問題一覧
1
妻、『「をかし」』と思ひて、笑ひてやみにけり
滑稽だ
2
なき人を「しのぶる」宵のむら雨に濡れてや来つる山時鳥
思い出す
3
物の隠れよりしばし見「ゐ」たるに
てい
4
思ひのほかに、「御髪下ろし」たまうてけり
出家し
5
『「よろしく」侍り』
悪くはない
6
夜いたくふけて、門をいたう「おどろおどろしう」たたけば、
大袈裟に
7
日の装束「うるはしく」したる人の、太刀帯きて笏取り
きちんと
8
そこに「いたづらになり」にけり
亡くなっ
9
この大臣の御おぼえいと「やむごとなき」に、
並々でない
10
ちひさき君たちをひき「ぐし」て、三条右大臣殿にすみたまひけり
連れ
11
寺、社などに「しのび」てこもりたるもをかし
人目を忍ん
12
(村上天皇は)「なつかしう」なまめきたる方は、延喜にはまさりもうさせたまへり。
親しみ深く
13
帝、「さうざうし」とや思し召しけむ、殿上に出でさせおはしまして、
物足りない
14
かかる有様も「ならひ」給はず、ところせき御身にて、珍しう思されけり
馴染み
15
昔、をとこ、「つれなかりける」女にいひやりける。
冷淡だっ
16
夕「され」ば野辺の秋風身にしみてうづら鳴くなり深草の里
なる
17
(天香具山は)年ごろ「ゆかしう」思ひわたりし所なりければ、
見たいと
18
三寸ばかりなる人、いとうつくしうて「ゐ」たり
座っ
19
上人なほゆかしがりて、「おとなしく」物知りぬべき顔したる神官を呼びて、
思慮分別があり
20
え「さら」ぬことのみいとど重なりて
避ける
21
文ことば「なめき」ひとこそにくけれ。
無礼な
22
坏なども「具せ」ざりければ、手にむすびて食はす
伴っ
23
(東宮は)十一になりたまへど、ほどより大きに「大人しう」きよらにて、
大人びていて
24
日ごろ「経」て、宮に帰りたまうけり
経っ
25
限りなく遠くも来にけるかな、と「わび」合へるに
嘆き
26
いと「つれなく」、なにとも思ひたらぬさまにて、たゆめ過ぐすも、またをかし。
平然として
27
「よき」人はあやしきことを語らず
身分が高く教養がある
28
いと「おどろおどろしく」かきたれ雨の降る夜、
気味悪く
29
あてに「なまめかしく」おはします
上品で
30
かく世を離るるさまに「ものしたまへ」ば
いらっしゃる
31
笛をいと「をかしく」吹き澄まして、過ぎぬなり
素晴らしく
32
いといたう強ひられて、「わび」にて侍り
困っ
33
さすが「ならは」ぬ道なれば
慣れ
34
『さ候へばこそ、世に「有り難き」ものには侍りけれ』とていよいよ秘蔵しけり
素晴らしい
35
やうやう夜も明けゆくに、見れば「率」て来し女もなし
連れ
36
『あさましく』と「あり」
お書きになっている
37
「よろしき」ことだに、かかる別れの悲しからぬはなきわざなるを、ましてあはれに言ふかひなし
普通の
38
『見むとおもはば』と「ある」を (口)
言う
39
また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くも「をかし」
素晴らしい
40
藤の花は、しなひ長く、色濃く咲きたる、いと「めでたし」
素晴らしい
41
(赤ちゃんが)かい付きて寝たる、いと「らうたし」
可愛い
42
「うつくしき」もの。瓜にかきたるちごの顔。
可愛い
43
念じ「わび」つつ、様々の財物かたはしより捨つるが如くすれども
かね
44
その人、ほどなく「うせ」にけりと聞きはべりし
亡くなっ
45
さる御文をだに「ものせ」させ給へ
書き
46
「なまめかしく」、人の親げなくおはしますを
若々しく
47
心地には限りなく妬く心憂く思ふを、「しのぶる」になむありける
我慢する
48
「世を背き」ぬべき身なめり
出家し
49
「やむごとなき」人のかくれ給へるもあまた聞こゆ。
高貴な
50
うちある調度も昔覚えて安らかなるこそ、「心にくし」とみゆれ。
奥ゆかしい
51
童の「をかしげなる」、出で来てうち招く
可愛い様子の
52
左の大臣の御母菅原の君「かくれ」給ひにけり
亡くなり
53
中将はいづこより「ものし」つるぞ
来
54
「おとなしく」、もどきぬべくもあらぬ人のいひ聞かするを、
主だっていて
55
「はづかしき」人の、歌の本末問たるに、ふとおぼえたる、我ながらうれし。
立派な
56
かの奉る不死の薬壺に文「具し」て、御使に賜はす
添え
57
限りなく「かなし」と思ひて、河内へも行かずなりけり。
愛しい
58
ただ文字一つに、「あやしう」、あてにもいやしうもなるは、いかなるにかあらむ。
不思議に
59
山路きて何やら「ゆかし」すみれ草
心惹かれる
60
宮はいとどしき御心なれば、いと「ものしき」御気色にて
不快な
61
頰つきいと「らうたげ」にて、
可愛らしく
62
いかがはせむ、「かたちをかへ」て
出家し
63
あまり御心「うるはしく」すなほにて、へつらひ飾りたる小国には負はぬ御相なり
美しく
64
「あやし」の身には得がたき物にて、
身分が低い
65
黒崎の松原を「へ」て行く
通っ
66
髪ゆるやかに、いと長く、「めやすき」人なめり。
感じが良い
67
家居の「つきづきしく」、あらまほしきこそ仮の宿とは思へど、興あるものなれ
似つかわしく
68
遂にいと「あさましくなら」せ給ひぬ
亡くなり
69
義仲都にて「いかにもなる」べかりつるが
死ぬ
70
「あやしき」舟どもに柴刈り積み、
粗末な
71
「ありがたき」もの。舅に褒めらるる婿
滅多にない