問題一覧
1
次の文章の空欄に入る設備の名称の正しい組合せを選べ。 CATVの基本的システム構成は、大別して①、②、③(CATVネットワーク)、宅内設備(ビル共同受信設備を含む)から構成される。
①受信点設備 ②ヘッドエンド設備 ③伝送路設備
2
次の文章は電波と光の伝搬速度、周波数と波長の関係についての記述である。空欄に当てはまる正しいものを1つ選べ。 同軸ケーブルや光ファイバを利用するHFCやFTTHによる伝搬速度は【 】。
空気中より遅くなる。
3
次の文章は電波と光の伝搬速度、周波数と波長の関係についての記述である。空欄に当てはまるものを選べ。 真空中や空気中での電波伝搬速度は光と同じく【①】であり、周波数f=【②】MHzでは、波長λ[m]=【③】mとなる。
①ν=3×10⁸m/s ②300 ③1
4
次の文章は電波と光の伝搬速度、周波数と波長の関係についての記述である。空欄に当てはまる正しいものを選べ。 CATVネットワークの帯域では、HFCでは周波数で表わされ、上り(10~55MHz程度)、下り(70~770MHz)であり、FTTHでは光の波長で表す場合が多く、【①】nm、【②】nm、【③】nmなどの波長が用いられる。
①1310nm ②1490nm ③1555nm
5
次の文章は電波と光の伝搬速度、周波数と波長の関係についての記述である。空欄に当てはまる正しいものを選べ。 CATVネットワークの帯域では、HFCでは周波数で表わされ、上り(【①】MHz程度)、下り(【②】MHz)であり、FTTHでは光の波長で表す場合が多く、1310nm、1490nm、1555nmなどの波長が用いられる。
①10~55MHz程度 ②70~770MHz
6
次の文章は電波の偏波面についての記述である。説明文の正誤の正しい組合せを選べ。 ア:電界の方向と電波の進行方向とで作る平面を偏波面といい、電界が大地に対して水平である電波を水平偏波、垂直である電波を垂直偏波と呼ぶ。 イ:電界の方向が時間とともに回転するのが円偏波であり、時間とともに電界が電波の進行方向の後ろ側から見て右回りに回転するものを右旋円偏波、左回りに回転するものを左旋円偏波という。ともに地上デジタル放送やFM放送に使用されている。 ウ:我が国の衛星放送(BS/110度CS)には水平偏波を使用しているが、地域によっては他局との混信を避けるために垂直偏波も使用している。
ア:正 イ:誤 ウ:誤
7
次の図はデジタル放送の基本構成であり、上図が送信側、下図が受信側の構成である。空欄に入る設備の名称の正しい組合せを選べ。
①多重化 ②デジタル復調 ③誤り訂正
8
次の文章はデジタル化のプロセス(標本化、量子化、符号化の3段階)についての記述である。説明文での正誤の正しい組合せを選べ。 ア:標本化とは、アナログ信号を一定時間の間隔(t₁、t₂、t₃、・・・、t₆)で取り出すことをいう。 イ:量子化とは、標本化された信号の大きさを所定のビット数に応じて、段階的に区切った数字に置き換えることをいう。 ウ:符号化とは、量子化された信号を”0”と”1”の2進数に置き換えることをいう。256段階に区切る例では、3ビットで量子化している。
①正 ②正 ③誤
9
次の文章は映像信号や音声信号の圧縮についての記述である。説明文の正誤で正しい組合せを選べ。 ア:映像信号では、画像に含まれる周波数成分の片寄りや発生頻度に着目して、同じ情報は二度送らないことで冗長度を下げること、人間の目で識別できない情報は省略することなどによって信号の情報量を圧縮している。 イ:映像信号の圧縮方式として、MPEG-2 Video(H.262)、MPEG-4 AVC(H.264)、HEVC(H.265)があり、情報圧縮効率を比較すると、MPEG-4 AVCに比べてHEVCが約4倍(MPEG-2 Videoに比べてHEVCが約8倍)となっている。 ウ:音声信号の圧縮では、人間が聞くことのできる音声信号の最高周波数は約20kHzとさ、1~4kHzが最も耳の感度が良く、音圧レベルにもよるが、それよりも低い周波数や高い周波数では聞こえにくい「最小可聴限界」と、高い音圧レベルの音声成分から周波数が少し離れた成分の音は聞くことができるが、隣接した周波数成分の音はかき消されて聞こえない「マスキング効果」の2つの性質を利用して、聞くことのできる音の情報のみを伝送している。
ア:正 イ:誤 ウ:正
10
次の文章はPSI/SIについての記述である。説明文の正誤の正しい組合せを選べ。 ①デジタル放送を視聴する時は、リモコンなどの操作で、所望の番組を選択・分離するためのPSI、SIと呼ばれる情報配列情報が付加される。 ②PSIには、MPEG-2 Systemに規定されるPMT(どのような番組サービスがあるかの情報)、PES(サービスを構成するコンポーネント(映像、音声、字幕などの要素)の情報)、CAT(限定受信に関する情報)、NIT(周波数や変調に関する情報)の4つのテーブルがある。 ③SIは、PSIを補完するもので、時刻情報、EPGによる番組一覧表示や予約録画など、さまざまな機能を提供するテーブルがある。現番組および次番組以降に予定している番組タイトルや内容、放送時刻、音声モード、視聴条件などの情報を伝送する。
①正 ②誤 ③正
11
次の文章の空欄に当てはまる用語の組合せとして正しいものを選べ。 PSIには、MPEG-2 Systemに規定される【①】(どのような番組サービスがあるかの情報)、【②】(サービスを構成するコンポーネント(映像、音声、字幕などの要素)の情報)、【③】(限定受信に関する情報)、【④】(周波数や変調に関する情報)の4つのテーブルがある。
①PMT ②PES ③CAT ④NIT
12
次の説明文の記述において、正誤の正しい組合せを選べ。 ①誤り訂正符号にはバースト(連続発生)誤りに強い符号と、ランダム(散発的)誤りに強い符号があり、また、方式としてはブロック符号と畳込み符号に大別される。 ②PSK方式では、とりうる位相の状態により、一回の位相変化で1ビットの情報を伝送することができるBPSK、2ビットの情報を伝送できるQPSK、3ビットの情報を送ることができる8PSK、4ビットの情報を送ることができる16APSKなどがある。 ③OFDMは多数の搬送波を用いるマルチキャリアの多重化方式であって変調方式ではない。OFDMでは一連のデータが数千のデータに分割され、おのおのQPSKや64QAMなどで変調された数千の搬送波として並列にデータを伝送する。
①正 ②正 ③正
13
