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基礎微生物学
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  • 問題数 55 • 1/26/2024

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    問題一覧

  • 1

    自然発生説、生物発生説とはなにか

    前者は小動物は自然に発生するとする説で、後者は空中に存在する種または卵から生まれるとする説である。

  • 2

    パスツーリゼーションとは

    50〜60℃程度の比較的低温で加熱することでブドウ酒やビールの品質に影響を与えることなくその劣化を引き起こす微生物を殺菌する低温殺菌法のこと。

  • 3

    コッホの原則とは

    1.その病気にかかった組織にはある特定の微生物が存在する。 2.その病気にかかった宿主から、特定の微生物を分離し、純粋培養できる。 3.純粋培養した微生物を、感受性をもつ宿主に接種したとき、同じ病気にかかる。 4.感染させた宿主から再び、その微生物が分離される。

  • 4

    好気性菌、偏性嫌気性菌、通性嫌気性菌の違いを説明せよ

    好気性菌:O2が増殖に必要。 偏性嫌気性菌:O2がないと増殖、O2があると増殖しない。 通性嫌気性菌:O2がないと硝酸塩などを利用して増殖する、O2があると増殖する。

  • 5

    化学合成独立栄養菌と従属栄養菌の違い

    従属栄養菌が有機物をエネルギー源およひ炭素源として増殖するのに対して、化学合成独立栄養菌は還元型無機化合物を酸化することにより、増殖に必要なエネルギーを獲得する。

  • 6

    集積培養法とは

    ある特定の微生物を分離するために、その微生物だけを増殖させるような条件に培地を設定して、その微生物に培地を占有させることである。

  • 7

    芽胞菌について説明せよ

    細胞内に内性胞子を形成する細菌である。Bacillus属やClostridium属などが代表的である。いずれもグラム陽性で、周べん毛をもち、ゲノムのGC含量が比較的低いことが特徴。糖質分解酵素やタンパク質分解酵素などの有用酵素を菌体外に生産するものが多く、納豆や抗生物質の製造、微生物農薬の生産など、産業的に重要な菌が多い。

  • 8

    乳酸菌とは

    嫌気条件下で糖から乳酸を生成し、その過程でエネルギーを獲得するグラム陽性細菌である。通性嫌気性、非運動性の桿菌または球菌で、栄養要求性を示す菌株が多いことが特徴。ヨーグルト、醤油、清酒などの製造過程で重要な役割を果たす。火落菌は貯蔵中の清酒の品質劣化を引き起こす。

  • 9

    酢酸菌とは

    エタノールを酸化し酢酸を生成する能力をもつ菌群の総称である。代表的な菌株はAcetobacter属とGluconobacter属で、いずれもグラム陰性、偏性好気性の桿菌である。前者は食酢の製造に、後者はグルコースからグルコン酸や2.5-ジケトグルコン酸を製造したり、ソルビトールからビタミンCの原料となるL-ソルボースを製造したりするのに使用されている。

  • 10

    放線菌とは

    真菌のように分岐した糸状を示す菌群の総称であり、多様な形態を持つ。グラム陽性で、高いGC含量をもち、土壌が主な生息場所である。Streptomyces属が代表的な菌株である。ストレプトマイシンやテトラサイクリンなどの抗生物質、抗腫瘍物質、酵素活性阻害物質など、様々な生理活性物質を生産する。

  • 11

    腸内細菌とは

    通性嫌気性のグラム陰性細菌である。糖から嫌気的に酸を生成し、最終電子受容体として酸素の代わりに硝酸イオンを利用できる。代表的な菌株は、遺伝子操作によく用いられる大腸菌である。

  • 12

    Pseudomonas属とその類縁菌とは

    極べん毛をもつ好気性のグラム陰性桿菌である。蛍光色素を生産することが多い。

  • 13

    光合成細菌とは

    光エネルギーを吸収する色素としてバクテリオクロロフィルをもち、光をエネルギー源として利用できる細菌である。

  • 14

    鉄酸化細菌、水素細菌とは

    前者はFe2+を酸化して得られるエネルギーを利用して炭酸固定を行う細菌である。後者は水素ガスを酸化して水を生成し、その過程で得た還元力を利用して有機物を生合成する細菌である。

  • 15

    シアノバクテリアとは

    ラン藻ともいい、高等植物と同じ酸素発生型の光合成を行う細菌である。光合成の場として葉緑体の代わりにチラコイドをもち、光エネルギーを吸収する色素としてクロロフィルをもつ。

