問題一覧
1
貧血の定義は?
抹消の赤血球成分が減少した状態 赤血球数あるいはヘモグロビン濃度の低下
2
貧血の原因は?
赤血球産生の低下、破壊の亢進、喪失
3
平均赤血球容積で分類しろ
小球性、鉄欠乏性など<80 正球性、再生不良性、腎性貧血など80-100 大球性、ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏など>100
4
MCVの求め方
=Htヘマトクリック/RBC赤血球数
5
鉄欠乏性貧血の原因は?
鉄摂収量の低下(吸収障害)・胃切除 鉄喪失の増大・月経過多、子宮筋腫、子宮内膜症
6
鉄欠乏性貧血の他覚症状は
眼瞼結膜の蒼白 舌乳頭萎縮(舌炎) 匙状爪 異食症
7
体内鉄貯蔵量のマーカーは?
血清フェリチン
8
鉄欠乏性貧血の検査において高値になるのは
総鉄結合能、不飽和鉄結合能
9
鉄欠乏性貧血の治療はどこまでする
フェリチンの回復まで
10
鉄欠乏性貧血の副作用
消化器症状や胃腸障害 注射薬ではアナフィラキシーショックや過剰投与による鉄の臓器沈着 お茶は鉄の吸収を阻害する
11
巨赤芽球性貧血の原因
ビタミンB12もしくは葉酸の欠乏
12
ビタミンB12は何をしている
DNA合成において葉酸の活性化に必要
13
巨赤芽球性貧血の検査所見
大球性貧血や汎血球(白血球など)減少
14
ビタミンB12欠乏の原因
吸収障害、a胃の障害・悪性貧血や胃切除
15
悪性貧血とは
自己免疫性の萎縮性胃炎による内因子分泌低下によるビタミンB12吸収不全
16
悪性貧血は何抗体が陽性になる
抗胃壁細胞抗体、抗内因子抗体
17
ビタミンB12欠乏症の治療
非経口投与 大量の経口投与も非経口投与と同様の効果が得られる
18
葉酸欠乏の原因
栄養障害、アルコール依存など 葉酸拮抗薬(メトトレキサート)
19
溶血性貧血の検査所見
貧血と黄疸を認める
20
溶血性貧血の原因
赤血球の異常、免疫、薬剤、機械的な破壊、脾機能亢進など
21
温式自己抗体による自己免疫性貧血は何試験により確定するか
Coombs試験
22
AIHAの治療
ステロイドが第一選択薬 それが困難なら脾摘術や免疫抑制薬
23
寒冷凝集素症の治療
全身の加温
24
発作性寒冷ヘモグロビン尿症の治療
保温が原則
25
赤血球産生の指標
網赤血球数・赤芽球が成熟した直後の幼弱な赤血球
26
ビタミンB12の吸収過程
1、胃内で胃酸とペプシンの作用で蛋白が分解され遊離 2、唾液腺より分泌されたハプトコリンと結合し強酸性下でも分解されない 3、膵液がハプトコリンを消化され遊離し、胃の壁細胞から分泌された内因子と結合 4、その複合体は回腸下部でエンドサイトーシスによって吸収される
27
再生不良性貧血の特徴は?
末梢血での全ての血球の減少=汎血球減少 と 骨髄低形成
28
特発性再生不良性貧血の病因は?
造血幹細胞が自身のリンパ球に傷害される自己免疫的機序または造血幹細胞自体の異常
29
再生不良性貧血の症状は?
動悸などの貧血症状 歯肉出血などの出血傾向 好中球減少の強い例では感染症
30
再生不良性貧血の骨髄所見は?
骨髄生検では造血細胞密度30%以下に減少し、脂肪細胞の割合が増加する 骨髄穿刺では、有核細胞数の減少
31
再生不良性貧血の血液生化学検査で上昇する値は?
血清鉄、血中エリスロポエチン値
32
再生不良性貧血の治療薬として免疫抑制剤のシクロスポリンがあるが、注意すべき副作用はなにか
腎障害
33
再生不良性貧血の抗ヒト胸腺細胞グロブリン(ATG)の注意する副作用は?
ウサギ由来であるためアナフィラキシー様症状などの過敏反応 血清病 感染症
34
再生不良性貧血の治療薬であるトロンボポエチン受容体作動薬の作用機序は?
トロンボポエチン受容体に結合し、巨核球の成熟を促進し血小板産生を亢進する。 トロンボポエチン受容体は血小板、巨核球だけでなく造血細胞や他の系統の前駆細胞にも発現しており、赤血球、白血球の増加も起こる。
35
鉄芽球性貧血の発症頻度は多い
❌
36
鉄芽球性貧血の病因
ヘムの合成障害により鉄が利用されず、ヘモグロビン量が減少する。
37
無顆粒球症の主な原因薬剤
抗甲状腺薬・チアマゾール、プロピルチオウラシル チクロピジン サラゾスルファピリジン
38
再生不良性貧血の診断基準は?
