問題一覧
1
いと心づきなけれ
2
いとおかしう
3
をかしの御髪や
4
あはれにうしろまたけれ
5
ついゐたり
6
いとらうたげにて
7
いとはかなうものしたまふこそ
8
童部と腹立ちたまへるか
9
つらつきふくらかに
頬の様子はふっくらとして
10
ただ人
並の身分の人
11
「いと口惜し。」と思へり
12
やうやうなりつるものを
13
幼心地にも、さすがにうちまもりて
14
尼君の見上げたるに
15
白き衣
白い着物。ここでは単衣の下着とみられる
16
尼なりけり
尼(あま)なのであった。
17
とぞ人言ふめるは
18
頬つき(つらつき)
19
惟光の朝臣とのぞきたまへば
惟光の僧坊とのぞいてご覧になると
20
何ともおぼしたらで
21
目とまりたまふ
22
おひ立たむありかも知らぬ若草をおくらす露ぞ消えむそらな
23
髪ゆるるかにいと長く
24
ただこの西面にしも
ちょうどその西向きの部屋で
25
日もいと長きに
日もたいそう長い時に
26
こぼれかかりたる髪
27
なやましげに
気分が悪く苦しそうな様子
28
いみじく生ひ先見えて
たいそう素晴らしい成人後の美しさが今から予想されて
29
なかなか
かえって
30
かかるわざ
31
雀慕ひたまふほどよ
32
いかで世におはせむとすらむ
33
いと白うあてにやせたれど
とても色白で、上品で痩せているが
34
何事ぞや
35
つれづれなれば
手持ち無沙汰なので, することがなく退屈なので
36
かばかりになれば
37
「こちや」と言へば
38
例の、心なしの
39
据ゑたてまつりて
お据え申し上げて
40
かきなでつつ
41
いづかたへかまかりぬる
42
走り来たる女子(をんなご)
走って来た少女
43
雀の子を犬君が逃がしつる
44
さいなまるるこそ
45
さては童べぞ、出で入り遊ぶ
他には童女たちが、出たり入ったりして遊んでいる
46
伏し目になりてうつぶしたる
47
こよなう今めかしきものかな
格段と現代的でしゃれているものだなぁ
48
あまた見えつる子供に
大勢姿を見せていた子供たちとは
49
「子なめり。」と見たまふ
50
少納言の乳母
51
罪得ることぞ
52
花奉るめり
花をお供えしているのが見える
53
まみのほど
目元のあたり(も)
54
ただ今、おのれ見捨てたてまつらば
55
伏籠の内に籠めたりつるものを
56
常に聞こゆるを、心優く
57
持仏
自分の居室に常に安置し、また、いつでも身から離さず信仰のよりどころとしている仏像
58
このゐたるおとな
59
めやすき人なめり
60
あはれに見たまう
しみじみご覧になる
61
中の柱によりゐて
中の柱に寄りかかって座って
62
さるは
63
いとよう似たてまつれるが、まもらるるなりけり
64
おのがかく今日明日におぼゆる命をば
65
脇息(きょうそく)
座った時に横に置いてひじをかけ、体を支える道具
66
けづることをうるさがりたまへど
67
いみじううつくし
68
いで、あな幼や
69
この子の後見なるべし
70
と思ふにも涙ぞ落つる
71
鳥などもこそ見つくれ
72
眉のわたりうちけぶり
73
似るべうもあらず
比較にならないほどで
74
言ふかひなうものしたまふかな
75
清げなるおとな二人ばかり
小ぎれいな年配の女房が2人ほど(いて)
76
十ばかりにやあらむ
十歳くらいであろうか
77
つやつやとめでたう見ゆ
78
すずろに悲し
79
夕暮れのいたう霞みたるにまぎれて
夕暮れでたいそう霞んでいるのに紛れて
80
行ふ
勤行(ごんぎょう)する。仏道の修行をする。
81
いはけなくかいやりたる額つき、髪ざし
82
いとかからぬ人もあるものを
83
故姫君は、十ばかりにて殿におくれたまひしほど
84
髪は扇を広げたるやうにゆらゆらとして
85
少しおぼえたるところあれば
86
いみじうものは思ひ知りたまへりしぞかし
87
四十余あまばかりにて
四十歳過ぎくらいで
88
髪のうつくしげに削がれたる末も
髪がきれいに切りそろえられている末も
89
限りなう心を尽くしきこゆる人
90
山吹などのなえたる
山吹襲などで糊気が落ちて柔らかくなっているの
91
かの小柴垣のもとに立ち出でたまふ
光源氏は日中にこの小柴垣のある僧坊を見つけ、興味を抱いていたので、あらためてそこに出かけたのである
92
読みゐたる
読んで座っている
93
人々は帰したまひて
従者たちはお帰しになって
94
いみじく泣くを見たまふも