問題一覧
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業務経歴について簡単に説明してください。(1分)
私は、2013年4⽉に⻄⽇本技術開発株式会社に⼊社し、現在11年⽬になります。⼊社以来、建設コンサルタントの河川技術者として、主に河川構造物(河川護岸や樋⾨、堰、⿂道等)の設計を⾏ってきました。 ⼊社後5年間は、管理技術者の指導の下で、河川構造物に関する設計の基礎を学びました。2018年以降は、上司からの指導を受けながら主担当者として業務⼀連を任されることとなり、河川構造物の設計に関する業務のほか、施設の⻑寿命化計画や堤防点検等の業務に取り組んでおります。
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業務経歴について簡単に説明してください。(3分)
私は、2013年4月に西日本技術開発株式会社に入社し、現在11年目になります。入社以来、建設コンサルタントとして、主に河川構造物(河川護岸や樋門、堰、魚道等)の設計を行ってきました。 では、経歴票に記載している業務について説明します。1番目は、入社直後で経験も少ない時期にあたり、管理技術者の指導の下で多くの業務で河川構造物に関する設計の基本事項を学びましたので、そのことをひとまとめに記載させて頂いています。 2番目の業務の時期からは、上司からの指導を受けながら主担当として業務の一連の過程を主担当として従事させて頂いています。 2番目の業務では、旧河道部における軟弱地盤上の新設盛土設計を行いました。当該地点の背後地にある近接家屋への影響評価を行うため、圧密沈下及び即時沈下による総沈下量・傾斜角を算出し、対応方針を検討しました。 3番目の業務では、大規模な内水氾濫が発生した対象河川において、本川の流下能力向上を目的に河道掘削の設計を行ったものになります。掘削後の再堆積の有無、水制工による再堆積抑制効果等を評価するため、平面二次元流況解析を行い、対策効果の検証を行いました。 4番目の業務は、詳述業務で、人口や資産が集積する河川における質的強化対策および築堤護岸設計を行いました。 5番目の業務は、堤防天端道路が県道として共用されている河川堤防の築堤に際して、道路共用させながら工事を実施する段階的な施工計画を検討したものになります。現況堤防の安全性や現時点での用地買収状況等を踏まえ、施工順序や施工方法等を提案しました。
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業務詳細で書いた業務について説明して下さい。(1〜2分)
【⽬的】 この業務では、⼈⼝や資産が集積する河川において、早期の安全性確保を⽬的に、堤防整備による社会的影響の最⼩化と洪⽔時の浸透に対する安全性を確保した堤防構造の⽴案を⾏いました。 【現地状況】 対象河川、過去にH5、H24の洪⽔により浸⽔被害が発⽣しており、同規模の洪⽔が発⽣し氾濫した場合に、甚⼤な被害が想定されています。また、現況堤防はパラペット構造の特殊堤で、堤防⾼と幅の不⾜、空洞やひび割れ等の堤防の脆弱化に加え、浸透に対する安全性が確保されていない状況でした。 【具体的な検討内容】 堤防の補強対策の設計を⾏う際に、発注者には「早く安全な堤防を作りたい」という意向があり、⼀⽅で地元は「私有地には掛けてほしくない」という要望がありました。 ⼟堤原則である堤防定規断⾯で改修を⾏った場合、流下能⼒上、堤防前出しによる改修は⾏えず、引堤での改修を⾏った場合には、市道付替えや宅地の⽤地買収が発⽣するため、折衷案として必要な堤防幅・⾼さを確保したパラペット構造の特殊堤による暫定改修を⾏うことを提案しました。また、特殊堤は、脆弱な既設堤防は撤去し、築堤材料に置き換えることで堤防の浸透に対する安全性を確保し、早期に事業着⼿可能な堤防構造を⽴案しました。
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業務詳細で書いた業務について説明して下さい。(3分)