次の文章はBSデジタル放送および110度CSデジタル放送の4K・8K放送に関する記述である。説明文の正誤の正しい組合せを選べ。 ①2018年12月に開始された4K・8K実用放送のBS左旋チャンネルはBS左旋円偏波のIF周波数帯域を使う他の無線業務との間の混信(与干渉、被干渉)を考慮した結果、BS-8ch、9ch、10ch、12ch、14chの5チャンネルとなった。 ②IF(中間周波数)配列では、BS/110度CSデジタル放送の右旋円偏波は、局部発振周波数10.678GHzのコンバータでIFたいの信号(1~2GHz帯)に周波数変換される。また左旋円偏波は、局部発振周波数9.50GHzのコンバータでIFの信号(2~3GHz帯)に周波数変換される。 ③各種の変調方式による伝送ビットレートと所要CN比との関係は、伝送ビットレートの高い変調方式ほど所要CN比は高くなる。そのため、雑音の影響を受けずに確実に伝送しなければならない制御信号などの重要な情報の伝送には8PSKを使っている。
①誤 ②正 ③誤
14
次の図は2台の同一性能の幹線増幅器のレベルを示したものである。空欄に入る数値を解答選択肢の中から選べ。 (1):使用されている幹線ケーブルの減衰量が周辺温度20℃、70MHzにおいて20dB/kmの場合、増幅器間の距離は【①】である。 (2):このとき幹線増幅器2の770MHzにおける入力レベルは【②】dBμVである。 (3):図で周囲温度が-20℃となったとき、幹線増幅器2の770MHzにおける入力レベルは【③】dBμVとなる。ただし、温度変化に伴う増幅器の性能に変化はないものとする。※計算は少数第1位まで求めよ。 【選択肢】ア:65.0 イ:67.0 ウ:71.5 エ:73.6 オ:350 カ:400 キ:450
①カ:400 ②ウ:71.5 ③エ:73.6
15
次の文章は光の伝搬速度についての記述である。空欄に入る数値の組合せで正しいものを選べ。
①2.0 ②1.0
16
次の文章は光ファイバの構造、伝搬特性についての説明文である。正誤の組合せで正しいものを選べ。 ア:光ファイバでは、コアの屈折率は1.463~1.467程度、クラッドの屈折率は1.45~1.46程度である。コアの屈折率がクラッドよりもわずかに大きい。 イ:光ファイバの伝送損失は、波長1310nm帯で0.3dB/km程度、波長1550nm帯では0.4dB/km程度である。 ウ:光パルスが光ファイバ内を伝搬すると、受信端での光パルスの幅は送出端における幅よりも広がったものとなる。この、送出端でに比べて受信端でのパルス幅が広がる現象を分散といい、分散は発生要因別に、モード分散、材料分散、構造分散の3つに分類される。
ア:正 イ:誤 ウ:正
17
次の文章は光送信機の変調方式とその特徴についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:光送信機は、変調方式により強度変調(IM)とFM一括変調の2つに分けられる。さらに強度変調方式は、LDの注入電流を直接変調する直接変調方式と、LDの外部(出力光)に光変調器を用意して変調を行う外部変調方式に分けられる。 イ:直接変調方式は、LDのバイアス電流にFDM信号を直接重畳させた方式で、装置が簡易で小型化が可能な一方で、チャーピング現象により光スペクトルが広がり、光ファイバの波長分散による影響を受けて信号の品質が劣化する。そのため、20~30km以下の近距離、あるいはチャーピングの発生量が少ない伝送チャンネル数の多い場合に用いられる。 ウ:外部変調方式は、LDの注入電流には変調をかけずに安定な動作をさせ、外部から光変調を行うことで、チャーピングによる光スペクトルの広がりを極力抑えた方式で、波長分散による信号品質の劣化を実用的に回避できる。これにより65km程度までの伝送が可能で、伝送帯域は90~3224MHzまで可能である。 ※LD:LD:Laser Diode(半導体レーザー)
ア:正 イ:誤 ウ:正
18
次の文章はFTTH側CATVシステムの特性劣化要因についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:光系統のCN比は、光送信機や光ファイバケーブルで発生する光の時間的なゆらぎに強く影響される。この光の時間的なゆらぎに起因する雑音を表すのがRINであり、RINは光送信機のLD、光増幅器のEDFA、光ファイバケーブルのレイリー散乱、光反射による劣化がある。 イ:光伝送システムにおいて、1チャンネルあたりの光変調度を大きくすれば歪みは改善されるが、LDの電流-光出力特性の非直線性によりCN比は悪化する。このように光CATVシステムにおいて歪みとCN比とは光変調度に対してトレードオフの関係である。 ウ:高強度の光を入射すると、物質と光の相互作用が高まることで、電界の振幅と電子の振動振幅とが比例しなくなり、異なる周波数成分をもつようになる。これを非線形光学効果といい、特に光ファイバ伝送に影響をもたらす誘導ブリルアン散乱と誘導ラマン散乱がある。
ア:正 イ:誤 ウ:正
19
次の図はFTTH型ケーブルテレビシステムにおけるV-ONUの受光電力と光系統のCN比の関係(計算値)を示したもので、1チャンネルあたりの変調度が9%、7%、および5%時について記載したものである。図より文章の空欄に入る数値の組合せを選べ。 変調度が5%でV-ONUの受光電力が-8dBmのとき、光系統のCN比は約【①】である。V-ONUの受光電力が-8dBmのまま変調度を7%にすると、光系統のCN比は約【②】dBとなる。 V-ONUの受光電力が概ね-12dBmより低くなると、受光電力が2dBの変化に対し、CN比は約【③】dB変化する。 また、V-ONUの受光電力が-10dBmのときCN比を46dBにするには変調度を約【④】%にする必要がある。
①ク:44 ②ケ:47 ③ア:4 ④エ:9
20
次の文章の空欄に当てはまる数値を選べ。 CATVシステムでは伝送チャンネル数が多くなると歪みの量が増加するため、1チャンネルあたりの変調度を下げる必要があり、総合変調度という考え方が取られている。 総合変調度Mは図の式で求められる。 変調度5%のデジタル信号10チャンネル、変調度4%のデジタル信号15チャンネルと変調度3%のデジタル信号20チャンネルを変調すると、総合変調度Mは約【 】%となる。
26
21
次の文章はデジタル放送信号に要求される性能についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:受信システムでのテレビジョン受信機(STBを含む)の所要入力条件の「入力レベルの最大値」は、地上デジタル放送とBS/110度CSデジタル放送では、同じ値である(2dBと違わない)。 イ:受信システムでの受信アンテナ出力の要求条件の受信アンテナ出力の「レベルの最小値」は、地上デジタル放送とBS/110CSデジタル放送では、ほぼ同じ値である(2dBと違わない)。 ウ:受信システムでのテレビ端子出力の要求性能のテレビ端子出力の「レベルの最大値」は、地上デジタル放送とBS/110CSデジタル放送では、ほぼ同じ値である(2dBと違わない)。
ア:正 イ:誤 ウ:正
22
