次の主張をしたのは誰か。 既存のすべての特権を放棄して対等の立場で人々が設立した「共同の力」すなわち新しい政治体を一般意思という最高意思（主権）の指導の下に置くべきである。

次の主張は誰か。 政治社会を運営するためには良法の制定が必要であるとして、国王・上院・下院からなる議会に最高権力を与え、もしも立法権と、行政権を持つ国王との間に矛盾が生じれば、立法権が優位すると述べ、また、立法部や行政部が契約を結んだ目的を破壊するような行動をとれば、革命を起こしてもよい、という革命権（抵抗権）を是認している。

次の主張は誰か。 自然状態にあっては人間は生存のために自分の能力を無制限に行使しうる自由（自然権）を持つ。 しかし、この状態においては「万人の万人に対する闘争」の状態になる。 そこで利己心の最大の実現のために、人間は理性を働かせて自然権の一部を放棄し、相互に契約を結び、人々を代表する一つの意思に服従する。

日本国憲法の基本的人権に関する記述で正しいか否か選択せよ。 思想良心の自由は基本的人権の一つとして保証されているが、ほかの人権と同様に、内心にとどまる場合であっても、公共の福祉による制限を受ける。

日本国憲法の基本的人権に関する記述が正しいか否か選べ。 信教の自由は、大日本帝国憲法下でも保障されていた。

日本国憲法の基本的人権に関する記述が正しいか否か選べ。 職業選択自由は、自らが就きたいと思う職業に関する権利であり、精神的自由権に分類される。

日本国憲法の基本的人権に関する記述が正しいか否か選べ。 生存権は、大日本帝国憲法下でも保障されていた。

日本国憲法の基本的人権に関する記述が正しいか否か選べ。 教育を受ける権利は、自らが学びたいと思う学問に関する権利であり、精神的自由権に分類される。

「表現の自由」に関する正誤を選べ。 「表現の自由」は、主に講演、出版物などにおける表現を保障したものであり、経済的自由に分類される。

「表現の自由」に関する正誤を選べ。 「表現の自由」は、民主政の根幹を支えるという、その重要な意義に鑑みて、検閲などいかなる制約も許されない。

「表現の自由」に関する正誤を選べ。 「表現の自由」は、精神的自由権という側面を持つと同時に、経済的自由権という側面を持つ、包括的な権利である。

「表現の自由」に関する正誤を選べ。 「表現の自由」は、憲法上「集会、結社および言論、出版の自由」をまとめたものであり、「表現の自由」という語句は憲法上使われていない。