  • 16

    独立栄養菌と従属栄養菌について説明せよ

    まず炭素源としてほかの生物が生産した有機物を利用して増殖する微生物を従属栄養菌という。これに対し、炭素固定能を持ち、炭素源として二酸化炭素を利用してすべての菌体成分を生合成できる微生物を独立栄養菌という。エネルギー源として光を利用する光合成独立栄養菌と、エネルギー源として無機の化学物質を利用する化学合成独立栄養菌に分類される。またエネルギー源として光を利用する光合成従属栄養菌、エネルギー源として無機の化学物質を利用する化学合成従属栄養菌に分類される。光合成独立栄養菌:シアノバクテリア、緑色硫黄細菌、紅色硫黄細菌、藻類 化学合成独立栄養菌:硝化細菌、水素細菌、硫黄酸化細菌、鉄酸化細菌、メタン細菌 光合成従属栄養菌:緑色非硫黄細菌、紅色非硫黄細菌 化学合成従属栄養細菌:古細菌、真菌

  • 17

    全身感染症を引き起こす微生物を挙げよ

    天然痘ウイルス(ポックスウイルス科に属し、200×200×250nmのレンガ状でエンベロープをもつ2本鎖DNAウイルス)、エボラウイルス属(フィロウイルス科に属し、スーダン、ザイールなどのウイルス種を含む。長さ約800nmのフィラメント状でエンベロープをもつ(-)一本鎖RNAウイルスである。)

  • 18

    呼吸器感染症

    インフルエンザウイルス(直径が80~120nmの球形のエンベロープをもつ(-)一本鎖RNAウイルスで、流行性感冒の原因となっている。)、ライノウイルス(ピコウイルス科に属し、小型二十面体構造の粒子をもつ(+)一本鎖RNAウイルスで鼻かぜを引き起こす。)、コロナウイルス(エンベロープをもつ球状粒子からなる(+)一本鎖RNAウイルスである。)、A群溶血性連鎖球菌、ジフテリア菌、結核菌

  • 19

    消化器感染症

    ノーウォークウイルス(カリシウイルス科で直径約30nmの小型正二十面体で(+)一本鎖RNAを持つ。)、肝炎ウイルス(B型肝炎ウイルスは直径約42nm~50nmの球状粒子からなり、エンベロープをもつ環状二本鎖DNAウイルスである。C型肝炎ウイルスはフラビウイルス科に属し、直径約50nmの球状粒子からなり、エンベロープをもつ(+)一本鎖RNAウイルスである。)、腸チフス菌、ネズミチフス菌、ゲルトネル菌、コレラ菌、腸炎ビブリオ、ピロリ菌、病原性大腸菌

  • 20

    尿路感染症

    単純ヘルペスウイルス、淋菌、クラミジア

  • 21

    神経系感染症

    日本脳炎ウイルス(フラビウイルス科に属し、正二十面体のヌクレオキャプシドをエンベロープが包む(+)一本鎖RNAウイルスである。)、破傷風菌、ボツリヌス菌

  • 22

    その他の感染症

    ヒト免疫不全ウイルス(レトロウイルス科に属し、エンベロープをもつ。ゲノムの一本鎖RNAは複製の過程で逆転写反応を利用している。)

  • 23

    グラム陽性菌とグラム陰性菌の違いについて説明せよ

    グラム陽性菌の細胞壁はグラム陰性菌のものと比べて、均一で厚い単層構造であり、主としてペプチドグリカンから成り立っている。細胞壁の中には、タイコ酸と呼ばれるポリアルコールとリン酸が交互に結合した構造も含まれている。これに対し、グラム陰性菌の細胞壁は、より複雑な多重構造をなしている。細胞壁中のペプチドグリカンの量は比較的少なく、薄いペプチドグリカン層の外側に外壁層が存在する。この層はタンパク質、脂質、リポタンパク質やリポ多糖からなる脂質二重膜で、外膜と呼ばれている。また細胞膜とペプチドグリカン層の間の空間はペリプラズムと呼ばれている。ペリプラズムには様々な水溶性タンパク質が存在しており、細胞膜と外膜の間での物質輸送の仲介や外膜形成に重要な役割を果たしている。

