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こころ検定2級 心理カウンセリング基本技法
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  • 問題数 99 • 1/23/2025

    記憶度

    完璧

    14

    覚えた

    38

    うろ覚え

    0

    苦手

    0

    未解答

    0

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    問題一覧

  • 1

    WHO(世界保健機関)は、1947年に「健康とは、病気でないことや、弱っていないということだけではなく、()的にも、()的にも、()的にも、全てが満たされた状態にあること」と定義している。

    身体, 精神, 社会

  • 2

    精神的健康とは5つに定義されており、()()()()()とされている。

    文化的標準, 時代的標準, 希少性, 適応・不適応, 主観的感覚

  • 3

    1879年にドイツのライプツィヒ大学に()が心理学実験室を開設したことが、科学的な心理学の幕開けであるとされている。

    ヴィルヘルム・ヴント

  • 4

    ヴィルヘルム・ヴントのもとに留学して博士号を取得した()がアメリカに帰国し、1896年に心理診療所を設立し、同年にアメリカ心理学会の総会で初めて「臨床心理学」という言葉を使った。これが臨床心理学の始まりであり、心理カウンセリングの誕生に大きな影響を与える出来事だった。

    ライトナー・ウィトマー

  • 5

    オーストリアのウィーンで(1)が(2)の理論構築とその応用である()を開始した。1は生理学・神経科学の専門家であり、精神科医でもあった。 2を用いた活動を本格的に開始したのは1900年代初頭であり、これがクライエントとの対話を主軸とする現在の心理カウンセリング形式の誕生に大きく寄与している。

    ジグムント・フロイト, 精神分析, 精神分析療法

  • 6

    教育心理学・臨床心理学の専門家であった(1)は、非行少年との面接業務において、指示的な心理カウンセリングが少年・少女たちの再犯防止には効果的ではないことに問題意識を抱いていた。 1が創始した非指示的な心理カウンセリング手法は現在でも心理カウンセリングの基本的なアプローチとして実施されており、()として確立されている。

    カール・ロジャース, 来談者中心療法

  • 7

    精神分析療法は1900年代初頭にジグムント・フロイトが創始・普及させたものであり、その後も実娘である()や()らによって様々な学派へと分岐しながら発展した。従って、心理療法の黎明期に活躍していた著名な心理学者・精神科医は、そのキャリアを精神分析学の研究からスタートしている者が多い。

    アンナ・フロイト, カール・グスタフ・ユング

  • 8

    精神分析療法に対する問題意識の中から、(1)が誕生していく。1は学習心理学における刺激と反応の関連性を応用したものであり、動物実験から人間を対象とした実験まで、多くの科学的な研究成果に基づいて開発された。

    行動療法

  • 9

    行動療法の創始者は複数おり、南アフリカの精神科医である()は第二次世界大戦中に心的外傷後ストレス障害の治療に従事し、その過程で学習心理学者を治療に応用した。 また、ドイツの心理学者である()は精神分析療法の治療効果への疑問から、双極性障害やうつ病に対する行動療法の有効性に関する研究にも従事した。 行動療法は1950年代末から効果的な心理療法として台頭してきており、現在でも幅広く活用されている。

    ジョセフ・ウォルピ, ハンス・ユルゲン・アイゼンク

  • 10

    1960年代に入ると基礎的な心理学の研究において、認知心理学が台頭し始めた。そして、人間の認知機能に関する研究成果を応用する形で(1)が確立されていった。 アメリカの精神科医である()は精神分析療法の実践と研究を通じて、人間の認知が抑うつなどの感情と密接に関係していると考え、うつ病やパニック症の治療・支援を目的とした1を創始した。

    認知療法, アーロン・ベック

  • 11

    アーロン・ベックが認知療法に関する研究論文を執筆したのと同じ頃、アメリカの臨床心理学者である()も同様に人間の認知機能の応用する()を創始した。

    アルバート・エリス, 論理療法

  • 12

    行動療法と認知療法の科学的根拠に基づいた心理療法の技法を効果的に組み合わせることで、1970年代から()が確立されていった。

    認知行動療法

  • 13

    アメリカの心理学者である()は、それまで学習心理学の条件付けだけを基にしていた行動療法に人間の認知的機能の要素を加え、行動・感情・感覚・イメージ・認知・対人関係・生物学的要因から多次元に治療を捉える()を提唱し、行動療法から認知行動療法への発展に寄与した。

    アーノルド・ラザラス, 多面的行動療法

  • 14

    カナダの心理学者である()は、自己教示による行動制御に関する実験結果から、()による行動修正法を確立させた。また、ストレスへの対象法として()を創始・体系化させ、様々な恐怖反応に対する治療・支援・再発防止の研究を実施した。これらの技法は認知行動療法を更に発展させた。