貧血、出血傾向、発熱を認める ヘモグロビン濃度・10.0g/dl未満 好中球・1500個/μl未満 血小板・10万個/μl未満 これらのうち二つ以上 汎血球減少の原因となる他疾患がない
39
再生不良性貧血の重症度基準を簡単に
下
40
再生不良性貧血のstage 1およびstage 2aにたいする治療において、血小板数が10万以上の時に投与する薬剤は何か
メテノロン
41
再生不良性貧血の骨髄移植において行われる事は
拒絶を避けるため前処置でレシピエントのリンパ球を抑制するためのシクロスポリンやATG等による前処置
42
血栓と塞栓の違い
血栓とは、血管内で形成される凝血塊のこと 塞栓とは、血管を閉塞させる因子のこと
43
血栓が、血管内を移動し、血管を閉塞させるのはなんという
血栓塞栓症
44
白色血栓とは、
血小板が、主体 アテローム動脈硬化病変のプラーク破綻部位での血小板活性化が原因 心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす 抗血小板薬が有効
45
赤色血栓とは、
赤血球を多く含む 血流が停滞する部位で凝集因子が活性化され赤血球が凝集することで産生 心房細胞などの心房内血栓形成 深部静脈血栓症 抗凝固薬が有効
46
静脈血栓症の誘発因子
血液の停滞 静脈内皮傷害 血液凝固能の亢進
47
静脈血栓塞栓症の否定に有効な検査は?またその理由
D-diner 陰性的中率が高いから
48
播種性血管内凝固(DIC)とは
基礎疾患の存在下に、全身性持続性の著しい凝固活性化をきたし、細小血管内に微小血栓が多発する重篤な疾患
49
DICが進行すると
止血因子が低下し、消費性凝固障害をきたす
50
DIC の症状
凝固系の著しい活性化と線溶の抑制により、難治性の血管が多数発生し、広範囲に形成された血栓による臓器障害 広範囲の血栓形成による凝固因子や血小板の消費・減少と過剰な血栓形成による線溶系の二次亢進が生じ、出血傾向となる
51
特発性血小板減少性紫斑病ITPの主症状
皮膚粘膜出血
52
ITPの検査所見
血小板減少 貧血 白血球数、白血球分類には異常なし 出血時間延長、凝固検査正常 骨髄は巨核球数は正常あるいは増加
53
ITPの治療6つ
ヘリコバクターピロリ除菌療法 ヘリコバクターピロリ感染ITPには第一選択 First 副腎皮質ステロイド:プレドニゾロン 標準治療 Second トロンボポエチン受容体作動薬:エルトロンボパグオラミン、ロミプロスチム リツキシマブ 脾摘 third 免疫抑制薬
54
血栓症血小板減少性紫斑病TTPとは
全身の微小血管に血栓を生じる致死的な血栓症
55
TTPの古典的五徴候
血小板減少 溶血性貧血 腎機能障害 発熱 精神神経障害
56
TTPの病態生理
ADAMTS13活性が低下すると血小板の結合能力が高い超高分子量VWF重合体が切断されず、高いずり応力の発生する微小血管で血小板血栓が形成される。
57
後天性TTPの原因となることがある薬は?
チクロピジン、クロピドグレル
58
TTPの検査初見
高度な血小板減少 溶血性貧血の所見 ADAMTS-13活性の低下 尿検査
59
後天性TTPの第一選択と併用及び禁忌
一、血漿交換 ステロイド治療を併用 リツキシマブも使用される 禁忌 血小板輸血
60
血友病とは
幼少期より間接内出血を中心にさまざまなな出血症状を反復するX連鎖劣性遺伝性の出血性疾患
61
血友病の検査所見
内因系を反映する活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)が延長 外因系を反映するプロトロンビン時間は正常
62
血友病の補充療法は何製剤?
