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中枢神経理学療法学Ⅱ 山形
  • 秋元万宙

  • 問題数 35 • 8/2/2023

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    問題一覧

  • 1

    EBPTとは

    科学的根拠に基づいた理学療法

  • 2

    EBPTの5ステップ

    ①臨床上の疑問点・問題点の抽出と定式化(PICOの定式化) ②臨床上の疑問点に関する情報の検索 ③得られた情報の批判的吟味 ④情報の患者への適用の検討 ⑤EBPTプロセスの評価

  • 3

    EBPTのステップ1は何か、具体的に説明

    ステップ1:疑問点・問題点抽出の定式化 説明:日頃の疑問点と問題点を抽出するときの方法を定式化しておく

  • 4

    EBPTのステップ2はなにか、具体的に説明

    ステップ2:臨床上の疑問点に関する情報の検索 説明:ステップ1で抽出された主要問題点を考察するために、論文や実験などの情報を検索する

  • 5

    EBPTのステップ3はなにか、具体的に説明

    ステップ3:得られた情報の批判的吟味 説明:入手した情報を鵜呑みにするのではなくバイアスを含んでいないかどうかを判断するための手続きのこと

  • 6

    EBPTのステップ4はなにか、具体的に説明

    ステップ4:情報内容の患者への適用の検討 説明:ステップ3で獲得した資料は自分が担当している患者の臨床像とマッチしているのかを検討する。また、患者は介入内容に合意したのか確認する

  • 7

    EBPTのステップ5はなにか、具体的に説明

    ステップ5:EBPTプロセスの評価 説明:今までのステップ1~4までが適切な研究であったかどうかを評価する。自己評価。

  • 8

    RCTとは

    ランダム化比較試験の略

  • 9

    シネマティック・レビューとは

    ランダム化比較試験などの質の高い複数の臨床研究を、複数の専門家や研究者が作成者となって、一定の基準と一定の方法に基づいて取りまとめた総説の事 つまり、一つの問題点に対して研究した複数の論文(信用度が高い)をたくさんの第一人者が読んで、規準を定めて、エビデンスレベルが高いかどうか判断するということ

  • 10

    片麻痺上肢と手の機能目標5つ

    ①自己身体を環境に適応させる機能 ②操作環境機能 ③コミュニケーション機能 ④社会参加適応機能 ⑤精神安定機能

  • 11

    片麻痺上肢と手の機能目標①自己身体を環境に適応させる機能とは?具体的に説明

    身体を環境に適応させるというのは、身体を現在座っている椅子や、立っている床などで体を安定させるということ。 つまり、上肢には①支持機能②バランス機能③移動、推進機能が備わっている必要があるということ

  • 12

    片麻痺上肢と手の機能目標②操作環境機能とはなにか、具体的に説明

    上肢と手でつかんだ対象物品を移動させたり、片手ずつで左右に移動したりといった機能。①到達、把持機能と②両手機能がある

  • 13

    片麻痺上肢と手の機能目標③コミュニケーション機能とはどのようなことか具体的に説明

    ペンを手で把持して紙に文字を書くことや、手話によるコミュニケーション、また、発話や表情に合わせた手のジェスチャーなど、上肢と手によって多くのコミュニケーションを行う機能備わっていなければならない。

  • 14

    片麻痺上肢と手の機能目標④社会参加適応機能とはどのようなことか具体的に説明

    ①コスメティックな機能がある。これは、主に見た目の問題である。手の変形や拘縮、皮膚の弾力性や湿感の低下の改善などがあげられる。 ②上肢のスウィング機能がる。これは社会で人と接触した際に上肢が緩和剤になって衝撃を吸収してくれる