「表現の自由」に関する正誤を選べ。 「表現の自由」は、精神的自由権の一つであるが、それが法律や条例によって制約されることもある。

政権政党とも言い、日本のような議院内閣制の下では、選挙を通じて議会で多数議席を得た政党が内閣総理大臣を選出し、政権政党となる。

政府の政策を批判し、行政を監視するなどの重要な役割を担う政党。

政党政治の形態として、従来のイギリスやアメリカのように有力な政権獲得を競合し合う政治状態。

小党分立制とも言い、いくつかの政党が政権獲得を目指して競合する政治状態。

多党制（小党分立制）の下で形成されやすく、2019年の日本では、自民党と公明党が政権与党となって内閣を作っている。

アメリカやイギリスは多党制である。

日本やイタリアは多党制である。

多党制では、二大政党制に比べて死票が多くなる。

二大政党制では、野党の存在により連立政権になりやすく、政局が安定しにくい。

二大政党制では、多党制の場合より選挙費用がかかることが特徴。

二大政党制では、多様な国民の意思を反映しにくい。

日本の地方自治体の長とアメリカ合衆国の大統領は、有権者の直接選挙によって選出される。

日本の地方自治体の長とアメリカ合衆国の大統領は、議会に対する拒否権を持っている。

我が国の地方自治体の長とアメリカ合衆国の大統領は、議会に法律案・条例案を提出できる。

我が国の地方自治体の長とアメリカ合衆国の大統領は、議会の解散を要求できる。

我が国の地方自治体の長とアメリカ合衆国位の大統領は、議会に対して予算の提出権を持っている。

裁判所は、民事上の争いや犯罪について裁くが、行政の措置に対する不服については、行政機関に設けられた行政裁判所が終審に至るまで裁判を行う。

裁判の公正を保ち国民の司法への信頼を得るため、裁判は公開が原則とされており、国民に裁判の傍聴の自由が認められている。

国民が司法に参加する制度として裁判員制度が導入されたが、これは犯罪事実の認定については裁判官が加わらず裁判員のみで有罪・無罪の決定を行う制度である。

裁判官には職権の独立が認められているが、量刑が覆されることもある。

裁判所は、ある法律に関する具体的な事件が起きていなくても、その法律が憲法に違反するかどうかについて審査することができる。

日本国憲法は法の下の平等を定め、生まれによって決定される人種、性別等の差別を禁じているが、自分で選択することのできる信条に関する差別については禁止していない。

言論や出版の自由は個人の人格形成に不可欠であることから憲法で保障されているが、集会の自由はほかの人の権利と衝突する恐れがあるため、憲法で保障されていない。

憲法は信教の自由を保障しているが、宗教団体が国から特権を受けることや国は宗教的活動をすることを禁止している。

憲法は財産権の保障を規定し、また近代憲法においては個人の財産権は絶対不可侵のものと考えられているため、財産権に制限を加えることは許されない。

憲法は外国へ移住する自由を保障しているが、国籍を離脱する自由までは保障していない。

イギリスでは、議院内閣制が採用されているが、内閣の首班指名、下院の解散については、形式的にも実質的にも国王にその権限がある。

アメリカでは、行政権は大統領に属しており、大統領は議会に対し法案提出権を有し、下院を解散することができる。

フランスでは、大統領と首相が併存し、立法権を有する議会からの信任によって選出される首相の力のほうが強くなっている。

中国では、従来の社会主義を維持しつつも市場原理を取り入れようとしており、外国の資本や技術の導入を目的に「経済特区」を設置し、さらに「経済特区」に次ぐ対外開放政策として「経済開発区」を指定した。

ホッブズは「リヴァイアサン」において、人間の自然状態は、「万人の万人に対する闘争状態」に陥ってしまうことから、自然権を国家に全面移譲する社会契約を結ぶべきだと主張した。

ロックは「社会契約論」において、個人の自由な契約によって成立する共同社会では、その構成員の総意である一般意思が重視されると主張し、直接民主制に影響を与えた。

ルソーは、「法の精神」の中で、国家権力の抑制と均衡を図り、政府が権力を濫用しないために、立法・行政・司法の三権分立を主張し、近代憲法に影響を与えた。

クック（コーク）は、人間は自然状態でも一定の秩序はあるが、自然状態を確実にするために社会契約を結び、政府が国民の権利を侵害する場合には抵抗権を行使できると主張した。

モンテスキューは、「国王といえども神と法の下にある」というプラクトンの言葉を引用し、コモン・ローに従うべきであるという法の支配を主張した。

次の5つの記述のうち、人権の制約として他の4つとは異なる性質を持つものはどれか。

議事を開き議決をするために必要な数（定足数）は、両議院各々その総議員の（A）以上の出席が無ければならない。

両議院の議決は、この憲法に特別の定めがある場合を除いては、出席議員の（A）でこれを決死、可否同数の時は、議長の決するところによる。

両議院は、各々その会議の記録を保存し、記録は常に公表し、かつ一般に頒布しなければならない。

両議院の会議は公開を原則とするが、出席議員の（A）以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。

秘密会の記録については、一切公表する必要がない。

我が国の違憲審査制度は、大日本帝国憲法に定められていた制度をそのまま引き継いだものであるが、日本国憲法に明文規定は存在しない。

我が国の違憲審査制度は、特別に設けられた憲法裁判所が具体的事件とは別に法令の審査を行うものである。

我が国では、違憲審査権を行使できるのは最高裁判所だけであり、最高裁判所が「憲法の番人」と呼ばれているのもそのためである。

我が国では、直接国民を代表する地位にない裁判所が、国民の代表者で構成された国会により定められた法律に対して違憲の判断を下すのは妥当でないため、法律の条項そのものが違憲とされたことは無い。

