問題一覧
1
第1回 ①は、人間を一種の②と“みなす“ということです。 ③は,目や耳などの感覚器官を通して外界を把握する心の働きです。 ④は、情報を適切に取捨選択し,効率的に情報を処理する機能です。
認知心理学, 高次情報処理システム, 知覚, 注意
2
第1回 ①は,過去の経験情報を保持し,後にそれを利用する機能のことをいいます。 ①と関連しますが,②には,言葉で説明できるよう な宣言的②と,行為に関する知識である手続き的②などがあります。
記憶, 知識
3
第1回 ①とは,知覚したイメージなどが,心の中でどのように表現されているのかといった表現形式のことを意味します。 ②は,様々な特徴から,共通するものを取り出してまとめたものということができることです。 ③とは,簡単に言うと「考えること」ですが,それほど単純ではなく,実はいろいろな種類があります。例えば,④です。④とは,ある前提から帰結を導く問題解決のことをいいます。(A=B,B=C,つまり,A=C)
表象, 概念, 思考, 推論
4
①とは,問題が起こっている状態(初期状態),何らかの方略を行っている状態,問題が解決された状態(目標状態)という3つの状態を含む問題空間の中で,初期状態から 目標状態へと移行させる探索過程をいいます。
問題解決
5
第1回 「ウォーリーをさがせ!」は、①ととても深く関連しています。①は、似たもの(ディストラクター)の中からターゲットを探し出すことです。 ②に関する研究では,視覚的に大きな変化であっても,人間は容易にその変化を見落としてしまうということが明らかになっています。アハ動画もこれに当たります。 自転車を運転するときには,無意識のうちに記憶が使われています。このように,現在取り組んでいる課題を遂行するということに関わっている記憶システムを,③といいます。
視覚探索, 変化の見落とし, ワーキングメモリ
6
第1回 日常生活において、たくさんのものの中から1つを選択するときに関わる仕組みとして、①や②が関わっています。
意思決定, 潜在的認知
7
第1回 知覚・認知心理学では,「①」や「かわいい」などの感性についての研究も進めら れています。例えば,①に関する研究では,絵画や写真を刺激として用いた研究もありますが,人間の②を刺激として用いた研究も多くあります。 消費者に自社の商品を選んでもらうためには,商品パッケージなどの③も重要で、特に「④」「使いやすい」 という視点を忘れてはいけない。 また、「オリンピック 2020」が東京で開催され,日本において、誰にでも分かりやすいデザインである⑤に大きな注目が集まった。
美しさ, 顔, デザイン, 分かりやすい, ピクトグラム
8
第1回 認知心理学の研究法として、①が挙げられる。これは、原因と結果の②について検討することを大きな目的としている。 しかし、③が低いという問題点もある。(実験室内の特殊な環境を日常場面へ一般化するのは危険)
実験法, 因果関係, 生態学的妥当性
9
第1回 「牛乳をたくさん飲むと背が伸びるか?」という仮説を検討するとき、参加者をいくらかの群に分ける。この時、「牛乳を全く飲まない群」を①といい、「たくさん飲む群」「少し飲む群」の二つを②という。 つまりこの実験では、「毎日飲む牛乳の量」が③、それぞれの群における「身長の伸び」が④に値する。
統制群, 実験群, 独立変数, 従属変数
10
第1回 実験法では、日常的にごく稀にしか起こりえない条件を人為的に作るのが容易であり、全く同じ条件の実験を何度も繰り返し行うことで結果の①を高めることができる。 同様に,他の研究者が同じ実験について反復検証を行うことが可能であり、結果の②を高めることができるのも特徴である。
信頼性, 客観性
11
第1回 実験法は、大きく二つに分けられる。 ①は、条件の統制が容易で、正確なデータを得ることができるというメリッ トがあるが、得られたデータは統制された環境下で得られたものであることから,実験の結果を直ちに一般化することが難しいという問題点がある。 ②は、現実場面で実験を行うので、得られた結果を一般化することが容易であるというメリットがありますが,状況や環境を統制することが難しく,関係のない要因の影響が結果に入り込み,因果関係が不明瞭になってしまうという問題点もある。
実験室実験, フィールド実験
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第2回 ①は、感覚器官を経由して,外部世界や身体内部に関する情報を受容するプロセスのことを指します。つまり,外界から入力された“ありのまま“の情報を把握するプロセスということができます。 ②は,感じとった外界の刺激に意味づけを行うまでのプロセスを指します。例えば,私たちは何か物を持ったときに 「重い」「軽い」と感じることです。 ③は,過去の経験や知識,記憶などをもとにして,知覚されたものが何であるかを判断したり,解釈したりするプロセスを指します。例えば、ただの集合体にしか見えない絵から、犬を見つけ出すなどです。