次の文章はビル共同受信の伝送周波数についての記述である。正誤の正しい組合せを選べ。 ①SMATVによる受信の場合、地上放送(地上デジタル放送とFM放送)とBS/110度CSデジタル放送を同軸ケーブルで送る。 ②CATVによるサービスと衛星受信するビル共同受信システムでは、10~55NHzは家庭からのケーブルテレビ局への通信(上り)に、70~770MHzはケーブルテレビ局からの通信(下り)と放送サービス(FM放送、地上デジタル放送、多チャンネル放送など)に用いられる。 ③BS/110度CS衛星デジタル放送の左旋IF周波数帯域は他の無線システムでも使用されており、BS左旋IF周波数では、2.4GHz帯域の無線LAN(Wi-Fi)に、相互干渉が発生する可能性がある。
①正 ②正 ③正
23
次の文章の空欄に入る語句の正しい組合せを選べ。 同軸方式によるビル共同受信設備のテレビ端子への分配方式には、【①】方式と【②】方式がある。 【①】方式は、同軸ケーブル長が短くて経済的である反面、配線間の独立性がなく保守性が難点である。 一方、【②】方式は同軸ケーブル長が長くなる反面、配線が分岐器から独立しており保守が容易、信号レベルが均一で、【③】の観点からも優れている。
①直列ユニット ②分岐・分配 ③電波漏えい
24
次の文章はCATVの基本的システム構成について、大別した4つの設備の説明文である。【①】~【④】の語句として正しい組合せを選べ。 ◆受信点設備は、地上デジタル放送などの電波を受ける【①】設備などの総称である。 ◆【②】設備は、受信点設備で得られた各種デジタル放送などの複数の番組をCATV配信できる信号に変換・混合して伝送路設備に送出する。 ◆伝送路設備は、ヘッドエンドとサービスエリア内の各【③】とを繋ぐ屋外設置の設備である。 ◆【④】設備は、CATV受信機であるセットトップボックスやケーブルモデムなどの宅内設備である。
①受信アンテナ ②ヘッドエンド ③家庭 ④宅内
25
次の文章は放送およびCATVシステムで利用されている電波の周波数と光の波長およびその用途についての説明文である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき【正】・【誤】の正しい組合せを選べ。 A:真空中や空気中での電波伝搬速度ν[m/s]は光と同じν=3×10⁸m/sであり、電波伝搬速度ν[m/s]、周波数をf[Hz]とすると、波長λ[m]=ν[m/s]/f[Hz]であり、周波数f=300MHzでは3mとなる。 B:CATVではFM放送、地上デジタル放送、CATV独自放送などの放送サービスは一般的に下り帯域の70~770MHzが使用されている。 C:CATVでは衛星デジタル放送のIF伝送が2~3GHzを使用して行われている。
A:【誤】 B:【正】 C:【誤】
26
次の文章は電波の偏波面についての説明文である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき、【正】・【誤】の正しい組合せを選べ。 A:電界の方向と電波の進行方向とで作る平面を偏波面といい、磁界が大地に対して水平である電波を水平偏波、垂直である電波を垂直偏波と呼ぶ。 B:地上デジタル放送やFM放送は一般的に垂直偏波を使用しているが、地域によっては他局との混信を避けるため水平偏波も使用している。 C:電界の方向が時間ともに回転するのが円偏波である。伝搬路上の1点において、時間とともに電界が電波の進行方向の後ろ側から見て右回りに回転するものを右旋円偏波、左回りに回転するものを左旋円偏波という。我が国の新4K8K衛星放送では右旋・左旋円偏波を使用している。
A:【誤】 B:【正】 C:【正】
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次の文章はビル共同受信の伝送周波数配列についての説明文である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき、【正】・【誤】の正しい組合せを選べ。 A:SMATVによる受信の場合、BS/110度CSデジタル放送のIFは周波数の低い方から、①BS右旋IF→②BS左旋IF→③110度CS右旋IF→④110度CS左旋IFの順に配列される。 B:CATVによるサービスと衛星受信の場合、家庭からのケーブルテレビ局への通信(上り)に10~55MHzが、ケーブルテレビ局からの通信(下り)と放送サービス(FM放送、地上デジタル放送、多チャンネル放送など)に70~770MHzが用いられる。 C:BS/110度CSデジタル放送の左旋IF周波数帯域は他の無線システムでも使用されており、BS左旋IF周波数では、2.4GHz帯域の無線LAN(Wi-Fi)等と、相互干渉が発生する可能性がある。BS/110度CSデジタル放送の受信装置が、他の無線システムに与える干渉を回避すべく、左旋円偏波を受信する衛星放送用受信装置の電波漏えいに関する技術基準が「放送法施行規則」等に定められている。
A:【誤】 B:【正】 C:【誤】
28
次の文章は同軸方式と光ファイバ方式のビル共同受信設備についての説明文である。【①】~【④】の語句として正しい組合せを選べ。 同軸方式のテレビ端子への分配方式には、【①】方式と【②】方式がある。【①】方式は同軸ケーブル長が短く使用機器も少なくて経済的である反面、配線間の独立性がなく保守性が難点である。一方、【②】方式は同軸ケーブル長が長くなる反面、配線が分岐器以降それぞれ独立しており保守が容易、信号レベルが均一で、電波漏えいの観点からも優れている。 光ファイバ方式では、各住戸に設置するV-ONUへ適正は【③】で伝送する必要があるため、光ファイバケーブルの減衰量、【④】、光分岐器の減衰量、光コネクタの接続損失を考慮してレベル設計することが重要である。
①:直列ユニット ②:分岐・分配 ③:受光レベル ④:融着損失
29
図はデジタル放送の基本構成を示したものである。図の【①】~【④】の語句として正しい組合せを選べ。
①:スクランブル ②:デジタル ③:誤り訂正 ④:多重分離
30
次の文章はデジタル放送で使用されているPSI/SIの説明である。【①】~【⑤】の語句として正しい組合せを選べ。 デジタル放送を視聴する時は、リモコンなどの操作で、チャンネルをあわせて視聴できるが、複数の番組が多重化されたストリームであるため、所望の番組を選択・分離するためのPSI、SIと呼ばれる番組配列情報が付加される。 PSIには、MPEG-2 Systemsに規定される【①】(どのような番組サービスがあるかの情報)、【②】(サービスを構成するコンポーネント(映像、音声、字幕などの要素)の情報)、【③】(限定受信に関する情報)、NIT(周波数や変調に関する情報)の4つのテーブルがあり、受信機が多重化ストリームから所望の番組を選択・分離し、映像・音声に復号してモニタなどへ出力するために必要な情報を提供するもので、当該ネットワークで放送中の現番組の配列とストリーム構成、視聴に対する制御情報などを伝送する。 【④】は、PSIを補完するもので、時刻情報、【⑤】による番組一覧表示や予約録画など、さまざまな機能を提供するテーブルがある。現番組および次番組以降に予定している番組タイトルや内容、放送時刻、音声モード、視聴条件などの情報を伝送する。
