「仕事や職業生活に関する強い不安，悩み，ストレスがある」と回答した人は，約7割にのぼる。

「強いストレスとなっていると感じる事柄がある」と回答した人の割合を就業形態別にみると，正社員，派遣労働者，パートタイム労働者，契約社員の順に高い。

ストレスに関して相談できる相手がいる人は、女性の方が男性よりも多い。

メンタルヘルス不調によって，連続で1か月以上休業または退職した労働者がいる事業所は，全体で8割程になっている。

自殺者は2008年に急増し，以降3万人を超えている。

2006年に「自殺総合対策大綱」，2007年に「自殺対策基本法」が制定された。

厚生労働省は，2011年に地域医療の基本方針となる医療計画に盛り込む疾病として，がん，脳卒中，急性心筋梗塞，肺結核に精神疾患を加えて，「五大疾病」とする方針を打ち出した。

「労働者の心の健康の保持増進のための指針」（厚生労働省，2006年）で，「心の健康づくり計画」で定める事項として，「事業者がメンタルヘルスケアを積極的に推進する旨の表明に関すること」が挙げられている。

「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の指針においては，具体的な取り組みを4つに分類し，その1つとしてセルフケアを揚げている。

メンタルヘルスケアが継続的に実施されるためには，働きやすい職場形成がどの程度達成できたかという事項を評価できる指標が必要となるが，具体的な数値を達成目標とすることは難しいので，活動の成否は事業者が判断することになる。

労働災害とは，「業務に起因して労働者が負傷し、疾病にかかり、または死亡」することをいう。

企業は，「業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して従業員の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務」に違反し，従業員が疾病の発症・罹患に至った場合には，当該従業員に対して民事上の損害賠償責任を負うことになる。

労災に関して，厚生労働省においては、あらかじめ業務上疾病についての認定基準を作成し、各都道府県労働局長へ通達するとともに、医療機関、労使などへの周知を図っている

「心理的負荷による精神障害の認定基準」において，転勤して新たな業務に従事し、その後月100時間程度の時間外労働を行った場合は，心理的負荷の強度は「強（Ⅲ）」とされる。

従業員が過労死や過労自殺してしまったような場合，企業は安全配慮義務違反を理由に刑事責任を問われる。

労働安全衛生法は，最低の労働条件基準を定めているにすぎないため，違反しても刑事罰の対象となることはない。

「安全配慮義務」という概念は，実定法上明文の定めがなされていない。

ストレスチェックを実施した場合，実施者のうち医師，保健師に限り，労働者の同意を得ることなく，いつでもその結果を事業者に提供することができる。

事業者，実施者は，ストレスチェックを受けなかった労働者に対し，受検の勧奨をしなければならない。

全ての事業者は，1年以内ごとに1回，定期に，心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

うつ病の症状が2週間以上継続し、日常生活が辛くなってきた場合、うつ病が疑われる。

うつ病は、社会適応の良かった人に起こる傾向がある。

双極性障害のⅡ型は，躁状態は比較的軽度で、入院に至らない。

統合失調症は、40代以降の中高年者に発症しやすい精神疾患である。

WHO（世界保健機関）の「健康報告2001」では、「統合失調症は、さまざまな経過をたどるが、約3分の1は医学的にも社会的にも完全に回復する」と明記されている。

アルコール依存症のための自助グループとして，EAPがある。

職場で問題となるような発達障害は、成人後に初めて診断されるケースが多い。

心身症は，精神疾患の病態である。

ILO(国際労働機関)が世界各国の職場のストレス対策の成功事例を集めて分析した報告では、個人向けのアプローチのほうが、職場環境などの改善を通じた対策より効果的であったと強調している 。