この業務では、⼈⼝や資産が集積する河川において、早期の安全性確保を⽬的に、堤防整備による社会的影響の最⼩化と洪⽔時の浸透に対する安全性を確保した堤防構造の⽴案を⾏いました。 この業務の対象河川は、⼀級河川下流の築堤区間で、過去にはH5、H24の洪⽔により浸⽔被害が発⽣しており、同規模の洪⽔が発⽣し氾濫した場合に、甚⼤な被害が想定されています。また、設計区間の現況堤防はパラペット構造の特殊堤で、堤防⾼と幅の不⾜、空洞やひび割れ等の堤防の脆弱化に加え、H24年以降に実施された堤防の緊急点検の結果、浸透に対する安全性においてすべり破壊や局所動⽔勾配の基準安全率を満⾜しない状況にありました。 今回の業務では、発注者と地元でそれぞれ異なる意向があったため、どちらも納得するような提案をおこない、事業を進めました。 堤防の補強対策の設計を⾏う際に、発注者には「早く安全な堤防を作りたい」という意向があり、⼀⽅で地元は「私有地には掛けてほしくない」という要望がありました。 ⼟堤原則である堤防定規断⾯で改修を⾏った場合、流下能⼒上、堤防前出しによる改修は⾏えず、引堤での改修を⾏った場合には、市道付替えや宅地の⽤地買収が発⽣するため、折衷案として必要な堤防幅・⾼さを確保したパラペット構造の特殊堤による暫定改修を⾏うことを提案しました。また、特殊堤は、堤防川裏法尻位置を変えずに堤防嵩上げを⾏い、脆弱な既設堤防は撤去し、築堤材料に置き換えることで堤防の浸透に対する安全性を確保することとしました。 この設計成果により、翌年から⼯事が実施され、早期に堤防の安全性を確保することを可能としました。
5
詳細業務で苦労した点は何ですか?
今回の業務では、近年の出⽔傾向や想定される被害から、堤防改修の緊急性が⾼いため、⼟堤原則の堤防定規断⾯での改修ではなく、パラペット構造の特殊堤による暫定改修を⾏うことを発注者・地元住⺠へ説明を⾏い、いかに納得して頂くかが苦労しました。
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この業務のどのような点が技術⼠に相応しいと思いますか?
今回の業務では、近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ、堤防改修の緊急性が⾼いため、⽤地買収なしの特殊堤構造の暫定堤防で改修を⾏うことを提案しました。浸透に対する安全性を確保させる⽅策としては、通常、⼀般的な質的強化対策を考えますが、既往の地質調査結果から既設堤体材料が脆弱な⽟⽯混じりの礫質⼟であることを把握し、⽐較検討を⾏い、⼟質性状に対応した対策として、良質⼟での置き換えが最適であると結論付け、提案した点です。
7
具体的にどのような理由で置き換えによる⼯法を採⽤したのですか?
今回、質的強化対策として、⼀般的な⽅法として、既設堤体材料を利⽤した前⾯被覆⼯法+⽮板⼯法の併⽤案がありましたが、⽮板打設に伴う⽣活環境への影響が⼤きいことが懸念されました。その他の⼯法としては、既設堤体材料と細粒⼟を混合する粒度調整を考えましたが、⾼⽔敷幅が狭く、現場での改良が⾏えないことが懸念されました。そこで今回は、この2⼯法と良質⼟での置き換え⼯法を⽐較検討し、社会的影響や経済性、施⼯性の観点から、良質⼟での置き換えが最適であると結論付けました。
8
この業務で、特に⼯夫した点はどこでしょうか?(技術的)
今回の業務では、近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ、堤防改修の緊急性が⾼いため、⽤地買収なしの特殊堤構造の暫定堤防で改修を⾏うことを提案しました。浸透に対する安全性を確保させる⽅策としては、通常、⼀般的な質的強化対策を考えますが、既往の地質調査結果から既設堤体材料が脆弱な⽟⽯混じりの礫質⼟であることを把握し、⽐較検討を⾏い、⼟質性状に対応した対策として、良質⼟での置き換えを採⽤した点です。
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あなたが講じた技術的提案に潜むリスクとその低減対策を説明ください
堤体材料の置き換えにあたっては、所要の品質を有する築堤材料を確保する必要がありますので、浸透に対する安全性の結果から規定したものになりますが、築堤材料の主な品質管理基準(案)を作成し、発注者・施⼯業者への申し送り事項として整理しました。
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置き換えによる対策を講じているがその他の⽅法はなかったのか?
