建築積算は建築物のコストを算定するものであり、社会経済環境の変化に余り影響受けないものである

これまでの建築生産では、設計と施工が表舞台に立ち、建築積算（コスト）は舞台に隠れていたといえる。

建築積算は、社会のニーズにそってビジネスの領域を拡大し発展している。

建築は、屋外現地での一品生産である。

建築生産の主要なプロセスの順番は、設計→企画→施工→維持保全である。

工事の発注方式は、「企画」のプロセスで検討する。

建築工事費のコストダウンを一層図りたい場合は、設計プロセスでVEなどの方法を用いて設計変更をおこない目標に近づけることがある。

施工プロセスの建築積算は、事業計画の収支予算作成をおこなう。

改修工事における直接仮設工事の計測・計算は、新築工事と変わらない。改修工事における直接仮設工事の計測・計算は、新築工事と変わらない。

指名競争入札は、談合などによる不正が発生しやすいため、公共工事の場合は、談合がしにくい一般競争入札が多くなっている。

分離発注とは、複数の会社にそれぞれ専門工事を発注することをいう。

単価請負契約方式は、実際に要した数量や経費は、設計図が完成した後や実際に工事をおこなった後に計算し、契約しておいた単価を掛けて精算する。

数量公開は、入札参加企業の積算経費の削減に有効となる。

建築積算は、数量算出→金額抜きの内訳書作成→値入の順で業務をおこなうことが一般的である。

設計図は、設計者や設計事務所によって概ね同じだが、形式や内容に多少の違いがある。

設計図の順番は、ほぼ決まっている。

構造図の基礎図では、基礎梁には記号（FG）と番号で基礎染名が付けられている。

電気設備図には、配置図、断面図、短計図、展開図等がある。

建築積算は、建築数量の計測・計算をおこない、内訳書を作成するが、最終的に工事費を算出することが重要な目的となっている。

21. 敷地の測量は、直接仮設工事費として処理される。

建築数量積算基準では、内訳書の細目数量が100以上の場合、小数点以下を四捨五入して整数とする。

建築数量積算基準の建築数量は、原則として「所要数量」である。

建築数量積算基準は、すべての建物に適用されている。

建築産業は、建築数量の計測方法や内訳書に記載する内容について基準や標準が定められている。

建築積算をおこなう人は、共有・共用している建築数量積算基準を身につけることが必要である。

建築数量積算基準には、見積要項書の書式も定められている。

建築数量積算基準では、第１編総則で全体に共通する事項について定めている。

建築数量積算基準がない時代は、同じ建物、同じ設計図であっても積算担当者によって建築数量が違っていた。

建築数量積算基準による⾧さ、面積、体積および質量の単位は、原則としてそれぞれ、ｍ、㎡、㎥およびkgとする。

工事費は、一般的に数量とその単価との積の和として求められる。

現在、公共発注者は各々異なった建築数量積算基準を定めている。

建築数量積算基準は、建築積算に携わる人にとっては、第一に学ばなければならない大切な知識である。

建築数量積算基準は、工事費を求める数量について計測・計算ルールを定めたものである。

建築数量積算基準は、数量の計測・計算の方法を定めたもので、計測・計算の略算法はおこなわないこととしている。

建築積算は、自由に内訳書に計上すべきである。

建築数量積算基準では、物差しによって読み取った寸法は設計寸法として認められていない。

建築数量積算基準では、数量の端数処理を原則として四捨五入としている。

建築数量積算基準による計測寸法の単位は、ｍとし、252ｍｍは、0.25ｍとする。

建築数量積算基準では、設計図には必要な寸法がすべて記載されていなければ、計測・計算ができない。

建築積算をおこなう人は、まず、建築数量の計測方法や内訳書に記載するお金の内容などの基準や標準を理解し活用する能力を身につけることが必要である

企画プロセスの建築積算は、施工における実行予算作成などをおこなう。

基礎梁の型枠は基礎梁の両面のみを計測・計算する。

数量公開の実施は、コンピュータやインターネットの利用が進んできたことによって実現したものである。

受注者が事前に建築物を建てる施工現場で受注者が説明することを現説という。

日本建築学会の特記仕様書は、学術的な立場から非常に詳細な解説があり、仕様書の原点と言われている。

単価請負契約方式は、設計図の完成度が非常に低い段階で契約をおこなう場合などに採用される。

工事価格とは、純工事費に現場管理費を加えたものである。

計画数量とは、発注者があらかじめ計測・計算し、発注時に施工者に提示する数量である。

建築工事の部分別内訳書は、元請の施工者が下請けの協力会社に専門工事を発注する場合に便利な書式である。

部分別標準書式による工事費の構成において、建築部分はおもに直接仮設、土工、地業、躯体、外部仕上、内部仕上、建具仕上、ユニット及びその他に分かれる。

内訳書摘要欄等の表示の中で、大きさの表示では、0.45、1.80などの小数点以下第2位までm単位で表示する。

土工の細目の数量は所要数量である。

これまでの建築生産では、設計と施工が表舞台に立ち、建築積算（コスト）は舞台裏に隠れていたといえる。

鉄筋工事における鉄筋の材料数量は「設計数量」とする。

内訳書における細目の名称と順序は 「建築数量積算基準」に従って記載する。

建築数量積算基準は、工事費を求める数量とその単価について計測・計算ルールを定めたものである。

基礎と基礎梁が重なっていない場合、および底盤（基礎スラブ）が接続してない場合、基礎梁幅0.45m、高さ1.20ｍ、⾧さ3.40ｍの1か所当りの型枠数量は8.16ｍ2である。