①:PAT ②:PMT ③:CAT ④:SI ⑤:EPG
31
次の文章はデジタル放送で使用されている多重化方式の説明である。【①】~【④】の語句として正しい組合せを選べ。 複数の符号化された映像や音声の信号を、一定の決まりに従って一連の信号列(ビットストリーム)に並び替えることを「多重化」という。その多重化された複数の番組には、PSI/SI(番組配列情報)が付加され、有料放送などに対応して番組信号などを【①】する【②】エンコーダを経由して出力される。複数の番組の情報(映像・音声・データなど)は、ある単位に束ねられ、【③】の一連の信号列に組み立てられる。デジタル放送開始時はMPEG-2 Systemsと呼ばれる多重化方式によるMPEG-2 TSのみであったが、4K・8K放送サービスではIPとの整合性の良い【④】が追加されている。
①:暗号化 ②:スクランブル ③:時間軸上 ④:MMT・TLV
32
次の文章はデジタル放送の変調方式に関する説明である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき、【正】・【誤】の正しい組合せを選べ。 A:デジタル放送では、衛星デジタル放送、CATV、地上デジタル放送において各メディア(伝送路)に最適なデジタル変調方式などの技術が用いられている。衛星デジタル放送では、衛星経由の微弱な電波の受信(耐雑音特性)に優れているPSK(位相変調)方式が主に採用されている。CATVでは、伝送路性能が良いため、より多くの情報を送ることができる16値や32値のQAM(直交振幅変調)方式が採用されている。 B:デジタル信号の値により、搬送波の位相を変化させて情報をおくる変調方式をPSK(位相変調)方式という。とりうる位相の状態により、一回の位相変化で1ビットの情報を伝送することができるBPSK、2ビットの情報を伝送できるQPSK、3ビットの情報を送ることができる8PSKなどがある。 C:OFDMは多数の搬送波を用いるマルチキャリアの多重化であって変調方式ではない。OFDMでは一連のデータが数千のデータに分割され、おのおのQPSKや64QAMなどで変調された数千の搬送波として並列にデータを伝送する。隣り合う搬送波の帯域が重なり合うほど近接させても干渉することがないよう、搬送波を互いに「直交」させて送信することで、周波数利用効率を高めた周波数多重化方式である。
A:【正】 B:【正】 C:【正】
33
次の文章はBSデジタル放送および110度CSデジタル放送の4K・8K放送に関する説明である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき【正】・【誤】の正しい組合せを選べ。 A:2018年12月に開始された新4K8K衛星放送のBS左旋チャンネルはBS左旋偏波のIF周波数帯域を使う他の無線業務との間の混信(与干渉、被干渉)を考慮した結果、5チャンネルとなった。 B:BS/110度CSデジタル放送の右旋円偏波は、局部発振周波数10.678GHzのコンバータでIF帯の信号(1~2GHz帯)に周波数変換される。また左旋円偏波は、局部発振周波数9.505GHzのコンバータでIF帯の信号(2~3GHz帯)に周波数変換される。 C:各種の変調方式による伝送ビットレートと所要CN比との関係は、伝送ビットレートの高い変調方式ほど所要CN比は高くなる。そのため、雑音の影響を受けずに確実に伝送しなければならない制御信号などの重要な情報の伝送にはBPSKを使っている。
A:【誤】 B:【正】 C:【正】
34
次の文章はデジタル放送で使用されているデジタル放送の情報源符号化(映像・音声)における映像信号の圧縮に関する説明である。【①】~【③】の語句の正しい組合せを選べ。 テレビの画像は時間的に急激に変化する割合が比較的少ないなどの性質があり、【①】は二度送らないことで冗長度を下げている。また、画像に含まれる周波数成分の片寄りや発生頻度に着目して、人間の目で識別できない情報は省略することによって信号の情報量を圧縮している。国際規格である【②】Video方式や【③】AVC、またはHEVCなどが採用されている。
①:同じ情報 ②:MPEG-2 ③:MPEG-4
35
次の文章はデジタル放送で使用されているデジタル放送の情報源符号化(映像・音声)における音声フォーマットと音声信号の圧縮に関する説明である。【①】~【③】の語句の正しい組合せを選べ。 デジタル放送の音声では、臨場感のある放送が可能なように、サンプリング周波数32kHz、44.1kHz、48kHzの3種類、量子化ビット数16ビット(アナログ信号を65536段階に分割)以上、モノラル・ステレオ・【①】チャンネルステレオ(最大5.1ch)・デュアルモノ(主・副や二か国語)、【①】音声(3音声以上)など音声モードが決められている。 音声信号の圧縮では、人間が聞くことのできる音声信号の最高周波数は約20kHzとされ、1~4kHzが最も耳の感度が良く、音圧レベルにもよるが、それよりも低い周波数や高い周波数では聞こえにくい。これを【②】限界という。また、高い音圧レベルの音声成分から周波数が少し離れた成分の音を聞くことができるが、隣接した周波数成分の音はかき消されて聞こえない。このような聴覚の特性を【③】効果という。この2つの性質を利用して、聞くことができる音の情報のみを伝送している。
①:マルチ ②:最小可聴 ③:マスキング
36
図は光・同軸ハイブリッド(HFC)CATVシステムの構成例である。主要構成としてヘッドエンド用増幅器A1、光伝送システム、幹線分岐増幅器A2、A3、延長増幅器A4、タップオフTO1、TO2で成り立ち、延長増幅器A4の内部にはレベル調整用のEQ、ATTが備わっている。 それぞれの適正入出力レベル及び性能を表1、2、3、4の通りとしたとき【①】~【⑤】の数値として最も適切なものを解答選択肢から選べ。 ただし、表1のCN比は地上デジタルテレビジョン信号(OFDM、帯域幅=5.6MHz、熱雑音Ni=2.3dBμV)を伝送時、システムの特性インピーダンスは75Ωとする。 ◆幹線分岐増幅器A2の幹線出力端子における単体のCN比は【①】dBである。 ◆幹線分岐増幅器A2の分岐出力端子における総合のCN比は【②】dBである。 ◆タップオフTO2の770MHzのタップオフレベルは【③】dBμVである。 ◆延長増幅器A4はEQ【④】dBを使用することで適正な入力レベルに調整できる。 ◆伝送信号をデジタル有線テレビジョン信号(帯域幅は5.3MHz)とした場合、延長増幅器A4の出力端子における単体のCN比は【⑤】dBである。
