかし、後壁梗塞では標準 12 誘導心電図の誘導で近くに位置する電極が存在しないため ST 上昇を記録できない。代わりに梗塞部位の反対に位置する電極で収縮期に離れていく電気刺激を記録するため ST 部分が低下する。これを鏡面像という。

  • 25

    30.心室期外収縮の Lown 分類

    Grade 0:発生なし 1:散発性(30/時間未満) 2:頻発性(30/時間以上) 3:多源性 4a:2 連発 4b:3 連発以上 5:RonT

  • 26

    31.運動負荷試験の利点と欠点

    利点:労作で誘発される安定狭心症の診断、心疾患患者の運動耐容能評価、運動に関連する不整脈の検出などができる。 欠点:発作などの症状がでるリスクがある。

  • 27

    32.冠状動脈の名称と心臓の支配領域

    右冠状動脈:右室と左室後壁・下壁 左冠状動脈:左前下行枝は左室前壁と心尖部、左回旋枝は左室側壁

  • 28

    33.ホルター心電図で 24 時間心電図を記録する理由

    一過性の異常や、日常生活で行う動作中に起きる心拍の異常を検出するため。

  • 29

    34.心臓の弁の枚数

    僧帽弁は 2 枚、三尖弁、大動脈弁、肺動脈弁は 3 枚

  • 30

    35.大動脈弓から分岐している血管の名前・位置

    写真

  • 31

    36.トレッドミルの目標心拍数の決め方

    最大心拍数の 80~90% 最大心拍数=220-年齢

  • 32

    37.LGL 症候群、WPW 症候群の原因となる副伝導路の名称

    ジェームス束

  • 33

    38.緊急を要する心電図の特徴

    心室頻拍、心室細動、高度の徐脈性不整脈

  • 34

    39.心電図で ST 上昇する疾患

    急性心筋梗塞、冠攣縮性狭心症など

  • 35

    40.ブルガダで一肋間上に電極をつける理由

    V1-2 誘導の ST 上昇の所見は、通常記録する第 4 間よりも 1 肋間上の第 3 間でより明瞭に描かれることがあるため。

  • 36

    41.糖尿病で RR 間隔の呼吸性変動がみられない理由

    糖尿病患者は、自立神経の機能障害があるため、呼吸性変動がみられなくなる。

  • 37

    42.CAVI とはどのような検査か

    心臓から押し出された血液により生じた拍動が、血管を通じて手や足に届くまでの速度を測定する。 血管が固いほど大きな値となる。

  • 38

    43.ABI とはどのような検査か

    ABI は足関節上腕血圧比のことで、非侵襲的検査法で測定した収縮期血圧が、足関節より中枢の動脈閉塞の存在と、その代償程度を反映していることに基づき考えられた指標。足関節で測定された収縮期血圧を上腕収縮期血圧で除し、比として表す。

  • 39

    44.ABI の正常範囲と異常値

    計算式 ABI=足関節収縮期血圧(mmHg)/左右いずれか高い方の上腕収縮期血圧(mmHg) 正常値 1.0~1.4 0.9 以下・・・末梢動脈疾患 0.91~0.99・・・境界領域 1.4 以上・・・石灰化、カフ巻き不足

  • 40

    45.代表的な自律神経機能検査

    ・指尖脈波 ・交感神経皮膚反応

  • 41

    46.Ⅰ音とⅡ音の成因

    Ⅰ音・・・僧帽弁閉鎖、三尖弁閉鎖、肺動脈弁開放、大動脈弁開放 Ⅱ音・・・大動脈弁閉鎖による IIA、肺動脈閉鎖による IIP からなる。

  • 42

    47.ABI、PWV における禁忌疾患

    深部静脈血栓症、大動脈瘤 透析シャントの方は、保護のためシャント側で血圧を測定できないが、非シャント側の血圧だけでも ABI は測定できる。

  • 43

    48.筋電図検査における F 波の発生経路

    逆行性に伝導した活動電位により前角細胞が自己興奮を起こし、その後、同じ神経を戻り生じた活動電位のこと。

  • 44

    49.F 波の計算式で 1 を引く理由

    脊髄前角細胞の興奮する時間が約 1ms であり、それを除くため。

  • 45

    50.神経伝導検査で感覚神経と運動神経の両方を行う理由、近位と遠位の違い

    神経は活動電位という電気信号によって情報を伝えるが、神経線維の途中に刺激して発生した活動電位は感覚神経と運動電位の両方に発生し、刺激点から遠位にも近位にも療法攻勢に伝導するから