職場環境の中でも,特に職場の人間関係など の「職場組織の問題」や仕事の質や量などの「作業方法および内容」が労働者の主なストレスの原因であることがわかる 。

職業性ストレス簡易調査票は、 ストレス反応だけでなく、職場におけるストレス要因や修飾要因も同時に 評価できるが、あらゆる業種で使用はできない 。

管理監督者は、労働者をよく観察し, コミュニケーションをとり、 職場環境を悪くしている原因がないか具 体的な問題を把握するように努め、さらに「職場環境改善のためのヒント集(メンタルヘルスアクションチェ ックリスト)」などを利用し,具体的な問題を把握するように努める 。

時間外労働や休日労働に関して、いわゆる36協定では1か月の労働時間延長を最大45時間と定めている 。

「心理的負荷による精神障害の認定基準」では,意思がないにもかかわらず退職を強要された場合,心理的負担「中」に該当する 。

厚生労働省から公表された「健康づくりのための睡眠指針」で示された快適な睡眠のための工夫に関する 次の記述のうち、最も不適切なものを一つ選びなさい 。

眠気を生じさせるホルモンであるメラトニンは，ぬるいお風呂にゆったりつかることで生成される。

漸進的筋弛緩法の標準手順として、背景公式（安静練習）、第1公式（重感練習）、第2公式（温感練習）などがある。

リラクセーションに関する次の記述のうち，最も不適切なものを一つ選びなさい。

コーピングは、 ストレス要因に対するコーピングとストレス反応に対するコーピング,職場の支援に対するコーピ ングの3種類に大きく分けることができる 。

ソーシャルサポート(社会的支援)に関する次の組合せのうち、最も適切なものを一つ選びなさい 。

管理監督者が「最近どうかな?」と従業員に声をかけるコミュニケーションは, 自己充足的なコミュニケーショ ンである 。

部下の変化に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい 。

メンタルヘルス不調を早期に発見するため、部下の仕事ぶりの変化を捉えるポイントに関する次の記述のう ち、 最も不適切なものを一つ選びなさい 。

労働者のプライバシーへの配慮を要請される関係者には産業医,衛生管理者,保健師などの産業保健 スタッフや人事労務管理スタッフ,心の健康づくり専門スタッフが含まれるが,事業場内の同僚労働者は 含まれない 。

事業場内に医療職がいる場合には、医療職が健康情報を一元管理するとともに、必要に応じて加工して提供することが望ましく、医療職がいない場合には、たとえ衛生管理者がいても衛生管理者に健康情報の管理を委ねることはできない 。

心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引きにおける,「職場復帰」に関する内容とし て、職場復帰の可否の判断は第3ステップで行われる 。

職場復帰支援に関する内容として、管理監督者は、何か心配なことがあったらいつでも相談にのることを きちんと伝えながらも、必要な情報の伝達に留める必要がある

職場復帰支援の第1ステップ「病気休業開始及び休業中のケア」について、職場復帰支援は、 復職可能の診断書が主治医から出されてから始める。具体的には主治医より復職可能と判断された時から開始するものである.

「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」において、職場復帰支援プランの作成を行う際に検討すべき内容として挙げられていない項目を次の中から一つ選びなさい。

「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」において,「職場復帰後のフォローアッ プ」を行うステップで検討すべき内容として挙げられていない項目を次の中から一つ選びなさい 。

自律神経系には、知覚神経系と運動神経系がある。

ストレッサーに直面すると，これまでの経験に基づいて，大脳皮質でその程度が評価される。

ストレッサーによって自律神経系，内分泌系，免疫系の反応が引き起こされる。

健康障害の要因となる職場のストレス要因として，最も不適切なものを次の中から一つ選びなさい。

NIOSHの職業性ストレスモデルは、仕事以外の要因は考慮されていない。

若年労働者は，自己愛がないことから，仕事上のトラブルに過剰な責任を感じる傾向が強くなっている。

壮年労働者におけるメンタルヘルス不調として，転職・退職が多く見受けられる。

女性労働者が抱えやすいストレスとして，職場におけるストレス，家庭におけるストレス，人間関係によるストレス，が挙げられる。