問題一覧
1
問題 ゲノム上のATGCのそれぞれの塩基の割合を比較した場合、通常の細菌と高熱細菌の間ではどのような違いが観測されると予想されるか?
答え 高熱細菌は、通常の細菌に比較してGCの割合が大きく、ATの割合が小さいと考えられる。それは、通常の細菌はATGCの割合は同程度であるが、高温の環境で生息する高熱細菌は、DNAの二重らせん構造の水素結合を維持するために、より強い水素結合を形成するGCの割合が大きいと予想される。
2
Tm=85℃のDNAの融解曲線をグラフとして示し、融解曲線上のTmの場所がどのように定義されるかグラフに示せ。さらに高濃度の塩(NaCl)を加えた場合の融解曲線の変化についてグラフに示せ。
融解温度、Tm:温度変化によってDNAが変性した際、二本鎖と一本鎖の相対吸光度の平均値と融解曲線が重なるときの温度のこと←絵で覚える 1)塩基組成が融解温度に与える影響 ATが多い→低くなる GCが多い→高くなる 2)塩(NaCl)が融解温度に与える影響 リン酸反発の中和により、Tmが上昇 3)尿酸、ホルムアルデヒドが融解温度に与える影響 水素結合を低下させることにより、Tmが低下
3
融解温度、Tmに対して、 1)塩基組成が融解温度に与える影響 ATが多い→1 GCが多い→2
1低くなる 2高くなる
4
融解温度、Tmに対して 2)塩(NaCl)が融解温度に与える影響
リン酸反発の中和により、Tmが上昇
5
Tmに対して 3)尿酸、ホルムアルデヒドが融解温度に与える影響
水素結合を低下させることにより、Tmが低下
6
ヌクレオソームについて クロマチンの基本単位であるヌクレオソームを構成する4種のヒストンの名称を示せ
答え H2A、H2B、H3、H4
7
ヌクレオソームについて 出芽酵母のゲノムは1200万bpである。このゲノム全体がクロマチン構造を形成するとして出芽酵母(一倍体)の1細胞のクロマチンには、上記のそれぞれのヒストンが何分子存在すると予想される? 答え
1200万÷146≒82191 分子 ヌクレオソームコア粒子は、ヒストンH2A,H2B,H3,H4各二分子からなるヒストン八量体に146bpのDNAが1.7回転巻き付いた複合体である。この値は一般的に同程度であるため、麦芽酵母のゲノム1200万bpに存在するヒストンは、82191分子と考えられる。 ポイントはヒストンの八量体は146bpのDNAに巻き付くこと
8
遺伝子の転写開始において、基本転写因子がどのように機能するか説明しろ {RNAポリメラーゼのDNA結合性、TFⅡD、TATAボックス、プロモーター}
答え 遺伝子の転写開始において、基本転写因子は重要な役割を果たす。まず、TFⅡDという基本転写因子がプロモーター領域に位置するTATAボックスというDNA配列が特定し、RNAポリメラーゼのDNA結合性が増加させる。その後、RNAポリメラーゼが適切な位置に位置することが促進され、転写の開始が可能になる。このように、基本転写因子は遺伝子転写の正確な制御において不可欠な要素であり、TATAボックスとプロモーターの相互作用を仲介することで、RNAポリメラーゼの正確なDNA結合性を確保し、転写を開始する。
9
基本転写因子について TFⅡA →
ちなみに TFⅡA →TFⅡDとRNAポリメラーゼⅡの結合を安定化
10
基本転写因子について TFⅡB →
TFⅡB →プロモーターのTATA配列に結合してRNAポリメラーゼⅡを呼び込む
11
基本転写因子について TFⅡH →
TFⅡH →DNAのらせんをほどく。RNAポリメラーゼⅡのリン酸化によりRNAポリメラーゼⅡをほかの基本転写因子から解離させ転写伸長へと移行させる。
12
ヘテロクロマチンとユークロマチンについて、以下の観点においてどのような特徴の違いが考えられるか? 細胞核内での存在部位
答え 教科書p351 ヘテロクロマチンは細胞核の周辺部位に存在する。ユークロマチンは細胞核の内部に存在する。
