問題一覧
1
何らかの原因によって(A)からの流出量が多くなる、または(B)やリンパ管に流れる量が少なくなることで、(C)の量が多くなることを(D)という。
血管, 静脈, 細胞間液, 浮腫
2
(A)や(B)による尿タンパク排泄の結果、血管内の(C)の低下により血管外へ水が漏出することを(D)という。
ネフローゼ症候群, 糸球体腎炎, 膠質浸透圧, 腎性浮腫
3
(A)などにより心臓が機能不全となった場合、(B)が低下し、血液の局所滞留を招くため、(C)が上昇し組織間へ水が移動することを(D)という。
心不全, 心拍出量, 静脈圧, 心原性浮腫
4
(A)などの結果、肝での(B)の低下より発生する血管内の(C)の低下によって招かれる血管外への水の漏出を(D)という。
肝硬変, アルブミン合成能, 膠質浸透圧, 肝性浮腫
5
利尿薬は主に以下の9種類に分類される。 (A):近位尿細管における炭酸脱水酵素を阻害する。 (B):ヘンレ係蹄上行脚の管腔側から、Na+/K+/2Cl-共輸送体を阻害する。 (C):遠位曲尿細管前半部の管腔側から、Na+/Cl-共輸送体を阻害する。 (D):ヘンレ係蹄上行脚から遠位曲尿細管の管腔側から、Na+/Cl-共輸送体を阻害する。ベンゾチアジン骨格を持たないが、スルホンアミド基を有する。 (E):遠位尿細管から集合管にかけて、アルドステロン受容体を阻害して、Na+/K+交換系を阻害する。 (F):遠位尿細管から集合管にかけて、Na+チャネルを遮断して、Na+/K+交換系を阻害する。 (G):腎血管平滑筋のANP受容体に結合し血管拡張を介して、腎血流量を増加させる。 (H):血管浸透圧増加による組織水の血中への移行を介して、腎血流量を増加させる。 (I):集合尿細管でバソプレシンV2受容体へ競合的に拮抗し、H2Oの再吸収を抑制する。
炭酸脱水酵素阻害薬, ループ利尿薬, チアジド系利尿薬, 非チアジド系利尿薬, 坑アルドステロン薬, Na+チャネル遮断薬, 心房性ナトリウム利尿ペプチド, 浸透圧性利尿薬, バソプレシンV2受容体拮抗薬
6
炭酸脱水素酵阻害薬は以下の作用を持つ。 ・近位尿細管における(A)を阻害することでH+の産生を減少させ、Na+/H+交換系を抑制し、Na+と等張的に再吸収されていたH2Oの再吸収を抑制する。 ・尿細管内のNa+濃度が増加するため、遠位・集合尿細管におけるNa+/K+交換系を促進させる。そのため尿中へのK+の排出が促進されるので、(B)を生じる。 ・HCO3-の尿中排泄増加により、血液を(C)、尿を(D)に傾ける。 ・眼(毛様体)の(A)を阻害し、(E)の産生抑制を介して眼内圧を低下させる。
炭酸脱水酵素, 低カリウム血症, 酸性, 塩基性, 眼房水
7
炭酸脱水酵素阻害薬は主に(A)に適応があり、浮腫には用いられない。 また副作用としては低カリウム血症や、(B)が生じる。
緑内障, 代謝性アシドーシス
8
炭酸脱水酵素阻害薬を1つ挙げよ。
アセタゾラミド
9
ループ利尿薬は以下の作用を持つ。 ・太い(A)の(B)管腔側からNa+/K+/2Cl-共輸送体を阻害し、細い(A)の(C)や集合管でのH2Oの再吸収を抑制する。 ・(D)の生成を促進し、腎血流量・糸球体ろ過率を増加させる。 ・集合尿細管に到達するNa+濃度を増加させ、集合尿細管でのNa+/K+交換系を促進し、尿中へのK+排出を促進するため、(E)を生じる。
ヘンレ係蹄, 上行脚, 下行脚, プロスタグランジンE2, 低カリウム血症
10
ループ利尿薬は心性・腎性・肝性浮腫それぞれに適応があるが、副作用としては低カリウム血症のほか、低カリウム血症状態によるランゲルハンス島β細胞の過分極状態に起因する(A)や、糸球体ろ過量減少による有機酸と尿酸の共輸送の亢進に起因する(B)を生じる。
高血糖症, 高尿酸血症
11
以下の内容から、当てはまるループ利尿薬を順に3つ挙げよ。 (A):利尿目的の第一選択薬 (B):アルドステロン受容体拮抗作用により、低カリウム血症を起こしにくい (C):(A)や(B)より持続時間が長い
フロセミド, トラセミド, アゾセミド
12
チアジド系利尿薬は以下の作用を持つ。 ・(A)の管腔側から、Na+/Cl-共輸送体を阻害し、Na+、H2Oの再吸収を抑制。 ・(B)弛緩による降圧作用。 ・弱(C)作用を有する。 ・集合尿細管に到達するNa+濃度が増加するため、集合尿細管のNa+/K+交換系が促進し、尿中へのK+排泄が促進され(D)を生じる。
遠位曲尿細管, 細動脈平滑筋, 炭酸脱水酵素阻害, 低カリウム血症
13
