問題一覧
1
体内環境 動物の場合、皮膚など一部の細胞を除くと、細胞は( )とよばれる液体に侵されている。体液は細胞にとっての環境であり、( )という。ヒトの体液は、細胞を取り巻く( )、血管内を流れる( )、リンパ管内を流れる( )の液体成分からなる。 体内環境と恒常性 動物は、酸素濃度・グルコース濃度・塩分濃度といった体液の状態の変化を感知して調節することで、体内環境を一定の範囲内に保っている。体内環境が一定に維持されている状態を( )(ホメオスタシス)という。
体液, 体内環境, 組織液, 血液, リンパ液, 恒常性
2
血液濃度の調節 多くの動物では、エネルギー源として( )を利用している。血液中のグルコースを( )といい、その濃度を( )(血糖値)という。食物中のデンプンはグルコースに分解されると、小腸で吸収され、( )で貯蔵される。貯蔵されたグルコースは必要なときに血液中にもどされ、エネルギー源として利用される。ヒトの血糖濃度は0.1%前後に維持されている。
グルコース, 血糖, 血糖濃度, 肝臓, グリコーゲン
3
ヒトの肝臓は成人では( )kgもある最大の臓器で、約50万個の肝細胞からなる肝小葉が約50万個集まってできている。肝臓はさまざまなはたらきをもつ。 ①小腸で吸収され肝門脈を通って入ってきたグルコースを、( )に変えて貯蔵する。 ②発熱量が多く、体温調節に関与する。 ③血しょう中のアルブミンやグロブリンなどの( )を合成する。 ④アンモニアを毒性の低い( )に変える。 ⑤( )を生成する。
1〜2, グリコーゲン, タンパク質, 尿素, 胆汁
4
血糖濃度の調節のしくみ ①血糖濃度が高いとき 食事などにより血糖濃度が上昇すると、すい臓の( )の( )細胞が血糖濃度の上昇を感知し、( )を分泌する。 インスリンは細胞内へのグルコースに取りこみと消費(分解)の促進、肝臓や筋肉でのグルコースからグリコーゲンへの合成の促進によって血糖濃度を低下させる。 ②血糖濃度が低いとき 空腹時に血糖濃度が低下すると、すい臓のランゲルハンス島の( )細胞が血糖濃度の低下を感知し、( )を分泌する。グルカゴンは肝臓でのグリコーゲンからグルコースへの分解を促進し、血糖濃度を上昇させる。また、( )の髄質から分泌される( )も同様のはたらきをする。副腎の皮質から分泌される( )は、長期にわたる飢餓状態などにおいてタンパク質の糖化を促進するなどして、血糖濃度の上昇にはたらく。
ランゲルハンス島, B, インスリン, A, グルカゴン, 副腎, アドレナリン, 糖質コルチコイド
5
糖尿病 血糖濃度を低下させる機能がはたらかなくなり、血糖濃度が慢性的に高い状態が続くと、( )と診断される。糖尿病では、血糖濃度が常に高い状態が続き、血管障害などが起こる。その結果、手足の壊疽などが起こる可能性がある。 糖尿病はⅠ型もⅡ型に分けられる。Ⅰ型糖尿病はおもに自己の免疫によってランゲルハンス島のB細胞が破壊され、インスリンが分泌されなくなる場合がある。一方、Ⅱ型糖尿病はⅠ型糖尿病とは別の原因でインスリンの分泌量が低下したり、標的細胞の受容体がインスリンを受け取れなくなったりする場合である。
糖尿病
6
ヒトには2個の腎臓があり、それぞれ100万個ほどのネフロン(腎単位)で構成されている。ネフロンは腎小体と細尿管からなる。腎小体は、糸球体とそれを包むボーマンのうを合わせたものをいい、血液中から尿素などの低分子物質をこし出す。このはたらきを( )といい、ろ過された液( )が細尿管、集合管を流れるとき、必要な物質は( )されて血液中にもどり、残りは( )として腎うへ送り出される。
ろ過, 原尿, 再吸収, 尿
7
血液凝固 血管が傷つくとその部分に( )が集まる。血小板のはたらきによって( )というタンパク質が集まってできた繊維がつくられ、これが赤血球などの血球をからめて( )となる。この過程を( )といい、破損部位が血ぺいでふさがれることで出血が止まる。 線溶 血ぺいによって止血されている間に、血管の傷が修復される。傷口が修復されると、フィブリンを分解して血ぺいを溶かす( )(フィブリン溶解)が起こる。
血小板, フィブリン, 血ぺい, 血液凝固, 線溶, 血清, 血ぺい
8
血液の成分とおもなはたらき 血液は、液体成分である( )と有形成分である( )・( )・( )からなる。血液の重量の約( )%が血しょう、約( )%が有形成分である。