13
ヘテロクロマチンとユークロマチンについて、以下の観点においてどのような特徴の違いが考えられるか? ヒストンのアセチル化修飾 答え
ヘテロクロマチンは、ヒストンが強くアセチル化されておらず、アセチル基が少ない状態が一般的である。ユークロマチンは、ヒストンがアセチル化されやすく、アセチル基が結合していることが一般的である。 (一般に転写活性の高い領域では、ヒストンH3、H4のヒストンテールに存在する特定のリジン残基がアセチル化されているのに対し、転写活性の低い領域ではアセチル化の程度が低い。)
14
ヘテロクロマチンとユークロマチンについて、以下の観点においてどのような特徴の違いが考えられるか? ヒストンのメチル化修飾
答え 教科書p351 ヘテロクロマチンは、ヒストンがメチル化された状態が一般的で、これによって染色体のコンパクトな構造が維持される。ユークロマチンは、メチル化の度合いが低く、染色体がより開かれた構造を持つことがある。 (メチル化については、どのリジン残基が修飾を受けているかにより、転写の活性化やその維持に働く場合もあれば、転写の抑制やヘテロクロマチン構築に働くこともある。)
15
ヘテロクロマチンとユークロマチンについて、以下の観点においてどのような特徴の違いが考えられるか? クロマチンリモデリング複合体の結合
答え 教科書p351 ヘテロクロマチンは、クロマチンリモデリング複合体がヘテロクロマチンには結合しにくいことがある。これにより、染色体が比較的固い構造を持つことがある。一方、ユークロマチンは、クロマチンリモデリング複合体がユークロマチンに結合しやすく、染色体構造が柔軟で、転写の制御が効果的に行われることがある。
16
問題6 遺伝子からRNAが転写された後、翻訳可能な成熟mRNAになるまでに行われるRNAプロセシングの反応を一つとりあげ、その概要や意義などを説明しろ
答え ここではスプライシングを説明する。イントロンとエキソンを含んだ前駆体RNAから非コード領域であるイントロンを除き、エキソン由来のRNA部分同士を連結することで成熟RNAが完成する。このRNAプロセシングをスプライシングという。 スプライシングの意義は、遺伝子の多様性と調節に重要な役割を果たす。同じ遺伝子から複数の異なるmRNAバリアント(スプライソソーム=イントロンとエキソンの境界を特定するやつ)が形成され、それぞれが異なるタンパク質をコードすることが出来る。このことによって、遺伝子の機能や調節が拡張され、特定の組織や状況に合わせて異なるタンパク質を合成することが可能になる。
17
問題8 DNA複製におけるリーディング鎖とラギング鎖の違いについて説明しろ
答え DNA複製において、リーディング鎖とラギング鎖は、DNA二本鎖を複製するための異なる戦略を示す。リーディング鎖は5'→3'方向に連続的に合成され、DNAヘリカーゼが分解した鎖に合成が直接行われる。 ラギング鎖は5'→3'方向に非連続的に合成され、岡崎フラグメントと呼ばれる小さな断片に分割され、それらがDNAリガーゼによって結合される。リーディング鎖は比較的スムーズに合成されるのに対し、ラギング鎖は断片的な合成が必要で、複製がより複雑である。この違いは、DNA複製が効率的に進行し、誤りを最小限に抑えるための適切な戦略である。
18
設問1 A 原核生物と真核生物のゲノムの特徴の違いを二点あげろ
答え DNAの構造→原核生物は環状構造、真核生物は二重らせん構造 ゲノムの数→原核生物は1n、真核生物は2n
19
B 「C値パラドックス」という言葉がどのようなゲノムに関する現象を示すかを説明しろ {遺伝子数、遺伝子間DNA、反復DNA配列}
答え C値パラドックスとは、ゲノムサイズと遺伝子数が正確には相関関係にないことを示す現象である。これは、高等真核生物ゲノムには、コード配列の割合が少なく、反復配列を含む非コード配列、つまり遺伝子間DNAが相当含まれており、一方で、例えば、大腸菌では、ゲノムのほとんどがコード配列であるからである。