    ドナルド・マイケンバウム, 自己教示訓練, ストレス免疫訓練

  • 15

    2000年代以降には()や()などの最新の研究結果に基づく新たな認知行動療法の潮流が誕生している。

    ACT(アクセプタンス・コミットメント・セラピー), マインドフルネス認知行動療法

  • 16

    行動療法が確立させた1950年代末から1960年代にかけて、反戦運動などの社会的な背景の中から()というムーブメントが起こった。心理学・精神医学においても、こういった影響を受けて誕生したのが()である。

    人間性回復運動, 人間性心理学

  • 17

    人間性心理学では、人間は無意識に支配されているとする学習心理学の()の考え方の反動として確立されたものである。 人間性心理学では、無意識でなく意識的な部分の強さを強調し、刺激と反応という機械的なメカニズムではなく、人間を自由意志を持つ主体的な存在として捉えるものである。

    行動主義

  • 18

    人間性心理学の基本的な特徴として、アメリカの臨床心理学者の()は次のような項目を挙げている。 1,人間を全体的に理解する 2,人間の直接的体験を重視する 3,研究者もその場に共感的に関与する 4,個人の独自性を中心に置く 5,過去や環境より、現在や未来と価値を重視する 6,人間独自の特質・選択性・創造性・価値判断・自己実現を重視する 7,人間の健康的で積極的な側面を強調する

    シェルドン・コーチン

  • 19

    人間心理学は様々な専門家が研究・実践する中で発展している。代表的な専門家として()を創始した()や、()を創始した()などがいる。 特にロジャースが確立した来談者中心療法の考え方は、現在も精神医学・心理臨床において、医師・心理カウンセラー・セラピストの取るべき基本的態度として重視されている。

    個人心理学(アドラー心理学), アルフレッド・アドラー, フォーカシング, ユージン・ジェンドリン

  • 20

    心理カウンセリングでは()と呼ばれる積極的にクライエントの話しに耳を傾ける態度が重要で、様々な情報を収集しながら単なる「information」から「intelligence」に変換していく。

    傾聴

  • 21

    ()は初回面接とよばれ、心理カウンセリングにおける最初のセッションのことである。心理カウンセリングの進め方や時間・料金などの事務的な説明をした上で、クライエントからの同意を得る。 「心理カウンセリングをするべきかどうか」を決定する段階であり、本格的な心理カウンセリングは正式に受理した後となる。

    インテーク面接

  • 22

    信頼関係が構築されていない状態では、クライエントが積極的に()したり、指示・指導を受け入れてくれなかったりする可能性が高い。そこで、インテーク面接以降の心理カウンセリングの中で、心理カウンセラーはクライエントとの間に信頼関係を構築していくことが重要となる。このような信頼関係のことを()とよび、心理カウンセリングを円滑に進め、クライエントの治療・支援において必須のものである。

    自己開示, ラポール(ラポート)

  • 23

    (1)とは、心理カウンセリングにおける情報の収集と分析などを総称する用語である。1で重要なのは、クライエントの精神状態の数値化(視覚化)である。クライエントの変化を明確に捉えることができ、クライエント自身にも変化を明瞭に理解させることができる。

    心理アセスメント

  • 24

    クライエントの精神状態が改善し、抱えている問題が解決したことが科学的根拠に基づいて確認され、クライエントもそのことを自覚し、同意が得られた場合、心理カウンセリングは終結に向かう。 ただし再発の可能性などもあるため、完全に終結するわけではなく、セッションの頻度を極力減らした上で、その後の状態を定期的に観察する()を実施する。

    フォローアップ

  • 25

    心理カウンセラー自身の能力では対応が難しいと判断された場合、より高い知識・技術を持ち、より豊富な経験を持つ心理カウンセラーから(1)を受ける場合がある。 1とは、担当するクライエントの心理カウンセリングについて、()(よりベテランの心理カウンセラー)から教育的指導を受けることである。 個人情報やカウンセリング内容を第三者に開示することになるため、1を受ける場合には事前にクライエントへの()が必要である。

    スーパーヴィジョン, スーパーバイザー, インフォームド・コンセント(説明と同意)

  • 26

    心理カウンセリングではクライエントの現在の感情を正確に把握することが重要である。ただし、自身の感情はクライエント自身の口から述べてもらうべきものであり、心理カウンセラーはそのサポートをし、気づきを促すことが仕事である。 心理カウンセラーが特に注意を払わなければならないのは、感情に関する言葉である()で、心理カウンセリングの際に重要なポイントとなる。

    感情語

  • 27

    ()とは英語のreferのことであり、“頼る”という意味がある。クライエントの状態によっては、病気の診断や薬の処方が必要になる場合がある。 その場合心理カウンセラーには行えない行為を、精神科医にリファーするこいうことになる。

    リファー

  • 28

    心理カウンセリングの倫理において、クライエントには事前に(1)を実施する。クライエント自身の自己決定が困難な場合は、クライエントの保護者または後見人に対して1を実施する。

    インフォームド・コンセント(説明と同意)