  • 24

    内生胞子

    外界のストレスに非常に強い抵抗性を持っている構造のこと。胞子殻の内側に皮層、胞子壁、胞子膜、核物質などが存在する。また胞子の細胞質はコアと呼ばれる。

  • 25

    細胞膜

    細胞を外部環境から保護しており、主としてリン脂質とタンパク質から構成されている。物質代謝の中心的な役割を果たしており、エネルギー生産の場でもある。

  • 26

    核様体

    遺伝情報をもつDNAが核膜に包まれることなく細胞質中に存在している。

  • 27

    細胞内顆粒

    細胞内顆粒 本体は無機のメタリン酸のポリマーであり、リン酸の貯蔵物質である。エネルギー源が枯渇した場合には、エネルギー源や細胞の構成成分として利用される。

  • 28

    べん毛

    ほとんどの運動性細菌は、べん毛の収縮によって泳ぐ。真核生物のべん毛や繊毛が束状繊維からできているのに対して、細菌のべん毛は一本の細い繊維からできている。フラジェリンと呼ばれるタンパク質がらせん状に巻き付いている。

  • 29

    繊毛

    形や化学組成はべん毛と似ているが、べん毛よりまっすぐで細く短い。細胞が基質に付着する役目をしたり、接合相手の細胞との間に架橋を作るときに働いたりすると考えられている。

  • 30

    莢膜

    細胞壁の外側に分泌されるゲル状の粘液物質。多糖類やポリペプチド、または多糖体―タンパク質からできている。

  • 31

    メソソーム

    細胞膜の一部が細胞質内に陥入して胞状になった構造物。細胞分裂時に細胞壁成分を合成して隔壁に提供したり、エネルギー生産酵素の集積所として機能したり、分泌酵素の搬出器官として機能している。

  • 32

    小胞体

    タンパク質、脂質、糖鎖の生合成の起点となっていたり、様々な役割を果たしている。またタンパク質の品質管理機構にも関わっている。リボソームが小胞体の細胞基質に散在する粗面小胞体では、mRNAが翻訳され、タンパク質が小胞体内腔へと輸送される。タンパク質への糖鎖の修飾も小胞体内で行われる。またリボソームが付着していない滑面小胞体では脂質の合成が行われているほか、輸送小胞体が形成され、分泌タンパク質をゴルジ体に輸送しているのに重要な働きをしている。

  • 33

    ゴルジ体

    小胞体に由来する袋状の構造体のこと。タンパク質などの修飾や成熟、その行先の決定について重要な役割を果たしている。

  • 34

    ミトコンドリア

    エネルギー生産の場所として重要であり、TCAサイクル、電子伝達系を介してATPを生産している。クリステは内膜のひだ構造をさし、マトリックスは内膜内の間質をさす。

  • 35

    原核生物と真核生物の細胞内小器官の違い

     原核生物は核膜に包まれていない遺伝情報を持つDNAである核様体を持ち、細胞小器官をもたない。真核生物では染色体にヒストンなどが結合したクロマチンとなっており、小胞体、ミトコンドリア、ゴルジ体、液胞などの多くの細胞小器官をもつ。

  • 36

    細菌と古細菌の細胞壁構造の違い

    細菌の細胞壁は主としてペプチドグリカンから成り立っており、ペプチドグリカンはムラミン酸を含む構成物質(ムレイン)である。一方で古細菌の細胞壁はムラミン酸を含んでおらずL―タロサミニュロン酸を含むシュードムレインと呼ばれるペプチドグリカン様である。

  • 37

    酵母の細胞壁構造について細菌と比較

    酵母の細胞壁はキチン層、グルカン層、マンナン層から構成されている。対して細菌の細胞はペプチドグリカン層からなっている。

  • 38

    セントラルドグマ

    DNAがRNAに読み取られる転写と、RNAがタンパク質へと変換される翻訳という情報の流れのこと。

  • 39

    DNAの複製の説明

    まず二本鎖DNAがヘリカーゼによって巻きほどかれる。生じた一本鎖部分には、一本鎖結合タンパク質(SSB)が結合することによって、二本鎖の再結合を防いでいる。巻きほどきによって生じる二本鎖DNAの歪みは、一時的にDNA鎖を切断して再結合させる活性をもつトポイソメラーゼによって解消されている。次に生じた一本鎖DNA部分を鋳型とし、DNAポリメラーゼによってDNA合成が行われる。DNAポリメラーゼは5’→3’方向にのみDNAを合成する。したがってリーディング鎖では二重らせんのほどかれる方向に複製され、連続的に合成される。しかしラギング鎖では岡崎フラグメントと呼ばれる短いDNA断片が繰り返し合成され、3’→5’方向にリガーゼによって連結されることによってDNAが合成される。