計算過程において、コンピュータなどによって計算される電子データ数値の端数処理は、小数点第2位以下の数値を端数処理する。

根切りや埋戻しなどは、通常設計図に示されている土工計画によって計測・計算する。

壁の縦筋の継手は、原則として鉄筋⾧さが6ｍごとに1か所あるものとみなす。

一般に積算者が発注者から受領した設計図書は、原則として返却することになっている。

見積要項書とは、工事で使用される資材などの形状や仕様をまとめて記載した書類である。

建築積算は、まず数量の計測・計算をおこない、その結果に誤りがないか確認して集計表を作成し、再度数量のチェックをおこなう。

積算者は、一般的に直接工事費の算出が終わると工事ごとの金額を整理しておけば、過去の実績と照合チェックする必要はない。

内訳書の作成は、建築数量の算出後におこなわれる。

設計図書は、事業主（発注者）から積算者が受領するが、一般的には施工者が事業主（発注者）の代行として積算者に渡す。

積算者は、設計図書を受領した後はすぐに建築数量の計測にとりかかり、仕様書や見積要項書などのチェックは、積算業務が完了した時点でおこない整合性を図る。

積算者が内訳書の単価などを記入するときは、自社の単価や刊行物の単価だけで行う。

積算者は、設計者に対しての質問回答は、必ず書類ですることになっており、電子メールなどによる方法は認められていない。

工事価格は、直接工事費をベースにして現場管理費や一般管理費および共通仮設費を加算して算定される。

建築積算の設計図書には、現場説明書は含まれない。

設計図は、大別して、配置図、意匠図、構造図、設備図の4種類がある。

仕上表は、内部と外部に分けて記載することが一般的である。

求積図には、工事ごとの建築数量の計算式と結果が記載されている。

平面図は、建物の基本となる情報が記載されており、最重要図面となっている。

矩形図は、建築物の水平方向の断面詳細が描かれている。

一般に建具の種類は記号で表すが、アルミ製の窓はＳＷとすることが多い。

構造図の基礎伏図では、基礎には記号（Ｃ）と番号で基礎名が付けられている。

構造図の柱の記号は、一般にＣである。

配筋詳細図は、鉄筋の位置、種類、本数などが詳細に描かれている。

建築生産活動の経済行為はビジネスの世界でもあり、建築コストの評価は、関係するさまざまな人達にとって不要な業務である。

近年、建築コストのマネジメントが生産プロセスの初期段階でのみ求められるようになってきた。

建築積算は、建築工事発注時のみに建築コストを算定する。

建築も一般製品と同じようにライフサイクルの各プロセスにおいては常にお金の計算が必要である。

設計と施工が明確になっていれば、建築のコストに問題は発生しない。

建築積算は、建築生産活動の上流プロセスで必要となる知識や技術であり、下流のプロセスでは、その必要性が徐々に少なくなっていく。

建築積算は、社会のニーズにそってビジネスの領域を拡大し発展している。

建築数量の計測・計算をおこなわずに過去の統計データ等を利用して工事費を算出することを狭義の建築積算と位置付けている。

建築積算は、建築工事に必要な数量を細目別に計測する数量積算が基礎となっている。

建築積算は、最近、コンピューターで処理するため、手計算による方法を理解しても有効とはならない。

内訳書の標準書式は定められていない。

積算者は、経験が進むほど、図面や仕様書の読解力が身についてゆく。

これまでの建築生産では、建築積算（コスト）が表舞台に立ち、設計と施工は舞台裏に隠れていたといえる。

建築積算は設計と施工を経済的な観点から支える役割がある。

今後の建築積算は、設計や施工とともに建築生産活動を支えるが、コストの透明性は必要ない。

PCMとは、Project Cost Management（プロジェクト・コスト・マネジメント）の略である。

直接仮設工事は、建築工事の代表的な工事科目には含まれていない。

積算者は図面の不明な点は独自の判断で作業を進め、内訳書完成時に記録として残しておく。

内訳書の作成において、仕様や寸法などを摘要欄に記載し、金額の計算に参考となるようにする。

建築積算とは、建物のお金の計算やどのようにしたら効果的にお金が使われるかを見極めてさまざまな手法で管理することをいう。