①:47.7 ②:39.4 ③:61.5 ④:9 ⑤:49.3
37
次の文章はCATVシステムの同軸ケーブルおよび最大送出電力に関する説明である。この説明で【①】~【⑤】の数値の正しい組合せを選べ。 ◆CATVシステムの同軸伝送路に送り出せる最大電力は+20dBm(100mW)と規定され、40波の同一レベルの場合に各放送波に許容される値は、電力レベルp(dB)=10log₁₀(100/40)=10log₁₀(2.5)=4.0dBmと算出できる。 80波の同一レベルの場合には、各放送波に許容される電力レベルpは【①】となり、電力レベルEは【②】dBμVとなる。 ◆外部導体概略内径サイズが8mm、長さが385mの同軸ケーブルの減衰量は、770MHzでは【③】dBである。 ◆同軸ケーブルの減衰量が120MHzにおいて15dB(周囲温度20℃)の場合、770MHz減衰量は【④】dBである。 この同軸ケーブルの周囲温度が-20℃となったとき、120MHzにおける減衰量は【⑤】dBとなる。ただし、同軸ケーブルの誘電体損失は無視できるものとする。
①:1.0 ②:109.8 ③:36.2 ④:38.0 ⑤:13.8
38
図はFTTHケーブルテレビシステムにおけるV-ONUの受光電力と光系統のCN比の関係(計算値)を示したもので、1チャンネルあたりの変調度が9%、7%、および5%時について記載したものである。【①】~【④】に当てはまる数値の正しい組合せを選べ。 変調度が5%でV-ONUの受光電力が-8dBmのとき、光系統のCN比は約【①】dBである。V-ONUの受光電力が-8dBmのまま変調度を7%にすると、光系統のCN比は約【②】dBとなる。V-ONUの受光電力が概ね-10dBmより低くなると、受光電力1dBの変化に対しCN比は約【③】dB変化する。 また、V-ONUの受光電力が-4dBmのときCN比を51dBにするには変調度を約【④】%にする必要がある。
①:45 ②:48 ③:2 ④:5
39
FTTHケーブルテレビシステムにおけるV-ONUの受光電力と光系統のCN比の関係(計算値)について、空欄に当てはまる数値を選べ。 CATVシステムでは伝送チャンネル数が多くなると歪みの量が増加するため、1チャンネル当たりの変調度を下げる必要があり、総合変調度という考え方が取られている。 変調度5%のデジタル信号25チャンネル、変調度4%のデジタル信号10チャンネルと変調度3%のデジタル信号15チャンネルを変調すると、相互変調度Mは約【 】%となる。
30
40
次の文章は、FTTHケーブルテレビシステムに関する記述である。【①】~【⑤】の空欄に当てはまる語句または数値として最も適切なものの組合せを選べ。 A:光ファイバは、その中心部のコアと、その外側を取り巻くクラッドの2層構造となっており、コアの屈折率がクラッドの屈折率に比べてわずかに【①】ので、光がクラッドとの境界面に臨界角以上で入射すると全反射し、クラッドに漏れることなく長距離にわたって伝搬することが可能となる。 B:光は、ガラスや水中、空気中など均質な媒体中では直進する。また、媒質中における光の伝搬速度は、標準大気中(≒真空中)の伝搬速度(c₀=3×10⁸m/s)と異なる。屈折率nの媒質中における光の伝搬速度vgは、標準大気中の伝搬速度をc₀とすると式[1]で求められる。 vg=c₀/n[m/s] ・・・式[1] また、屈折率nの媒質中における光の波長λgは、標準大気中の波長をλ₀とすると、式[2]で求められる。 λg=vg/c₀×λ₀=λ₀/n[m] ・・・式[2] 石英ガラスの屈折率n=1.4と仮定し、大気中の波長λ₀=1550nmとしたとき、石英ガラス内での伝搬速度vgは【②】×10⁸m/sとなり、波長λgは【③】×10³nmとなる。 C:光ファイバーケーブルの減衰量は距離と波長で変化する。距離を19kmとすると、波長1550nm帯では【④】dB程度、波長は1310nm帯では【⑤】dB程度の減衰となる。
①:大きい ②:2.1 ③:1.1 ④:5.7 ⑤:7.6
41
次の文章は有線電気通信設備令第4条第2項で定める同軸伝送路における最大伝送レベルについての記述である。空欄に入る語句の正しい組合せを選べ。 CATVシステムにおいて、同一レベルのデジタル有線テレビジョン放送(64QAM)40波を伝送する場合、同軸伝送路に送り出せる最大電力【①】の規定より、1波あたりの最大伝送レベルは電力レベルで【②】dBmとなり、電圧レベルでは【③】dBμVとなる。
①:+20dBm ②:3.98 ③:112.78
42
次の文章は受動機器の電気的性能の定義についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:分岐器や直列ユニットにおいて、入力端子に信号を加えたとき、その入力レベルと1つの分岐端子に出てくる出力レベルとの差を端子間結合損失という。 イ:分配器において、入力端子に信号を加えたとき、その入力レベルと1つの出力端子に出てくる出力レベルとの差を分配損失という。 ウ:分岐器やテレビ端子、保安器などにおいて、入力端子に信号を加えたとき、その入力レベルと出力端子に出てくる出力レベルとの差を挿入損失という。
ア:誤 イ:正 ウ:正
43
次の文章の条件にて求めた値の正しい組合せを選べ。 増幅器入力レベル:60dBμV、増幅器NF:10dBの増幅器1台の地上デジタル放送、およびデジタル有線テレビジョン放送(64QAM)の出力CN比を求める。
地上デジタル放送:47.7dB、デジタル有線テレビジョン放送(64QAM):48.0dB
44
次の図表のHFC型CATVシステムにて各機器の出力端子における地上デジタル放送の総合CN比を求め表内の空欄に入る数値を解答選択肢の中から選べ。 ※計算は小数第1位まで求めよ。
①:48.0 ②:47.5 ③:47.1
45
次の文章は光の伝搬速度についての記述である。空欄に入る数値を解答選択肢の中から選べ。 光は、ガラスや水中、空気中など均質な媒質中では直進する。また、媒質中における光の伝搬速度は、標準大気中(≒真空中)の伝搬速度(C₀=3×10⁸m/s)と異なる。屈折率nの媒質中における光の伝搬速度vgは、標準大気中の伝搬速度をc₀とすると式(1)で求められる。 vg=c₀・n[m/s] ・・・(1) また、屈折率nの媒質中における光の波長λgは、標準大気中の波長をλ₀とすると式(2)で求められる。均質な媒質中における光の波長は、伝搬速度と同様に標準大気中の波長の1/nになる。 λg=vg/c₀×λ₀ =λ₀/n [m] ・・・(2) 石英ガラスの屈折率n=1.5と仮定し、大気中の波長λ₀=1540nmとしたとき、石英ガラス内での伝搬速度vgは【①】×10⁸m/sとなり、波長λgは【②】×10³mmとなる。
①:2.0 ②:1.0
46