感覚, 知覚, 認知
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第2回 眼や耳など,外界の物理的なエネルギーを受け取る身体の器官のことを①といいます。また,外界から入力されたエネルギーを電気信号に変換する、感覚器官の中の細胞のことを②といいます。なお,視覚の②は網膜の③です。 網膜には③があり,特に色を認識する細胞を④、明るさを認識する細胞を⑤と言います。
感覚器官, 受容器, 視細胞, 錐体細胞, 桿体細胞
14
第2回 物体の位置,方向,大きさ,形状など,三次元空間における物体の状態や関係を認識することを①といいます。特に,空間の中から形を見出すことを②といいます。 図と地について、ある物が他の物を背景として全体の中から浮き上がって明瞭に知覚されるとき,浮き上がって明瞭に知覚されるものを③,背景に退くものを④といいます。
空間知覚, 形の知覚, 図, 地
15
第2回 ①とは,奥行きを知覚することをいいます。奥行きを知覚するために利用されている手がかりを,②といい、これは③と,④に分けることができます。
奥行き知覚, 奥行き手がかり, 単眼性の奥行き手がかり, 複眼性の奥行き手がかり
16
第2回 ①について、両目で一点を凝視するときに,両視線が交わる角度を②といいます。左目と右目は別々の場所にあるため,1 つの対象を両目で見ると,左右の眼の網膜 には少しずれた像が投映され、このずれのことを,③といいます。
複眼性の奥行き手がかり, 輻輳角, 両眼視差
17
第2回 同じものでも, 見る方向や距離,照明などが異なると,網膜に映る像は大きく変化します。しかし、 日常生活においては,見る方向や距離などに関わらず、対象は比較的一定のものとして知覚されます。この性質を,①といいます。 例えば,対象までの距離が 2 倍になると,それに応じて網膜に映る像の大きさは 2 分の 1 になりますが、実際には私たちはそれほど大きさが変化したとは感じません。これを②と言います。 また、どんな色の照明のもとでりんごを見ても、私たちにはりんごは「赤く」見えます。これを③と言います。 知覚の恒常性は,私たちは眼から入ってきた情報をそのまま見ているのではない,ということを明確に示しているといえるでしょう。
知覚の恒常性, 大きさの恒常性, 色の恒常性
18
第2回 対象の動きの知覚,対象の位置の連続的な移動の知覚のことを,①といいます。 ②には,実際運動,運動残像,(狭義の)仮現運動,自動運動,誘導運動があります。 感覚器に異常がないにも関わらず,実際とは異なる知覚を得るという現象を③といいます。特に,視覚において生じる③を,④といいます。
運動知覚, 視覚的運動(運動視), 錯覚, 錯視
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第3回 ①は,音信号を神経活動情報(インパルス)に変換し,音の大きさ,音の高さ,音色, 音源の位置,リズムや言語などを認識する働きを担っています。 身体の表面に接触するさまざまな物理的刺激に対する感覚のことを,②といいます。これは③のことを意味しますが,皮膚に④が分布していることから、②と呼ばれています。
聴覚, 皮膚感覚, 触覚, 受容器
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第3回 ①は,偽物の手を自分の手であるかのように感じてしまう,つまり,脳・心が偽物の手を自分の手のように認識してしまうということを示唆しています。 ②という錯覚は、テニスラケットのガットや格子状のワイヤを両手でこすると,両手の間にあたかもベルベットの布のような素材があるように感じることです。
ラバーハンドイリュージョン, ベルベットハンドイリュージョン
21
第3回 皮膚感覚と深部感覚の総称を①といいます。①は,視覚や聴覚などとは異なり, 感覚器が外部から明確に観察されないという特徴があります。 ②は,筋や関節などの身体内部組織から起こる位置覚や運動覚などが挙げられます。
体性感覚, 深部感覚
22
第3回 視覚と聴覚など,異なるモダリティの知覚が互いに影響を及ぼし合う現象を①といいます。例えば,かき氷のシロップは色によって違う味に感じられます。 ある刺激に対して,その刺激に対応する感覚だけでなく,異なるモダリティの感覚を同時に生じる現象を②といいます。例えば、文字を見たときに“色”を感じるなどです。
