<医薬品の分類> 医薬品医療機器等法にいう医薬品には、動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされているものは含まれない。

日本薬局方に収められている物は、薬理作用の有無にかかわらず医薬品に該当する。

一般用医薬品にもジェネリック医薬品がある。

<臨床試験> GCP には、臨床試験が倫理的な配慮のもとに科学的かつ適正に実施されるための基準が示されている。

GCP は、治験依頼者である製薬企業等のみが遵守すべき基準である。

治験は、医薬品の製造販売承認を申請する資料のうち、臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施をいう。

臨床試験には第I相から第IV相まであるが、このうち第II相と第III相を「治験」という。

第I相試験は、主に薬物動態や安全性を検討する段階である。

第II相試験の主要な目的は、有効性を探索的に評価し、用量反応関係を明らかにすることである。

第II相試験は前期と後期に分かれるが、後期からは実際の患者が対象となる。

第III相試験は、対象とする治験薬の有効性と安全性を確認することを目的とする。

CRC の業務として、被験者に対するインフォームド・コンセントに関わる説明を補助することがあげられ る。

治験審査委員会は、5 名以上の医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床試験に関する専門的知識を有する者で構成しなければならない。

（医薬品等の製造販売および製造に係る法規範） 医薬品(体外診断用医薬品を除く。)の製造販売業の許可要件として、GQP及びGVPに適合することが求められる。

製造販売業の許可は、品目ごとに与えられる。

医薬品製造販売業者の自社の製造所では、医薬品製造業の許可を受けることなく、医薬品を製造することができる。

医薬品の製造業の許可は、製造所の構造設備が薬局等構造設備基準に適合しないときは、与えられないことがある。

<医薬品の承認、製造販売後調査(PMS)> 製造販売後調査の目的の1つに、製造販売後の医薬品の適正な使用方法を確立することがある。

再審査制度は、承認後一定期間、使用成績などに関する調査を行い、有効性や安全性を再確認する制度で ある。

新有効成分含有医薬品は、通常、承認から8年後に再評価の対象となる。

一般用医薬品は再評価の対象とはならない。

副作用・感染症報告制度は、常時、安全性についてモニターする制度である。

製造販売後臨床試験には、GCP(good clinical practice、医薬品の臨床試験の実施の基準)が適用されるため、治験に該当する。

ジェネリック医薬品の品質再評価で行われている試験はどれか。1 つ選べ。 1. 崩壊試験 2. 製剤均一性試験 3. 重金属試験 4. 溶出試験 5. 発熱性物質試験

<規範 (GMP、GQP、GVP、GPSP)> GMP は、バリデーション基準として施行されている。

GQPは、製造販売業者に対して社内に安全管理統括部門の設置を求めている。

GPSPの目的は、医薬品の製造販売後の調査、試験の適切な実施及び収集された資料の信頼性確保である。

GVP と GMP は、製造販売業の許可基準である。

<生物由来製品> 生物由来製品とは、医薬品のうち、植物以外の生物由来原料を利用して製造された製品をいう。

生物由来製品及び特定生物由来製品は、厚生労働大臣が指定する。

特定生物由来製品は、医薬品の製造販売業者の申請に基づいて、厚生労働大臣が指定する。

特定生物由来製品を取り扱う薬剤師は、その使用対象者に適切な説明を行い、理解を得るよう努めなけれ ばならない。

医療機関は、特定生物由来製品を使用した場合、使用した患者の情報を記録し、30年間保存しなければな らない。

安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律の目的には、人の血液の利用の適正を期することも含まれる。

何人も、有料で人体から採血してはならない。

感染症定期報告は、製造販売業者が必要と認めたときに報告するものである。

製品の製造所からの出荷の可否は、製造部門が決定しなければならない。

<薬害> 薬害を回避することは不可能である。

医薬品の作用が次世代の胎児に影響することを知らしめたのがサリドマイドである。

サリドマイドは催眠鎮静薬で、妊娠中のつわりの苦痛寛解目的でも使用されていた。

サリドマイドの副作用を報告し、最初に販売中止、製品回収を行ったのは日本である。

スモンは、ほぼ日本特有の現象であった。

薬害の1つであるC型肝炎は、出産の際の輸血や血友病に用いる血漿分画製剤が原因である。

薬害 AIDS(acquired immunodeficiency syndrome、後天性免疫不全症候群)まん延の背景には、覚せい剤 中毒患者の存在が大きい。

クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の原因となったのは、非加熱血液製剤である。

クロロキンによって発生した薬害の被害はどれか。1 つ選べ。 1. 網膜症 2. 血液障害 3. 神経障害 4. マラリアの感染 5. アナフィラキシーショック

<健康被害救済制度> 医薬品副作用被害救済業務は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構が行っている。

医薬品副作用被害救済制度の救済対象となりうるのは、許可医薬品の副作用及び許可医療機器の不具合による被害である。

厚生労働大臣が指定する抗悪性腫瘍薬の副作用被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない。

任意の予防接種を受けたことによる副作用被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない。

医薬品副作用被害救済制度による救済給付には、死亡や障害に対する給付は規定されていない。

<医療保障制度> 社会保障は、憲法に根拠を置いている。

医療保険制度は、社会扶助方式の社会保障である。

我が国の医療保険制度は、基本的にすべての国民が何らかの医療保険制度に加入する国民皆保険である。

75 歳以上の者は、医療保険及び後期高齢者医療制度のどちらにも加入しなければならない。