問題一覧
1
「彼の保管している〜同じでした」から読み取れる「私」の心情を説明せよ
Kは敵であり、自分は今、そのKの心の中を見通すことができる優位な立場にいると考える心情
2
「理想と現実」とは、それぞれどのようなことを指しているか?
理想:心情に基づいて求道一筋に生きること。 現実:道を妨げる恋に落ち、進退窮まった状態に陥っていること
3
「彼の主張」とはどのようなものか
道のためにをすべて犠牲すべきであり、節欲や禁欲はもちろん、たとえ欲を離れた恋そのものでさえも、道の妨げになると言うもの
4
Kを積み上げてきた過去とはどういう過去か?
道のためには、全て犠牲にすべきと言う第一心情を持って精進してきた過去
5
私がKに「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」と言ったのは何のためか
Kのため、ではなく利己心の発現
6
Kの「ばかだ、僕はばかだ。」といったセリフからKはどのような様子であるとわかるか?
自己矛盾や愚かさを指摘され、精神的に打ちのめされている
7
「居直り強盗のごとく感ぜられた」とはどういうことか?
Kが自分が馬鹿だと言ったので、開き直って精進を止め、お嬢さんへの恋を貫くのではないかと思ったこと
8
私はKを騙し討ちにしても構わないと考えてKの何を利用して打ち倒そうと考えたか?
Kの正直で、単純で善良な人格
9
「一般」と「例外」とはそれぞれどのようなことか?
一般: Kが果断に富んだ性格だったと言う事 例外:Kがお嬢さんへの恋に関してのみ優柔不断であったこと
10
この場合も例外ではないのかもしれないとはどういうことか?
お嬢さんへの恋にもKの果断に富んだ性格が発揮されること
11
「そうした新しい光」で眺め出した結果、私は「覚悟」の二文字をどのような意味に捉えたのか
精神の「道」を捨ててお嬢さんへの恋へと進んでいくと言う意味
12
「Kは、最後の手段に打って出るのではないか」とあるがどういうことか?
お嬢さんへの恋を打ち明け、結婚を願い出ることを
13
私の最後の決断とはどうすることか?
Kより先に(Kを出し抜いて)お嬢さんとの結婚を申し出ること
14
策略で勝っても、人間として負けたとあるがこれはどういうことか?
卑怯な手を使ってお嬢さんとの結婚を実現させる恋の勝利者になったが、人格的には劣るということ。
15
なぜ仕切りの襖が開いていたのか
私を第一発見者にするため 私との心のつながりを求めるため
16
「目は義眼のように動かない。棒立ちに立ちすくむ」ことから何がわかるか?
あまりの衝撃に思考停止硬直している
17
「もう取り返しのつかないと言う黒い光が私の未来を貫いて、一瞬間に私の前に横たわる全生涯をものすごく照らしました」とはどのようなことか?
Kにすべてを話して「私」を払拭しようとして思っていたが、迷っているうちにその機会は永遠に失われてしまい、その罪悪感は一生続くであろうと予感がしたと言う事
18
「私を忘れることができなかった」とあるが、どのようなことか?
Kの自殺と言う事態を前にしても、冷静に自分の利害に関わることを考えてしまったと言う事
19
「双方の点」とは何を指すか
Kには投げ出すことできないほど尊い過去があった点。 Kには現代人の持たない強情と我慢があった点
20
上野から帰った時の安静な夜とはどのようなきもちか?
勝利、得意
21
「私が予期したようなことは書かれていませんでした」とあるが私がどのようなことが書かれてあると思ったのですか?
Kの気持ちを知っていた「私」がKを裏切って出し抜きお嬢さんと婚約したことに対する非難
22
Kが自殺した理由は何か?
薄志弱行で恋愛に苦しみ自己の信条を貫けなかった点 ※理想と現実の衝突
23
「わざとそれをみんなの目につくように」したのはなぜか?
Kの遺書の中に自分へ非難がないことを知り、Kの自殺と自分の無関係であると言うことをこの遺書で示そうとしたため。 ※利己的な私(エゴイズム)が表現されている