  • 29

    ()とは、心理カウンセリング中に知り得たクライエントの個人情報については、基本的に第三者へ開示してはならないというものである。しかし、クライエント本人の意向や健康、生命を尊重するため、以下のように4種の例外が存在する。 1,()の要請があった場合 クライエント本人から、心理カウンセリングによって明らかになった事柄を、他領域専門家などに開示して欲しいという要請があった場合。 2,()が発生した場合 クライエントが心理カウンセリングなどの心理的支援の実施やその影響・結果について納得できず、法的措置を取った場合。この場合、法律に沿った対応を進めるため、弁護士等の専門家に詳細な状況を伝える必要が出てくる。 3,()の可能性が疑われた場合 クライエント本人が被害者である場合も加害者である場合も、どちらも想定したものである。法律に則った対応を進めるため、弁護士等の専門家に詳細な状況を伝える必要が出てくる。 4,()の可能性が疑われた場合 クライエント自身を傷つけたり、あるいは自殺の可能性があったり、他者に危害を加える可能性がある場合を指す。他害は身体的・精神的なもの以外にも、経済的な損害も含む。

    守秘義務, 自発的情報開示, 医療過誤訴訟, 虐待, 自傷他害

  • 30

    医療機関では医療系の他職種と連携することが基本となり、(1)という形式での活動をすることになる。1とは、医師をチームリーダーとしながら、各専門スタッフが自身の専門性を発揮しながら多角的・包括的に患者の治療・支援を実施するというものである。 ()⋯病気の診断・薬剤の処方などを担当 ()⋯患者の世話や診療の補助を担当 ()⋯薬剤に関する専門家であり、法的に薬剤師のみが実施できる調剤を担当 ()⋯交通事故、身体機能及び内臓器官の重度な疾患などを担当 ()⋯手芸・工作などの作業を通じて、患者の身体的能力や社会的能力の回復のためのリハビリテーションを担当 ()⋯治療・支援において必要な栄養指導などを担当(摂食障害等) ()⋯心理カウンセリング・心理アセスメントなどを担当

    チーム医療, 医師, 看護師・保健師, 薬剤師, 理学療法士, 作業療法士, 管理栄養士, 心理カウンセラー

  • 31

    教育領域における心理カウンセラーは、学校においていわゆる(1)としての業務を実施することが多い。メンタルヘルスに関する問題の早期発見と対応及び予防、そのための情報収集・分析・共有が重要な業務となる。 また1の業務は他領域の専門家(教師等)への専門的なアドバイス等を行う()としての要素が強いものである。そのため、コミュニティ心理学に関する知見も重要となる。

    スクールカウンセラー, コンサルテーション

  • 32

    2015年に事業所による()が義務化されたことを受けて、産業領域におけるメンタルヘルスの重要性に注目が集まっている。心理カウンセラーは従業員のメンタルヘルス対策、ストレスチェックや企業経営における専門的な活動、それに伴う職場環境の改善などに携わることが多く、心理アセスメントやコンサルテーションも重要な活動となる。そのためには、社会心理学か産業・組織心理学の知識を身に着けておかなければならない。

    ストレスチェック

  • 33

    福祉領域とは、主に児童相談所や高齢者福祉施設などを指す。虐待・()などの問題や高齢化による認知症患者の増加など様々な社会的問題に対して、心理カウンセラーの専門的な知識・技能が求められる。 福祉領域では精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士・ケアマネージャーなどとの連携をスムーズに進めるため、発達心理学や福祉心理学に加えて、コミュニティ心理学の知識を身に着けておく必要がある。

    ネグレクト

  • 34

    大学では()という形式で、学内で在学生のみが利用可能な相談施設があり、心理カウンセラーが心理カウンセリングや心理アセスメントなどの業務に従事している。

    学生相談

  • 35

    ()の基本的な考え方は、(1)が創始した()によるものである。1は人間の内部に抑圧されている精神的なものを意識化することを()と定義しており、無意識の深層を研究する科学であるとしている。 また、後年の研究なども含めて、より一般的な立場からは、精神分析とは、パーソナリティの機能及び構造に関する理論であり、その理論は心理学・精神医学以外への適用も含むものであるとされている。

    精神分析療法, ジグムント・フロイト, 精神分析学, 精神分析

  • 36

    精神分析学の創始者であるジグムント・フロイトは元々、小児神経学者・神経解剖学者であり、当時の著名な神経学者である()などの元で研究に従事していた。研究の過程で当時の神経学では説明することのできない現象が()によって引き起こされるということに関心を持った。

    シャルコー, 催眠

  • 37

    ジグムント・フロイトは催眠を用いて精神の深層に潜む感情や欲求などの「しこり」を開放する()と呼ばれる方法によって、精神的な治療・支援が可能なのではないかという結論に至った。しかし、当時の多くの神経患者は治療・支援の段階で催眠状態に誘導することが非常に困難であった。 そこで新しいアプローチとして、患者を覚醒状態のまま、他の刺激・影響から隔離して寝椅子の上に心地よく仰臥させ、治療者自身は患者の視線を避けるために背後の椅子に腰掛け、患者には、自然に思い浮かぶことをそのまま話すように促すという一連の流れを確立させた。特に最後の部分は()とよばれ、治療者はこの手法で連想内容を明確化することで、患者が無意識に抑圧しているものを意識化していくことができるとされている。