  • 46

    51.ギランバレー症候群とカンピロバクターとの関係

    ギランバレー症候群発症の 1~3 週前に Campylobacter jejuni による下痢や上気道炎などの先行感染が認められることが多い。

  • 47

    52.肘部管症候群、手根管症候群はどのような疾患か

    肘部管症候群:肘の内側で神経が慢性的に圧迫または牽引されることで発症。初期は小指と薬指の一部に痺れが走るような症状で、進行すると手の筋肉がやせたり、小指と薬指が変形したりする。 手根管症候群:正中神経が手首の手根管の中で圧迫された状態。はっきりとした原因は不明だが、滑膜性の腱鞘のむくみが原因と考えられている。妊娠・出産期や更年期の女性、仕事やスポーツでの手の使いすぎ、透析をしている人に起きることが多い。初期は人差し指と中指に痺れや痛みが出て、最終的に親指から薬指までに痺れが出る。

  • 48

    53.神経伝導検査における異常所見(軸索変性、脱髄)の原因

    神経軸索を細胞体より切断することで、その部位より末梢で軸索変性が生じる。(切断され変性し機能を喪失した軸索の本数分だけ、CAMP と SNAP の振幅、面積が小さくなる。) 脱髄は、絶縁体の役割をしている髄鞘が脳卒中や免疫疾患などにより損傷、破壊されることにより生じる。(脱髄により駆動電流が軸索外へと漏出し電流量が減るため伝導遅延が起こる。)

  • 49

    54. 脳波電極の Fpz、Ez、Cz、Pz、Oz、T はそれぞれ何の略語か、またその位置はどこか

    Fpz:frontal pole Fz:midline frontal Cz:midline central Pz:midline parietal Oz:(midline) occipital T:Temporal Fpz:電極は設置しないが、電極の配置を計測する際に必要であり、頭蓋正中線の前から 10%部分である。(正中前頭極部) Fz:正中前頭部 Cz:正中中心部 Pz:正中頭頂部 Oz:電極は設置しないが、電極の配置を計測する際に必要であり、頭蓋正中線の後ろから 10%部分である。(正中後頭部) T:側頭部

  • 50

    55.脳波検査における電極配置法を英語で何というか

    ten-twenty electrode system (10-20 法)

  • 51

    56.単極誘導と双極誘導の違い

    単極誘導は、脳波計の入力端子 G1 に脳波活動のある部位につけた電極コードを結び、G2に脳波活動のない部位に付けた電極と結合する導出法である。双極誘導は、頭皮上の 2 つの活性電極を G1 と G2 に入力して記録する方法である。

  • 52

    57.脳波検査の賦活方法と禁忌疾患

    開閉眼試験、過呼吸賦活、閃光刺激、睡眠賦活の 4 つ。 過呼吸賦活法では重篤な心疾患、呼吸器疾患や急性期の脳血管障害は禁忌であり、もやもや病と診断されている場合は実施すべきではない。

  • 53

    58.睡眠時脳波の種類と特徴

    ステージ W では低振幅速波や後頭部優位(O1,O2)の α 波がみられる。 ステージ N1 は漣波期と瘤波期に分けられる。漣波期は α 波の出現率が 50%以下となり、頭頂部優位(C3,C4)に低振幅の θ 波が出現する。 瘤波期は頭頂部優位(C3,C4)に瘤波(頭頂部鋭波)が出現する。 ステージ N2 は中心・頭頂部優位(C3,C4)に 14Hz の紡錘波が出現し、音などによる覚醒反応として徐波に紡錘波が結合した波形の、K-complex も出現する。 ステージ N3 は中等度睡眠期で 75μV 以上の高振幅 δ 波が分析区画の 20~50%を占め、深睡眠期で 75μV 以上の高振幅 δ 波が分析区画の 50%以上を占める。 ステージ R はステージ N1 に酷似しているが、眼球運動(EOG)に急速眼球運動が出現する。