次の文章は光ファイバの構造、伝搬特性についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:光ファイバでは、コアの屈折率は1.463~1.467程度、クラッドの屈折率は1.45~1.46程度である。コアの屈折率がクラッドよりもわずかに大きい。 イ:光ファイバの伝送損失は、波長1310nm帯で0.3dB/km程度、波長1550nm帯では0.4dB/km程度である。 ウ:光パルスが光ファイバ内を伝搬すると、受信端での光パルスの幅は送出端における幅よりも広がったものとなる。この、送出端に比べて受信端でのパルス幅が広がる現象を分散といい、分散は発生要因別に、モード分散、材料分散、構造分散の3つに分類される。
ア:正 イ:誤 ウ:正
47
次の文章は光送信機の変調方式とその特徴についての説明文である。誤っているものを選べ。 ア:光送信機は、変調方式により強度変調(IM)とFM一括変換の2つに分けられる。さらに強度変調方式は、LDの注入電流を直接変調する直接変調方式と、LDの外部(出力光)に光変調器を用意して変調を行う外部変調方式に分けられる。 イ:直接変調方式は、LDのバイアス電流にFDM信号を直接重畳させた方式で、装置が簡易で小型化が可能な一方で、チャーピング現象により光スペクトルが広がり、光ファイバの波長分散による影響を受けて信号の品質が劣化する。そのため、20~30km以下の近距離、あるいはチャーピングの発生量が少ない伝送チャンネル数の多い場合に用いられる。 ウ:外部変調方式は、LDの注入電流には変調をかけずに安定な動作をさせ、外部から光変調を行うことで、チャーピングによる光スペクトルの広がりを極力抑えた方式で、波長分散による信号品質の劣化を実用的に回避できる。これにより65km程度までの伝送が可能で、伝送帯域は90~3224MHzまで可能である。
ア:正 イ:誤 ウ:正
48
次の文章はFTTH型CATVシステムの特性劣化要因についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:光系統のCN比は、光送信機や光ファイバケーブルで発生する光の時間的なゆらぎに強く影響される。この光の時間的なゆらぎに起因する雑音を表すのがRINであり、RINは、光送信機のLD、光増幅器のEDFA、光ファイバケーブルのレイリー散乱、光反射による劣化がある。 イ:光伝送システムにおいて、1チャンネルあたりの光変調度を大きくすれば歪みは改善されるが、LDの電流-光出力特性の非直線性によりCN比は悪化する。このように、光CATVシステムにおいて歪みとCN比とは光変調度に対してトレードオフの関係にある。 ウ:高強度の光を入射すると、物質と光の相互作用が高まることで、電界の振幅と電子の振動振幅とが比例しなくなり、異なる周波数成分をもつようになる。これを非線形光学効果といい、特に光ファイバ伝送に影響をもたらす誘導ブリルアン散乱と誘導ラマン散乱がある。
ア:正 イ:誤 ウ:正
49
次の図は FTTH 型ケーブルテレビシステムにおける V-ONU の受光電力と光系統 のCN比の関係 (計算値) を示したもので、 1チャンネルあたりの変調度が 9%、 7%、 および 5%時について記載したものである。 図より (1) および(2)の空欄に入る 数値を解答選択肢の中から選べ。 (1) 変調度が 5% で V-ONU の受光電力が8dBm のとき、 光系統のCN比は 約【①】dB である。 V-ONU の受光電力が-8dBm のまま変調度を 7%にすると、光系統の CN比は約【②】dB となる。 V-ONU の受光電力が概ね-12dBm より低くなると、受光電力が2dBの変化に対し CN比は約【③】dB 変化する。また、V-ONU の受光電力が-10dBm のとき CN比を 46dB にするには変調度を約【④】%にする必要がある。 (2) CATV システムでは伝送チャンネル数が多くなると歪みの量が増加するため、 1チャンネル当たりの変調度を下げる必要があり、 総合調度という考え方が取られている。 総合変調度Mは下式で求められる。 M=√{(ma²×na)+(mb²×nb)+(mc²×nc)+・・・} ここで、 ma:a波の変調度、na=a変調度(ma)の波数、 mb:b波の変調度、nb=b変調度(mb)の波数、 mc:c波の変調度、nc=c変調度 (mc)の波数、・・・ 変調度 5%のデジタル信号10チャンネル、変調度4%のデジタル信号15チャンネルと変調度3%のデジタル信号20チャンネルを変調すると、総合変調度は約【⑤】%となる。
①:44 ②:47 ③:4 ④:9 ⑤:26
50
次の文章はデジタル放送受信に要求される性能についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:受信システムでのテレビジョン受信機(STBを含む)の所要入力条件の「入力レベルの最大値」は、地上デジタル放送とBS/110度CSデジタル放送では、同じ値である(2dBと違わない)。 イ:受信システムでの受信アンテナ出力の要求条件の受信アンテナ出力の「レベルの最小値」は、地上デジタル放送とBS/110度CSデジタル放送では、ほぼ同じ値である(2dBと違わない)。 ウ:受信システムでのテレビ端子出力の要求性能のテレビ端子出力の「レベルの最大値」は、地上デジタル放送とBS/110度CSデジタル放送では、ほぼ同じ値である(2dBと違わない)。
ア:正 イ:誤 ウ:正
51
次の文章はビル共同受信の伝送周波数についての記述である。正誤の正しい組合せを選べ。 ア:SMATVによる受信の場合、地上放送(地上デジタル放送とFM放送)とBS/110度CSデジタル放送を同軸ケーブルで送る。 イ:CATVによるサービスと衛星受信するビル共同受信システムでは、10~55MHzは家庭からのケーブルテレビ局への通信(上り)に、70~770MHzはケーブルテレビ局からの通信(下り)と放送サービス(FM、地上デジタル放送、多チャンネル放送など)に用いられる。 ウ:BS/110度CS衛星デジタル放送の左旋IF周波数帯域は他の無線システムでも使用されており、BS左旋IF周波数では、2.4GHz帯域の無線LAN(Wi-Fi)に、相互干渉が発生する可能性がある。
ア:正 イ:正 ウ:正
52
次の文章の空欄に入る語句の正しい組合せを選べ。 同軸方式によるビル共同受信設備のテレビ端子への分配方式には、【①】方式と【②】方式がある。【①】方式は、同軸ケーブル長が短くて経済的である反面、配線間の独立性がなく保守性が難点である。一方、【②】方式は同軸ケーブル長が長くなる反面、配線が分岐器から独立しており保守が容易、信号レベルが均一で、【③】の観点からも優れている。
①:直列ユニット ②:分岐・分配 ③:電波漏えい
53
