理学療法士国家試験 第53回 午後
問題数100
No.1
36歳の男性。交通事故による外傷性脳損傷のため3日前に入院した。病室訪問時、呼びかけても閉眼しており、大きな声で呼びかけたが開眼せず、体を揺さぶって初めて開眼したがすぐに閉眼してしまう。
JCS（Japan coma scale）で評価した意識レベルはどれか。
No.2
20歳の男性。自転車エルゴメーターを用いて、1分間に20ワット増加させるランプ負荷法にて心肺運動負荷試験を行った。その際の分時換気量、二酸化炭素排泄量および酸素摂取量の変化を図に示す。
①から③までの期間および④と⑥の時点に生じている生体の変化として正しいのはどれか。2つ選べ。
No.3
関節可動域測定法（日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による）で正しいのはどれか。
2つ選べ。
No.4
Danielsらの徒手筋カテストにおける触診部位として正しいのはどれか。2つ選べ（不適切問題：適切なものは1つ）。
No.5
車椅子乗車中に体幹を右に傾けたまま寝てしまい、アームレストに右上腕外側を長時間圧迫していた。目が覚めると、図のように右手の斜線部分に感覚鈍麻を認めた。
絞扼性損傷を受けた神経はどれか。
No.6
脳出血後の頭部CTを示す。最も生じやすい症状はどれか。
No.7
45歳の男性。左大腿切断後。大腿義足を用いた歩行練習中、左立脚中期に過度の腰椎前弯が観察された。
原因として正しいのはどれか。
No.8
70歳の男性。脳横塞による左片麻痺。Brunnstrom法ステージは下肢Ⅲ。関節可動域制限はない。ダブルクレンザック足継手付き両側金属支柱型短下肢装具を用いて歩行練習を実施している。足継手を背屈0〜20度で可動するように設定すると左立脚中期に膝折れが出現した。
装具の調整で正しいのはどれか。
No.9
脳卒中機能評価法<SIAS>の麻痺側運動機能の評定で2点となるのはどれか。
No.10
45歳の男性。半年前から左上肢遠位部の脱力、3か月前から左上肢の筋萎縮と右上肢の脱力、さらに最近歩行障害と構音障害を認めるようになり、神経内科で筋萎縮性側索硬化症と診断された。
現時点で認められる可能性が高いのはどれか。
No.11
52歳の男性。2型糖尿病。足のしびれと血糖値の上昇のため入院となった。検査結果では空腹時血糖305mg/dL、尿検査でケトン体陽性であった。虚血性心疾患と腎機能障害は認めない。
この患者への対応で正しいのはどれか。
No.12
50歳の男性。1か月前から腰痛と右殿部痛が生じ、徐々に右下肢の疼痛が増悪してきた。腰部MRIを示す。
この病態で陽性になるのはどれか。
No.13
25歳の男性。野球の試合で走塁中に大腿後面に違和感と痛みが生じた。直後に整形外科を受診したところ、大腿部エックス線写真では骨折を認めなかった。
この時点での物理療法で適切なのはどれか。
No.14
身体計測の結果を図に示す。
厚さ3cmのクッションを用いる場合の車椅子の基本寸法で正しいのはどれか。（不適切問題：解2つ）
No.15
58歳の女性。5年前に子宮頸癌の手術を行った。2年前から右下肢にリンパ浮腫が出現し、弾性ストッキングを着用していた。1年前から安静臥位で右下肢を挙上しても浮腫が改善せず、皮膚が固くなり非圧窩性浮腫が認められたため、週1回外来で理学療法を実施していた。2日前に蜂窩織炎を発症し、現在、薬物療法中である。
対応として適切なのはどれか。
No.16
4歳の男児。痙直型両麻痺。しばしば割り座で座る。バニーホッピングと交互性パターンの四つ這いを併用して移動する。PCW （postural control walker）を用いた歩行練習を実施している。
この児に対する遊びの指導内容で最も適切なのはどれか。
No.17
70歳の男性。3年前に右手の振戦によってParkinson病を発症し、在宅で治療を行っている。ADLは自立していたが、1か月前に風邪をひいてから歩く速さが遅くなり、歩行の際に一歩目が思うように前に出ず、歩き出してからも前方に転びそうになることが多いという。