  • 54

    59.脳波検査の時に心電図も一緒に計測する理由

    心電図の QRS 波に相当する波が脳波上に出現し、棘波と紛らわしい場合があり、これを識別するため

  • 55

    60.脳波検査における電極位置

    写真

  • 56

    61.脳波検査の紙送り速度・感度・時定数

    紙送り速度:30mm/sec 感度:10µV/mm 時定数:0.3 秒

  • 57

    62.脳波の α 波の特徴と、どこに有意に出現するか

    両側の後頭部優位に出現する。 振幅は漸増漸減を示す。 α波は 8Hz 以上、13 Hz 以下の正弦波形。成人は通常 9~12 Hz で、10 Hz 前後の α 波が多い。 開眼時に抑制(α-blocking)される。 開眼時に逆にα波が連続して現れることを逆説的α-blocking(ナルコレプシーの所見)という。

  • 58

    63.脳波の周波数分類

    ① δ 波:4Hz 未満 ② θ 波:8Hz 未満 ③ α 波:8~13Hz ④ β 波:14~40Hz

  • 59

    64.小児脳波検査で睡眠導入剤を用いる理由

    脳波検査は長時間の静止が必要な検査であるが、小児は静止状態での検査協力が得られない場合があるため。 (また、てんかんを検査する場合は睡眠賦活が必要になるため。)

  • 60

    65.肺機能分画について説明せよ

    肺気量には、4つの基本的な呼吸レベルで分画される4つの基本分画と、それらを組み合わせた4つの2次分画がある。 4つの基本分画には、1回換気量、予備呼気量、予備吸気量、残気量があり、組み合わせによる4つの2次分画には、肺活量、機能的残気量、最大吸気量、全肺気量がある。

  • 61

    66.肺機能検査と運動負荷試験の禁忌条件

    肺機能検査:急性心筋梗塞、くも膜下出血、大動脈解離、気胸 運動負荷試験:急性心筋梗塞、不安定狭心症、重症大動脈弁疾患、急性心筋炎、急性肺血栓塞栓症、重度の高血圧

  • 62

    67.呼吸機能検査の予測値の算出法

    年齢、性別、身長

  • 63

    68.VC と FVC の両方を測定する理由

    拘束性なのか閉塞性なのかを鑑別するため。 FEV1%(一秒率)が 70%以上で%VC(%肺活量)が 80%以下の場合拘束性、FEV1%(一秒率)が 70%以下で%VC(%肺活量)が 80%以上の場合閉塞性となる。

  • 64

    69.間質性肺炎では肺機能検査でどのような所見があるか。

    %VCが80%未満かつFEV%が70%以上となり、肺拡散能低下。

  • 65

    拘束性疾患と閉塞性疾患の違い

    肺容積の減少による肺活量の低下 気道閉塞による1秒率の低下

  • 66

    71.CPAP とは

    CPAP(シーパップ)とは、機械で圧力をかけた空気を鼻から気道に送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を防止する治療法である。持続陽圧呼吸法とも呼ばれる。CPAP は中等~重症の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の標準的治療法として用いられている。

  • 67

    72.動脈血ガスの基準値

    pH:7.4±0.05 PaO2(動脈血酸素分圧):80~100mmHg PaCO2(動脈血二酸化炭素分圧):35~45mmHg HCO3-(重炭酸イオン):22~26mEq/ℓ BE(過剰塩基):-2~+2mEq/ℓ SaO2(動脈血酸素飽和度):96~99% CaO2(酸素含有):19.2(17.8~21.8)ml/㎗ CaCO2(二酸化炭素含有):48.5(44.0~53.8)ml/㎗ P50:26~28mmHg