今回、質的強化対策として、⼀般的な⽅法として、既設堤体材料を利⽤した前⾯被覆⼯法+⽮板⼯法の併⽤案がありましたが、⽮板打設に伴う⽣活環境への影響が⼤きいことが懸念されました。その他の⼯法としては、既設堤体材料と細粒⼟を混合する粒度調整を考えましたが、⾼⽔敷幅が狭く、現場での改良が⾏えないことが懸念されました。そこで今回は、この2⼯法と良質⼟での置き換え⼯法を⽐較検討し、社会的影響や経済性、施⼯性の観点から、良質⼟での置き換えが最適であると結論付けました。
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課題解決にあたってあなたがとったリーダーシップは何ですか
発注者は早期に維持管理に優れた完成堤である⼟堤での整備、地元住⺠は私有地の買収なしでの⼟堤での改修を望んでいました。⼟堤で改修を⾏った場合、多くの⽤地買収を伴うことになるため、今回は、⽤地買収を⾏わず、浸透に対する安全性を確保する対策として、⼟質性状を踏まえた質的改良として良質⼟による置換えを⾏った特殊堤による暫定改修を提案し、利害を調整しました。
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リーダーシップで発注者と地元住⺠に対して利害調整を図ったということですが、発注者、地元住⺠それぞれ何を我慢してもらったのですか?
今回の業務では、近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ、堤防改修の緊急性が⾼いため、⽤地買収なしの特殊堤構造の暫定堤防で改修を⾏うことを提案しました。そのため、発注者には完成堤での改修を我慢して頂きました。また、地元住⺠に対しても、私有地の買収は無くなりますが、上下流や対岸と同構造である⼟堤での改修を我慢して頂きました。
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課題解決にあたってあなたが最も重きを置いて実施したマネジメントは何ですか
対策⼯法の決定には、発注者と地元住⺠の利害調整を早期に調整する必要がありましたので、堤防構造の⽐較検討や解析の部分に、⼈員を多く配置するように上司(管理技術者)と相談しながら調整を⾏いました。また、検討部分に多くの⼈員を配置したため、図⾯作成や数量計算などの作業の部分については、少⼈数で対応していきました。
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課題解決にあたってあなたが最も苦労したコミュニケーションは何ですか
⽤地買収なしの特殊堤構造の暫定堤防で改修を⾏うことを提案しましたが、既設堤防と同構造で安全性が確保できるということをいかに納得して頂くかということに苦労しました。 発注者に対しては、質的改良の⼯法⽐較や解析結果、図⾯等の根拠を⽰しながら説明しました。また、地元住⺠に対しては、専⾨⽤語は⽤いず、完成イメージのパース図や写真などを多く使⽤した視覚的にも分かりやすい資料を作成しました。
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技術的解決策で協議・交渉が早期安全性確保の問題としてあげられていますが、具体的にどのような問題があって提案を棄却しているのですか
今回の業務では、近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ、堤防改修の緊急性が⾼いことから、早期の安全性確保が発注者の要求事項としてありました。また、地元住⺠は私有地の買収なしでの⼟堤での改修を求めており、⼟堤での改修は発注者と利害が⼀致しますが、⼟堤の定規断⾯で⾏った場合、堤防法尻が私有地や市道に掛かることとなり、地元と利害が対⽴する事になりました。そこで今回は両者の要望を踏まえ、構造令に準じた計画堤防⾼・堤防幅を確保し、余裕⾼の範囲でパラペットを設けた暫定堤を提案し、それぞれの利害を調整しました。
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技術的解決策で堤防形式を河川区域内での特殊堤とすることで安全性を確保とありますが、具体的にはどのような安全性を確認されたのですか
計画堤防高と計画堤防幅を確保し、流下能力上問題ないことを確保してます。また、浸透に対する安全性に対する照査ということで、浸透流解析を行い、局所動水勾配と川表・川裏のすべりに対する安全性を確保しております。
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技術的解決策で仮締切不要とすることで堤防早期完成を可能としたとありますが、前述であげられている問題点及び課題との関連性はなんですか