次の文章はCATVの基本的システム構成について、大別した4つの設備の説明 文である。【①】〜【④】の語句として正しい組合せを解答選択肢から選べ。 ア:受信点設備は、地上デジタル放送などの電波を受ける【①】設備などの総称である。 イ:【②】設備は、受信点設備で得られた各種デジタル放送などの複数の番組 .をCATV配信できる信号に変換混合して伝送路設備に送出する。 ウ:伝送路設備は、ヘッドエンドとサービスエリア内の各【③】とを繋ぐ屋外設置の設備である。 ヱ:【④】設備は、CATV受信機であるセットトップボックスやケーブルモデムなどの宅内機器である。
①:受信アンテナ ②:ヘッドエンド ③:家庭 ④:宅内
54
次の文章は放送及びCATVシステムで利用される電波の周波数と光の波長及びその用途についての説明文である。正誤の正しい組合せを選べ。 A:真空中や空気中での電波伝搬速度v[m/s]は光と同じv=3×10⁸m/sであり、電波伝搬速度をv[m/s]、周波数をf[Hz]とすると、波長λ[m]=v[m/s]/f[Hz]であり、周波f=300MHzでは3mとなる。 B:CATVではFM放送、地上デジタル放送、CATV独自放送などの放送サービスは一般的に下り帯域の70~770MHzが使用されている。 C:CATVでは衛星デジタル放送のIF伝送が2~3GHzを使用して行われている。
A:誤 B:正 C:誤
55
次の文章は電波の偏波面についての説明文である。正しい文章を【正】誤った文章を【誤】としたとき【正】【誤】の正しい組合せを解答選択肢から選べ。 A:電界の方向と電波の進行方向とで作る平面を偏波面といい、磁界が大地に対して水平である電波を水平偏波、垂直である電波を垂直偏波と呼ぶ。 B:地上デジタル放送やFM放送は一般的に垂直偏波を使用しているが、地域によっては他局との混信を避けるため水平偏波も使用している。 C:電界の方向が時間とともに回転するのが円偏波である。伝搬路上の1点において、時間とともに電界が電波の進行方向の後ろ側から見て右回りに回転するものを右旋円偏波、左回りに回転するものを左旋円偏波という。我が国の新4K8K衛星放送では右旋・左旋円偏波を使用している。
A:誤 B:誤 C:正
56
次の文章はビル共同受信の伝送周波数配列についての説明文である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき【正】【誤】の正しい組合せを解答選択肢から選べ。 A:SMATVによる受信の場合、BS/110度CSデジタル放送のIFは周波数の低い方から①BS右旋IF⇒②BS左旋IF⇒③110度CS右旋IF⇒④110度CS左旋IF、の順に配列される。 B:CATVによるサービスと衛星受信の場合、家庭からのケーブルテレビ局への通信(上り)に10~55MHzが、ケーブルテレビ局からの通信(下り)と放送サービス(FM放送、地上デジタル放送、多チャンネル放送など)に70~770MHzが用いられる。 C:BS/110度CSデジタル放送の左旋IF周波数帯域は他の無線システムでも使用されており、BS左旋IF周波数では、2.4GHz帯域の無線LAN(Wi-Fi)等と、相互干渉が発生する可能性がある。BS/110度CSデジタル放送の受信装置が、他の無線システムに与える干渉を回避すべく、左旋円偏波を受信する衛星放送用受信装置の電波漏えいに関する技術基準が「放送法施行規則」等に定められている。
A:誤 B:正 C:誤
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次の文章は同軸方式と光ファイバ方式のビル共同受信設備についての説明文である。【①】〜【④】の語句として正しい組合せを解答選択肢から選べ。 同軸方式のテレビ端子への分配方式には、【①】方式と【②】方式がある。【①】方式は、同軸ケーブル長が短く使用機器も少なくて経済的である反面、配線間の独立性がなく保守性が難点である。一方、【②】方式は同軸ケーブル長が長くなる反面、配線が分岐器以降それぞれ独立しており保守が容易、信号レベルが均一で、電波漏えいの観点からも優れている。 光ファイバ方式では、各住戸に設置するV-ONUへ適正な【③】で伝送する必要があるため、光ファイバケーブルの減衰量、【④】、光分岐器の減衰量、光コネクタの接続損失を考慮してレベル設計することが重要である。
①:直列ユニット ②:分岐・分配 ③:受信レベル ④:融着損失
58
図はデジタル放送の基本構成を示したものである。図の【①】~【④】の語句として正しい組合せを解答選択肢から選べ。
①:スクランブル ②:デジタル ③:誤り訂正 ④:多重分離
59
次の文章はデジタル放送で使用されているPSI/SIの説明である。【①】~【⑤】の語句として正しい組合せを解答選択肢から選べ。 デジタル放送を視聴する時は、リモコンなどの操作で、チャンネルをあわせて視聴できるが、複数の番組が多重化されたストリームであるため、所望の番組を選択・分離するためのPSI、SIと呼ばれる番組配列情報が付加される。 PSIには、MPEG-2 Systemsに規定される【①】(どのような番組サービスがあるかの情報)、【②】(サービスを構成するコンポーネント(映像、音声、字幕などの要素)の情報)、【③】(限定受信に関する情報)、NIT(周波数や変調に関する情報)の4つのテーブルがあり、受信機が多重化ストリームから所望の番組を選択・分離し、映像・音声に復号してモニタなどへ出力するために必要な情報を提供するもので、当該ネットワークで放送中の現番組の配列とストリーム構成、視聴に対する制御情報などを伝送する。 【④】は、PSIを補完するもので、時刻情報、【⑤】による番組一覧表示や予約録画など、さまざまな機能を提供するテーブルがある。現番組および次番組以降に予定している番組タイトルや内容、放送時刻、音声モード、視聴条件などの情報を伝送する。
①:PAT ②:PMT ③:CAT ④:SI ⑤:EPG
60
次の文章はデジタル放送で使用されている多重化方式の説明である。【①】~【④】の語句として正しい組合せを解答選択肢から選べ。 複数の符号化された映像や音声の信号を、一定の決まりに従って一連の信号列(ビットストリーム)に並び替えることを「多重化」という。その多重化された複数の番組には、PSI/SI(番組配列情報)が付加され、有料放送などに対応して番組信号などを【①】する【②】エンコーダを経由して出力される。 複数の番組の情報(映像音声データなど)は、ある単位に束ねられ、【③】の一連の信号列に組み立てられる。デジタル放送開始時はMPEG-2 Systemsと呼ばれる多重化方式によるMPEG-2 TSのみであったが、4K・8K放送サービスではIPとの整合性の良い【④】が追加されている。
①:暗号化 ②:スクランブル ③:時間軸上 ④:MMT・TLV
61