  • 68

    73、肺活量の測定で性別、年齢、身長聞くのなんで。

    73.肺活量の評価は、実測された値と予測値(予測肺活量)とを比較して行う。予測肺活量 は男女別に予測式があり、年齢と身長を代入して求められるから。

  • 69

    74尿素呼気試験の原理と何を測定

    ピロリ菌が持つウレアーゼという酵素により、胃の中の尿素を分解して、アンモニアと二酸化炭素を生成する。尿素の分解により、アンモニアと同時に生じた二酸化炭素は速やかに吸収され、血液から肺に移行し、呼気中に炭酸ガスとして排泄される。尿素呼気試験はこの原理を利用しており、検査薬(13C-尿素)を患者さんに服用してもらう。これはピロリ菌の感染の有無を調べる検査である。

  • 70

    75.無呼吸の定義

    鼻口センサーで呼吸信号が基準振幅から 90%以上低下し、かつ持続時間が 10 秒以上のものを無呼吸という。

  • 71

    76.FRC、DLco の検査法の原理、ガス成分

    ・FRC(機能的残気量) [He を指示ガスとする閉鎖回路法]ガス成分…10%He、20%O₂、0.3%CO、69.7%N₂ 密閉回路内の 10%の He ガスを含む混合ガスを充填し、患者に呼吸させる。He は肺では吸収されない。肺にある空気が多いほど He が大きく希釈されるため、このヘリウムの希釈の程度から肺気量を測定する。 [N₂を指示ガスとする開放回路法]ガス成分…100%O₂ 100%の純酸素で呼吸して肺内の N₂を洗い出す。その N₂の量から機能的残気量を逆算する。 ・DLco の検査法 [1 回呼吸法による DLco の測定]ガス成分…10%He、20%O₂、0.3%CO、69.7%N₂ 4 種混合ガス吸入させ、10 秒呼吸停止させる。その間に血中に移行した CO 量を求め拡散能を測定する方法である。

  • 72

    77.DLco 測定において CO を用いる理由

    酸素の肺拡散能を調べることが技術的に困難なため、ヘモグロビンと結合しやすい一酸化炭素の肺拡散能で測定する。

  • 73

    78.ソーダライム、シリカゲルを使用する目的

    ソーダライムは呼吸中の炭酸ガスを除去し、シリカゲルは呼吸中の水分を除去する。

  • 74

    79.呼気中の NO検査の適応と基準範囲

    79.〈検査〉呼気中の NO(一酸化炭素)の濃度を測定する検査 〈適応〉喘息やアレルギー反応と COPD(慢性閉塞性肺疾患)の鑑別、気道の炎症評価 〈基準範囲〉 正常:15ppb(上限値:37ppb) 喘息の可能性あり:22ppb 以上 喘息:37ppb 以上

  • 75

    80伝音性難聴と感音性難聴の違い

    80.伝音性難聴:外耳・中耳における音の伝音障害を伴う難聴で、A-B gap を認める。中耳炎や耳硬化症などでみられる。 感音性難聴:内耳から脳までの経路の障害を伴う難聴で、気導と骨導の聴力レベルが共に 低下する。突発性難聴、メニエール病、聴神経腫瘍などでみられる。また、高齢者に多い (老人性難聴)。

  • 76

    81、純音聴力検査の基準値はどのように決めているか

    平均聴力が 0~25dB が正常範囲。平均聴力={500Hz+(1000Hz×2)+2000Hz}÷4

  • 77

    ティンパノメトリ

    ティンパノメトリ 外耳道内の空気圧を連続して変化させてその際の中耳のコンプライアンスの変化を記録したもの。

  • 78

    83 オージオメトリ検査の注意点

    ・陰影聴取に気を付けながら検査を進める。陰影聴取が認められれば、マスキングを行う。 ・被験者は検査前に必ず耳鏡にて観察を行い、耳垢・耳漏など検査に障害となる因子を確認、除去しておく。 ・検査は、防音室など雑音の極力少ない場所で行う。 ・被験者は検者のオージオメーターの操作が見えないような位置で検査を行う。