浸透に対する安全性を確保させる⽅策としては、通常、⼀般的な質的強化対策を考えられ、既設堤体材料をそのまま利⽤する場合には、全⾯被覆⼯法と⽮板⼯法の併⽤案での改修を⾏う必要がありました。それに対して、今回の置き換え⼯法は、既設堤体材料を⼀時撤去するため、通常、⽮板による⼆重締切堤が必要となりますが、今回は設計対象⽔位が堤内地盤⾼より⾼く、⼤規模な仮締切堤が不要となり、経済性・施⼯性の観点から、置き換え⼯法が最適であると結論付けました。
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成果で治⽔効果の早期発現とありますが、具体的にはどのような効果が確認できたのですか
翌年には⼯事が⾏われ、早期に必要な堤防幅・⾼さを確保するとともに、浸透に対する安全性を確保することができました。また、令和5年7⽉出⽔では観測史上2番⽬に相当する降⾬を記録しましたが、被災することもなく、治⽔効果を発揮したと思っています。
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仮締切を必要としないとありますが、堤防開削の場合には、既設堤防高で締切堤を作る必要があるのでは
その件に関しては、こちらの記載ミスになります。申し訳ございません。今回の業務では、仮締切堤設置基準(案)に⽰される設計対象⽔位に対して必要な堤防機能は仮締切堤なしで有しているため、鋼⽮板⼆重式⼯法などの⼤規模な締切堤は不要であると判断しました。ただし、異常出⽔に対して、現況堤防⾼までの⼤型⼟嚢による締切堤を川裏側に整備する⽅針として設計を⾏いました。
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既設がパラペットで改修もパラペットで、誰でも考えれることですが、詳細業務で⼯夫された点は?
今回の業務では、近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ、堤防改修の緊急性が⾼いため、⽤地買収なしの特殊堤構造の暫定堤防で改修を⾏うことを提案しました。浸透に対する安全性を確保させる⽅策としては、通常、⼀般的な質的強化対策を考えますが、既往の地質調査結果から既設堤体材料が脆弱な⽟⽯混じりの礫質⼟であることを把握し、⽐較検討を⾏い、⼟質性状に対応した対策として、良質⼟での置き換えを採⽤した点です。
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現時点でパラペット構造は空洞、ひび割れ等の変状が発生していますよね。また同じ構造で改修した場合には同じようなことが起こるのではないでしょうか?
既設堤体は築堤履歴が複雑かつ玉石混じりの礫質材料であったため、そもそも築堤材料として望ましくな材料が使用されていました。そのため、透水性も高く、強度定数も低いため、良質な築堤材料で置き換えることで、浸透に対する安全性を確保することとしましたので、既設同様のひび割れや空洞化などの変状は解消されると思っております。
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築堤材料として望ましい材料の条件は?
①粒度分布が良い⼟(締固めが⼗分にできる様々な粒径が含まれる) ②最⼤⼨法は 10〜 15cm 以下 ③細粒分(0.075 ㎜以下の粒⼦ )が⼟質材料 (75 ㎜以下の粒⼦ )の15%以上 ④シルト分のあまり多くない⼟ ⑤細粒分 (0.075mm 以下の粒⼦ )のあまり多くない⼟(50%以下)
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築堤材料として望ましくない材料の条件は?
①細粒分(0.075 ㎜以下の⼟粒⼦ )がほとんどない⼟。 ②施⼯機械のトラフィカビリティの得られない⼟。 ③⾼有機質⼟。
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パラペット構造とした場合のデメリットは何ですか?
コンクリート構造物となりますので、経年劣化が⽣じます。⼟堤に対してメンテナンスが必要となることがデメリットとして挙げられると思います。
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では、浸透流解析で安全性が担保されれば、全国どこでもパラペット堤でいいんですか?
あくまで堤防構造は⼟堤原則になります。今回は、近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ、堤防改修の緊急性が⾼いため、⽤地買収を伴わない暫定改修という位置付けになります。
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⼟堤原則の理由は?
⼯事の費⽤が⽐較的安価であること、材料の取得が容易であり、構造物として劣化現象が起きにくいこと。また、修復が容易であること、基礎地盤となじみやすいこと、嵩上げ・拡幅等が容易であることなどの多くの利点を要するためです。
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⽤地買収ができなかったのですか?