クロスモーダル知覚(現象), 共感覚
23
第4回 ①とは,目で物体を識別できる能力のことを言います。 発達期間である児童期までに,強い遠視や乱視,斜視等が原因で視覚機能の正常な発達が阻害されることによってもたらされる視力低下を,②といいます。 子猫の瞼を閉じる実験で、網膜や視神経には異常がみられませんでしたが、後頭葉の一次視覚野に大きな異常が生じていることが明らかになり、視覚には③があるということが明らかになりました。
視力, 医学的弱視, 臨界期
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第4回 器質的疾患がないにも関わらず,視力障害,視野障害,色覚異常などが認められる場合があり、これを①といいます。日常生活では良く見えているのに,視力検査をすると見えなくなってしまうといったこともあります。 ②は,錐体細胞(色を見る細胞)を持たない場合,あるいは,S,M,L のいずれかひとつしか錐体細胞を持たない場合にみられます。 一般的に,平均聴力が 30dB 以上の場合に③とされます。
心因性視覚障害, 色覚多様性, 難聴
25
第4回 脳の局所的病変や損傷によって生じる高次機能障害であり,ある感覚を介する対象認知の障害を①といいます。 なかでも②には、図形の模写ができないなどの「統覚性視覚失認」と、見ている対象の名前が思い出せないなどの「連合性視覚失認」 2 つがあります。 また,二次聴覚野の損傷により,音の意味が理解できなくなるとい う,③が生じることがあります。例えば、やかんの音は聞こえるが、それがどういう意味かがわからないなどです。
失認, 視覚失認, 聴覚失認
26
第4回 現在、①という言葉は「障害のある人の社会参加を困難にしている障壁の除去」 という意味で,広く用いられるようになっています。 一方で,②というのは,障壁に対処するという考え方ではなく,すべての人にとって使いやすいようにあらかじめ設計するという考え方です。
バリアフリー, ユニバーサルデザイン
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第4回 意味するものの形状を使って,その意味概念を理解させる記号のことを,①といいます。①は、文字情報に比べて②が高く、また、③を引きつけやすいという特徴があります。
ピクトグラム, 視認性, 注意
28
第5回 私たちは,知覚された情報にもとづいて,“どこに,何が,どのように”存在しているかを認知することができます。このような働きを①と言います。 ①のはたらきの一つである②とは,物体をそれ以外の物体や背景と分けて捉えることをいいます。
物体認知, 分離
29
第5回 ①とは,自分または他の物体からの距離のことをいいますが,このような①の把握も、物体認知において重要な役割を担っています。 私たちは,外界から入力された情報にもとづいて,奥行きや距離を判断しています。このとき,私たちはさまざまな②を使っています。 さらに、③では、物体がどの程度の速さで動いているか,どの方向に動いているかなどを把握することができます。
奥行き, 奥行き手がかり, 運動の知覚
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第5回 物体の認識には、「感覚情報にもとづいて認知的処理を行う①」と、「知識や経験などにもとづいて認知的処理を行う②」があります。 ③とは、個々の文字や対象の型のようなものが頭の中に存在すると仮定するモデルです。これによって様々な文字を認識できます。 ④とは、入力されたパターンから他のパターンを区別するのに役立つ“特徴”を解析し,その特徴の有無の程度を評価することによって,特定のパターンを認識するというモデルです。
ボトムアップ処理, トップダウン処理, 鋳型照合モデル, 特徴分析モデル
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第5回 この図を見たときに,「THE CAT」というように読むと思いますが、真ん中の文字は「H」として読むこともできます。これは①と呼ばれます。つまり,どのような文脈の中で文字を読むかということによって,文字の認識が変わるということを意味しています。
文脈効果
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第5回 ①では,顔を見ても表情の識別ができない,よく知っている人物の顔を見ても誰の顔かがわからないといった症状が見られます。 丸い顔は丸みを帯び た名前に,鋭い顔は角ばった名前と結びつきやすいことが示されています。これを②と言います。