  • 79

    84 両耳間移行減衰量

    気導が骨導を介して対側へ伝導されるときの気導音圧

  • 80

    85.耳管機能検査

    耳管機能検査とは耳管の動きが正常であるかを確認する検査である。片方の耳に耳栓を入れて片方の鼻に機械をあてて検査する。耳抜きの状態や唾を飲んだ際の耳管の動きを測定する。

  • 81

    86.聴力検査時のマスキングの意味

    気導受話器を装着して音圧をあげていくと、ある一定音圧から対側耳でも聴取されるようになる。これを陰影聴取という。この影響を防ぐため、検査時は対側耳に遮蔽音を提示するためのマスキングが必要である。

  • 82

    87.AB ギャップとは

    オージオグラムで、伝音性難聴のときに気導と骨導の間に差があること。

  • 83

    88.聴性脳幹反応(ABR)のⅠ~Ⅵ波

    Ⅰ波:蝸牛神経、Ⅱ波:蝸牛神経核、Ⅲ波:上オリーブ核、IV 波:外側毛帯、Ⅴ波:下丘、Ⅵ波:内側膝状体

  • 84

    89.新生児 ABR を生後すぐに実施しない理由

    出生直後は中耳に羊水が残っていて検査結果が悪くでることがあるから。

  • 85

    90.ABR で新生児に聞かせるのはどのような音か

    90~10dB のクリック音、ささやき声程度の刺激音

  • 86

    91.高血圧性網膜症の眼底所見

    細動脈の狭細化、白斑、乳頭浮腫

  • 87

    92.超音波の特性や波長の求め方について説明しなさい。

    超音波とは人の耳に聞こえる周波数の範囲(およそ 20~20,000 ㎐)よりも周波数が高く、「人が聞くことを目的としない音」と定義される。診断用には1M㎐から 20M㎐程度の周波数の超音波が用いられる。超音波診断装置では、発信された超音波は生体内を伝播し、音響的に性質の異なる組織間で反射が起こり、一方では透過が起こり、これを繰り返しながら様々な深度からの反射波をエコーとして受信する。波長はその媒質固有の伝播速度によって決まり、伝播速度が一定の場合は、高くなるほど、波長は短くなる。

  • 88

    93.パルスドプラと連続波ドプラの違い

    パルスドプラ法は通常の断層画像(Bモード)と同時に使用し、血流測定したい部位に関心領域を設定する。部位の深さと超音波の伝播速度は分かっているため、パルス波を発信してからその部位から反射波を受信するまでの時間を特定できる。それに対し、連続波ドプラ法は送受信は別々であり、発信した音波と反射波が対応していないため反射源を特定できないので、Bモードと同時リアルタイム表示は不可である。

  • 89

    94.腹腔動脈から分岐している動脈を 3 つ答えなさい。

    総肝動脈、左胃動脈、脾動脈

  • 90

    95.プローブの種類と周波数、その適用

    コンベックス型:3.5~5MHz、腹部領域 リニア型:5MHz 以上、表在臓器(乳腺、甲状腺、頸動脈など) セクタ型:3-5MHz.心臓領域 アーク型:表在臓器(使用頻度低) ラジアル型:経食道走査、経直腸走査、経尿道走査などの体腔内走査

  • 91

    96.カラードプラでのビームと血流の角度について

    ビーム:ビーム方向に向かう血流を赤に、遠ざかる血流を青に、また、速い血流を明るい色に、遅い血流を暗い色に表示する。(カラーフローマッピング法) 角度:カラーフローマッピング法に比べ、パワードプラ法は血管との角度依存性が非常に低いため、ビームと直交する血流も表示できる。

  • 92

    97.音響インピーダンスとは何か。

    媒質の密度と伝播速度の積で表され、媒質に対する反射や透過にくさの指標である。

  • 93

    98. Couinaud 分類による肝区域について説明しなさい。

    Couinaud 分類とは、肝の区域分類として用いられ、 S1:尾状葉 S2:左葉外側上区域 S3:左葉外側下区域 S4:左葉内側区域 S5:右葉前下区域 S6:右葉後下区域 S7:右葉後上区域 S8:右葉前上区域 に分けられる。

  • 94

    99.腹部エコーの異常所見(肝臓)99.腹部エコーの異常所見(肝臓)