血しょう, 赤血球, 白血球, 血小板, 55, 45, 白血球, 血小板, 酸素
9
酸素の運 運搬 赤血球のおもなはたらきは酸素の運搬である。これは赤血球に含まれる( )(Hb)というタンパク質のはたらきによる。ヘモグロビンは酸素濃度と二酸化炭素濃度の高低によって、酸素と結合したり、酸素を離したりする性質がある。肺と組織の酸素濃度と二酸化炭素濃度の違いにより、( )(HbO2)の割合が変化するため、赤血球は活発に活動している組織に効率よく酸素を併給できる。
ヘモグロビン, 酸素ヘモグロビン
10
からだを守るしくみ-免疫 生体には、異物の侵入を防いだり、侵入した異物を排除したりして、からだを守る( )というしくみがある。免疫には( )・( ) 、( )、( )免疫(獲得免疫)という3つの段階があり、物理的・化学的防御と食作用などをまとめて( )免疫という。
免疫, 物理的, 化学的防御, 食作用, 適応, 自然
11
物理的・化学的防御 生体が外界と接する皮膚や粘膜で異物の侵入を防ぐしくみ。 ①物理的防御 角質層をもつ( )による保護、鼻や口・消化管・気管などの内壁の( )、気管の繊毛上皮の運動やくしゃみ・せきによる異物の除去など。 ②化学的防御 皮脂腺や汗腺の分泌物により皮膚表面を弱酸性に保つことで病原体の繁殖を防ぐ。汗や涙などに含まれる( )(細菌の細胞壁を分解する酵素)による防御、胃酸による殺菌、腸内細菌による他の細菌の増殖抑制など。 食作用 白血球の一種である( )や( )、( )などの( )細胞は細菌やウイルスなどの異物が共通してもつ特徴を認識し、取りこみ、分解する。このはたらきを( )という。体内に異物が侵入すると、マクロファージのはたらきなどによって、血管壁の拡張、血流の増大が起こって、食細胞が集まり、皮膚が赤く腫れることがある( )。炎症が起きた場所では、食作用が促進される。 自然免疫での異物の排除 リンパ球のうち、( )(NK細胞)は、病原体に感染した細胞やがん細胞がもつ特徴を認識して直接攻撃し、排除する。
皮膚, 粘膜, リゾチーム, 好中球, マクロファージ, 樹上細胞, 食, 食作用, 炎症, ナチュラルキラー細胞
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適応免疫 自然免疫で処理しきれなかった異物に対しては ( )(獲得免疫)がはたらく。 リンパ球の特異性と多様性 適応免疫には、( )細胞と( )細胞の2種類の( )が関与する。T細胞には、( )細胞と( )細胞の2種類がある。リンパ球は異物に対する特異性が高く、1つのリンパ球につき1種類の異物しか認識できない。そのため、体内にはあらかじめ多様なリンパ球がつくられている。リンパ球の中には自分自身の成分を異物と認識するものもつくられるが、これらは排除されるので、自分自身に対して免疫がはたらかない。このような状態を( )という。 抗原の提示 リンパ球が特異的に攻撃する異物を( )という。マクロファージや樹上細胞がリンパ節に移動し、抗原提示する。これを( )という。抗原を取りこんだ樹状細胞がリンパ節に移動し、抗原提示すると、その抗原に適合するリンパ球だけが活性化されて増殖し、抗原を排除する。
適応免疫, T, B, リンパ球, キラーT, ヘルパーT, 免疫寛容, 抗原, 抗原提示
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適応免疫のしくみ ①抗体免疫による免疫反応 B細胞は、自分が認識できる異物を取りこみ、その断片を細胞表面に提示する。樹状細胞からの抗原提示を受けて増殖したヘルパーT細胞は、B細胞が提示する抗原を認識し、自分の型と一致するとB細胞を活性化・増殖させる。増殖したB細胞は、( )(抗体産生細胞)に分化して、( )を体液中に放出する。抗体は( )とよばれるタンパク質で、抗原と特異的に結合[( )]し、抗原を無毒化する。 ②食作用の増強 増殖したヘルパーT細胞は、リンパ節を出て感染組織に移動する。そこでマクロファージが提示している断片を認識し、自分の型と一致すると、そのマクロファージを活性化し、食作用を活性化させる。 ③感染細胞への攻撃 増殖したキラーT細胞は、リンパ節を出て感染組織に移動する。そこで感染細胞が細胞表面に提示している断片を認識し、自分の型と一致すると、その細胞に接触して攻撃し、死滅させる。 適応免疫のうち、抗体による免疫反応を( )免疫という。一方、T細胞が中心となって起こる、食作用の増強や感染細胞への攻撃などの免疫反応を( )免疫という。 キラーT細胞の攻撃によって死滅した感染細胞や、抗体が結合して無毒化された異物は、最終的にマクロファシージの食作用により排除される。