在宅での理学療法における歩行指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
No.18
36歳の男性。手にバスケットボールが当たって受傷した。来院時の手指の写真とエックス線単純写真とを下図に示す。
この病態として正しいのはどれか。
No.19
65歳の男性。身長165cm。図のように歩行補助具として杖の長さを調整する際、指標とすべき杖先の位置を示す。
aの距離と肘の角度bの組合せで正しいのはどれか。
No.20
71歳の男性。うっ血性心不全。2週前から顔面と下肢とに浮腫がみられるようになり、安静にしていても呼吸困難があるため入院となった。入院2日後、離床練習開始となった。
医療面接における質問で重要性が低いのはどれか。
No.21
入院患者100人の収縮期血圧を集計した標本Aの分布は、中央値や平均値の近くに測定値が集中していた。他の値より極端に小さい値が1つあり、再度確認したところ誤記入であることが分かったため、この値を除いて標本Bを作った。
標本Aに比べ標本Bの方が大きい統計量はどれか。
No.22
疾患の予防対策で正しいのはどれか。
No.23
端座位で膝関節を完全伸展位から屈曲した際に生じるのはどれか。
No.24
加齢に伴う生理的変化について正しいのはどれか。
No.25
関節可動域測定法（日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による）の運動方向と測定肢位の組合せで正しいのはどれか。
No.26
異常歩行と原因の組合せで正しいのはどれか。
No.27
アテトーゼ型脳性麻痺で残存しやすい反射はどれか。
No.28
慢性腰痛に対する認知行動療法でないのはどれか。
No.29
内頸動脈系と比べて椎骨脳底動脈系の血流障害でみられやすいのはどれか。
2つ選べ。
No.30
脳卒中片麻痺の亜脱白に対する肘屈曲型アームスリングのチェックアウトで正しいのはどれか。
No.31
Heberden結節の好発部位はどれか。
No.32
腱板断裂損傷の徒手検査で陽性となる可能性が最も高いのはどれか。
No.33
肘関節屈曲位から伸展方向へ他動的に動かしたときに、可動域の全範囲にわたり抵抗感が感じられたが、運動は容易であった。
MAS （modified Ashworth scale）における筋緊張のレベルはどれか。
No.34
動脈血ガス分析結果がpH 7.32、PaCO233Torr、PaO288Torr、HCO3−17mEq/Lである場合に予想される呼吸様式はどれか。
No.35
がん患者の身体機能評価尺度はどれか。
No.36
神経因性膀胱のうち低活動性膀胱を呈する疾患はどれか。
No.37
高齢者の転倒リスクに関連性が低いのはどれか。
No.38
超音波療法について正しいのはどれか。
2つ選べ。
No.39
機器を使用しなければ実施できないのはどれか。
No.40
脳卒中後の左片麻痺の患者が車椅子からベッドへの移乗動作を行う際の介助方法として適切なのはどれか。
No.41
IADLに含まれるのはどれか。
2つ選べ。
No.42
関節リウマチの開張足を矯正する装具で最も適切なのはどれか。
No.43
義足におけるシリコンライナー使用の利点はどれか。
No.44
脳血管障害の患者に対する治療で適切でないのはどれか。
No.45
Duchenne型筋ジストロフィーのステージ5 （厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類による）に対する理学療法で優先度が高いのはどれか。
No.46
未梢神経障害による猿手で使用する装具はどれか。
No.47
Down症児の初期の腹臥位での移動の特徴はどれか。
No.48
摂食嚥下障害に対するShaker法について正しいのはどれか。