20
遺伝子数
遺伝子数=コードするタンパク質の数(種類)
21
ゲノムサイズ=
ゲノムサイズ=ゲノムの大きさ、〇☓塩基対みたいな
22
遺伝子領域において以下の部位が遺伝子上流からどのような順番で出現するかのべよ。 {ORF、プロモーター、転写開始点、転写終結点、開始コドン、5’非翻訳領域、3’非翻訳領域}
答え 5‘→3’ エンハンサー領域→プロモーター領域→転写開始点→5‘非翻訳領域→開始コドン→ORF(翻訳領域)→終始コドン→3’非翻訳領域→転写終結点
23
エンハンサーにおいてシスエレメントとトランス作用因子が機能する例を以下の単語を用いて説明しろ {グルココルチコイド受容体、グルココルチコイド応答配列、アクチベーター、ヒストンアセチル化酵素}
グルココルチコイドが、細胞質でトランス作用因子であるグルココルチコイド受容体と結合し、それが核内で転写活性に関与するシスエレメントであるグルココルチコイド応答配列と結合する。これによってグルココルチコイド受容体は、プロモーター上での転写開始複合体の形成を促進・安定化するアクチベーターとして働く。このアクチベーターとヒストンアセチル化酵素が結合して、プロモーター上のヌクレオソーム上のヒストンH3およびH4のN末端テールにあるリジン残基をアセチル化すると、転写開始複合体の集合を促進し、転写を活性化する。
24
D 「遺伝子リプログラミング」がどのような生命現象か?
答え 遺伝子リプログラミングとは、分化した組織の細胞を未分化な細胞に引き戻すことを指し、その過程で分化した細胞のエピゲノムが未分化細胞のエピゲノムへとリセットされる。
25
リボソームのA、P、Eの三つの部位が①翻訳開始においてどのように機能するか説明しろ
答え 開始tRNAとメチオニンが結合したアミノアシルtRNAをリボソームの小サブユニットが認識して、大サブユニットのP部位に開始tRNAが結合する。A部位は二番目のコドンで指定されるアミノアシルtRNAを待つ状態になる。
26
リボソームのA、P、Eの三つの部位が翻訳の伸長においてどのように機能するか説明しろ
伸長過程では、A部位およびP部位において、既成ポリペプチド鎖と新規アミノ酸の連結が順次行われる。既成ポリペプチド鎖を連結したペプチジルtRNAはリボソームのP部位に結合し、次のコドンで指定されているアミノ酸と結合したアミノアシルtRNAがA部位に結合している。大サブユニットが移動することでポリペプチドの伸長することが出来る。P部位でアミノ酸を受け渡したtRNAが、E部位で外れる。これを伸長過程では繰り返す。
27
問題9 DNA二本鎖切断の修復に関与する代表的な二つに機構の名称を答えろ。
答え 非相同末端結合(NHEJ)修復 相同組換え(HR)修復 非相同末端結合(NHEJ)修復は、DNA二本鎖切断が発生すると、切断末端を直接結合して修復を行うメカニズムである。この機構は速くて効率的であり、修復プロセスが迅速に進む。しかし、切断末端の塩基配列に一貫性がないため、修復過程で塩基の損失や挿入が生じ、修復されたDNAが元のDNAと完全に一致しない可能性がある。 一方で、ホモログ組換え(HR)修復は、同一または相同のDNA配列を有する別の染色体や同じ染色体上の別の領域を利用して修復を行う。このメカニズムは高い精度で修復が行われ、元の塩基配列がほぼ再現される傾向がある。HRは主に細胞がS期にあるときに活発になり、切断末端と同じ配列を持つ姉妹染色体から情報を取り込んで修復が行われる。 これらの機構の相違点は、修復プロセスでのDNAの取り扱いと結果の一貫性にある。NHEJは速いが不正確な修復を行い、HRはより正確で高品質な修復が可能ですが、時間とエネルギーを消費する傾向があります。どちらの機構が優先的に選択されるかは、細胞の周期や状態に依存し、それぞれの機構が特定の条件下で優位になる。
