長期国債（10年利付国債）は、イールド競争入札による公募入札方式で発行される。

中期国債は、価格競争入札による公募入札方式で発行されている。

期間５年の利付国債は、長期国債に分類される。

国庫短期証券は、公募入札による割引方式で発行され、法人保有のみに限定されている。

個人向け国債は、購入者を個人に限定した国債であり、購入単位は額面10万円から10万円単位となっている。

期間10年の個人向け国債は、その利率が毎年１回の利払いごとに見直される変動金利となっている。

建設国債は、国の資産を形成するものとして、公共事業費、出資金及び貸付金の財源に充てるために発行される。

特例国債は、税収及び税外収入等に加えて、建設国債を発行してもなお歳入不足が見込まれる場合に、公共事業費以外の歳出に充てる資金を調達することを目的として発行される。

国債と地方債を合わせて公債といわれている。

全国型市場公募地方債を発行できるのは、すべての都道府県と一部の政令指定都市である。

財投機関債は、公庫等の特殊法人が政府保証付きで、公募形式で発行している。

政府関係機関債のうち、元利払いについて政府の保証付きで発行されるものは、「非公募特殊債」といわれる。

国内で発行される譲渡性預金証書（ＣＤ）は、金融商品取引法上の有価証券に該当する。

債券の発行価額が100円未満であれば、オーバー・パー発行という。

債券をアンダー・パーで購入した場合は、償還差損が発生する。

利率が購入金額に対する収益の割合であるのに対して、利回りは額面に対する利子の割合をいう。

債券の利率が同じである場合、債券価格が低くなれば利回りは低下し、債券価格が高くなれば利回りは上昇する。

一般に流通市場において債券利回りの低下は、債券市況の悪化を意味する。

債券の直接利回りとは、額面金額に対して１年間にどれだけの利子が受け取れるかの割合である。

国債市場特別参加者とは、国債市場において重要な役割を果たし、国債管理政策の策定及び遂行に協力する者であって、国債市場に関する特別な責任と資格を有する者として、財務大臣が指定した者をいう。

債券ディーラーは、債券の発行市場における中心的な担い手である。

債券の流通市場は取引所市場と店頭市場に大別されるが、店頭取引が全売買量の99％以上を占めている。

店頭市場においては、取引所の上場債・非上場債、あるいは公募債・縁故債などを問わず、発行されているすべての債券が売買の対象となる。

店頭市場で売買の対象となる債券は、取引所の上場債と公募債に限定されており、非上場債や縁故債は売買することはできない。

債券ブローカーとは、債券ディーラー間の売買だけを専門に取り扱う金融商品取引業者である。

債券の店頭取引では、原則として受渡日は売買の当事者間で自由に決められる。

一般に、債券は金利低下やデフレに弱いとされている。

一般に、長期債よりも短期債の方が金利の変化に対する価格の変動性は大きくなる。

コール市場やＣＤ市場などの短期金利が上昇すると、一般に債券価格は上昇し、利回りも上昇する。

物価上昇局面、あるいはインフレ懸念の強まるときには、一般に債券価格は上昇する。

一般に、日本銀行の金融緩和策は、債券市況にとってはプラス要因である。

公共債の窓販とは、金融機関の窓口で、新規に発行される国債等の公共債を、不特定多数の投資者に対して募集の取扱いを行うこと又は販売することをいう。

個人向け国債は、公共債の窓販の対象となっている。

公共債の窓販の対象は国債や地方債のほか、政府保証債も含まれる。

登録金融機関のディーリング業務とは、不特定多数の顧客の売買注文を取引所やＢＢ（ブローカーズ・ブローカー）に取り次いで、売買を成立させる業務をいう。

登録金融機関のディーリング業務の対象となる債券は、国債に限られる。

はね返り玉の買取りとは、自金融機関で窓口販売した公共債を償還期限前に購入者から買い取ることをいう。

はね返り玉の買取価格は、社内時価を基準とする適正な価格でなければならない。

入替売買とは、売買に際し同種、同量の債券等を、一定期間後に、一定価格で反対売買することをあらかじめ取り決めて行う債券取引をいう。

現先取引は、売買に際し同種、同量の債券等を、一定期間後に、一定価格で反対売買することをあらかじめ取り決めて行う債券取引である。

登録金融機関は、自己現先のみ行え、委託現先は行えない。

現先取引の売り方は、自己保有の債券を一定期間に限って売却することで売却代金を受け取るので、債券の売却による資金調達になる。

現先取引の取引先は、上場会社又はこれに準ずる法人であって、経済的・社会的に信用のあるものに限られている。

現先取引の対象となる債券に、新株予約権付社債は含まれない。

着地取引とは、売買に際し同種同量の債券等を、一定期間後に、一定の価格で反対売買することをあらかじめ取り決めて行う債券取引である。

選択権付債券売買取引（債券店頭オプション取引）には「オーダーメイドでオプションが作れる」「権利行使をする場合、現物の債券の受渡しを伴う」という特徴がある。

選択権付債券売買取引（債券店頭オプション取引）の契約日から対象債券の受渡日までの期間は、１年以内とされている。

選択権付債券売買取引（債券店頭オプション取引）において、売買対象証券である債券の額面１億円（外貨建債券の場合には１億円相当額）が、取引の最低売買額面金額となっている。

選択権付債券売買取引（債券店頭オプション取引）では、取引最終日におけるイン・ザ・マネーの未決済建玉であっても、権利行使されなければ自動消滅する。

選択権付債券売買取引（債券店頭オプション取引）において、特定投資家以外の投資家が付与者となった場合に売買証拠金が必要だが、その売買証拠金は取引契約日から起算して４営業日目の正午までに保有者に差し入れなければならない。

選択権付債券売買取引（債券店頭オプション取引）において、すべての手数料は選択権料（プレミアム）に含まれている。

ベーシス取引とは、債券先物取引において現物価格と先物価格との開きに注目して、利ザヤを取る取引をいう。

債券のクーポン収入のことを、インカム・ゲインという。

最終利回りとは、保有債券を償還前に売却した場合の購入価格に対する１年当たりに換算した売買益及び利子収入の割合をいう。

経過利子は、売り手から買い手に支払われる。

既発行の利付債の経過利子を計算する場合の経過日数は、直前の利払日の翌日から受渡日まで、片端入れで数える。

リオープン制度の対象となっている国債においては、発行日に購入する場合でも経過利子が発生することがある。