No.49
人工呼吸器を使用している重症心身障害児の気管吸引を実施する上で正しいのはどれか。2つ選べ。
No.50
問診で用いる質問の種類とその具体例の組合せで正しいのはどれか。
No.51
股関節で正しいのはどれか。
No.52
脊柱管の前壁に沿って走行する靭帯はどれか。
No.53
大脳の領野と部位の組合せで正しいのはどれか。
No.54
中脳について誤っているのはどれか。
No.55
視神経から視覚野に至る視覚伝導路の順で正しいのはどれか。
No.56
デルマトームと支配髄節の組合せで正しいのはどれか。
No.57
後腹膜腔に存在しないのはどれか。
No.58
泌尿器の解剖について正しいのはどれか。
No.59
平衡聴覚器の構造で正しいのはどれか。（※解２つ）
No.60
動脈と脈拍の触知部位との組合せで正しいのはどれか。
No.61
ヒトの免疫機構で正しいのはどれか。
（※不適切問題：解答2つ）
No.62
腎臓の機能で正しいのはどれか。
2つ選べ。
No.63
下垂体後葉から分泌されるホルモンはどれか。2つ選べ。
No.64
質量mの物体を傾斜角度θの斜面に沿って距離 Lだけ引き上げ、高さHまで持ち上げた。
このときの仕事量Wで正しいのはどれか。
ただし、摩擦は無視できるものとし、重力加速度をgとする。
No.65
肩甲上腕関節の外旋筋はどれか。
No.66
指尖つまみに比べ横つまみでより働く筋はどれか。
No.67
筋と股関節の運動の組合せで正しいのはどれか。
No.68
立位姿勢について正しいのはどれか。
No.69
正常歩行時の矢状面における重心移動について正しいのはどれか。
No.70
心筋梗塞の合併症として誤っているのはどれか。
No.71
骨格筋の構造で筋収縮時に長さが一定なのはどれか。2つ選べ。
No.72
視覚について正しいのはどれか。
No.73
副交感神経の作用で収縮する筋はどれか。
No.74
胃での栄養素の消化・吸収で正しいのはどれか。
No.75
排便機構について正しいのはどれか。
No.76
エリスロポエチンの産生を促進するのはどれか。
No.77
ホルモン分泌について正しいのはどれか。
No.78
心電図の波形で正しいのはどれか。
No.79
随意運動の制御に関与する部位はどれか。
No.80
咀嚼筋はどれか。2つ選べ。
No.81
肩関節外転90度での水平屈曲に作用する筋はどれか。
No.82
下腿中央の横断面を図に示す。矢印の筋の作用で正しいのはどれか。
2つ選べ。
No.83
安静時の呼吸運動で正しいのはどれか。
No.84
運動学習について正しいのはどれか。
No.85
正常細胞と比較したときの悪性腫瘍細胞の特微はどれか。
No.86
訓練開始時に熱感があり、体温は38.5℃であった。胸部を聴診したところ右下肺野に水泡音が聞かれた。この患者の胸部エックス線写真を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
No.87
ショックの発症初期に徐脈がみられるのはどれか。
No.88
Eriksonによる発達段階で学童期に獲得すべき課題はどれか。
No.89
中学生の心理発達における特徴はどれか。
No.90
訓練療法でないのはどれか。
No.91
無意識的な葛藤を洞察して精神症状を和らげようとするのはどれか。
No.92
失語症分類と特徵の組合せで正しいのはどれか。
No.93
FIMで4点（最小介助）となるのはどれか。
No.94
廃用症候群によって低下しないのはどれか。
No.95
知能検査はどれか。
No.96
変形性膝関節症の進行に伴う関節構成体の変化で正しいのはどれか。
No.97
脳卒中後の肩手症候群について正しいのはどれか。
No.98
Parkinson病について正しいのはどれか。
No.99
皮膚筋炎について正しいのはどれか。
No.100
神経麻痺と起こり得る症状の組合せで正しいのはどれか。