28
問題9 DNA二本鎖切断の修復に関与する代表的な二つに機構の名称を答えろ。また、この二つの機構の相違について説明しろ。 非相同末端結合修復について説明しろ
答え 非相同末端結合(NHEJ)修復 相同組換え(HR)修復 非相同末端結合(NHEJ)修復は、DNA二本鎖切断が発生すると、切断末端を直接結合して修復を行うメカニズムである。この機構は速くて効率的であり、修復プロセスが迅速に進む。しかし、切断末端の塩基配列に一貫性がないため、修復過程で塩基の損失や挿入が生じ、修復されたDNAが元のDNAと完全に一致しない可能性がある。
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問題9 DNA二本鎖切断の修復に関与する代表的な二つに機構の名称を答えろ。また、この二つの機構の相違について説明しろ。 相同組換え修復について説明しろ
ホモログ組換え(HR)修復は、同一または相同のDNA配列を有する別の染色体や同じ染色体上の別の領域を利用して修復を行う。このメカニズムは高い精度で修復が行われ、元の塩基配列がほぼ再現される傾向がある。HRは主に細胞がS期にあるときに活発になり、切断末端と同じ配列を持つ姉妹染色体から情報を取り込んで修復が行われる。
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問題9 DNA二本鎖切断の修復に関与する代表的な二つに機構の名称を答えろ。また、この二つの機構の相違について説明しろ。
答え 非相同末端結合(NHEJ)修復 相同組換え(HR)修復 これらの機構の相違点は、修復プロセスでのDNAの取り扱いと結果の一貫性にある。NHEJは速いが不正確な修復を行い、HRはより正確で高品質な修復が可能だが、時間とエネルギーを消費する傾向がある。どちらの機構が優先的に選択されるかは、細胞の周期や状態に依存し、それぞれの機構が特定の条件下で優位になる。
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B 翻訳に重要な役割を果たす以下の二つの酵素について、それぞれがどの翻訳過程でどのように機能するか? ・アミノアシルtRNA合成酵素
アミノアシルtRNA合成酵素によって、tRNAとアミノ酸が結合することを触媒する。この反応によってできるアミノアシルtRNAは、mRNAによって指定されたコドンと対応するアミノ酸をリボソームに輸送することができる。つまり、翻訳過程において、アミノアシルtRNA合成酵素は、ポリペプチドを形成するアミノ酸を運ぶアミノアシルtRNAの合成を触媒する。
32
B 翻訳に重要な役割を果たす以下の二つの酵素について、それぞれがどの翻訳過程でどのように機能するか? ペプチジル基本転移酵素
・ペプチジル基本転移酵素 ペプチジル基本転移酵素によって、ペプチジルtRNAに結合しているポリペプチドの間にアミノアシルtRNAに結合しているアミノ酸を結合させ、新たなペプチジルtRNAを合成することを触媒する。この新たなペプチジルtRNAはアミノ酸残基の数が1つ増える。ペプチジル基本転移酵素はリボソームに存在し、ポリペプチドの伸長に関与する。
33
C 翻訳の終結因子についてその特徴・機能について説明しろ
答え 翻訳が進行し、終始コドンがリボソームのA部分にくると、終始コドンに対応するtRNAが存在しないため、終結因子がA部分に結合する。この終結因子は、タンパク質であるが、立体構造および表面電化がtRNAに類似しているため、tRNAの代わりにA部分に結合することが出来る。この後、アミノ酸の代わりにポリペプチドには水分子が結合し、ポリペプチドとtRNAの結合が切れ、リボソームから遊離する。
34
B真核生物ゲノムにおけるDNA末端修復問題とその対処について以下の単語を含めて説明しろ {リーディング鎖、ラギング鎖、プライマー、テロメア、テロメアーゼ、RNA鋳型}
