問題一覧
1
手術部位感染(SSI)と糖尿病罹患歴の関連を調査するため、SSIを起こした患者100人と起こさなかった患者300人を選択し、過去にさかのぼり糖尿病罹患歴の有無を確認した。オッズ比は2.7、95%信頼区間は1.3~15.7(p=0.02)であった。この疫学研究の説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
この疫学研究は、症例対照研究である。, p値が0.02ということは、同じ検定を100回行った場合、誤った結果を得る確率が2回あると判断できる。
2
人工呼吸器関連肺炎予防の対策として、正しいのはどれか。
医学的に禁忌でない場合、経鼻気管挿管より経口気管挿管を優先的に選択する。
3
滅菌に関する説明として、正しいのはどれか。
過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌は、セルロースやパルプを含む製品の滅菌には不向きである。
4
ウイルスが引き起こす疾患として、正しいものを2つ選択しなさい。
Epsein-Barrウイルス(EBウイルス)=伝染性単核球症, コクサッキーウイルスA16型、エンテロウイルス71型=手足口病
5
感染経路別予防策に関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
伝染性紅斑の小児に対して、飛沫予防策を行う。, 髄膜炎菌による敗血症に対して、効果的な治療を開始後24時間が経過するまで飛沫予防策を行う。
6
ワクチンに関する説明として、正しいのはどれか。
麻疹ワクチン接種後に水痘ワクチン接種をする場合は、27日以上間隔をあける。
7
消毒薬に関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
0.05%ベンザルコニウム塩化物は、膣の消毒に使用可能である。, 大量の血液で汚染された箇所に次亜塩素酸ナトリウム溶液を使用する場合は、有効塩素濃度0.5~1.0%(5,000~10,000ppm)の溶液で消毒する。
8
インフルエンザ迅速診断検査キット「α」の感度は70%、特異度は99%であり、インフルエンザ流行期における陰性的中率は58%である。「α」を用いて検査を行った場合の説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
インフルエンザに罹患した患者の30%は陰性と判定される可能性がある。, インフルエンザ流行期は、陰性と判定される患者の42%はインフルエンザに罹患している可能性がある。
9
感染症に関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
ジカウイルス感染症は、フラビウイルス科フラビウイルス属のジカウイルスによる蚊媒介感染症であり、ジカウイルス病と先天性ジカウイルス感染症に分類される。, 重症熱性血小板症候群(SFTS)は、マダニが媒介するブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類されるSFTSウイルスによる感染症である。
10
インフルエンザに関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
感染症法において、鳥インフルエンザA(H5N1)とA(H7N9)は二類感染症に位置づけられている。, インフルエンザウイルスは、エンベロープを有するRNAウイルスである。
11
血液への職業曝露に関する説明として、正しいのはどれか。
HBs抗原陽性・HBe抗原陽性の血液で針刺し切創が起きた場合、HBVに感染するリスクは約30%である。
12
母子感染症に関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
妊婦が梅毒に感染した場合、経胎盤感染により胎児が先天性梅毒を発症することがある。, 分娩前日に妊婦が水痘を発症した場合、水痘・帯状疱疹ウイルスの経胎盤感染により新生児が水痘を発症することがある。
13
ファシリティマネジメントに関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
医療機関は、感染性廃棄物の処理を業者に委託する場合、産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付する。, 血液等が付着していない鋭利なものは、感染性廃棄物と同等の取り扱いとする。
14
ファシリティマネジメントに関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
空気感染隔離室は、1時間に6~12回の換気を行う。, 手術室では、高性能以上のフィルターを使用する。
15
手術部位感染予防のため実施が推奨されている対策として、正しいものを2つ選択しなさい。
手術前の除毛は、切開部あるいは周辺の体毛が手術の邪魔にならないかぎり行わない。, 手術室から廊下や隣接区域に向かう換気は陽圧に維持する。
16
結核に接触者健診に関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
感染症法に基づく結核の接触者健康診断の手引き(改訂第5版)では、IGRAを乳幼児の接触者健診の基本項目の1つとしている。, 肺病変を伴わない肺外結核患者の接触者健診は必要ないが、小児結核及び若年者の一次結核症の患者では、感染源の探求目的で接触者調査および健診が必要である。
17
感染管理の関係法規に関する説明として、正しいものを2つ選択しなさい。
学校保健安全法における流行性耳下腺炎の出席停止期間が「耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発言した後5日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで」である。, 感染症法において、腸管出血性大腸菌感染症は、三類感染症に分類されている。
18
細菌培養検査の検体採取として、正しいのはどれか。
喀痰の肉眼的品質評価Miller&Jonesの分類でM1に該当する喀痰検体は、検査に適さない。
19
疫学的指標に関する説明として、正しいのはどれか。
2019年12月10日に開催された忘年会の参加者のうち、生カキを食べてノロウイルス感染症に罹患した人の割合は、発病率(attack rate)の一例である。
20
内視鏡の管理に関する説明として、正しいのはどれか。
1日の検査終了後に、スコープの吸引・鉗子チャンネルにアルコールフラッシュを行う。
21
MRSA陽性患者の病室内で着用していた個人防護具は、病室内で外す。, MRSA陽性患者の高頻度接触環境表面を、低水準消毒薬を含むクロスで1日1回以上拭く運用を開始する。
22
D氏にバンコマイシンを投与した後、上半身に紅潮・紅斑が認められたためレッドマン症候群を疑い、担当医に報告した。
23
入院患者に占めるMRSA陽性患者の割合を計算し、MRSAの保菌圧を明らかにする。, 分母に延べ入院患者数を使用し、新規MRSA陽性患者の発生密度率を計算する。
24
I氏とJ氏
25
I氏の室内での面会者の飲食は禁止する。
26
空気予防策を実施する。, 接触予防策を実施する。
27
下痢と嘔吐を認める看護師3名は、症状消失後48時間まで就業停止とする。
28
患者が使用した食器は、熱水(80℃10秒)で処理を行った場合、消毒薬への浸漬は必要ない。
29
ノロウイルスに効果のある抗ウイルス薬はない。, ノロウイルスに感染した場合でも、無症状のままウイルスを排泄することがある。
30
8.3件/1,000device-days
31
0.2
32
感染率が高く中心ライン使用比が低いことから、中心ライン使用に不慣れであるため、感染率が高い可能性がある。挿入手技や管理方法の見直し、感染対策を振り返る必要がある。
33
看護師Rを直ちに陰圧室に隔離する。, 直ちに保健所に麻疹の発生届を提出する。
34
看護師Rは、発疹出現から7日目の9月6日まで就業停止とする。
35
S氏とT氏のC.difficileの病原性はトキシンBに由来すると考えられる。, U氏のC.difficileは、トキシンAとトキシンBの両方を産生するが、毒素を産生しないC.difficile株も存在する。
36
U氏には、バンコマイシンの使用が推奨される。
37
消化器内科病棟で他に下痢症状を認める患者はいないか確認する。, 210号室のトイレは0.5%(5,000ppm)の次亜塩素酸ナトリウム溶液で1日1回以上消毒する。
38
抗HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)を投与し、1か月後に再度HBIGを投与する。
39
HCV抗体またはHCV-RNAの追跡調査を行う。
40
HBIGおよびB型肝炎ワクチンを出生後できるだけ早期に投与し、さらに生後1カ月と生後6か月の時点でB型肝炎ワクチンを投与する。