形質細胞, 抗体, 免疫グロブリン, 抗原抗体反応, 体液性, 細胞性, B, ヘルパーT, キラーT
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免疫記憶 抗原の侵入によって活性化したT細胞やB細胞の一部は( )として保存される。同じ抗原が2回目以降に侵入した際には、記憶細胞が速やかに増殖して、強い免疫反応を引き起こす。これを( )といい、最初の抗原侵入時の免疫反応[( )]に対し、2回目以降の同じ抗原の侵入に対する速やかで強い免疫反応を( )という。 抗体の構造 抗体は( )とよばれるタンパク質である。免疫グロブリンは、図のように2本のL鎖のと2本のH鎖からなる。抗体には、種類によって構造が異なる可変部とよばれる部分があり、その構造と合致する特定の抗原としか結合できない。
記憶細胞, 免疫記憶, 一次応答, 二次応答, 免疫グロブリン
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免疫のはたらきの低下による病気 ①日和見感染 疲労やストレス、加齢などにより免疫力が低下すると、病原性の低い病原体に感染・発病することがある。これを( )という。 ②エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群) エイズの原因となる( )(ヒト免疫不全ウイルス)は、ヘルパーT細胞に感染して破壊するため、免疫機能が低下する。 免疫異常反応 ①アレルギー 外界からの異物に対する免疫反応が過敏になり、生体に不利益をもたらすことを( )といい、アレルギーを引き起こすものを( )という。アレルギーによって生命にかかわる危篤な症状[( )]が現れることもある。 ②自己免疫疾患 自分自身の正常な細胞や組織を抗原と認識して、免疫反応が起こること。間接リウマチやⅠ型糖尿病などが知られている。
日和見感染, HIV, アレルギー, アレルゲン, アナフィラキシーショック
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医療への応用 免疫のはたらきを利用して、病気の予防や治療が行われている。 ①予防接種 死滅させたウイルスや細菌、不活化させた毒素、または弱毒化した病原体などを前もって接種しておくと、体内に記憶細胞がつくられるため、その後同じ抗原が侵入した場合に二次応答が起こり、すばやく抗原を排除できる。このような方法を( )といい、予防接種の際に接種するものを( )という。 ②( )療法 あらかじめウマなどの動物に毒に対する抗体をつくらせておき、その抗体を含む血清を患者に直接注射する治療方法。即効性がある。 ③( )療法 がん細胞を攻撃するリンパ球の作用を強め、がんを治療する方法。
予防接種, ワクチン, 血清, 免疫
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体内の細胞が侵されている液体を何というか。
体液
18
体液は組織液、血液と何の液体成分からなるか。
リンパ液
19
体内環境が一定の範囲内に維持されている状態を何というか。
恒常性
20
血液中のグルコース濃度を何というか。
血糖濃度
21
血液凝固の際に集まり、繊維状になるタンパク質を何というか。
フィブリン
22
生体に備わっている、異物の侵入を防いだり、侵入した病原体を排除したりするしくみを何というか。
免疫
23
食細胞が異物を取りこんで排除するはたらきを何というか。
食作用
24
免疫のうち、T細胞やB細胞といったリンパ球が中心となって起こる反応を何というか。
適応免疫
25
適応免疫のうち、B細胞が中心となって起こる、抗体による反応を何というか。
体液性免疫
26
ヒトの体内の細胞は、( )とよばれる液体に侵されている。これは体外環境に対して( )とよばれ、体液は血管内を流れる( )と、リンパ管を流れる( )、および組織や細胞間にある( )に分けられる。体内環境が一定の範囲内に維持されていることを( )またはホメオスタシスという。