我が国の違憲審査制度では、その対象とされるのは法律だけに限定されず、命令や規則、そして処分も含まれる。

原告としての国民、起訴された行政の陳述を聞き、公法を裁くのが刑事事件である。

裁判所には、最高裁判所と五種の下級裁判所とがある。

国民の権利の保障を十分にするため、同じことについて3回まで裁判を受けることができる。 これを対審制という。

訴訟を起こした原告と起こされた被告との争いを裁くのが民事裁判である。

裁判所の機能を国民が直接監視する機会として、弾劾裁判という制度を設けている。

思想・良心の自由も他の人の人権と同様に、内心にとどまる場合であっても、公共の福祉による制限を受ける。

憲法は政教分離原則を採用していることから、国家と宗教は完全に分離しなければならず、一切の関わりを排除している。

学問の自由の内容は、学問研究の自由、研究発表の自由、義務教育の無償であり、学問的活動や成果の発表などが公権力から干渉されないように保障されている。

憲法は、国籍離脱の自由を認めているが、無国籍者になる自由までは認めておらず、国籍法は、外国籍の取得を日本国籍離脱の要件としている。

選挙権の基本原則のうち、普通選挙の原則は、財力を選挙権の要件としないことであり、平等選挙の原則は、性別を選挙権の要件としないことである。

衆議院が解散されたときは、参議院は同時に閉会となるが、国に緊急の必要があるときは、参議院は、自ら緊急集会を開くことができる。

参議院の緊急集会において採られた措置は、臨時のものであるから、次の国会開会の後10日以内に衆議院の同意がない場合には、その効力を失う。

衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の（A）で再び可決したときは法律となる。

予算案及び条約案は、先に衆議院に提出しなければならない。

内閣は、衆議院または参議院で不信任の決議案を可決したときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

イギリス議会は終身議員からなる下院と国民が直接選んだ上院から構成され、下院の優位の原則が確立している。

イギリスでは、伝統的に法の支配の原則が発達しており、法の支配を実現するため、厳しい改正手続きを必要とする成文憲法を持っている。

イギリスは立憲君主制の国であるが、国王の権限は一部に限定されており、首相の任命などの人事権は与えられていない。

イギリスの下院は、内閣の不信任決議権を持つが、これに対して、内閣は総辞職または、下院の解散によって国民の意思を問うことができる。

イギリスでは保守党の一党支配が確立しており、保守党内で現政権に対立する勢力が影の内閣を組織して、次の政権に備えることが慣例となっている。

アメリカの大統領制は厳格な三権分立制がとられているため、大統領は議会の解散権や法案提出権、法案に対する拒否権などを有していない。

中東から北アフリカ、中央アジアなどのイスラム諸国では、伝統的なイスラムの教えを段階的に現代に即したものにしていく運動が台頭し、この運動はイスラム原理主義と呼ばれる。

中国では、立法権を持つ中国共産党大会を国家権力の最高機関とする民主集中制がとられ、その下に行政機関である国務院と司法機関の最高人民法院が置かれている。

中南米や東アジアの国々では、現在も人権より経済開発を優先させる開発独裁体制により経済発展を進めており、これらの国では民主化がまったく進んでいない。

イギリスの議会は、上院（貴族院）と、国民が直接選んだ議員からなる下院（庶民院）で構成され、下院優位の原則が確立している。