    ・脂肪肝では、肝実質のエコー輝度が上昇し、肝腎コントラストの上昇を認める。また重症の場合は深部エコーの減衰と脈管の不明瞭化をきたす。 ・急性肝炎では、肝腫大や胆嚢内腔の狭小化がみられ、閉塞性黄疸との鑑別に有用である。 ・肝硬変では、肝表面の不整、実質エコーの不均一化、腹水や胆嚢壁の肥厚がみられる。 ・うっ血肝では、うっ血心不全による肝静脈の拡張が認められる。 ・肝嚢胞では、後方エコーの増強を伴う無エコー腫瘤を認める。 ・肝血管腫では、内部が均一で境界明瞭な高エコーとして描出され、体位変換による腫瘤の内部エコーの変化であるカメレオンサインがみられる。 ・肝細胞がんでは、低・高エコー像を示す症例や外側陰影、nodule in nodule などがみられる。

  • 95

    100.腹部エコーの異常所見(胆嚢)

    ⑴ 胆嚢結石(胆石) 胆嚢内のストロングエコー、体位変換によるストロングエコーの移動、音響陰影 ※純コレステロール結石ではコメット様エコー ⑵ 胆嚢炎 急性胆嚢炎…胆嚢腫大、胆嚢壁肥厚、胆石(胆泥)の貯留 ※慢性胆嚢炎では胆嚢が委縮することが多い。 ⑶ 胆嚢腺筋腫症 胆嚢壁肥厚、胆嚢壁内のストロングエコー、コメット様エコー、胆嚢壁内の小嚢胞 ⑷ 胆嚢ポリープ(コレステロールポリープ)、胆嚢がん 桑実状または金平糖状の高エコー隆起 ※胆嚢ポリープ…多発性かつ有茎性 胆嚢がん…病変が大きく塊状型 ⑸ 胆管病変 ・閉塞性黄疸 肝内胆管の拡張(パラレルチャンネルサイン)、総胆管拡張(ショットガンサイン) ※原因…総胆管結石、胆管がん ・総胆管結石 肝外胆管内に高エコーの結石像、肝臓側の胆管拡張(結石や腫瘍によるもの) ・胆管がん 胆管の狭窄や閉塞、肝臓側の胆管拡張

  • 96

    101.腹部エコーの異常所見(膵臓)

    ⑴急性膵炎 膵臓の腫大、浮腫による実質エコーレベルの低下 ⑵慢性膵炎 膵臓の萎縮ないし限局性腫大、膵臓辺縁の凹凸不整、実質エコーの不均一化、 不整な膵管拡張、膵石・膵石灰化 ⑶膵腫瘍 限局性腫大、境界のやや不明瞭な低エコー腫瘤、末梢側の膵管拡張 ⑷嚢胞 境界明瞭な円形の無エコー腫瘤、後方エコー増強

  • 97

    102.腹部エコー(腎臓)の異常所見

    先天異常である馬蹄腎では、両腎の下極が癒合した峡部が、大動脈の前面を横切ってみられる。 腎嚢胞では境界明瞭な円形の腫瘤、境界明瞭な内部無エコーの腫瘤と後方エコーの増強が認められる。 多嚢胞腎では両側腎の肥大と大小多数の嚢胞の存在が認められる。 水腎症では腎孟・腎杯の拡張が認められ、腎中心部エコー内に無エコーが出現する。 腎結石は、腎盂や腎杯に音響陰影を伴う高エコー像として描出される。 腎細胞がんでは腫瘍周辺の低エコー帯(ハロー)が認められ、内部エコーは一般に等~低エコーとなる。 痛風腎では髄質のエコーレベルが皮質よりも高エコーになり、腎萎縮と皮質の菲薄化が認められる。 急性腎不全では超音波像では異常を認めないが、慢性腎不全では、腎の萎縮、腎皮質の菲薄化、腎皮質のエコーレベルの上昇、腎の中心部エコーの不明瞭化が認められる。 腎血管筋脂肪腫の超音波像は、腎実質に境界明瞭な円形の高エコー腫瘤として描出される。 腎盂腫瘍は腎中心部エコー内に等もしくは低エコー腫瘤として描出され、水腎症を伴うこともある。

