問題一覧
1
その沢にかきつばたいと(おもしろく)咲きたり。
すばらしく
2
神楽こそ、なまめかしく、(おもしろけれ)。
興趣がある
3
墨染めの御姿(あらまほしう)清らかなるも、うらやましく。
理想的に
4
少しのことにも、先達は(あらまほしき)ことなり。
あってほしい
5
この山に籠りゐて後、(やむごとなき)人のかくれ給へるもあまた聞こゆ。
高貴な
6
身の才(やむごとなく)して、公につかまつりけるほどに、道心をおこして出家せるなり。
この上なく
7
(ゆゆしき)身に侍れば、かくしておはしますも、いまいましう、かたじけなくなむ。
不吉な
8
かたちなむまことにいとうつくしう、(ゆゆしき)までものし給ひける。
不吉なほど美しく
9
ただ人も、舎人など賜はるきはは、(ゆゆし)と見ゆ。
すばらしい
10
おのおの拝みて、(ゆゆしく)信おこしたり。
はなはだしく
11
帝の御位は、いとも(かしこし)。
おそれ多い
12
寺をこそ、いと(かしこく)造りたなれ。
すばらしく
13
今日しも(かしこく)参り候ひにけり。
好都合に
14
風吹き、波荒ければ、船出ださず。かれこれ、(かしこく)嘆く。
非常に
15
その日の、髪上げ(うるはしき)姿、唐絵をかしげに描きたるやうなり。
端正な
16
昔、男、いと(うるはしき)友ありけり。
親しい
17
鳥辺山谷に煙の燃え立たば(はかなく)見えし我と知らなむ
頼りなく
18
梨の花、世にすさまじきものにして、近うもてなさず、(はかなき)文付けなどだにせず。
ちょっとした
19
取りたてて、(はかばかしき)後見しなれば、ことある時は、なほ拠りどころなく心細げなり。
しっかりした
20
(はかばかしく)も身の上をえ知り侍らず。
はっきり
21
いみじう(やさしかり)ける人の妻に成りにけり。
優雅だっ
22
(やさしう)申したるものかな。
けなげに
23
いと(いはけなき)御ありさまなれば、乳母たち近くさぶらひけり。
幼い
24
すべて、いとも知らぬ道の物語したる、(かたはらいたく)聞きにくし。
見苦しく
25
簀子は(かたはらいたけれ)ば、南の廂に入れたてまつる。
気の毒な
26
うちとけて(かたはらいたし)と思されむこそゆかしけれ。
恥ずかしい
27
あお(かたはらいた)の法師や。
ばかばかしい
28
心地の悪しく、ものの恐ろしきをしり、夜の明くるほど、いと(心もとなし)。
待ち遠しい
29
(心もとなき)日数が重なるままに、白河の関にかかりて、旅心定まりぬ。
不安な
30
花びらの端に、をかしき匂ひこそ、(心もとなう)つきためれ。
はっきりしない
31
熊谷、あまりに(いとほしく)て、いづくに刀を立つべしともおぼえず。
かわいそう
32
これは故殿の(いとほしく)し給ひし者なり。
かわいく
33
家焼けたなりとて、(いとほしがり)て給ふなり。
かわいそうに思っ
34
かかる人も世に出でおはするものなりけりと、(あさましき)まで目を驚かし給う。
驚きあきれるほど
35
まこと蓬莱の木かとこそ思ひつれ。かく(あさましき)虚言にてありければ、はや返し給へ。
あきれるほどひどい
36
ひたすら世をむさぼる心のみ深く、もののあはれも知らずなりゆくなん、(あさましき)。
情けない
37
乳母の女房うちおどろき、側をさぐれどもおわせざりければ、「あれよ、あれ」とぞ(あきれ)ける。
驚いて途方に暮れ
38
夕暮れの(いたう)霞みたるにまぎれて、かの小柴垣のもとに立ち出で給ふ。
とても
39
我がため面目あるやうに言われぬる虚言は、人(いたく)あらがはず。
たいして
40
造れるさま木深く、(いたき)所まさりて見どころある住ひなり。
すばらしい
41
やすからず思されけれど、なほ(つれなく)同じさまにて過ぐし給う。
平然として
42
昔、男、(つれなかり)ける女にいひやりける。
冷淡だっ
43
雪の山、(つれなく)て年も返りぬ。
何の変化もない
44
(つれなしづくれ)ど、おのづから見知りぬ。
そ知らぬふりをし
45
まだきに騒ぎて、(あいなき)もの恨みし給ふな。
筋違いな
46
あまりに興あらんとすることは、必ず(あいなき)ものなり。
つまらない
47
あさましきまで(あいなう)、面ぞ赤むや。
むやみに
48
春の夜の闇は(あやなし)梅の花色こそ見えね香やは隠るる。
道理に合わない