  • 15

    片麻痺上肢と手の機能目標⑤精神安定機能とはどのようなことか具体的に説明

    上肢と手によって何気なく顔や頭髪に触れることで精神を安定させている機能

  • 16

    半側空間無視の主な責任病巣はどこか

    劣位半球の下頭頂小葉と前頭葉皮質、皮質下

  • 17

    半側空間無視の発生機序を説明せよ

    半側空間無視の発生機序については現在も完璧な回答がなく、研究が進んでいる段階であるため、ここでは、空間性注意の神経ネットワークが障害され発生するという説を記述する。脳内には、空間性注意の神経ネットワークが形成されている。頭頂葉では空間図式を認知する機能が備わっている。これが障害されると、劣位半球障害の場合、感覚性の入力が左側に向きにくくなる。次に前頭葉には注意の対象の移動を身体の運動出力に変換する機能がある。これが障害されると出力における探索などの運動が左側で難しくなる。帯状回では、課題遂行に対する注意レベルを維持する機能がある。視床では、覚醒度をコントロールしている。これらの部位はそれぞれが密接にかかわりあっていて、どれか一つでも障害されると、このネットワークが崩れ、半側空間無視が発生すると考えられている。

  • 18

    半側空間無視の代表的な評価は

    BIT(行動性無視検査)

  • 19

    BITのカットオフ値は

    131点以下

  • 20

    半側空間無視へのリハで、トップダウンアプローチではどんなことを行うか

    言語性の手がかりや視覚性の目印などを使用し、フィードバックを与えて、徐々に自発的に左空間を認識できるようにする意識的な訓練アプローチを行う

  • 21

    半側空間無視のリハでトップダウンアプローチを行う時、どんな訓練を行うか、名前と方法を答えよ

    視覚走査訓練(右から左に移動する対象を目で追う) Spatiomotor cueing(麻痺側の左上肢を左空間内で動かす) 体幹を左に向けるアプローチ(輪入れ課題などで体幹を左へ回旋させる)

  • 22

    半側空間無視のリハでボトムアップアプローチではどのような内容を行うか、概要を答えよ

    保存された感覚ルートまたは感覚ー運動協調を介して空間性注意に働きかけようというアプローチ 無意識的に左を向いてもらう

  • 23

    失調症の代表的な評価は(その方法は)

    鼻指鼻試験(企図振戦と推尺異常)速度を変えてやる。 膝打ち試験(企図振戦と反復運動不能症)両側同時に手掌および手背で交互に叩く。速さを要求したときに乱れが見られる。 手回内回外試験・踵膝試験・脛叩打試験 躯幹協調機能ステージ(座位をとってもらい、上肢を前で組み、下肢を浮かせてもらうステージ1~4まである) SARA(全8項目で4~10分で可能)

  • 24

    失調症の代表的なリハは

    ①PNF②フレンケル体操③基本動作の反復練習④参照する感覚モダニティの変更⑤器具を用いた不安定な条件下での協調運動⑥トレッドミルやエルゴメーターによる協調性改善

  • 25

    失調症における運動療法に求められるもの

    運動の繰り返しによる運動学習が求められる

  • 26

    失調症の人に対して行う治療の原則は

    ①反復して行う②視覚などほかの障害されていない感覚を利用する③運動を容易から困難に徐々に変更する

  • 27

    一般的な寝返りの運動要素

    ・頚部の屈曲と回旋 ・肩関節の屈曲と内転 ・肩甲骨の外転と上方回旋 ・体幹の回旋 ・股関節と膝関節の屈曲

  • 28

    一般的な起き上がりの運動要素

    ・頸部の屈曲と回旋と側屈 ・体幹上部の一側への屈曲と回旋 ・前腕による体重支持から上肢伸展位での体重支持に移行 ・一側の臀部と大腿による体重支持 ・体幹の伸展と骨盤の前傾

  • 29

    立ち上がり動作:第1相の重要な運動要素は

    下部体幹が先行随伴的に活動する 下部体幹は伸展 加速のため腕の振りを使用する

  • 30

    立ち上がり動作:第2相の重要な運動要素は

    ・踵への圧が増大する ・下肢の筋が活動する ・上部体幹は伸展位で骨盤の前傾と体幹の前傾

  • 31

    バランスとはどのような能力か(質的・量的の説明も含める)