次の文章はデジタル放送の変調方式に関する説明である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき【正】・【誤】の正しい組合せを解答選択肢から選ベ。 A:デジタル放送では、衛星デジタル放送、CATV、地上デジタル放送において各メディア(伝送路)に最適なデジタル変調方式などの技術が用いられている。衛星デジタル放送では、衛星経由の微弱な電波の受信(耐雑音特性)に優れているPSK(位相変調)方式が主に採用されている。CATVでは、伝送路性能が良いため、より多くの情報を送ることができる16値や32値のQAM(直交振幅変調)方式が採用されている。 B:デジタル信号の値により、搬送波の位相を変化させて情報を送る変調方式をPSK(位相変調)方式という。とりうる位相の状態により、一回の位相変化で1ビットの情報を伝送することができるBPSK、2ビットの情報を伝送できるQPSK、3ビットの情報を送ることができる8PSKなどがある。 C:OFDMは多数の搬送波を用いるマルチキャリアの多重化方式であって変調方式ではない。OFDMでは一連のデータが数千のデータに分割され、おのおのQPSKや64QAMなどで変調された数千の搬送波として並列にデータを伝送する。隣り合う搬送波の帯域が重なり合うほど近接させても干渉することがないように、搬送波を互いに「直交」させて送信することで、周波数利用効率を高めた周波数多重方式である。
A:誤 B:正 C:正
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次の文章はBSデジタル放送及び110度CSデジタル放送の4K8K放送に関する説明である。正しい文章を【正】、誤った文章を【誤】としたとき【正】・【誤】の正しい組合せを解答選択肢から選べ。 A:2018年12月に開始された新4K8K衛星放送のBS左旋チャンネルはBS左旋偏波のIF周波数帯域を使う他の無線業務との間の混信(与干渉、被干渉)を考慮した結果、5チャンネルとなった。 B:BS/110度CSデジタル放送の右旋円偏波は、局部発振周波数10.678GHzのコンバータでIF帯の信号(1~2GHz帯)に周波数変換される。また左旋円偏波は、局部発振周波数9.505GHzのコンバータでIF帯の信号(2~3GHz帯)に周波数変換される。 C:各種の変調方式による伝送ビットレートと所要CN比との関係は、伝送ビットレートの高い変調方式ほど所要CN比は高くなる。そのため、雑音の影響を受けずに確実に伝送しなければならない制御信号などの重要な情報の伝送にはBPSKを使っている。
A:誤 B:正 C:正
63
次の文章はデジタル放送で使用されているデジタル放送の情報源符号化(映像・音声)における映像信号の圧縮ならびに音声フォーマットと音声信号の圧縮に関する説明である。【①】~【⑤】の語句として最も適切なものを、解答選択肢から選べ。 A:テレビの画像は時間的に急激に変化する割合が比較的少ないなどの性質があり、【①】は二度送らないことで冗長度を下げている。また、画像に含まれる周波数成分の片寄りや発生頻度に着目して、人間の目で識別できない情報は省略することによって信号の情報量を圧縮している。国際規格である【②】Video方式や【③】AVCまたはHEVCなどが採用されている。 【②】Videoと【③】AVCとの情報圧縮効率を比較すると、【③】AVCが約2倍となっており、必要な伝送容量は約半分になる。また、【②】VideoとHEVCを比較すると、HEVCが約4倍となっている。 B:デジタル放送の音声では臨場感ある放送が可能なように、サンプリング周波数32kHz、44.1kHz、48kHzの3種類、量子化ビット数16ビット(アナログ信号を65536段階に分割)以上、モノラルステレオ・【④】チャンネルステレオ(最大5.1ch)デュアルモノ(主・副や二か国語)、【④】音声(3音声以上)など音声モードが決められている。 音声信号の圧縮では、人間が聞くことのできる音声信号の最高周波数は約20kHzとされ、1~4kHzが最も耳の感度が良く、音圧レベルにもよるが、それよりも低い周波数や高い周波数では聞こえにくい。これを【⑤】限界という。また、高い音圧レベルの音声成分から周波数が少し離れた成分の音は聞くことができるが、隣接した周波数成分の音はかき消されて聞こえない。このような聴覚特性をマスキング効果という。この2つの性質を利用して、聞くことのできる音の情報のみを伝送している。
①:同じ情報 ②:MPEG-2 ③:MPEG-4 ④:マルチ ⑤:最小可聴
64
下図は光・同軸ハイブリッド(HFC)CATVシステムの構成例である。主要構成としてヘッドエンド用増幅器A1、光伝送システム、幹線分岐増幅器A2、A3、延長増幅器A4、タップオフTO1、TO2で成り立ち、延長増幅器A4の内部にはレベル調整用のEQ、ATTが備わっている。 それぞれの適正入出力レベル及び性能を表1、2、3、4の通りとしたとき、【a】~【e】の数値として最も適切なものを解答選択肢から選べ。 表1のCN比は地上デジタルテレビジョン信号(OFDM、帯域幅=5.6MHz、熱雑音Ni=2.3dBμV)を伝送時、システムの特性インピーダンスは75Ωとする。 (1)幹線分岐増幅器A2の幹線出力端子における単体のCN比は【a】dBである。 (2)幹線分岐増幅器A2の分岐出力端子における総合のCNは【b】dBである。 (3)タップオフTO2の770MHzのタップオフレベルは【c】dBμVである。 (4)延長増幅器A4はEQ【d】dBを使用することで適正な入力レベルに調整できる。 (5)伝送信号をデジタル有線テレビジョン信号(帯域幅は5.3MHz)とした場合、延長増幅器A4の出力端子における単体のCN比は【e】dBとなる。
a:47.7 b:39.4 c:61.5 d:9 e:49.3
65
次の文章はCATVシステムの同軸ケーブルおよび最大送出電力に関する説明である。この説明で【a】~【e】の数値の正しい組合せを選べ。 (1)CATVシステムの同軸伝送路に送り出せる最大電力は+20dBm(100mW)と規定され、40波の同一レベルの場合に各放送波に許容される値は、電力レベルP(dBm)=10log₁₀(100/40)=10log₁₀(2.5)=4.0dBmと算出できる。 80波の同一レベルの場合に各放送波に許容される電力レベルPは【a】dBmとなり、電圧レベルEは【b】dBμVとなる。 (2)外部導体概略内径サイズが8mm、長さ385mの同軸ケーブルの減衰量は、770MHzでは【c】dBである。 (3)同軸ケーブルの減衰量が120MHzにおいて15dB(周囲温度20°C)の場 合、770MHz減衰量は【d】dBである。 この同軸ケーブルの周囲温度が-20°Cとなったとき、120MHzにおける減衰量は【e】dBとなる。ただし、同軸ケーブルの誘電体損失は無視できるものとする。
a:1.0 b:109.8 c:36.2 d:38.0 e:13.8