    カタルシス, 自由連想法

  • 38

    ジグムント・フロイトは夢は無意識を知る素材を提供してくれるものだと考え、()を精神分析療法の重要なアプローチとして確立させた。バラバラでまとまりのない夢も実際はある意味を担っており、解読されるべき心理的現象であると考えた。

    夢分析

  • 39

    ジグムント・フロイトは精神分析学の中核的な概念として性欲の重要性について述べている。()とは人間が生きていく上でのエネルギー源としての性的エネルギー(性的欲動)を指す概念である。 これは生まれつき誰にでも備わっているものであるとされており、子ども(1)という形で性欲を持つとされている。そして、1は乳幼児期から思春期以降までの発達段階に応じて関連する身体箇所が異なると仮定されている。ジグムント・フロイトはこの発達段階の概念を(2)として提唱している。2は精神発達に関する理論であると同時に、パーソナリティに関する理論でもある。

    リビドー, 小児性欲, 心理-性的発達理論

  • 40

    ジグムント・フロイトの心理-性的発達理論において、()期は生後1ヶ月半頃で、口で性欲を満たそうとする時期であり、母親との基本的信頼感が健康な自我の基礎となる。

    口唇

  • 41

    ジグムント・フロイトの心理-性的発達理論において、()期は生後1歳半〜3歳ごろで、肛門で性欲を満たそうとする時期で、()が始まる。これが成功することで自律・誇りが生まれるが、失敗すると反抗・疑惑が生じるとされる。

    肛門, トイレット・トレーニング

  • 42

    ジグムント・フロイトの心理-性的発達理論において、()期は生後4歳〜6歳ごろで男女ともに男根に対する執着や羨望を基盤とする時期で、性の区別を理解し、同性の親と異性の親への敵意や愛着を抱く。

    男根

  • 43

    ジグムント・フロイトの心理-性的発達理論において、()期は生後7歳〜12歳ごろで、一時的に性欲が抑圧される時期で、同性の親への同一化が進む。

    潜伏

  • 44

    ジグムント・フロイトの心理-性的発達理論において、()期は12歳以降で、性器によって性欲を満たそうとする時期で、()の確立が重要な課題となる。

    性器, 自我同一性(アイデンティティ)

  • 45

    心理-性的発達理論は発達理論としては(1)に区分されるものである。1とは元々、生物学の用語であり、発達とは段階を追って進んでいくものであり、前の発達段階をクリアした上でその内容が次の発達段階に統合されていくというものである。

    漸成的発達論

  • 46

    心理-性的発達理論において、リビドーが向けられる対象となる人物(父親や母親など)は()とよばれる。発達のいずれかの段階で性欲が十分に満たされなかった場合は、それが後に神経症やヒステリーの原因になると考えられている。そして、特定の発達段階においてリビドーが停滞してしまうことを()とよび、どの段階で発生したかによってパーソナリティが形成されると考えられている。

    備給, 固着

  • 47

    心理-性的発達理論における男根期は別名()とよばれており、エディプス・コンプレックスという特徴的な状態があるとされている。()とは、同性の親に敵意を抱き、同時に異性の親に対しては性的な愛着を持つというものである。

    エディプス期, エディプス・コンプレックス

  • 48

    エディプス・コンプレックスにおいて、男児は父親殺しの願望である()を抱くと同時に()を抱くとされ、女児の場合は()を持つとされる。

    エディプス願望, 去勢不安, ペニス願望

  • 49

    ジグムント・フロイトは人間の精神の構造やメカニズムについて、精神分析科学的な観点から検討し、(1)を提唱した。1は()と()の2つの理論を仮定したものとなっている。

    心的装置論, 局所論, 構造論

  • 50

    局所論とは()・()・()の3層構造となっているという仮設である。精神分析療法では自由連想法などの様々な技法を活用して、無意識下に抑圧された事柄を意識させる()という過程を重視している。

    意識, 前意識, 無意識, 直面化

  • 51

    局所論を発展させる形で提唱されたのが構造論である。構造論は人間の精神は()・()・()の3つの要素が相互作用的に機能しているというものである。

    エス(イド), 超自我(スーパーエゴ), 自我(エゴ)

  • 52

    構造論においてエス(イド)は、()に伴うリビドーの貯蔵庫であり、欲求に従って快楽を求め、苦痛を避けようとする志向性に沿って人間を突き動かすものであると定義されている。 超自我(スーパーエゴ)は躾や道徳、ルールなどこ後天的に形成獲得されるものである。そして、自我(エゴ)は前述のエス(イド)と超自我(スーパーエゴ)の間を橋渡しする役割を担い、()に基づいて、現実社会に合わせて自分をコントロールするとしている。

    快感原則, 現実原則

  • 53

    ジグムント・フロイトは過去の体験が現在の対人関係に反復強迫的に持ち越されることを転移とよんだ。ただし、転移という用語は学習心理学でも全く異なる意味の専門用語として使用されるため、精神分析学における転移は()とよばれている。