チアジド系薬は心性・腎性浮腫のほか(A)に適応がある。 副作用としては低カリウム血症、高血糖症、高尿酸血症のほか、(B)による皮膚炎、Ca2+の再吸収促進による(C)が生じる。
高血圧症, 光線過敏症, 高カルシウム血症
14
チアジド系利尿薬を3つ挙げよ。
ヒドロクロロチアジド, トリクロルメチアジド, ベンチルヒドロクロロチアジド
15
以下の内容より、非チアジド系利尿薬を順に2つ挙げよ。 (A):ヘンレ係蹄上行脚および遠位曲尿細管で、Na+/Cl-共輸送体を抑制する。 (B):遠位曲尿細管で、Na+/Cl-共輸送体を抑制するほか、PGI2産生亢進により、降圧作用を示す。
メフルシド, インダパミド
16
抗アルドステロン薬は以下の作用を示す。 ・遠位尿細管後半部〜集合尿細管の(A)受容体で、(A)と競合的に拮抗し、Na+/K+交換系を抑制する。 ・K+排泄抑制により、(B)を起こす。 ・ループ利尿薬やチアジド系利尿薬による(C)の軽減に使用される。
アルドステロン, 高カリウム血症, 低カリウム血症
17
抗アルドステロン薬は主に高血圧症や心性浮腫に適応がある。 副作用としては高カリウム血症のほか、(A)受容体やプロゲステロン受容体による男性の(B)が生じる可能性がある。
アンドロゲン, 女性化乳房
18
以下の内容から、抗アルドステロン薬を順に3つ挙げよ。 (A):高血圧症や心性浮腫に適応。 (B):心性浮腫に適応。 (C):高血圧症に適応、アルドステロン受容体選択性が高い。
スピロノラクトン, カンレノ酸カリウム, エプレレノン
19
抗アルドステロン薬には、非(A)を構造に持つものがある。 これらは(A)の構造を有するものと同様に機能するが、非(A)であるため(B)に選択的に作用するため、(A)を有するものの副作用が低減される。 このうち高血圧症に用いられるものは(C)、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病に用いられるものは(D)である。
ステロイド骨格, アルドステロン受容体, エサキセレノン, フィネレノン
20
Na+チャネル遮断薬は以下の作用を有する。 ・遠位尿細管〜集合尿細管の(A)性Na+チャネルを遮断し、Na+/K+交換系を抑制し、H2Oの再吸収を抑制する。 ・K+排出抑制のため、(B)を起こす。
上皮, 高カリウム血症
21
Na+チャネル遮断薬として、2024年現在臨床応用されているものを1つ挙げよ。
トリアムテレン
22
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は以下の作用を有する。 ・(A)のANP受容体に結合し、(B)を活性化してcGMP産生を増加させ、血管拡張→腎血流量を増加を介して利尿作用を示す。 ・(C)のANP受容体に結合し、Na+チャネル数を減少させてNa+再吸収を抑制する。 ・副腎からの(D)の分泌を抑制する。 ・レニン-(E)系を抑制し、降圧作用を示す。
腎血管平滑筋, 膜結合型グアニル酸シクラーゼ, 集合管細胞, アルドステロン, アンギオテンシン
23
心房性ナトリウム利尿ペプチドは(A)に適応があるが、副作用としては(B)が生じる可能性がある。
急性心不全, 血圧低下
24
心房性ナトリウム利尿ペプチドである、遺伝子組み換え体ペプチドを1つ挙げよ。
カルペリチド
25
浸透圧性利尿薬は以下の作用を有する。 ・(A)増加による組織水の血中への移行を介して、腎血流量を増加させ、それにより糸球体ろ過量を増加させる。 ・近位尿細管、ヘンレ係蹄下行脚、集合管の管腔における(B)を増加させ、尿細管からのH2Oの再吸収を抑制する。 ・Na+貯留の病態治療には不向きである。
血液浸透圧, 浸透圧
26
浸透圧性利尿薬は主に(A)による脳浮腫時の脳圧降下や、(B)時の眼圧降下に用いられる。 静注剤としては(C)、経口剤としては(D)が挙げられる。
脳腫瘍, 緑内障, D-マンニトール, イソソルビド
27
バソプレシンV2受容体拮抗薬は以下の作用を有する。 ・(A)でバソプレシンV2受容体においてバソプレシンと競合的に拮抗し、H2Oの再吸収を抑制する。
集合管細胞
28
バソプレシンV2受容体拮抗薬は、ループ利尿薬などその他の利尿薬で効果不十分な(A)合併の心不全・肝硬変に用いられるほか、(B)の進行抑制、(C)における(A)の改善に用いられる。 主な薬物に(D)があり、希少疾病用医薬品に指定されている。
低ナトリウム血症, 常染色体優性多発性嚢胞腎, 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群, トルバプタン