静注製剤
63
血友病A及びBそれぞれ何因子の量的・質的異常か
A、第Ⅷ因子 B、第Ⅸ因子
64
深部静脈血栓症の治療
抗凝固療法 ・ヘパリン:アンチトロンビンに結合して、第Ⅹa因子、トロンビンを阻害 ・ワルファリン:ビタミンK依存性の第Ⅱ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子の合成を阻害 ・間接型Xa阻害薬:フォンダパリヌクス アンチトロンビンに結合して、第Ⅹa因子を選択的に阻害 ヘパリンよりも出血リスクが少ない ・活性化第Xa因子阻害薬(ーサバン) ex、エドキサバン
65
血液凝固機構における必須の律速反応、またその反応の最大反応速度を増強する因子
活性型第Ⅸ 因子による第Ⅹ因子活性化 第Ⅷ 因子
66
第Ⅷ 因子や第Ⅸ因子の欠乏は何をもたらすか
トロンビン産生障害をきたして重大な出血傾向をもたらす
67
血管内皮細胞等に貯蔵されている第Ⅷ因子及びvon Willebrand 因子を放出させることで止血を行う薬剤
デスモプレシン
68
第Ⅸ、第Ⅷ因子製剤により、何が産生されることがあるか
同種抗体(インビビター)
69
インビビター保有例の治療
止血療法 低力価例:補充療法の続行 高力価例:バイパス止血療法 免疫寛容療法 バイスペシフィック交代製剤 :エミシズマブ
70
バイパス療法のメカニズム
第Ⅷ、第Ⅸ因子を使わない出血ルートにより出血を止める効果を高める
71
バイスペシフィック抗体の機能
第ⅠXa因子と第Ⅹ因子のエピトープを認識することで、第Ⅷ因子の補因子機能を果たす
72
エミシズマブの利点
皮下投与であるため、家庭治療が行いやすい
73
胃食道逆流症(GERD)の病態・原因
病態:胃内容物が食堂内に逆流することにより粘膜病変または胸焼けをはじめとした症状が引き起こされる 原因:胃酸やそれ以外の胃内容物の食道への逆流 嚥下を伴わない一過性下部食道括約筋弛緩が逆流の主な原因
74
GERDの診断4分類
症状診断:詳細な問診 内視鏡診断:ロサンゼルス分類 機能的診断:食道phモニタリングなど 治療的診断:プロトンポンプ阻害薬の試験的投与
75
GERDの治療3分類
生活指導:高脂肪食や下部食道括約筋圧を低下させる食品(チョコ、炭酸飲料)を避ける、就寝時の頭位挙上 薬物治療 手術治療
76
GERDの薬物治療6つ
プロトンポンプ阻害薬:第一選択薬(-ゾール)ex.オメプラゾール、ボノプラザン アルギン酸塩:酸の逆流を抑制し、症状改善効果 H2受容体拮抗薬:poiで効果不十分の際の追加投与(-ジン)ex.シメチジン 消化管運動機能改善薬: モサプリド 漢方:六君子湯 蛋白分解酵素阻害薬:カモスタット 術後逆流性食道炎の改善
77
急性胃炎の原因
ストレスと薬剤が多い
78
胃粘膜の防御因子と傷害因子に対するストレスや薬剤の効果
ストレスは交感神経を緊張させ、胃粘膜血流を低下させ、防御因子を減弱させる。 プロスタグランジンは防御因子を増強する。 カフェインは傷害因子を増強する。 酸分泌抑制薬は傷害因子を減弱させる。
79
主な胃炎治療薬
H2受容体拮抗薬:シメチジン 選択的ムスカリン受容体拮抗薬:ピレンゼピン 酸中和薬 防御因子増強薬:レバミピド 漢方薬
80
慢性胃炎の主な原因
ヘリコバクターピロリ感染
81
ヘリコバクターピロリが胃酸に耐えられる原因
胃の中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、アンモニアで酸を中和している
82
消化性潰瘍の定義
粘膜下層まで傷害された状態
83
NSAIDs潰瘍のリスク因子
消化性潰瘍の既往, 2種類以上のNSAIDsの使用, 抗凝固薬・抗血小板薬、ステロイド、ビスホスホネートの併用, 高齢者
84
COX-2選択的阻害薬は、非選択的NSAIDsに比べて潰瘍発生頻度は高い
❌
85
胃潰瘍では、十二指腸潰瘍ではそれぞれいつ痛みが出現するか
胃、食後 十二指腸、空腹時及び夜間
86
消化性潰瘍の血液検査の結果
正球性貧血 BUN/Cre比の上昇
87
ラフチジンとは何か
胃潰瘍治療薬の酸分泌抑制薬であるH2拮抗薬
88
慢性便秘症の治療7分類
生活習慣の改善、食事療法 プロバイオティクス 膨張性下剤 浸透圧性下剤 刺激性下剤 胆汁酸トランスポーター阻害薬 漢方薬
89
プロバイオティクス5つ
Lactococcus lactis チーズなどの乳酸菌 Lactobacillus plantalum 漬物など Bifidobacterium longum BB536 ビフィズス菌 Lactobacullus casei Shirota ヤクルト Bifidobacterium bifidum G9-1 ビフィズス菌
90
膨張性下剤は、消化管で①されず、水分によって②を増大させ、便形状の改善と便量増加により便通を促す
消化吸収, 容積
91
浸透圧性下剤の塩類下剤を1つ 必要な注意と併用すると効果が減弱するもの
酸化マグネシウム 腎機能低下患者では、高マグネシウム血症をきたす プロトンポンプ阻害薬の併用は効果を減弱する
92
刺激性下剤のアントラキノン系は長期連用により何を引き起こす可能性があるか
大腸黒皮症
93
ルビプロストン、リナクロチドの共通点
粘膜上皮機能変容薬
94
胆汁酸が大腸内に流入すると腸管内に何の分泌を促進するか
Cl-イオン
95
漢方薬で潟下作用を示す成分として何が多い
大黄(センノシド)
96
下痢とはどう言う生理反応か
有害なものを排泄する
97
過敏性腸炎とはどのような状態か
器質的疾患が通常の臨床検査では認められないが、腹痛と便通異常が慢性的に持続する状態