DV防止法で、配偶者から暴力を受けている人を発見した人には、配偶者暴力相談支援センターや警察官への通報に努力する義務が規定されている。

児童虐待防止法で、虐待を受けた児童を発見した人には、すみやかに福祉事務所か児童相談所への通告に努力する義務が規定されている。

介護保険制度が導入される以前、福祉サービスの手続きで広く利用されていた措置委託制度は、現在では廃止されている。

介護保険制度が導入される以前、高齢者の介護は、福祉と医療それぞれの分野が別々に対応していた。

介護保険制度の導入が検討された時、障害福祉分野は障書種別の違いが大きいため、最初から統合しないことが決まっていた。

社会保障は、国民の最低生活を保障する公的な制度であり、近代国家においては時代の変化にかかわらず共通の意味を持っている。

社会保障の目的は、国民に健やかで安心できる生活を保障することであり、社会・経済の安定のためにも重要な役割を果たしている。

社会保険は、国や自治体が強制加入により制度を運営するもので、医療・年金・労災・雇用の4つで構成されている。

公的扶助は、生活困解者に最低限度の生活を保障するしくみであり、すべての財源を国が保証する「公助」のしくみである。

社会福社は、社会的な場護を要する者が自立した生活を淡ることができるよう支援する制度であり、サービスの中心は経済的支援である。

明治初期の保健・医療はイギリスに学んで、医学教育や病院等の整備が進められてきた。

近代日本では伝染病対策が大きな課題であり、伝染病予防法のほか、安定して発生する結核に対応するために、結核予防法が制定された。

明治以降の近代化の中で、工業化・都市化による様々な問題に対応するため、労働政策や社会保険制度のほか、公的扶助のしくみも発展してきた。

保健所や厚生省が設置されたのは、太平洋戦争が終結した後の社会の混乱による衛生環境の悪化に対応するためだった。

戦後の社会混乱を背景として、全国の市町村による緊急援護の福祉施策が推進された。

20世紀の日本における農村から都市への人口移動は、戦争の時代から戦後の高度経済成長の時代を通じて一貫して進んできた。

1961年に国民皆保険・皆年金と言われる体制が確立した時から、老人医療費については本人負担がなかった。

高度経済成長を経て、家族の縮小傾向や地域の衰退とともに社会の高齢化が進行したことで、福祉のニーズは大きく拡大してきた。

高齢化に対応するため、ゴールドプランが作られて福社サービスの整備が進められたが、市町村が施策の主体となったのは介護保険の導入からである。

2000年の介護保険制度の導入と同時に老 作られた。

日本と同様に社会保険のしくみで医療を提供しているのは、ヨーロッパではドイツとイギリスである。

日本の医療保険制度は、工場労働者などの健康保険から始まって対象を拡大し、農民・漁民などを対象とする国民健康保険制度も実施された。

日本の医療体制は、公的な医療機関を中心としていることから、財政面で公費負担の割合が高くなっていることが特色である。

医療保険の患者負担は原則3割で、就学前児童及び70歳以上の高齢者は2割である。

高額療養費は、自己負担額が限度額を超えた場合に負担を軽減するしくみであり、所得にかかわらず一律である。

彼用者保険の保険料は、加入者の報酬月額をもとに設定し、加入者と事業主が折半して負担するのが原則である。

国民健康保険の被保険者は個人であり、保険料（税）は、個人の所得や固定資産税等に応じて 計算される。

後期高齢者医療制度の運営主体は、都道府県単位の後期高齢者医療広域連合という特別地方公共団体である。

後期高齢者医療制度の(保険者は75歳以上の者と、70歳以上で障害認定を受けた者である。

前期高齢者の医療費については、職域・地域の保険者が前期高齢者の加入者数に応じて負担する納付金によって財政調整を行っている。

日本の年金制度は、全国民共通の基礎年金に被用者年金を上乗せする2階建てのしくみが基本 となっている。

年金額の改定については、現在はマクロ経済スライド方式をもとに計算した上で、4年に1度の財政検証に基づいて制度の調整を行っている。

所得保質としての社会保験制度は、年金保険・雇用保・労災保険・医療保酸・介護保の5種類である。

国民年金の第1号夜保険者の保険料は定額であり、免除の手続きを受けた期間は受給資格と支給額の計算の際に参入される。

老齢基礎年金は、65歳からの受給が基本だが、60歳からの繰り上げ受給や66歳以降の繰り下げ受給を選択することもできる。

障害基礎年金の支給額は、基本の金額をもとに扶養している配偶者及び子の人数に応じた加算によって計算する。

老齢厚生年金は、報酬比例部分と、扶養している配偶者及び子の人数に応じた加算によって計算する。

雇用保険制度は、彼用者を被保険者とするが、短期労働者や昼間部の学生、常勤の公務員、人事業主等が適用除外となっている。

労災保険の保険料は、業種ごとに保険料率を設定した上で、事業者と．保険者の折半で負担する。

児童手当及び児童扶養手当は、18歳の年の年度末まで支給される。

「相対的貧困」とは、世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の3分の1 （貧困線）に 満たない状態をいう。