⽤地買収ができないわけではありません。 近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ、当該区間の改修は緊急性が⾼く、「早期に堤防改修を⾏う」という発注者の要求事項がありました。⼟堤原則の堤防定規断⾯での改修を⾏った場合には、市道付替えや宅地の⽤地買収など、その調整よって事業の⻑期化が懸念されるため、パラペット構造の特殊堤による暫定改修を⾏うこととしました。
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成果で施⼯業者と密な情報共有し限られた⼯期内に竣⼯したとありますが、具体的に技術⼠としてどのような⽴場と内容で成果に結び付けたのですか
⼯事着⼿前に⼯事監理連絡会の3者会議を実施し、設計思想の伝達や情報共有を図るとともに、実際に現場で設計図を確認しながら、施⼯業者への質疑事項へ対応を図りました。
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業務経歴の2番⽬の業務について、軟弱地盤上に盛⼟では、何が問題となり、それをどの様に⽅法でどの様に評価したのですか?
旧河道部に位置する軟弱地盤上の築堤盛⼟設計にあたり、新規盛⼟による地盤沈下によって近接家屋への影響が懸念されるため、家屋位置での地盤沈下量の算出するため、圧密沈下量の算出、家屋端部の傾斜⾓の算出を⾏いました。
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照査の結果、具体的にどのような対策をしたのですか?
照査の結果、沈下量・傾斜⾓ともに基準値を満⾜しないため、対策が必要と判断されたのですが、近接家屋の擁壁はひび割れ、はらみ出し等の脆弱な構造に加え、擁壁背⾯が空洞であることが判明し、家屋を残したままでの施⼯が困難であることを地権者に説明を⾏い、利害を調整しました。
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三番目の経歴について、再堆積を⽣じさせないための物理条件と、それを満⾜させるために留意した河道掘削の⽅法は?
当該業務においては、改修前後で流況変化や改修後の堆積リスクを評価することを⽬的に、平⾯⼆次元流況解析を実施しました。流況解析結果から改修により流況に⼤きな変化がないことを確認するとともに、堆積と関係性が⼤きい摩擦速度に着⽬した堆積リスク評価を⾏ったものになります。 河道掘削は、低⽔路を拡幅した場合には流速が低下し、再堆積のリスクを伴うため、⾼⽔敷の盤下げで河積を確保する掘削計画とするとともに、現況河道における堆積リスクが⾼い箇所においては、⽔制⼯を計画する等、堆積の抑制対策を提案しました。
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業務内容の詳細でとりあげた業務は,パラペット堤によるかさ上げを提案したとあるが,河川管理者への説明で何に留意したか。
河川管理者への説明については、早期に改修を⾏うためには、⼟堤での改修が難しいことを根拠を⽰しながら説明しました。 ⼟堤原則の堤防定規断⾯で改修を⾏った場合、堤防前出しが⾏えないことを流下能⼒図などを⽤いて根拠を⽰した上で説明を⾏いました。引堤による改修では、早期に改修が⾏えないことを、市道付替え範囲や⽀障物件数など、根拠を⽰すとともに、⼯事費や施⼯期間等を提⽰した上で、暫定改修とすることで納得頂けるように説明をしました。
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法尻位置をバックさせる提案を地元に下ろす事はなかったのか。
地元説明においても、⼟提案の前出し案、引堤案について提⽰しています。 地元説明においては、近年の出⽔傾向や想定される被害を踏まえ緊急性が⾼いことを説明するとともに、前出しが⾏えない理由や引堤では⽤地買収が発⽣することを説明し、特殊堤による暫定改修とすることで納得頂きました。
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業務経歴の最後の業務は,堤防道路の切り回し計画を行ったのか。その場合,関係機関との調整が必要となるが,何処とどの様な調整を行い,何に苦慮したか。
堤防整備においては、現況堤防⾼における堤防拡幅を先⾏することで、早期に浸透に対する安全性を確保し、発注者の意向である「早期の安全性確保」に努めました。堤防嵩上げ施⼯に際しては、⼀度に嵩上げを⾏うことで通⾏⽌めが⽣じるため、川表・川裏施⼯の段階的な施⼯⽅法を⽴案することで、道路管理者の意向である「可能な限り道路通⾏を共⽤する」ということに努めました。また、堤防嵩上げ時においては、⼀時的に⽚側交互通⾏が⽣じるため、嵩上げする施⼯範囲を分割して⼯事することで、警察の意向である交通渋滞の緩和に努めて、利害の調整を図りました。