体液, 体内環境, 血液, リンパ液, 組織液, 恒常性
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血液は、液体成分である(①)と、有形成分からなる。(①)の成分の約90%は水で、このほかにもさまざまな物質が含まれており、栄養分や老廃物の運搬、免疫などの役割を担っている。有形成分には、(②)、(③)、(④)の3種類がある。(②)は内部にヘモグロビンとよばれるタンパク質を多く含み、酸素の運搬にはたらく。(③)には、体内に侵入した細菌や異物を排除するはたらきがある。(④)には、血液を(⑤)させ、出血を止めるはたらきがある。
血しょう, 赤血球, 白血球, 血小板, 凝固
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次の①〜④の文章が示す血液の成分の名称をそれぞれ答えよ。 ①酸素濃度が高いところで酸素と結合するヘモグロビンを含む。 ②約90%が水であり、タンパク質やグルコースなどを含む。 ③有形成分の中で最も数が少なく、免疫にはたらく。 ④有形成分の中で最も小さく、血液凝固にはたらく。
赤血球, 血しょう, 白血球, 血小板
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ヒトなどの多くの動物では、⭐︎体外環境が変化しても、体内環境である体液の状態はほぼ一定に保たれている。ヒトの体液は、血液、リンパ液、(①)からなる。これらのうち、血液は、有形成分である(②)、(③)、(④)と、液体成分である(⑤)からなる。表はヒトの男性の血液の有形成分(②)〜(④)についてまとめたものである。 (1)⭐︎のような状態を何というか。 (2)①〜⑤に当てはまる語句を答えよ。 (3)表中の(A),(B)に当てはまるはたらきを、次の(ア)〜(ウ)から1つずつ選べ。 (ア)血液凝固 (イ)酸素の運搬 (ウ)栄養分・老廃物などの運搬 (A)[ ](B)[ ] (4)ヒトの血液の液体成分⑤のはたらきを、(3の(ア)〜(ウ)から1つ選べ。
恒常性, 組織液, 血小板, 赤血球, 白血球, 血しょう, ア, イ, ウ
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ヒトの血糖濃度はおよそ(X)%に保たれている。食事などによって炭水化物を摂取すると血糖濃度が一時的に上昇する。すると、すい臓のランゲルハンス島のB細胞から(①)というホルモンが分泌される。(①)は細胞中のグルコースの消費を促進するとともに、肝臓でのグルコースから(②)への合成を促進し、血糖濃度を低下させる。 逆に、激しい運動の後などに血糖濃度が低下すると、副腎髄質から(③)が分泌される。(③)は肝臓での(②)の分解を促進し、血糖濃度を上昇させる。また、すい臓のランゲルハンス島のA細胞から分泌される(④)にも(②)の分解を促進し、血糖濃度を上昇させるはたらきがある。 (1)文章中の空欄①〜④に当てはまる語句を答えよ。 (2)文章中のXに当てはまる数値を、次の中から選んで記号で答えよ。 (ア)10(イ)1(ウ)0.1(エ)0.01 (3)①のホルモンの分泌を促す自律神経は何か。 (4)タンパク質からの糖の合成を促進して、血糖濃度を上昇させるホルモンは何か。 (5)血糖濃度を調節する中枢はどこにあるか。
インスリン, グリコーゲン, アドレナリン, グルカゴン, ウ, 副交感神経, 糖質コルチコイド, 間脳の視床下部
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(1)図は、血糖濃度の調節のしくみを表したものである。(ア)〜(ウ)に適する器官を答えよ。 (2)(エ)と(オ)に適する神経および、(カ)〜(コ)に適するホルモンを次の中きら選べ。 ①交感神経 ②副交感神経 ③インスリン ④グルカゴン ⑤アドレナリン ⑥糖質コルチコイド⑦副腎皮質刺激ホルモン (3)血糖に関する以下の記述のうち、誤っているものを1つ選べ。 ①健康な人の血糖濃度は常に一定である。 ②糖尿病患者の血糖濃度は、健康な人よりも高い。 ③間脳の視床下部は、血糖濃度の増減を感知している。 ④すい臓に、血糖濃度の増加を感知する細胞がある。
副腎, すい臓, 肝臓, 1, 2, 7, 3, 4, 6, 5, 1