    バランスとは、人が環境における運動遂行のために感覚情報を処理し、重心を一定もしくは支持基底面内に保持するために必要な調整を行うことである。ここで、支持基底面内に重心を保持する能力には質的能力と量的能力がある。質的能力には関節可動域や筋力、姿勢反射や高次脳機能などがあり、それぞれ一つ一つが適切に機能することで、支持基底面内に重心をとどめることができている。量的能力とは、

  • 32

    姿勢制御に重要な感覚の要素3つ

    ①視覚(外界の状況変化や垂直方向に関する情報を大脳皮質に入力する) ②前庭覚(重力に対する頭の方向や頭に関わる加速度の情報を脳幹及び小脳に入力する) ③体性感覚(身体に加わる外乱や動揺、地面の状態の情報を脊髄に入力する)

  • 33

    Core stabilityに関与する筋は

    横隔膜・腹横筋・内外腹斜筋・腹直筋・骨盤底筋群・背部の深層筋:特に多裂筋

  • 34

    目の前のコップをとるときの中枢神経活動を説明

    コップをとる動作を行うには、まず身体図式が正常に機能していることが大切である。四肢の感覚受容器や内耳、視覚等の情報が頭頂葉の第一次感覚野や頭頂連合野で、深部感覚として自分の腕の長さはどれくらいなのか、今どこにどの部位が存在しているのかという感覚として統合され、認知される。この身体図式が働いていることを前提に、①辺縁系ループ②認知ループ③運動ループという3つの並走回路が連続的に働くことで、コップを取るという一連の動作を実行することができる。  まず、コップを取りたいという欲求が①辺縁系ループの大脳辺縁系から発せられ、動作の決定に影響を及ぼす。次に②認知ループが起動し、前頭前野→尾状核→小脳外側部→視床というルートを通る。今までの経験を踏まえた運動学習を基に、どのようにして上肢を動かすと最も効率よくコップを掴むことができるのかという運動計画を立てる。この時、眼からの視覚情報が前頭眼野から発せられ、視覚的情報との統合を行う。最後に、運動を実行するため、1次運動野→被殻→小脳内側部→視床からなる③運動ループが作動する。運動ループでは外側皮質脊髄路を通じ、筋へ運動指令を出すが、これと同時に脊髄小脳路により脊髄から小脳内側部への接続を行う。ここではフィードバック機構として細かな筋緊張調整や腱の調整を随時更新し、正確にコップを掴めるように調節する。このようにそれぞれのループが連続的に瞬時に働くことで正確に効率よくコップを掴むことができる

  • 35

    歩行時の中枢神経活動を説明

    歩行時にもコップをとる動作と同じように、身体図式が正常に機能している必要がある。四肢の感覚器や内耳、視覚等の情報が頭頂葉の第1次感覚野や頭頂連合野で統合され、自分はどのような姿勢をしているのか、腕の長さはどれくらいなのかという感覚が認知される。この身体図式があることを前提として、歩行動作を開始するために大脳皮質が大きく関わっている。まず、大脳辺縁系から歩くという情動が生成される。その後前頭前野→小脳外側部→視床を通り、今までの運動学習を基に運動計画を立てる。次に運動を実行するために1次運動野→小脳内側部→視床→脊髄を通り、運動時の筋や腱の細かな調整を行う。これらの働きにより運動パターンが抽出されると、脳幹にあるMLRが脊髄にあるCPGを発火させる。CPGは随意的な入力なしで歩行の基本的リズムを作り出すことができ、歩行の2歩目からの屈筋と伸筋の運動に大きく関わる。CPGからの信号はフィードバック機構として小脳へ出力され、運動の修正を行う。これにより無意識的に歩行を続けることができるようになる。