  • 40

    DNAの転写の説明

    DNAを鋳型としてRNAポリメラーゼによって相補的なRNA鎖が合成されることで開始される。転写によって合成されたRNAをmRNAという。DNA中のタンパク質に翻訳される部分(ORF)の前後には転写に必要なプロモーターとターミネーターという二領域が存在する。まずRNAポリメラーゼがプロモーターに結合する。次に二重らせんが-10塩基のところでときほどかれRNA合成が始まる。σサブユニットが解離する。転写バブルという2 本鎖DNAがときほどかれた一部の領域で5’→3’方向にmRNAが合成される。転写の終結はターミネーターで起こる。ターミネーターはパリンドロームという前半の配列と後半の配列が相補的になっている性質を持つ。したがってそこで塩基対を形成し、ステムループ構造を作る。これがRNAポリメラーゼの働きを止める。

  • 41

    rRNA、mRNA、tRNAの違いや役割

    mRNAはDNAから転写され、遺伝情報を持っており、タンパク質に翻訳される。tRNAは片方(コドン)で正しいアミノ酸を識別し、もう片方(アンチコドン)でmRNAのコドンを識別し、アミノ酸をmRNAの所定の位置に届ける。rRNAはタンパク質合成を触媒する。

  • 42

    シャイン・ダルガーノ配列

    原核生物のmRNAにおいて開始コドンの上流に存在するコンセンサス配列でプリン塩基に富んでいる。

  • 43

    接合

    接合因子を持つ細胞と持たない細胞が接触することで遺伝情報が移動する現象のこと。接合因子として大腸菌のF因子が挙げられる。

  • 44

    好熱菌

    45℃以上で良好な増殖を示す微生物のことで、光合成細菌を含む幅広い細菌、古細菌、真菌で見出されている。

  • 45

    ペプチドグリカン

    ペプチドグリカンはN-アセチルグルコサミンとN-アセチルムラミン酸とが交互にβ-1,4結合を繰り返しながら重合した糖鎖で、L-アラミン,D-グルタミン酸,meso-ジアミノピメリン酸,D-アラニンの四つのアミノ酸からなるペプチドがN-アセチルムラミン酸に結合してできた構成物質である。

  • 46

    パスツール効果

    酵母は酸素が存在しないとアルコール発酵を行うが、酸素が存在するとアルコールを生成せずに細胞の増殖が促進され、細胞量も増大する。

  • 47

    油浸法

    専用オイルを対物レンズとカバーグラスの間に置くことにより、対物レンズの開口数を増加させ、資料を見やすくする方法のことである。

  • 48

    グラム染色

    細菌細胞をクリスタルバイオレットなどの染色剤で染色し、ヨウ素(I2-KI溶液)で処理した後、95%エタノールで洗浄したときに、クリスタルバイオレットが脱色されるか否かを判定するものである。脱色されない細菌をグラム陽性菌、脱色される細菌をグラム陰性菌という。

  • 49

    隔壁

    菌糸の中で細胞と細胞を隔てる細胞壁。接合菌類では、菌糸が古くなり原形質が崩壊したような場所を隔離するために不規則に形成される。一方、子のう菌や担子菌の菌糸は、隔壁により、規則正しく仕切られている。隔壁の中央部には孔があり、この孔を通じて各細胞の原形質は連絡しており、細胞内器官等の移動も認められる。

  • 50

    不完全菌類

    真菌は、有性生殖による生活環(完全時代)と無性生殖による生活環(不完全時代)を併せ持ち、それぞれの生活環で異なった胞子型や形態を示す。完全時代の形態をテレオモルフ、不完全時代の形態をアナモルフ、テレオモルフとアナモルフの両方の形態を含めた全形態をホロモルフという。コウジカビなどは完全時代を持たずに、分生子や菌糸を用いて無性的に増殖する。

  • 51

    接合菌門とは

    無性胞子として胞子のう胞子をもち、有性生殖の結果、接合胞子を形成する。菌糸の古い部分にのみ隔壁がみられる。

  • 52

    ツボカビ門とは

    無性胞子として遊走子をもつ。有性生殖は運動性配偶子の接合による。カエルツボカビ門。

  • 53

    グロムス菌門とは

    接合胞子をもつ。Glomus属、Acaulospora属の菌は、維管束植物の草本や樹木の根細胞に感染し、菌根を形成する。

  • 54

    子のう菌門とは

    有性生殖の結果生じる子のう胞子が子のうの中に形成されるのが特徴。栄養体は隔壁のある菌糸からなるが、酵母のように単細胞である。アカパンカビはモデル生物としてアルコール発酵や製パンで広く利用され、イネばか苗病菌はジベレリンの発見に関与している。

  • 55

    担子菌門とは

    有性的に形成される胞子として担子胞子をもつ。担子胞子は担子器と呼ばれる細胞から外生的に、小柄と呼ばれる突起の上に形成される。マツタケやサルノコシカケ類などのキノコはほとんどが担子菌門。