    感情転移

  • 54

    感情転移において、クライエントが父母など重要な他者に抱いていたポジティブな感情を心理カウンセラーなどの専門家に向けることを()、ネガティブな感情を向けることを()という。

    陽性転移, 陰性転移

  • 55

    感情転移において心理カウンセラー等の専門家が父母などの重要な他者に抱いていたポジティブな感情をクライエントに向けることを()、ネガティブな感情を向けることを()という。

    陽性の逆転移, 陰性の逆転移

  • 56

    専門家は逆転移した感情に振り回されることなく、自分自身が精神分析を受ける側になる必要がある。専門家が自らの精神分析により、未解決な過去の対人関係関係上の問題を改善・解決することを()とよぶ。また、他の精神分析の専門家から教育分析を受けることが、より高いレベルの精神分析家になるために必要なステップであるとされている。

    教育分析

  • 57

    ()とは、不安・抑うつ・罪悪感・恥などのネガティブな感情の体験を弱めたり、回避ししたりすることによって心理的な安定を保つために用いられる様々な心理的作用のことを指す。基本的に無意識下に実行される心理課程であるとされている。 ジグムント・フロイトは、()が最も精神分析の基本となるものであるとしており、その後アンナ・フロイトはそれ以外に退行・反動形成・置き換え・投影などについて提唱している。

    防衛機制, 抑圧

  • 58

    精神分析家の()は、精神分析を子どもに適用させる()の過程で()という概念を提唱した。これは、乳幼児の段階(原始的な段階)から存在している防衛機制であると仮定されている。

    メラニー・クライン, 児童分析, 原始的防衛機制

  • 59

    原始的防衛機制には、以下の4つの種類があるとされる。 ()⋯本来一つの対象は「良い面」と「悪い面」で構成されるが、これを「良い対象」と「悪い対象」の2つの異なる対象として捉えること。この際、一方が自分自身の中に留まり、もう一方が対象側に投影されるとしている。 ()⋯分裂によって、自分が対象に対して「こうあって欲しい」という欲望を持ち、自己の幻想を対象に投影することで、相手をコントロールしようとすること。 ()⋯対象の全てを良いものとみなすことによって、その対象が持つ悪い側面を認めないこと。悪い側面を認めざるを得なくなると、対象のすべての価値を下げ、最低評価を下すこと。 ()⋯これまで認めることが出来なかった対象の悪い側面も、愛する対象の一部であると理解し、これまでの対応が取り返しのつかないことなのではないかと考え、不安や罪の意識を感じてしまう。それに対し、自らが躁的になることで、このような不安や罪の意識から自身を守ろうとすること。

    分裂, 投影性同一視, 理想化・脱価値化, 躁的防衛

  • 60

    ()とは、精神分析家の()が提唱した5段階からなる乳幼児期の母子関係のこと。この関係性がその後の対人関係にも影響を及ぼすと述べている。

    分離個体化理論, マーラー

  • 61

    分離個体化理論について、以下の5段階とされている。 【第1段階()期】生後1ヶ月頃まで⋯自分と母親の区別がつかない段階で現実と幻想が未分化な時期 【第2段階()期】生後1ヶ月から4〜6ヶ月頃まで⋯母親という存在を少し意識できるようになる時期 【第3段階()期】生後4〜6ヶ月頃から10ヶ月頃まで⋯母親と自分の区別ができるようになり、(探索行動)が増える時期 【第4段階()期】生後10ヶ月頃から16〜18ヶ月頃まで⋯母親から離れる行動が増えるが、(安全基地)である母親の元に戻る行動が繰り返される時期 【第5段階()期】生後16〜18ヶ月から24ヶ月頃まで⋯母親から離れる行動と同時に分離不安が強く生まれる時期

    正常な自閉, 共生, 分化, 練習, 再接近

  • 62

    マーラーは分離個体化理論において第3段階の分化期〜第5段階までを()とよび、この5段階が終了した段階を()とよんだ。また、分離個体化の成功により、()が達成されるとした。

    分離個体化期, 個体化確立期, 対象恒常性

  • 63

    精神分析において、()における「対象」とは、主に愛や憎しみの対象を指すことが多い。この場合対象となるのは、単なる物ではなく現実の人物、幻想上の「モノ」だったりする。外的な対象喪失によって適応上の危機に晒されると、人間は不安・恐慌状態に陥ることがあるが、喪の作業によって回復していくとされる。

    対象喪失

  • 64

    ()とは、愛着のある対象を喪失した結果生じる心理的過程のことで、ジグムント・フロイトが精神分析の観点から提唱した。人間はこの過程によって、失った対象から脱愛着し、新しい対象を求めることが可能になるとされる。 ジグムント・フロイトは、対象の喪失による悲哀は自然に薄らぐという従来の理解に対して、失った対象への愛と憎しみの()に着目し、それらの両価値的感情を乗り越える心の「仕事」として悲哀を捉え直した。