テロメアは染色体の末端に存在する繰り返しDNA配列である。DNA複製中に生じる問題の1つは、リーディング鎖が比較的スムーズに複製できるのに対し、ラギング鎖がプライマーの位置で不完全に複製されることである。この複製不良がテロメア末端に起こると、テロメアが短縮され、最終的には細胞の老化や異常な増殖に寄与する可能性がある。 テロメアの末端修復には、テロメアーゼと呼ばれる酵素が関与する。テロメアーゼはRNA鋳型を用い、新しいテロメア配列を合成してそれを末端に追加する。このプロセスにより、テロメアの短縮が補正され、染色体の安定性が維持される。テロメアーゼがRNA鋳型を利用することで、通常のDNA複製におけるラギング鎖の不完全な複製を補完し、テロメアの損失を防ぐ。
35
「DNAの融解温度」について、以下の語句を含めて答えよ {変性、紫外線、1/2
TmはDNAが半分変性する温度を示し、これはDNAが二本鎖から一本鎖に変性する過程での中間の温度である。変性は、DNAが紫外線や高温などの外部の環境条件にさらされると起こる。紫外線はDNA分子内で特定の波長の光を吸収し、これがエネルギーとなり、水素結合を切断して変性を引き起こす可能性がある。
36
B 転写開始反応において、プロモーター上にヌクレオソームが形成された場合には、転写の活性が上昇するか、あるいは低下するか予想し、理由をかけ。
転写の活性が上昇すると考えられる。 アクチベーターとヒストンアセチル化酵素が結合して、プロモーター上のヌクレオソーム中のヒストンH3およびH4のN末端テールにあるリジン残基をアセチル化すると、転写開始複合体の集合を促進し、転写を活性化するから。
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遺伝子から転写されたRNAは、プロセシングを受けた後で、翻訳反応に供される。RNAプロセシング反応における、「選択的スプライシング」について説明しろ。 {イントロン、エキソン、遺伝子機能}
イントロンを切り取り、複数のエキソンをもつ遺伝子では、スプライシングによりすべてのエキソンをもつ成熟mRNAの他に、あるエキソンが飛ばされた成熟mRNAが制される場合がある。後者のスプライシング機構を選択的スプライシングという。選択的スプライシングにより、同一のmRNA前駆体から異なるタンパク質をコードすることができる成熟mRNAを生成することができる。これにより遺伝子機能の拡張ができる。
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RNAポリメラーゼⅡとDNAポリメラーゼδの性質を比べた場合、共通点を1つ挙げろ。以下の語句をまぜて説明しろ{プライマー、校正機能} 共通?
RNAポリメラーゼⅡとDNAポリメラーゼδを比較すると、共通点として両者とも新しい鎖合成を始める際にプライマーが必要である。プライマーは、鎖合成の起点として機能する。
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RNAポリメラーゼⅡとDNAポリメラーゼδの性質を比べた場合、共通点を1つ、相違点を2つ挙げろ。以下の語句をまぜて説明しろ{プライマー、校正機能} 相違点???
主な相違点は、まず鋳型となる鎖の種類である。 RNAポリメラーゼⅡはRNA合成に特化しており、DNAを鋳型としてRNAを合成する。対照的に、DNAポリメラーゼδはDNA鎖の複製に関与し、DNAを鋳型として新しいDNA鎖を合成する。 さらに、校正機能においても差異が見られる。DNAポリメラーゼδは、合成したDNA鎖の誤りを修復する校正機能を備えている。この機能により、相補的なヌクレオチドが正確に組み込まれているかどうかをチェックし、誤りがあれば修復する。一方で、RNAポリメラーゼⅡは一般に校正機能を持っておらず、誤りを修復することが難しい特徴がある。