  • 98

    103.腹部エコー(消化管)の異常所見

    急性虫垂炎では虫垂の肥大・拡大が確認できる。内腔に虫垂結石による高輝度エコーがみられる。 小腸イレウスではケルクリング皺襞の描出(keyboard sign)を認める。 大腸がんでは腎エコー像に似た偽腎徴候(pseudokidney sign)が認められる。

  • 99

    104.超音波検査のアーチファクトの原因と種類

    1) サイドローブ・アーチファクト 超音波は振動子と直角方向の主極と、その 10 分の 1 程度の音圧をもつ斜め方向に向かう副極(サイドローブ)よりなっている。超音波の反射はビームが垂直に当たるときに最も強くなるため、サイドローブ方向にこのビームと直交する強い反射源があると、これを主極方向からの反射と誤認し表示してしまう。胆嚢内や肝臓の横隔膜直下にみられることがあり、特に胆嚢ではデブリエコー(胆泥)と誤診されやすい。対策としては、超音波の入射方向を変えたり、体位変換することにより再現性を確認することである。 2) 多重反射 プローブから発射された超音波は、生体内の強い反射源で反射しプロープに戻ってくる。しかし、その一部はプローブで反射してまた生体内に入り、その反射源で反射する。これを繰り返すことにより、実際の反射源までの距離の整数倍の位置に線状の虚像が現れる。 これを多重反射といい、腹壁腹膜、筋膜などで起こる。胆嚢におけるコメット様エコーも多重反射の一種で、胆嚢腺筋腫症における壁内囊胞や壁内結石で起こった多重反射により つらら状の高エコーが描出される。 3)鏡面現象(ミラーイメージ) 横隔膜近傍に病変があるとき、横隔膜で反射して病変に向かった超音波は同様の経路でプローブに戻る。このとき、横隔膜を挟んで病変と反対側に虚像が描出されることがある。 4) レンズ効果 腹部検査で正中横断走査の際、腹直筋で超音波の屈折が起こる。これにより、腹部大動脈などが二重にみえることがある。これは、筋内の音速が周囲の脂肪組織の音速よりも速いため、超音波が内側に屈折することにより起こる。ビーム方向から腹直筋をはずすことにより、容易に消失する。 5)音響陰影(アコースティックシャドウ) 超音波を強く反射する反射源や吸収する媒質があると、その後方へは超音波が届かず黒い影をつくる。これを音響陰影といい、結石や骨、腸管ガス、肺などが原因となる。結石の診断には役立つが、超音波ビームより小さな結石では音響陰影がみられないこともある。空気は減衰係数が非常に大きいので診断の妨げになる。 6) 側方陰影 (ラテラルシャドウ) 辺縁が平滑で球状の腫瘤に超音波を当てると、その辺縁部において腫瘤内と周囲組織の音速の差により屈折が起こる。 腫瘤内の音速がより速い場合、外側に屈折が起こり、辺縁直下を直進する超音波はなくなり黒い影が生じる。これを側方陰影という。 7)後方エコー増強 (バックエコーエンハンスメント) 超音波装置では、深度による明るさを一定にするため、STC により深度による受信の感度を変えている。すなわち、深くなるほど感度が上がるようになっている。超音波が囊胞などの液体部分を通過するとき、周囲の組織と比べて減衰は非常に少ないのでその後方は周囲と比べて明るく表示される。これを後方エコー増強といい、嚢胞性病変の診断に役立つが、内部構造の非常に均一な腫瘍 (悪性リンパ腫など) も減衰が小さいため、その後方でもみられることがある。

  • 100

    105.下肢動脈瘤のできる理由と危険性

    →血液の停滞 血管内皮の障害 血液凝固能の亢進 ・血栓が遊離して静脈血流にのって肺に移動し、肺動脈を閉塞すると肺血栓塞栓症になる。 ・肺血栓塞…栓症は無症状の場合もあるが、 呼吸困難やショック状態などに陥り心停止にいたること。