    喪の作業(モーニング・ワーク), 両価値的感情(アンビバレンス)

  • 65

    ()とは、イギリスの精神分析家である()が提唱したもので、毛布・タオル・ぬいぐるみなど乳幼児が特別な愛着を寄せるようになる主に無生物の対象のこと。

    移行対象, ウィニコット

  • 66

    ウィニコットは移行対象について、()様式から()様式への、また()未分化な状態から()した状態への「移行」を促す役割を持つと述べた。 母親との分離などストレスフルな状況において、母親の()として、子どもの情緒を安定させる機能を持つとしている。

    主観的体験, 客観的体験, 母子, 分化, 象徴的代理

  • 67

    ()とは、精神分析療法の1つで、自己の成長を促し、自己実現することを目的としている。精神分析家の()は、神経症や精神病は成長過程のつまづきとして現れるものであり、症状が緩和されたあとも精神分析を続け、自己洞察を深めていくことが必要であると考え、治療後も自分自身で行える精神分析としてこの療法を開発した。

    自己分析, カレン・ホーナイ

  • 68

    ()は、遊戯療法を用いて精神分析を行う心理療法である。アンナ・フロイトは子供と治療者との関係を深めるため、ラポートを形成する目的として遊びを用い、その後に精神分析をするという方法で児童精神分析を行った。 一方メラニー・クラインは、子供にはある程度の自我の機能があると仮定し、遊びそのものが無意識を表現するものと考え、子どもの自由連想を遊びから引き出し分析することで児童精神分析を行った。

    児童精神分析

  • 69

    ()とは主に子供を対象として、遊びを通じて行う心理療法であり、精神分析療法の影響を強く受けたものである。「遊びは子どもの内的な世界を表現するのに最適である」という考えに基づくものである。 また遊戯療法の基本原則は来談者中心療法の創始者であるカール・ロジャースの弟子()が確立させており、人間性心理学の影響も受けている。

    遊戯療法, アクスライン

  • 70

    ()とは、子どもを対象とした遊戯療法から派生した療法で砂の入った箱の中にミニチュアの玩具を用いて箱庭を作ることでカタルシスや自己への気づきを得る療法である。その後、()の()心理学の考え方が加わり、大人にも適用できる療法となった。

    箱庭療法, カール・グスタフ・ユング, 分析

  • 71

    ()とは()によって開発された、人と人の交流に関する理論と療法である。自我状態と、他者とどのような交流を行っているかを分析する。精神分析学が基本としてあるが、精神分析と異なるのは、人間心理学の特徴である「今、ここ」に着目し、未来に向けてアプローチをしていくことである。

    交流分析, エリック・バーン

  • 72

    ()はスイスの精神科医・精神分析家であり、当初は統合失調症の研究等に関わっており、一時はジグムント・フロイトとも交流を持った。精神分析学・精神分析療法の研究・実践を継続し、()を創始した。

    カール・グスタフ・ユング, 分析心理学(ユング心理学)

  • 73

    ユングは分析心理学の観点から、パーソナリティに関する理論として()を提唱した。まずパーソナリティの特徴として()と()という2つの要素で構成された軸があるとしている。それに加えて、心理的機能として()と()という軸と、()と()という軸で計8つの類型を提唱した。

    分析心理学的類型論(ユング性格類型論), 内向, 外向, 思考, 感情, 感覚, 直感

  • 74

    ユングは無意識を(1)と(2)の2つに分類するという概念を提唱した。 1はかつて意識化していた内容が抑圧・忘却されたものや、強度不十分で感覚的痕跡となったものが含まれているとされる。 2は国や社会、民族などを超えて全人類に共通するものであり、人間の精神の基盤となるものであると仮定されている。 2は()として存在し、神話・夢・妄想などに共通して認められるものであるとされている。

    個人的無意識, 集合的無意識, 心像(心的イメージ)

  • 75

    集合的無意識における共通性を生み出す源の型を()とよび、以下の8種類がある。 ()⋯自身のネガティブな側面や隠しておきたいと考える性質 ()⋯仮面のように付け外しが可能であり、社会生活や対人関係において活用される性質 ()⋯男性が抱く女性像や女性的性質 ()⋯女性が抱く男性像や男性的性質 ()⋯普遍的な母親像に関する性質 ()⋯ピエロや悪戯者の象徴として、破壊性や反道徳性を特徴とする性質 ()⋯宗教的・神話的なものとして、自身を正しい方向に導くような性質 ()⋯人間に備わっている豊かな潜在能力とパーソナリティを統一する性質

    元型(アーキタイプ), シャドウ, ペルソナ, アニマ, アニムス, グレートマザー, トリックスター, オールドワイズマン, セルフ

  • 76

    (1)は心理カウンセラーの基本的態度や傾聴によるクライエントに関する情報収集と“気づき”の促進などを含むものである。そのため、心理療法に関する様々な学派・流派を超えて、心理カウンセラーに必須の技術となっている。 そして、1は()という分野の影響を強く受けて確立されたものなので、知識を身につける必要がある。