OECDに属する国の中で、日本は貧困格差がイタリアに次いで高い。

社会保障制度の中で、社会保険は資因に陥る直前の支援対策と位置付けられる。

日本の社会福祉制度は、戦後に生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法が制定された 当時から、所得に関わらない施策として実施された。

生活保護制度は、個人の年齢や障害の有無など、その人の必要性に即した保護を行うことが原則であり、世帯の構成とは無関係である。

日本の生活保護制度は、気軽な利用・相談が難しく利用しにくいため、生活保護の手前で対応するしくみとして生活困者自立支援法が作られた。

1960年代に精神糖弱者福社法、老人福社法及び母子福社法が制定され、従来の生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法と併せて福祉6法と呼ばれた。

社会福社の入所施設サービスは、運営主体が地方公共団体と社会を社法人に限られている。

市町村は福祉サービスの実施決定主休であり、小さな町村でも福祉事務所は必ず設置運営している。

児童虐待、配偶者暴力、高齢者虐待、障害者虐待のいずれについても、虐待を発見した 者は、関係機関に通報する義務がある。

子育ては、江戸時代から近代を通じて変わらず、母親の役割とされていた。

戦後、児童福祉法が施行された当時は、行政の主導による施設収容が中心的な施策だった。

高度成長の時期は、母子保健法が施行されたほか、児童手当など家庭の負担軽減策が整備された。

児童虐待は、先天性の心身障害など、特別に支援が必要な子どもを持つ親が起こしやすい問題である。

母子保健法による母子の健康支援施策が行われてきた結果、日本の新生児死亡率は、世界で最も低いレベルにある。

児童相談所は、子育て支援ニーズの拡大に対応するため、身近な市町村で相談に応じて支援するために設置・運営されている。

2012年に保育と幼児教育の利用が総合化された時から、どちらの利用料も無料になっている。

児童虐待相談の内容別件数のうち、最も多いのは身体的虐待に関する相談である。

最近の児童福祉法改正により、こども家庭センターが市町村の包括的な相談機関として位置付けられている。

子どもの貧困対策について、日本では「子どもの貧困対策に関する大綱」が、子どもの進学率など具体的な指標の改善を目指して取り組んでいる。

ノーマライゼーションは、障害を持ちながらも「生活の質を高める支援」を目指す理念である。

医師によって、厚生労働省が政令で定めた内容に該当する障害があると認定されれば、法令上の身体障害者となる。

身体障害については、社会の高齢化とともにHIVや肝機能障害などの内部障害や難病など範囲が拡大し、重複化と重度化が進んでいる。

知的障害者の療育手帳の発行に当たっては、厚生労働省の通知に定められた判定基準に基づくことが必要である。

精神障害については、1987年の精神保健法の成立で、人権に配慮した医療と社会復帰促進施策が法制化された。

社会福祉基礎備造改革の一環として、支援費制度が成立したことで、障害福祉のサービス利用手続さは措置から契約に変更された。

障害者総合支援法は、発達障害、高次脳機能障害、難病、医療的ケア児を対象とするものになっている。

総合支援法のサービスのうち、訓練等給付・自立文援医療・補装具は、障害支援区分に基づいて利用するものである。

障害者総合支援法の地域生活支援事業の相談支援事業の中で、障害者のケアマネジメントが 位置付けられている。

障害者の就労自立が強調されて、福祉的就労の場は全体として大きく増加し、登録人数の増加とともに賃金水準も引き上げられている。

老人福祉の新たな目標は、高齢期以前からの健康づくりを通じて平均寿命を3年以上伸ばすことを目指している。

介護保険制度は、国民健康保険制度と同様、市町村が保険者となり、夜保険者の資格管理、保険料の職課・徴収を行っている。

小麦保後の発2号※保後者は、要介護・要支援となった原因にかかわらず介選保安のサービスが利用できる。

介護保険の要介護認定は、訪問調査の結果と主治医の意見書をもとにコンピュータによる推計で出された判定区分によって認定通知が出される。

介護サービス計画（ケアプラン）は、利用者が作成することもできるが、介護支援専門員が相談に応じて作成することが期待されている。

介護老人福祉施設は、介護保険法に基づいて設置され、介護保険施設として指定を受けて介護報酬を受ける。

介護老人保健施設は、在宅復帰を目指す要介護高齢者の支援施設であり、人員基準の中で看護師とり八職員の配置が求められている。

介護保険の第1号夜保険者の保険料は、介護保険事業計画で見込んだ介護給付費額等をもとに、市町村が所得段階別の保険料額を設定する

介護保険の第1号夜保険者の保険料については、市町村が直接徴収するのが原則である。

認知症施策総合推進戦路（新オレンジプラン）は、認知症の人や家族の視点の重視を重点施策として取り上げている。