相貌失認, ブーバ・キキ効果
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第6回 対象に視線を向けて注意を向けることを,①と言います。 対象に視線を向けずに,注意を向けることを②と言います。 注意の基本的な性質として,注意を向ける範囲が広くなるほど,情報分析能力は低下することが知られています。ポズナーは,視覚における注意は③のようなものだと述べました。
顕在的注意, 潜在的注意, スポットライト
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第6回 1 つの対象に注意を集中させる働きを,①といいます。 一方、同時に 2 つ以上の刺激に注意を向け,並列的にそれらの情報処理を行う働きを②と言います。 注意には、一度に割り当てられる容量に限りがあります。これを③と言います。注意を分散させすぎると,正確性や効率が下がってしまうことです。
選択的注意, 分割的注意, 注意資源
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第6回 どんなに騒がしい場所でも,自分に関連する言葉や話し相手の会話などは容易に聞き取ることができます。これを,①といいます。 特定の特徴やモノ(=ターゲット)を、それ以外の刺激(=ディストラクタ)の中から見つけ出す課題を、②といいます。たとえば、「ウォーリーをさがせ」では、本物のウォーリーが③、それ以外のウォーリーの偽物が④です。
カクテルパーティー現象, 視覚探索, ターゲット, ディストラクタ
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第6回 黒文字のNの中から、赤文字のNをみつけるのは、自然と視界に入ってくるので簡単です。このような現象を①といいます。 しかし、「M」の中から「N」を見つけるのは大変です。このように、ディストラクタの中からターゲットを探す行為を、②と言います。 複数の特徴の組み合わせ(例えば,色と形, 形と向きなど)を探すことを③と言います。
ポップアウト, 特徴探索, 結合探索
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第6回 順々に一つ一つの対象に注意を向け,順々に情報を処理することを,①といいます。一方で,注意を必要とせず,同時並行的に複数の情報を処理することを,②といいます。 視覚的に十分認知可能と思われる物体変化が生じているにもかかわらず,人はそれらの変化を見つけることが困難であることが知られており,これを③といいます。(アハ体験)
逐次的処理, 並列的処理, 変化の見落とし
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第6回 例えば、連続して出現する数字を答える課題で、1つ目の数字は答えられても、2つ目の数字は答えられないといったことがあります。これを①といいます。 特定の情報に注意を向けている場合に,全く予期していなかった事象が発生すると,その事象に気づかないという現象を,②といいます。
注意の瞬き, 非注意による見落とし
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第7回 過去の経験の内容を保持し,後でそれらの情報を利用するという心の働きを①といいます。 記憶のプロセスは大きく,3 つの段階に分けることができ、「記憶として保存するまでの段階」を②、「②された情報を記憶として頭(心)の中で維持する段階」を③、「③されている情報を思い出す段階」を④といいます。
記憶, 符号化, 貯蔵, 検索
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第7回 外界から入力された刺激の情報は,はじめに①として保持されます。①は,詳細かつ大量の情報を保持できると考えられています。 ①に入った情報のうち,注意を向けられた一部の重要な情報だけが②に転送されると考えられています。②はその名前の通り,情報を短時間保持するという記憶システムです。 ②において、リスト内の項目の出現位置によって記憶成績が異なることが知られおり、これを③といいます。リストの冒頭部分の記憶成績が優れることを④,リストの終盤部分の記憶成績が優れることを⑤といいます。
感覚記憶, 短期記憶, 系列位置効果, 初頭効果, 親近性効果