    来談者中心療法, 人間性心理学

  • 77

    (1)とは、個人の中に存在する可能性を自律的に実現し、本来の自分自身へ積極的に進んでいくことを指す用語である。 1という用語は元々、生理心理学者や脳神経学者の()が心理学・精神医学の分野に導入したとされている。

    自己実現, クルト・ゴールドシュタイン

  • 78

    ユングも自己実現と同様の概念として()という用語を用いており、個性化の過程において、無意識からのメッセージを受け取ることが重要であるとしている。

    個性化

  • 79

    人間心理学の分野に自己実現という概念を本格的に導入したのが()である。 そして、健康な状態の人間は(1)により自己実現へと進むように常に高いモチベーションを維持していると考えたが、1というのは下位の次元にある()が満たされてはじめて出現するとしている。

    アブラハム・マズロー, 成長欲求, 欠乏欲求

  • 80

    欠乏欲求とは、人間が生命を維持するために最低限必要となるような()や()、()、()などの()を指す。 欠乏欲求を満たしてからでなければ、成長欲求を満たし、自己実現を達成することはできないとされている。 これらマズローが提唱した概念を理論化したものが、()である。

    生理的欲求, 安全欲求, 所属と愛情の欲求, 承認欲求, 社会的欲求, マズローの欲求階層説

  • 81

    マズローは自己実現を達成した人は(1)を経験することが多いとしている。 1とは、人生における深い悟りや感動・恍惚感等に類似した体験であり、至上の幸福と達成を感じる瞬間であるとされている。

    至高体験

  • 82

    来談者中心療法は()により創始された心理療法である。来談者中心療法は、それまでの指示的な心理カウンセリングや解釈的なアプローチによる精神分析療法と異なり、非指示的というアプローチを明確に打ち出したものであった。 当初は非指示的という要素が最も強調されていたが、ロジャースが人間性心理学の影響を受ける中で、人間中心、つまり来談者中心という観点に立ったものとなっていった。

    カール・ロジャーズ

  • 83

    ロジャーズが提唱し、来談者中心療法の中核的な概念となっているものに(1)がある。1とは人間は自らを維持し強化する方向に全能力を発展させようとする傾向があるというものである。

    実現傾向

  • 84

    心理カウンセラーが「クライエント中心」の態度を示すことで、クライエントの“気づき”が促進され、本来の力を十分に発揮できるようになり、自身の力で問題の改善・解決を進めていくことが出来るとしている。ロジャーズはこのような状態が人間として最高に自己実現が成された状態であるとしており、これを()とよんでいる。

    十分に機能する人間

  • 85

    来談者中心療法では、ロジャーズの提唱した概念・理論を心理カウンセラーがセッション中に取るべき基本的態度として確立している。基本的態度とは①()②()③()の3つである。

    純粋性, 無条件の肯定, 共感的理解

  • 86

    来談者中心療法の基本的態度における純粋性とは、(1)が一致している状態を指す用語である。1とは、自分自身を客観的に捉えることであり、認知様式・パーソナリティ・能力・身体的特徴などに関するものであり、自己観察や周囲の他者からの言動や態度、評価などを通して形成されるものであるとされている。 1は過去現在の経験を統合した知識であり、それに加えて将来の行動や意識のあり方を左右するものであり、当事者についての新たな知識の獲得を方向づけるものとなっている。

    自己概念

  • 87

    来談者中心療法の基本的態度における無条件の肯定は、()とよばれることがある。これは、心理カウンセラーはクライエントに対して、何の条件もなく受け入れる態度を取らなければならないということである。無条件というのは「クライエントに嫌われたくないから、話す内容を支持しよう」や「同じような経験があるから、クライエントの言っていることは同意できる」というような、何らかの“前提条件”があってはならないということである。 心理カウンセラーはたとえどんなに奇妙で受け入れるのが難しい事柄でも「なるほど、あなたはそのように感じたのですね」のように無条件の肯定(受容)の態度を示す必要がある。

    受容

  • 88

    来談者中心療法の基本的態度における共感的理解は単に()ともよばれることがあり、クライエントの認知様式などを理解した上で、クライエントと同じように考え、感じ、理解するというということを指す。 また、クライエントの認知様式のことを()とよぶ。たとえば、「あなたがそのように考えたり、感じたりしたということは、よく分かります」というように、あたかもクライエント本人であるかのように理解するのである。 共感は同情とは似て非なるものであり、あくまで自分自身の立場から相手を理解しようとしているだけであり、相手の立場に立ち、同じ考えや物事の捉え方をなぞった上で理解しているわけではない。

    共感, 内的照合枠

  • 89

    基本的態度を示しながら、来談者中心療法では、積極的かつ細心の注意を向けながらクライエントの話を聴く傾聴を実施していく。また、クライエントの過去や未来ではなく、常に現在に焦点を当てる()を重視する。

