80歳の男性。右大腿骨骨折の手術後4週で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。初回訓練時の理学療法士(PT)と患者との会話を以下に示す。
PT①「こんにちは。〇〇太郎さんですか。担当する理学療法士の△△花子と申します」
患者「はい、〇〇太郎です。よろしくお願いいたします」
PT②「交通事故で右の太ももの骨を骨折されて本当に大変でしたね」
患者「はい」
PT③「骨を固定する手術を受けてから4週間が過ぎましたが、右膝関節拘縮と筋力低下を起こし、歩行障害となっているのですね」
患者「まだ足をついてはいけないと言われています」
PT④「今日はこれから右膝の関節を柔らかくする運動と足の力を強くする運動、右足に体重を乗せないで歩く練習を行います。関節を曲けるときに少し痛いかもしれませんが、我慢ができないときには遠慮なさらずにおっしゃってください」
<運動実施>
患者「少し痛いのですが」
PT⑤「すみませんでした。もう少し優しく行うように配慮いたします。運動の前に関節を温めておきますと痛みが少なくて済むことがありますので、担当医とよく相談して許可を得るようにいたします」