    「今、ここで(here and now)」

  • 90

    日本における来談者中心療法では技法として、基本的態度の1つである無条件の肯定を具体的な行動としたものが()である。 言語的には「なるほど」「そうですか」「お話いただいて、ありがとうございます」などである。また、非言語的にはクライエントの顔をしっかり見ることや、発言内容に対して頷いたり、相槌を打ったりすることなどである。

    受容

  • 91

    日本における来談者中心療法では技法として()があり、単にオウム返しにするのではなく、クライエントの述べた言葉を要約するような形で、繰り返すことである。これによりクライエントは「自分が何を話したか」を心理カウンセラーの繰り返しを通じて再認識することになる。その結果として、クライエントは新たな“気づき”の促進が得られる可能性がある。

    繰り返し

  • 92

    日本における来談者中心療法では技法として()があり、クライエントが述べた感情語を共感的に理解しながら受け取り、それを繰り返しの形で反射することである。 たとえば、クライエントが「とても落ち込んでいるんです」と述べたとする。それに対して心理カウンセラーは「なるほど、落ち込んでらっしゃるんですね」というようなやり取りとなるわけである。感情の反射はポジティブ・ネガティブ問わず実施すべきである。 感情の反射は繰り返しと同様に、クライエント自身が述べた言葉を通じて再認識させ、クライエントの“気づき”を促すために実施する。

    感情の反射

  • 93

    日本における来談者中心療法では技法として(1)を行うことがある。クライエントは自己概念が不一致の状態であると想定され、つまり自身の感情について明確に理解できていない可能性がある。 来談者中心療法ではクライエントの自己理解を深めることを主な目的としており、1はまず今この瞬間のクライエントの感情を明らかにすることで、クライエントの“気づき”を促す効果がある。

    感情の明確化

  • 94

    来談者中心療法の枠組みの中からは、現在でも活用される技法がいくつか開発されている。代表的なものとして(1)が開発した()がある。1は最初に哲学を学び、その後にロジャーズのもとで心理カウンセリングや臨床心理学について学んだ。そして、(2)をテーマにした研究で学位論文を執筆し、博士号を取得した。 2とは、心理カウンセリングのプロセスにおいて、クライエントが主観的かつ具体的に感じている体験の流れのことを指す。

    ユージン・ジェンドリン, フォーカシング, 体験過程

  • 95

    ジェンドリンは心理カウンセリングが成功するか否かは、クライエントの感情に関する体験の影響が強いと考え、この感情は()としてクライエントに体験されているのではないかと仮定した。そしてクライエントにとってはまだ不明瞭だが、心理カウンセリングにおいて非常に重要となる体験過程を明確化するプロセスをフォーカシングとよんだ。そして、フォーカシングにおいて重要な身体感覚のことを()とよんだ。例えば悲しい時に胸が押しつぶされるような、感情に伴う身体感覚をフェルトセンスとしている。 フェルトセンスが思考しているものに気づき、クライエントの中で体験の意味が変化する際に「これだ!」という感覚を得ることができるとされており、この感覚を()とよぶ。 このフェルトシフトの状態へとクライエント自身の気づきを促し、変化を押し進めていくのがフォーカシングという技法なのである。

    身体感覚, フェルトセンス, フェルトシフト

  • 96

    ロジャーズは心理カウンセラーとクライエントの1対1の心理カウンセリングだけではなく、()というアプローチについても検討しており、これは(1)とよばれる。 1は、一般的に7〜20人程度の参加者(クライエントに相当する人々)と(2)とよばれるリーダーで構成される集団で実施される。 2は司会進行役であり、心理的安全を保証しつつ参加者が「今、ここで」率直に自己開示すること、自分自身を受容し他者からの受容に気づくこと、身体全体でその瞬間を感じることなどを促進する。

    集中的グループ体験, エンカウンター・グループ, ファシリテーター

  • 97

    エンカウンター・グループには主に2つの種類があり、それぞれ進め方や目的が異なる。1つは()とよばれるものである。これは、()ともよばれるもので、エンカウンター・グループの最も一般的な形式である。 特に話し合う内容などは決めずに、話したい事がある者が話をしていく。また、話したくない者は話さなくても良いというルールがあり参加者の意志が尊重される。 このような比較的、自由な雰囲気の中で参加者同士がコミュニケーションを取ることで、自己開示が促進され、自己理解や自己成長が進むとされている。

    ベーシック・エンカウンター・グループ(BEG), 非構成的エンカウンター・グループ

  • 98

    エンカウンター・グループには主に2つの種類があり、それぞれ進め方や目的が異なる。1つは()とよばれるものである。 (1)とよばれる簡単なゲームを通して、参加者同士がコミュニケーションを取る。 1の内容は事前に決めておき、参加者の意志を尊重しながら、メンバー同士の関係性構築を主目的として進めていく。

    構築的エンカウンター・グループ(SEG), エクササイズ

  • 99

    心理カウンセリングの勉強において、()とよばれるものがある。 実際の心理カウンセラーとクライエントのやり取りを参照しながら、適切な心理アセスメントと心理療法についての理解を深めることを目的とするものである。

    ケーススタディ